2月27日情報

■市況概説=世界株価、新型肺炎で急落。鉄スクラップ相場も成り行き待ち気配。

■「疫病の月曜日」=2月24日(現地)の米ダウ工業株30種平均は1031㌦(3.6%)安の2万7960㌦で取引を終了。1987年10月19日の「暗黒の月曜日」時と比べ、下落率(23%)はわずかだが、下落幅(当時は508㌦)は上回った。

■鉄源協会調べ・H2相場(2月第4週)=関東18,667円(先週18,667円、前年同週30,500円)。▽関西19,850円(先週19,750円。前年同週29,500円)。

■異形棒鋼価格(同・2月第3週)=東西価格共にピークアウト。東京69,000円(前年同週74,000円)。▽大阪62,400円(前年同週68,000円)

■中国湖北省、企業の休業3月10日まで再延長(20/2/21)=湖北省政府は20日、休業措置を3月10日まで延長すると発表した。従来は2月20日までとしていた。1月24日に始まった春節休暇から1カ月半以上企業活動が止まる。湖北省には自動車産業が集積し、鉄鋼や半導体、パネルなど素材や電子部品の生産拠点も多い。中国の大部分では10日から企業が操業を再開しているが、湖北省の企業再開が遅れれば、サプライチェーン(供給網)が目詰まりして企業活動の停滞が長引く恐れがある。

■中国発のサプライチェーン(供給網)が目詰まり、日本玉に買い物色も=テックスレポートによれば、新型肺炎の影響から、「中国から米国に向かうコンテナ船が大量に欠便となったため、帰路便の空コンテナを活用する鉄スクラップ輸出」の懸念から、台湾筋が手近な日本産鉄スクラップを物色する動きが広がっている。21日時点で日本からのオッファーレベルはH2・CFR250㌦、成約ベースは245㌦。FOB換算で220㌦程度(1㌦112円の円安も追い風に)、おおむね24,500円程度。直近の現代製鉄の22,000円に比べ2,500円高い、と伝えられる。

■米国・コンポジット価格は232.67㌦、前週と同値(2月25日)=2月24日付け東部3都市(ピッツバーグ、シカゴ、フィラデルフィア)・コンポジット価格(HMS1)は、3地区とも前週と同値。地区平均は232.67㌦。ピッツバーグ233.00㌦、シカゴ235.00㌦、フィラデルフィア230.00㌦だった。

■トルコ向け米国玉、ディープシーカーゴは回復気配(2月25日)=関係者によれば、直近のトルコ向け米国玉(HMS90/10)が282.5㌦CFRで成約された。HMS80/20ベース換算279.5㌦。ほぼ280㌦ベースまで戻した。昨年末の300㌦を大きく下回ったままだが、中国の新型肺炎問題やトルコ通貨(リラ)安も背景にあるとされる。

■アメリカ相場、海外の値戻しから反発(2月25日)=トルコ向け貿易相場が反発し始めたこと。また中国が新型肺炎騒ぎから鉄鋼の生産、輸出とも減速するとすれば、トルコ製品にとって好機(つまりトルコ向け鉄スクラップにとっても好機)との見方から、東海岸相場は10㌦近く浮上。3月はさらに20~25㌦高が見込まれ始めた。

■ベトナム向けも上昇(2月25日)=ベトナムも国際相場の上昇につれ値戻しに転じた。日本玉へのH2オッファーレベルはH2・255㌦CFR。

■現代製鉄、27日に地域別CFR入札を実施(2月19日)=テックスレポートによれば、現代製鉄は、今月3日に続いて27日14時〆切で地域別入札(CFR契約)を実施する。なおFOBを指値とする従来の入札は、今週は見合わせる。

▼現代製鉄、日本一律から地域別に、自社配船FOB契約から供給者配船CFR契約に、切り替える(1月24日)=現代製鉄は日本産鉄スクラップの入札を2月3日から全国一律指値を改め、地域別の入札に変更する。北海道、酒田、新潟、関東、中部、西日本(関西・中国・四国・九州)の6地域に分け、各地域別にCFR契約後4週間後の船積を条件にオッファーを集める。同社は仁川、唐津、浦項の各拠点で品種を事前に提示し、調達を決定する。

