3月30日情報

■市況概説=原油と株式相場暴落、鉄スクラップも先行き後退の公算は大。

*日経および業界新聞(要約)は下欄を参照してください。

*********************************

■トルコ向けディープシーカーゴは急落、200㌦CFR割れ予想も(3月30日)=関係者によれば、コロナウイルス感染拡大から欧米、トルコ双方ともメーカー、流通は全面停止状態。相場は日々値下げ更新の状況とされる。先週には英国産ディープシーカーゴ(HMS80/20)は226㌦CFRや225㌦CFRの成約も聞かれたが、関係者は「次回の成約は200㌦以下か」との予想が伝えられる。極めて軟調。

■アメリカ相場、コロナショックで急落(3月30日)=米国の感染者は世界一。米国3州、合計1億人が「外出禁止」下にあり、トルコ向け成約が消えたことから東海岸相場は4年ぶりの安値に陥没した。またこの操業休止から「契約不履行」や「不可抗力」によるトラブルの多発も予想され、次回コンポジット価格の大幅下げは必至の情勢。

■ベトナム筋、商談はあったが、様子見が大勢で成約はない(3月30日)=関係者によれば、コロナ感染拡大から様子見。先週の成約レベルはH2・230㌦(H2換算21,100円FOB。1㌦108円)とされる。ただ、最近の円相場や海外市場は日替わりで変化しているため、売り買いともに流動的だ。

■現代製鉄、H2ベース21,000円FOBでビッド、前回比1,000円下げ(3月23日)=現代製鉄は23日、5月31日条件で日本産鉄スクラップのオッファーを集め、H2ベース21,000円FOBの買い指値を提示した。先週の成約価格に比べ1,000円安い。またHS・シュレッダー、新断類もいずれも23,500円FOBの買い指値を提示した。

■東鉄、28日から全拠点で500円下げ(3月27日)=東京製鉄は3月28日から全拠点で購入価格を一律500円下げた。この結果、拠点別の特級価格は田原20,000円、岡山18,500円、九州17,500円、宇都宮19,000円、高松17,500円である。http://www.tokyosteel.co.jp/kb/

■鉄鉱石、中国スポット価格(3月27日)=中国の鉄鉱石62%スポット価格(粉鉱、Fe62%、CFR)、3月26日は85.10㌦。25日85.65㌦。24日83.45㌦。▼20年2月平均は85.10㌦。19年最高値は7月3日119.51㌦。

■LME鉄スクラップ先物(3月27日) ▽3月26日・先物1ヶ月=255.0㌦(前日255.0㌦)。2ヶ月=230.0㌦(231.5㌦)。3ヶ月=234.0㌦(235.0㌦)。6ヶ月=255.0㌦(255.0㌦)。12ヶ月=254.0㌦(255.0㌦)。15ヶ月=250.0㌦(250.0㌦)。

■大同特殊鋼は13日から鉄スクラップ建値を500円引き下げ(3月13日)=大同特殊鋼・知多工場は3月13日、購入価格を一律500円下げた。新断19,500円、HS・16,500円、H2・15,500円、ダライ粉5,500円となった。▽建値はhttps://www.daido-genryo.com/を参照。

■鉄源協会調べ・H2相場(3月第4週)=関東19,000円(先週19,000円、前年同週32,167円)。▽関西19,875円(先週19,875円。前年同週32,000円)。

■異形棒鋼価格(同・3月第3週)=東京67,000円(先週67,000円、前年同週74,000円)。▽大阪62,000円(先週62,000円、前年同週68,000円)

**************************

コロナウイルス対策とこのマーケットをどう考えるか(冨高私見・その3) より

1 省略

2 OPECとロシアの協調体制の崩壊による原油価格の底割れだけでなく、新型肺炎がヒトと物資の円滑な移動、意見集約の場を奪った。自国の門戸を閉ざすロックダウンがその象徴であり、世界はパニック状態にある。

3 世界経済の動向が、経済の非専門家集団であるWHOの「パンデミック宣言」に委ねられた。その終息宣言が事実上、世界経済活動再開のゴングとなる。このような非専門家による事実上の判断介入は・・・経済専門家にとっては予測不能の事態だ。

