3月17日情報

■市況概説=原油と株式相場暴落、円高推移が今後のマーケットを左右するか。

*「コロナウイルス対策とマーケットをどう考えるか(冨高私見)」は、本㏋の「マーケット分析欄」(3月10日・その1=全体状況に関して。3月12日・その2=ロックダウン状況に関して。3月13日・その3=今後のマーケットに関して)を参照して下さい。

■関西鉄源も、輸出・入札H2・FAS21,825円で成約(3月16日)=関西鉄源連合会は3月16日第91回の共同輸出入札を行い、JFE商事がH2・FAS21,825円で5,200㌧成約した。海外市況の最近の急速な悪化を映して、先行の入札価格を下回った(3月11日の関東鉄源協組は22,655円で、830円安)。積み期は3月19日~4月30日まで。3番札まで21,000円台。応札は8社8件、40,400㌧だった。

■トルコ向け米国玉、ディープシーカーゴは感染拡大から下方修正へ(3月16日)=関係者によれば、世界的な新感染病の拡大から海外マーケットも下げ含み。欧州玉(HMS80/20)が273㌦CFRで成約した模様。2月末280㌦CFRから7㌦安い。

米国東海岸シッパー筋は、今後のトルコ向け(HMS80/20)は265~270㌦CFR見当と見て、浜値を10㌦前後、下げはじめたと伝えられる。

■アメリカ相場、一転して下げ気配広がる(3月16日)=トルコ貿易相場が下押しに転じたことや一部の国内メーカーが購入価格を10~15㌦ほど下げたため、4月相場は現在価格より20~30㌦の下げもありうるとの観測がでてきた。新感染病の影響については、まだ判断は分かれているが、「在庫は持たない」との見方は一致している。

■ベトナム筋、H2・255㌦CFR見当の買い指値だが・・・(3月16日)=関係者によれば先週までH2・245㌦CFR(H2換算22,100円FOB)だったベトナム筋も、関東鉄源の落札(H2・FAS22,655円)後、H2・255㌦CFRに引き上げたとされる。ただ、最近の円相場や海外市場は日替わりで変化しているため、売り買いともに流動的だ。

■現代製鉄、H2ベース22,000円FOBでビッド、前回比1,000円下げ(3月16日)=現代製鉄は12日、5月11日条件で日本産鉄スクラップのオッファーを集め、H2ベース22,000円FOBの買い指値を提示した。先週の成約価格に比べ1,000円安い。またHS・シュレッダー、新断類もいずれも24,500円FOBの買い指値を提示した。

▼関係者によれば、日本からのオッファーは10万㌧。うち5万㌧を成約した模様。

■関東鉄源、輸出・入札H2・FAS22,655円で成約(3月11日)=関東鉄源協組は3月11日共同輸出入札を行い、前月比96円安のH2・FAS平均22,655円で2件30,000㌧成約した。1月成約価格26,667円から約4,000円下げだが、円高ドル安とコロナ感染環境から「想定よりも高値」の声が聞かれた(テックス)とされる。

落札はA社22,970円(15,000㌧)、B社22,340円(15,000㌧)の2件。応札は16社、21件で数量は10万8,000㌧。応札平均価格は21,537円。向け先はベトナム方面とされた。http://www.kantotetsugen.com/index.html

■東鉄、12日から九州だけ500円下げ(3月11日)=東京製鉄は3月12日から九州工場の購入価格を500円下げた。その他の工場、拠点価格は変わらない。12日以降の拠点別の特級価格は田原20,500円、岡山19,000円、九州18,000円(500円下げ)、宇都宮19,500円、高松18,000円である。http://www.tokyosteel.co.jp/kb/

■大同特殊鋼は13日から鉄スクラップ建値を500円引き下げ(3月13日)=大同特殊鋼・知多工場は3月13日、購入価格を一律500円下げた。新断19,500円、HS・16,500円、H2・15,500円、ダライ粉5,500円となった。▽建値はhttps://www.daido-genryo.com/を参照。

