有害使用済機器の保管等に関するガイドライン(第1版)平成30 年3月環境省

有害使用済機器の保管等に関するガイドライン(第1版)平成30 年3月環境省

http://www.env.go.jp/recycle/waste_law/kaisei2017/guideline.pdf

  1. はじめに=雑品スクラップ問題に対応するため、改正廃棄物処理法では、廃棄物以外の使用済機器のうち、指定32分類を有害使用済機器として位置付け、保管又は処分を業として行う事業者に、都道府県知事等への届出、処理基準の遵守等を義務付ける制度を創設した。

■法改正の内容(第十七条の二)

使用を終了し、収集された機器(廃棄物を除く)のうち、その一部が原材料として相当程度の価値を有し、かつ、適正でない保管又は処分が行われた場合に人の健康又 は生活環境に係る被害を生ずるおそれがあるものを有害使用済機器として定義。

②保管又は処分を業として行おうとする者に都道府県知事又は政令市長への届出を義務付け。③政令で定める保管・処分に関する基準の遵守を義務付け。④都道府県による報告徴収及び立入検査、改善命令及び措置命令の対象に追加(これらの違反があったときは罰則の対象)

※雑品スクラップの取扱いに関しては、17年6月の改正バーゼル法において、具体的な特定有害廃棄物等の範囲(規制対象物)を法的に明確化するよう改正が行われた。

  1. 有害使用済機器とは:改正施行令(有害使用済機器)

施行令第十六条の二  法第十七条の二第一項の政令で定める機器は、次に掲げる機器(一般消費者が通常生活の用に供する機器及び同様の構造を有するものに限り、その附属品を含む。)であつて、使用を終了し、収集された32分類(廃棄物を除く)とする。

▽有害使用済機器は「廃棄物を除く」と定義されていることから、その機器が廃棄物か否かを判断する必要がある。その上で廃棄物とは判断されない機器は、改めて、本来の用途としての使用が終了されているか否かの観点から、有害使用済機器の該当性を判断する。

■業務用機器の取扱い=業務用機器は、家庭用機器と判別不能なものに限り有害使用済機器として指定される一方、明らかな業務用機器の場合は有害使用済機器には該当しない。

■破損した機器、部品、附属品等の取扱い=取扱いの過程で変形したり、破損されたりすることも想定される。外形上もとの機器が判別できる場合には有害使用済機器に該当する。またTVのリモコンやACアダプタ等の附属品は有害使用済機器に該当する。

▼該当しないモノ=有害使用済機器を解体し取り出された部品や、原材料となるまで処理されたものは有害使用済機器には該当しない。パソコンを解体し内蔵ハードディスクドライブ、基板、電源等の部品単体となったものは有害使用済機器に該当しない。同様に破砕等の処理後、鉄鋼原料や金属製錬の原料用等とできるまで選別された基板や、鉄くず、アルミくずなども有害使用済機器には該当しない。電源コードなど単品に選別され、原材料として取り扱われる場合は有害使用済機器に該当しない。取扱いの過程で破損等され廃棄物と判断された機器は、廃棄物として適正に処理する必要がある。有害使用済機器の処理の過程で発生する廃棄物は、廃棄物の処理基準に従い適正に処理する必要がある。

■金属スクラップ等と混合している場合の取扱い=金属スクラップ等その他のものが混合し、混合物が総体として廃棄物と判断される場合は、廃棄物として処理する必要がある。総体として廃棄物とは判断されない場合は、有害使用済機器の該当性を判断することとなる。有害使用済機器に該当する場合は、有害使用済機器保管等届出が必要となる。

3 有害使用済機器の保管及び処分の基準

【囲いの設置】=囲いを設け、保管の位置を明らかにする必要がある。囲いが倒れ、有害使用済機器が周辺に崩落しないように、当該荷重に対して構造耐力上安全である必要がある。

【掲示板の設置】=保管等の場所である旨、保管又は処分の別、保管品目、管理者の氏名又は名称、連絡先、最大保管高さなど、必要な事項が表示された掲示板を設ける必要がある。

【保管高さ】=屋外で容器を用いずに保管する場合、周辺環境への飛散・流出防止や火災対策の観点から保管の状況に応じて定められた高さを超えないようにする必要がある。

【土壌・地下水汚染防止】=油の漏洩や汚水の発生・流出等により、公共水域、土壌や地下水の汚染のおそれがある場合は、地下浸透を防止のコンクリート敷設や、汚水の流出を防止するための排水溝の設置等の周辺環境の汚染を防止する措置を講ずる必要がある。

【飛散・流出に関する必要な措置】=屋外で容器を用いずに保管する場合で、飛散・流出するおそれのある場合は、フェンスを設けるなど必要な対策を講じる必要がある。

【生活環境の保全】=搬入搬出に伴う車両の走行、積卸し、積込み、重機稼働、施設による騒音・振動により、生活環境上悪影響をおよぼさないよう必要な措置を講じる必要がある。

【火災・延焼防止】=保管に当たっては、火災発生源の可能性のあるものの分別、保管高さを一定程度に制限する等の措置を講ずる必要がある。有害使用済機器の中に処理に適さないものが含まれていないことを連続的監視装置や目視等により確認する等の措置や万が一火災等が発生した場合の対応として消火器を設置する等の必要な措置を講ずる必要がある。

【公衆衛生の保全等】=整理、整頓及び清掃を行うことや、機器内部等に雨水が溜まらないようにする等、衛生的に管理し、ねずみ、害虫等が発生しないようにする必要がある。

【特定家庭用機器に該当する品目の処分】=有害使用済機器のうち、エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機は、環境大臣が定める方法により処分する必要がある。

【禁止行為】=焼却、熱分解、埋立処分及び海洋投入処分は禁止されている。

  1. 維持管理=有害使用済機器の保管等の業を行う者は、品目毎に、受入先、受入量、搬出先等を帳簿に記録することが義務付けられている。帳簿は一年ごとに閉鎖し、5 年間保存すること。記録は書面によるもののほか、電磁的記録も可能である。

5. 有害使用済機器の保管等に関する届出手続き

5.1 届出除外対象者=届出義務の適用が除外されている者は次のとおり。▽法令に基づき環境保全上の措置が講じられ、環境汚染のおそれがないと考えられる者(廃棄物処理業者や家電リサイクル法や小型家電リサイクル法の認定業者等)。▽行政機関。▽保管量が少ないもの(ヤードの敷地面積100m2 未満)。▽本業に付随して有害使用済機器の保管のみを一時的に行う場合(雑品スクラップ業者以外の者が業の目的以外で有害使用済機器の保管を一時的に行う場合は届出除外対象者となる。例えば機器の修理時に交換後の故障品を回収し、有価取引等で他者へ引き渡すまでの間一時保管する修理業者など)。

5.2 有害使用済機器の保管等に関する届出

有害使用済機器保管等業者は、保管ヤードが属する都道府県、廃棄物処理法第24条の2に定める政令市宛に、有害使用済機器の保管等に関する届出が必要となる。

【届出の時期】=新規の場合は、事業開始10 日前までに届出が必要。法改正の施行日(18年4月1日)に、既に業として行っている者は18年10月1日までに届出をする要がある。

【届出の提出先】=当該業を行おうとする区域を管轄する都道府県、廃棄物処理法第24条の2に定める政令市に、添付書類を添えて届出を提出する必要がある。複数の自治体で事業を行う場合は、それぞれの自治体に対して届出が必要となる。