▼現代製鉄、H2・22,000円(FOB)、日本玉4万㌧を成約(2月17日)=テックスレポートおよび関係者によれば、現代製鉄は4月15日までの船積みを条件に13日、H2・22,000円(FOB)の指値を提示した。H1・23,000円、HS・シュレッダー、新断バラ・同プレスは24,500円。約4万㌧を成約した模様。

■大同特殊鋼、14日からさらに鉄スクラップ建値を1,000円下げ(2月14日)=大同特殊鋼・知多工場は10日に続き14日から購入価格を一律1,000円下げた。新断20,000円、HS・17,000円、H2・16,000円、ダライ粉6,000円となった。▽建値はhttps://www.daido-genryo.com/を参照。

■東鉄、13日から全拠点一律1000円下げ、岡山・特級2万円割れ=東京製鉄は2月13日からさらに全拠点で一律1000円下げた。1月25日以来の連続下げで、下げ幅は岡山・特級で4,500円に達した。拠点別の特級価格は宇都宮20,000円、田原20,500円、岡山19,000円、九州20,000円、高松18,000円となった。http://www.tokyosteel.co.jp/kb/

■鉄鉱石、中国スポット価格、旧正月前の水準に回復(2月26日)=中国の鉄鉱石62%スポット価格(粉鉱、Fe62%、CFR)、2月25日は90.02㌦。24日90.41㌦。21日90.81㌦。休暇直前の1月22日は94.17㌦だった。

■LME鉄スクラップ先物相場(2月26日) ▽2月25日・先物1ヶ月=272.5㌦(前日272.5㌦)。2ヶ月=284.0㌦(288.0㌦)。3ヶ月=280.0㌦(290.0㌦)。6ヶ月=279.0㌦(284.0㌦)。12ヶ月=270.0㌦(274.0㌦)。

******

日経および業界新聞(要約)

■株急落「疫病の月曜日」(20/2/25)=24日は韓国総合株価指数(KOSPI)の急落を発端に株安が連鎖した。米ダウ工業株30種平均は1031㌦(3.6%)安の2万7960㌦で取引を終了。1987年10月19日の「暗黒の月曜日」時と比べ、下落率(23%)はわずかだが、下落幅(当時は508㌦)は上回った。今回の特徴は、韓国やタイなど新興国通貨の急落を伴う点だ。新興国にとって、製品やサービスの輸出で黒字を得にくい中での通貨安は資本流出を招く恐れが高まる。ドル建て債務の返済負担も増す。WTI原油先物も売られ、下落率は一時5%を超えた。あらゆる産業で使われる銅先物の価格も下落した。

■中国筋、ようやく業務に復帰したが先行きは不透明(2月11日)=中国では新型肺炎から旧正月休み(1月24日~30日)を2月2日まで、上海や広東省は9日まで、湖北省は13日まで休日を延期したが、今週以降順次営業を再開している。ただ鉄鉱石価格など主要商品流通はストップ状態とされ、先行きは予断を許さない。

■高炉メーカーの連結決算(20/2/13・産業新聞)=日本製鉄、JFE、神鋼の3社ともに20年3月期業績予想を下方修正。大規模減損を実施する日鉄は、事業損益予想を前回の1000億円の黒字から3100億円の赤字に修正。神鋼は経常損益予想をゼロから250億円の赤字に修正した。JFEHDは商社、造船事業の下振れを受けて事業利益予想を600億円から450億円に下方修正した。新型肺炎の影響は不確定要素が多く、業績は下振れする可能性が高い。

■日本製鉄、呉の高炉休止へ(20/1/31)=日鉄は呉の高炉は1基を残し能力を増強する計画だったが2基とも休止に転換し、製鉄所全体の閉鎖も検討する。北九州市の1基も21年3月末の休止を決めており、グループの国内の生産能力は現在の5400万トンから1割程度減る見通しだ。

■日本製鉄、和歌山の高炉も休止(20/2/7)=日鉄は和歌山製鉄所に2基ある高炉のうち1基を数年内に休止する方針を固めた。和歌山製鉄所は旧住友金属工業の主力製鉄所だ。粗鋼生産量は19年3月期で432万トン。2基の高炉のうち09年に稼働した「第1高炉」を休止する。今後は1基体制で生産の効率化を進める。

■19年度第4四半期生産計画、前期比5・3%増の2490万㌧(20/2/7・産業新聞)=経産省6日まとめたの19年度第4四半期(1―3月)生産計画によると、粗鋼は前期比5・3%増の2490万トンと3四半期ぶりに増える。