2月7日情報

■市況概説=現代製鉄、H2・23,000円(FOB)を提示。国内外相場、新型肺炎の拡大防止対策から萎縮、後退

■関東相場、H2の大勢は21,500円中心に続落(2月6日)=テックスレポートによれば、関東相場は、東鉄の相次ぐ値下げ(宇都宮は1月25日以来、5回計30,000円下げ)や新型肺炎を警戒した中国、海外相場の続落などから中心値はさらに500~1,000円後退。この結果、H2の炉前実勢中心値は21,500円で年初相場に比べ3,000~3,500円がた下がった。

■現代製鉄、H2・23,000円(FOB)を提示(2月6日)=テックスレポートによれば、現代製鉄は3月末までの船積みを条件に6日、日本産鉄スクラップのオッファーに対しH2・23,000円(FOB)の指値を提示した。

▽現代製鉄は従来の日本一律FOB契約から、地域別に供給者配船CFR契約に切り替え、関東から3日、H2・26,000円(CFR)=24,000円FOBで成約したが、今回はそこから早くも1,000円がた下押した。その他の品種ではH1・24,000円FOB、HS・シュレッダー、新断バラ・同プレス25,500円FOB。今回の入札で日本からのオッファーは21万㌧に達したもようで、売り手側の弱気が際立つ。

■現代製鉄は従来の日本一律から地域別に、自社配船FOB契約から供給者配船CFR契約に、切り替える(1月24日)=テックスレポートや関係者によれば、現代製鉄は日本産鉄スクラップの入札を2月3日から全国一律指値を改め、地域別の入札に変更する。今後は北海道、酒田、新潟、関東、中部、西日本(関西・中国・四国・九州)の6地域に分け、各地域別にCFR契約後4週間後の船積を条件にオッファーを集める。同社は仁川、唐津、浦項の各拠点で品種を事前に提示し、調達を決定する。

▼現代製鉄、関東からH2・26,000円(CFR)で成約(2月4日)=テックスレポートによれば、現代製鉄は4日までに関東からH2・26,000円(CFR)で成約。FOB換算では24,000円相当と見られ、同社が1月に個別成約した25,500円FOBを下回った。

■東鉄、6日から全拠点でさらに500~1000円下げ(2月5日)=東京製鉄は2月3日からさらに500~1000円下げた。工場別では田原と岡山、高松で全品種500円(田原の海上、電特は据え置き)、九州と宇都宮は1000円、それぞれ引き下げた。この結果、特級価格は宇都宮22,000円(1,000円下げ)、田原22,500円(500円下げ)、岡山21,000円(500円下げ)、九州22,000円(1,000円下げ)、高松20,000円(500円下げ)となった。http://www.tokyosteel.co.jp/kb/

■鉄鉱石、中国スポット価格は大幅下げ(2月6日)=中国の鉄鉱石62%スポット価格(粉鉱、Fe62%、CFR)、2月5日は79.82㌦。4日80.00㌦。休暇直前の1月22日94.17㌦から大きく下げた。▼20年1月平均は93.41㌦。19年12月平均は89.95㌦。11月83.54㌦。10月87.57㌦。9月90.84㌦。8月90.48㌦。7月115.91㌦。6月104.33㌦。5月97.57㌦。4月91.56㌦。3月84.32㌦。2月85.23㌦。1月73.52㌦。19年最高値は7月3日119.51㌦。

■トルコ向け米国玉、ディープシーカーゴは軟調(2月3日)=関係者によれば、米国筋はトルコ向けにディープシーカーゴ(HMS80・20)のネゴベースは270~275㌦CFRレベル。昨年末の300㌦を大きく下回ったまま。トルコ筋は今のところ目立った動きは見せていない。膠着状態が伝えられる。

■大同特殊鋼、鉄スクラップ建値を500円値下げ(2月1日)=大同特殊鋼・知多工場は2月1日から、新断とダライ粉の購入価格を一律500円下げた。1月28日、30日に続く下げ改訂。新断23,000円(500円下げ)、HS・20,000円(据え置き)、H2・19,000円(据え置き)、ダライ粉9,000円(500円下げ)。▽建値価格はhttps://www.daido-genryo.com/を参照。

■アメリカ国内相場、海外安から弱含み(2月4日)=米国でも新型肺炎の影響が懸念されている。輸出港であるフィラデルフィアがトルコ向け貿易相場の軟化から大幅に後退。また国内メーカーも地区によっては20㌦近く購入価格を引き下げた。この「輸出・国内環境」の悪化から、さらに30㌦の値下げで交渉されている。

■米国・コンポジット価格は259.33㌦で前週と同値(2月4日)=2月3日付け東部3都市(ピッツバーグ、シカゴ、フィラデルフィア)・コンポジット価格(HMS1)は、259.33㌦で前週と同値。ピッツバーグ263.00㌦、シカゴ255.00㌦(同)、フィラデルフィア260.00㌦(同)だった。