■鉄鉱石、中国スポット価格(3月16日)=中国の鉄鉱石62%スポット価格(粉鉱、Fe62%、CFR)、3月13日は90.15㌦。12日88.88㌦。▼20年2月平均は85.10㌦。1月93.41㌦。19年12月平均は89.95㌦。11月83.54㌦。10月87.57㌦。9月90.84㌦。8月90.48㌦。7月115.91㌦。6月104.33㌦。5月97.57㌦。4月91.56㌦。3月84.32㌦。2月85.23㌦。1月73.52㌦。19年最高値は7月3日119.51㌦。

■LME鉄スクラップ先物相場(3月16日) ▽3月13日・先物1ヶ月=270.0㌦(前日267.0㌦)。2ヶ月=270.5㌦(262.0㌦)。3ヶ月=275.0㌦(264.0㌦)。6ヶ月=276.0㌦(267.0㌦)。12ヶ月=268.0㌦(262.0㌦)。15ヶ月=268.0㌦(262.0㌦)。

■鉄源協会調べ・H2相場(3月第2週)=関東18,833円(先週18,667円、前年同週31,167円)。▽関西19,875円(先週19,875円。前年同週32,000円)。

■異形棒鋼価格(同・3月第1週)=東京67,000円(先週67,000円、前年同週74,000円)。▽大阪62,000円(先週62,000円、前年同週68,000円)

******

日経および業界新聞(要約)

米、ゼロ金利復活 1%緊急利下げ、量的緩和再開(20/3/16・夕)=FRBは3日0.5%の利下げに踏み切ったばかりだが、株式市場が再開する16日を前に15日、1.0%の大幅利下げに踏み切った。政策金利は0~0.25%となり08年の金融危機以来のゼロ金利政策を敷く。

米、非常事態宣言、検査・治療に500億ドル(20/3/14・夕)=トランプ米大統領は13日、国家非常事態を宣言した。最大500億ドル(5.4兆円)の連邦政府の資金を活用にして検査や治療の態勢を強化する。▼市場の期待 察した米政権=13日の米株式市場はダウ工業株30種平均は前日比過去最大の1985ドル(9.4%)高の2万3185ドルで取引を終えた。「市場が求めていたのはこうした医療的な解決策だった。マネーじゃないんだよ」。1週間以内に140万個、1カ月以内に500万個の検査キットを用意し、ドライブスルー方式で簡便にウイルス検査が受けられるようにする。ウイルス封じ込めへの具体策を明らかにしたトランプ大統領の演説を好感し、演説途中から上げ幅を1000ドル以上広げた。検査対象を広げれば短期的には感染者数が急増する可能性がある。だが「短期的な犠牲は長期的な利益につながる」と理解を求めた。

新型コロナ「パンデミック」(20/3/12・夕)WHO事務局長は11日、「パンデミック(世界的な大流行)」と表明した。WHOが認定したのは2009年に流行した新型インフルエンザ以来11年ぶり。▼米、欧州からの入国禁止(20/3/12・夕)トランプ米大統領は11日夜、英国を除く欧州に過去14日間滞在した外国人の入国を禁止する。欧州からの入国禁止措置は米東部時間13日から30日間で、適切な検査を受けた米国人は対象外となる。

コロナショック米景気後退/債務バブル/金融政策の限界 3つのリスク(20/3/11)=世界の金融・証券市場が08年9月のリーマン・ショック級の混乱に見舞われている。見て見ぬふりをしてきた (1)米国の景気後退(2)債務バブルの崩壊(3)中銀の金融政策の限界――という3つのリスク(「灰色のサイ」)を通じて、市場の混乱が実体経済に波及しないかと恐れている。「灰色のサイ(グレーリノ)」とは、発生確率が高いのに普段は見逃されている重大なリスクを指す。事前に誰も予想できないが、発生すれば影響が大きい「黒い白鳥(ブラックスワン)」と対をなす言葉だ。▽「灰色のサイ」は3頭=1頭目は、景気後退のリスク。世界株式時価総額は1月のピークから15兆ドル弱減り、減少額は金融危機時の7割と大きい。株安で消費が落ちる「逆資産効果」が長引けば、米景気の土台が揺らぐ。2頭目は、企業や国家の債務バブルが破裂するリスクだ。緩和政策が続く限り、市場は債務返済が滞ることはないとタカをくくっていた。だが原油価格の急落が、認識の甘さを思い知らせた。3頭目は、金融緩和の限界だ。市場は「利下げではコロナによる需要と供給の落ち込みを止められない」と見透かし、株安で反応した。