4 とはいえ、マーケットは動く。鉄スクラップ相場も世界的に動く。大局的に見れば、価格は㈠エネルギー投入価格と、㈡世界的な為替相場と、㈢目先の需給動向で決まる。エネルギー投入価格動向を左右するのが原油(WTI)相場。この底が割れた。

*NY原油価格が年間平均1バレル14㌦台に陥没した98年、鉄スクラップ炉前価格(H2)は1万円を割り、市中相場は02年まで「逆有償」に落ち込んだ。

  • *為替、円相場は「安全資産」として円高に振れやすい。輸出商品には逆風である。

*鉄鋼は自動車関連産業で、鋼材の約4割弱が直接輸出される輸出商品でもある。

*鉄スクラップの4分の1が、鋼材と同様に輸出に動く。相場に重石がかかった。

5 鉄スクラップは以上の条件で動く。需給要因がすべてではない、資源関連、地球温暖化防止関連、各種リサイクル関連の相場商品なのだ(以下・略)。

*「コロナウイルス対策とマーケットをどう考えるか(冨高私見)」は、本㏋の「マーケット分析欄」(3月10日・その1=全体状況に関して。3月12日・その2=ロックダウン状況に関して。3月13日・その3=今後のマーケットに関して)を参照して下さい。

***********************************

日経および業界新聞(要約)

■米の感染者、中国抜き最多(20/3/27・夕)=米国の感染者数が26日、世界最多となった。NY州を中心に感染が急拡大。世界感染者数は50万人を超え死者は2万人を突破した。

■米与野党、2兆ドル対策合意(20/3/26)=トランプ米政権と与野党は25日2兆ドル規模の景気刺激策で最終合意した。

▼国内総生産(GDP)の10%にあたる巨額対策で、米国は4~6月期の経済成長率が戦後最悪の2桁のマイナス成長とも予測される景気底割れの回避を目指す。

米、量的緩和を無制限に(20/3/24)FRBは23日、臨時の米連邦公開市場委員会(FOMC)を開き、米国債や住宅ローン担保証券(MBS)の買い入れ量を無制限とする緊急措置を決めた。

■JFE、京浜の高炉休止へ(20/3/27・夕)=JFEスチールは東日本・京浜の第2高炉を休止する方向で調整に入った。京浜で稼働している高炉は1基のみで、高炉が稼働する製鉄所としての機能が実質的になくなる。休止時期は数年以内になる見通し。休止以降は、他の製鉄所から半製品を調達して、加工などの工程を続ける。

流通、経産省ヒア・4~6月需要下振れ公算(20/3/23・産業新聞)=全国コイルセンター工業組合、全国厚板シヤリング工業組合の鉄鋼流通2団体は19日、経産省ヒアリングで20年度第1四半期(20年4―6月期)の需要見通しを報告。自動車はトヨタの生産が3―5月は前年比13・5%減。19年度造船需要は前年度並みの約350万トンだが、20年度は320万トンレベルと予測。建設も端境期から抜けるのは21年春先との見方もあり、減少の可能性を指摘した。

原油供給過剰、安値長期化も(20/3/22)フォームの始まり

過去30年超で最大の供給過剰に陥りそうだ。OPECとロシアの減産協議が決裂し、産油国が増産に踏み切る見通し。需要は感染拡大で冷え込んでおり4~6月は世界需要の約5%分の余剰が発生する見込み。シェールオイル増産を続けてきた米国にも痛手。NY原油先物価格は20日、20ドルを下回るなど約18年ぶりの安値。「増産の動きが広がれば20ドル割れ水準が続く」との声は多い。

米・カナダ・メキシコ国境、規制(20/3/21・夕)=米国とメキシコの両政府は20日、両国間の国境で不要不急の往来を21日から禁止すると発表した。モノの貿易は認める。米国とカナダの国境でも同様の規制が同時に始まる。まず30日間実施し、延長するか決める。

米、NYなど3州外出制限、3割休止・マイナス成長も(20/3/21・夕)=NY州は22日から事業者の全従業員に在宅勤務を義務付ける。カリフォルニア州は19日から住民の外出を禁止し、イリノイ州も追随した。コネティカット州やネバダ州なども制限措置に踏み切り、GDPの3割規模に達する。

EU、外国人の入域禁止 30日間(20/3/18・夕)=EU各国の首脳らは17日、外国人のEU域内への入国を原則禁止することで合意した。期間は30日間で必要に応じて延期する。