■LME鉄スクラップ先物相場(2月6日) ▽2月5日・先物1ヶ月=257.5㌦(前日255.0㌦)。2ヶ月=2630㌦(261.0)。3ヶ月=269.5㌦(268.0㌦)。6ヶ月=269.5㌦(269.0㌦)。12ヶ月=255.0㌦(265.0㌦)。

■ベトナムは様子見の気配(2月4日)=ベトナムも新型肺炎から動きは慎重。日本からのH2オッファーレベルはH2・274㌦CFR(約25,200円FOB)だが返答はない。

■鉄源協会調べ・H2相場(2月第1週)=関東22,167円(先週23,167円、前年同週29,167円)。▽関西22,750円(先週23,7504。前年同週28,000円)。

■異形棒鋼価格(同・1月第4週)=東西価格共にピークアウト。東京69,000円(前年同週74,000円)。▽大阪63,000円(前年同週68,000円)

■20年1~3月、粗鋼生産計画2490万㌧、19年度9,921万㌧の見通し(20/2/7)=経産省2月6日まとめによる19年度第4四半期(1~3月)粗鋼生産見通しは2,490万㌧で前年同期(2,497万㌧)の微減、前期(2,365万㌧)比3.8%減。年度全体は9,921万㌧で前年度(1億289万㌧)比3.6%減。09年以来10年ぶりに1億㌧割れの見込み。

******

日経新聞(要約)

■新型肺炎と世界=新型肺炎の感染防止のため中国は、湖北省では13日まで、上海市、広東省などでは9日まで休暇を延長。休業延長や出勤を控えるよう指示をした省、直轄市、自治区は全体の約8割の25になった。また中国からの入国を制限する国・地域は60を超えた。影響は自動車生産にも波及(現代自動車、国内工場の操業休止など)。IMF専務理事は新型肺炎が「世界景気に短期的な減速をもたらす可能性がある」との懸念を表明した。非鉄相場は続落。NY原油価格も一時50㌦を割った。

■日本製鉄、呉の高炉休止へ(20/1/31)=日鉄は呉製鉄所の高炉2基の休止方針を固め、同製鉄所の全面閉鎖も検討する。世界鉄鋼協会によると19年世界粗鋼生産量は18億6990万トン。OECD推計では18年時点の世界生産能力はこれを約4億トン上回る。日本国内も約3割の過剰能力を抱える。▽呉の高炉は1基を残し能力を増強する計画だったが2基とも休止に転換し、製鉄所全体の閉鎖も検討する。北九州市の1基も21年3月末の休止を決めており、グループの国内の生産能力は現在の5400万トンから1割程度減る見通しだ。

■日鉄、聖域なき能力削減(20/1/31)=世界鉄鋼協会によると00年の粗鋼生産量上位10社のうち首位は新日本製鉄(現日本製鉄)で中国勢はわずか1社だった。これに対し18年は宝武鋼鉄集団をはじめ6社がランクイン。新日鉄住金(同)は3位に沈んだ。世界の生産量に占める中国のシェアは5割を超え、19年は前年比8.3%増の9億9634万トンと4年連続で過去最高を更新。20年は10億トンの大台を突破する見込みだ。▽日鉄は昨年11月、国内に16カ所の製鉄所を20年4月に組織上は6つに集約することを発表した。日鉄はこれまで高炉を止めても、製鉄所そのものは温存してきたが、そうした経営方針も限界を迎えている。日鉄は設備の集約を加速する一方、自動車向けの高機能鋼板など高付加価値の分野に一段と注力する。今回の能力削減は新たな構造改革の序章にすぎない。

■共英製鋼、カナダ社の電炉買収(20/2/5)=共英製鋼は4日、カナダの鋼材大手MCアルタスチールの電炉事業を買収すると発表した。買収額は154億円。買収する子会社は鉄筋のほか鉱石を砕く鉄球用材料を手がけ、利益率が高いという。共英製鋼はベトナムと米国で事業を手掛け、海外生産量は20年3月期に初めて国内を上回る見通し。

■原油市場、一時50ドル割れ(20/2/5)=NY原油先物価格は3日、一時1バレル50ドルを割り込んだ。世界需要の13%を占める中国で原油消費が落ちているとの観測がある。中国は非鉄の最大消費国。18年地金消費量の世界シェアは銅が52%、アルミが56%、ニッケルが49%。このなかLME3カ月先物は、銅が3日まで14営業日続落し下げ幅は12%(17年5月以来の安値)。アルミも3日に3年ぶりの安値、ニッケルや亜鉛なども総じて下落基調。新型肺炎で中国の成長率が5%を割り込むとの試算も出てきた。15~16年の「チャイナショック」では、原油安が米国の石油企業などの債務不履行(デフォルト)を誘発し、市場が混乱した。新型肺炎の影響が長引けば、同様のショックをもたらしかねない。