原油急落、信用リスク警戒(20/3/10)米原油先物は9日に一時、1バレル27ドル台と前週末から34%下落。1日14ドルの下落は2008年9月の金融危機以来の下げ幅。▽東京市場では日経平均株価が前日比1050円(5.1%)安の1万9698円に急落、為替相場では一時1ドル=101円台の円高・ドル安水準。市場の混乱で投資家が資金を出さなくなれば、企業は増やした借金の借り換えや返済ができず債務不履行(デフォルト)のリスクが高まる。

▽産油国の財政収支が均衡する原油価格はサウジアラビアで1バレル83ドル台。「オイルマネーが細り、金融市場から資金を引き揚げるリスクも想定される」

■米、0.5%緊急利下げ(20/3/4)=FRBは3月3日、臨時の米連邦公開市場委員会(FOMC)を開き、フェデラルファンド(FF)金利を年1.50~1.75%から年1.00~1.25%に、0.5%引き下げた。

■20年4~6月期鉄鉱石契約価格は82.59㌦に決まる(3月3日)=テックスレポートによれば、日本の日鉄、JFE、神鋼の高炉3社が4~6月に購入する鉄鉱石契約価格は、前期比3.79㌦(4.8%)高の82.59㌦FOB西豪州となった。19年12月~20年2月のスポット価格平均にスライドしたものである。

■大阪製鉄、次期社長に野村泰介氏(日鉄常務)(20/3/4・産業新聞)=大阪製鉄は3日、次期社長に野村泰介・日本製鉄常務執行役員(60)が就任すると発表した。岩﨑正樹社長(60)は退任する。野村氏は4月1日付で大阪製鉄顧問に就任する予定。

■WHO、世界危険度「非常に高い」(20/2/29)=WHOは28日、新型コロナウイルスの危険度を「高い」から「非常に高い」に引き上げた。28日時点の世界感染者数は8万3千人を超え、死者は約2900人に達した。

■高炉メーカーの連結決算(20/2/13・産業新聞)=日本製鉄、JFE、神鋼の3社ともに20年3月期業績予想を下方修正。大規模減損を実施する日鉄は、事業損益予想を前回の1000億円の黒字から3100億円の赤字に修正。神鋼は経常損益予想をゼロから250億円の赤字に修正した。JFEHDは商社、造船事業の下振れを受けて事業利益予想を600億円から450億円に下方修正した。新型肺炎の影響は不確定要素が多く、業績は下振れする可能性が高い。

■日本製鉄、呉の高炉休止へ(20/1/31)=日鉄は呉の高炉は1基を残し能力を増強する計画だったが2基とも休止に転換し、製鉄所全体の閉鎖も検討する。北九州市の1基も21年3月末の休止を決めており、グループの国内の生産能力は現在の5400万トンから1割程度減る見通しだ。

■日本製鉄、和歌山の高炉も休止(20/2/7)=日鉄は和歌山製鉄所に2基ある高炉のうち1基を数年内に休止する方針を固めた。和歌山製鉄所は旧住友金属工業の主力製鉄所だ。粗鋼生産量は19年3月期で432万トン。2基の高炉のうち09年に稼働した「第1高炉」を休止する。今後は1基体制で生産の効率化を進める。

■19年度第4四半期生産計画、前期比5・3%増の2490万㌧(20/2/7・産業新聞)=経産省6日まとめたの19年度第4四半期(1―3月)生産計画によると、粗鋼は前期比5・3%増の2490万トンと3四半期ぶりに増える。