スチールストーリージャパンホットニュース

 

   
hotnews

2018-02-16
改正バーゼル法検討会が18年1月9日「とりまとめ」を報告した NEW
2018-01-04
2018年 鉄スクラップマーケット概観  
2017-09-27
廃棄物処理法改正による雑品スクラップ対策について  
2017-02-03
岐阜県の「使用済金属類営業条例」を考える  
2016-12-26
2017年・鉄スクラップマーケット展望(冨高試論)  
2017-01-13
鉄スクラップ業と「社会的信認」を考える  
2016-12-27
鉄屑カルテルから鉄鋼公開販売まで(1)  
2016-12-27
鉄屑カルテルから鉄鋼公開販売まで(2)  
2016-12-27
復活する金属屑営業条例(1)  
2016-12-27
復活する金属屑営業条例(2)  
2017-02-06
復活する金属屑営業条例(3)  
2016-11-28
一言コメント アーカイブ  
2016-07-22
鉄スクラップビジネスの経営戦略(提携・買収が進む。16年7月)  
2016-05-30
なぜ相場が安いのか(16年5月 講演会より)  
2015-12-26
2016年鉄鋼・鉄スクラップマーケットをどう見るか  
2016-02-10
鳥取県「使用済物品放置防止条例」案を可決・成立(追加)  
2015-11-03
企業経営、組合活動はどうあるべきか  
2015-10-22
「鋼材デフレ」と「鉄鋼集約効果」、「業者の合従連衡」を考える  
2015-10-14
直近マーケットを考えるー再び忍び寄る危機  
2015-07-06
「高炉・鉄スクラップ使用の歴史的推移と今後」私論(15年7月)  
2015-07-21
「無料回収」と「無許可」営業問題を考える(7月追加・改訂)  
2015-07-21
15年:鉄スクラップ相場の枠組みと「試算式」(6月22日改訂)  
2015-06-22
経産省「金属素材競争力強化プラン」(2015年6月19日)  
2015-06-23
放射能検査と鉄スクラップ輸出(増補・改訂。最新版6月22日改訂)  
2015-04-17
電力料金値上げと電炉再編を考える(4月15日増補)  
2015-03-24
世界の鉄スクラップ相場も「新常態」へ  
2015-12-05
千葉県、「特定自動車部品ヤード保管条例」を15年4月施行  
2016-11-03
金属類営業条例とは何か  
2015-08-20
リサイクル関連・各種法制  
2014-09-10
自動車リサイクル、国及び自治体の規制  
2014-08-03
自動車解体・部品ビジネスのいま  
2014-09-10
日本の鉄スクラップ輸出環境を考える  
2015-08-20
家電、小型家電リサイクルと廃棄物  
2014-07-03
いわゆる「市中品薄」を考える  
2014-08-22
再生資源業界・最近小史(明治~現在)   
2014-10-15
放射能汚染と検知器導入を考える  
2014-07-04
計量単位・C&F、FOB、FAS関係式  
2014-07-03
鉄スクラップ、レアメタル商品特性  
2016-07-29
基本データ(数量、組織、情報入手)  

社史作成

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鉄スクラップ総事典

鉄スクラップ史集成

鉄スクラップ史集成

 

「鋼材デフレ」と「鉄鋼集約効果」、「業者の合従連衡」を考える

 中国発の世界的鋼材デフレが世界を覆う

国内外鉄スクラップ相場は、0809年以来の6年半ぶりの「世界的な一斉安値」に沈んだ。08年は「リーマンショック」が発端だったが、今回は中国発、資源国経由の「チャイナ及び資源安のダブルショック」である。▽03年以降、資源高を演出したBRICsの筆頭、中国が08年のリーマンショック対策として発動された財政出動(大量の資金供給)の副作用として生まれた不動産、株式のバブルが、遂に崩壊(1415年)。このバブル崩壊の連鎖は鉄鉱石、石炭など資源需給の崩壊(供給過剰)に広がり、世界は未曾有の鋼材「デフレ」リスクに直面することになった。▽BRICs登場以後の商品相場は中国発「資源インフレ・製品デフレ」市場だったが、今回は「資源デフレ・製品デフレ」の長期・悪性デフレを覚悟せざるを得ない。 

日本の鉄鋼集約効果

■新日鉄住金、経常利益約3割減(1510月)=新日鉄住金の16年3月期は、連結経常利益が3000億円強と前期に比べ約3割減る見通し。従来は前期比18%減の3700億円を見込んでいた。中国を中心に海外鋼材需給が緩み利益を確保しにくい。国内も自動車向けなどが鈍く減益幅が拡大。同社は4月から減産。10月以降も生産調整は避けられそうにない。通期連結売上高は会社計画(前期比9%減の5兆1000億円)に届かない可能性が大きい。▽鉄鋼大手では、9月下旬に神戸製鋼所が今期の業績予想を下方修正した。JFEホールディングスは新日鉄住金と同様に鋼材の輸出比率が高く、収益環境は厳しい。

■東鉄は利益予想を拡大=東京製鉄は1020日、16年3月期の単独税引き利益を前期比14%増の120億円との見通しを発表。従来予想から10億円上方修正した。鋼材市況悪化から鋼材販売は落ち込むが、鉄スクラップ価格が下落し採算は改善。売上高は従来予想を95億円下回る20%減の1320億円の見通し。「需要見合いの減産を継続する」。経常利益は6%減の130億円(従来予想は120億円)とした。▽同日発表した15年4~9月期の単独決算は、売上高が前年同期比15%減の717億円、税引き利益は25%増の69億円。

「業者の合従連衡」

■背景1:高炉と電炉で「明暗」・国内ではスプレッド拡大の「利益」=16年3月期決算(見通し)では高炉と電炉で明暗が分かれた。国際競争が問われる高炉は世界経済、なかでも中国発の鋼材デフレ(世界的な値下げ)にさらされ、収益を低下させた。一方、国内需要に主な足場を置く有力電炉は、鉄鋼集約効果(新日鉄住金登場による高炉・電炉の垂直・水平統合から事実上の市場支配が完了した)から「(国内では)需要に見合った生産」が可能となり、一定の収益が確保される体制・状況の恩恵を受けるに至った。

■背景2:買い手市場化から供給支配が強まる=原料の流通機能の中核は、①数量・②価格・③納期・④品質を、の安定供給をユーザーに保証することである。市場回収品である鉄スクラップは、本質的にそのいずれの面でも不安定さがつきまう。このため歴史的に「鉄くず統制」や「鉄くずカルテル」での需給(供給)調整が行われた。▽しかし、現在進行中の「鋼材デフレ(買い手市場化)と鉄鋼集約化」の結果、異次元の状況が生まれた。つまり少数の有力ユーザーが、①数量・②価格の事実上の決定権を握り、分散する多くの供給者は、③納期・④品質の遵守に従う、との一方的な力関係に変化した。

■背景3:商社・ヤード業者は従来制約を超える=新日鉄と住金が合併(1210月)したことから、日鉄商事と住金物産は1310月統合。メタルワン建材と三井物産スチールも1411月統合(1511 月エムエム建材に社名変更)。伊藤忠メタルズと住商鉄鋼販売は161月統合を目指す。▽ヤード業者では、日本最大のスズトクHDは、1412月エンビプロHDと、153月イボキン、やまたけ、中特HD及びマテック、6月青南商事を含めた7社間での包括業務提携を締結。高炉系業者では156月、扶和メタル(新日鉄住金系)、共栄(JFE系)、シマブンコーポレーション(神鋼系)の3社が業務提携契約を発表した。新たな状況変化に対応した流通再編が鉄鋼再編と同時に動き出した。