5月21日情報

■市況概説=ロックダウン、行動規制から流通は萎縮。需給は内外共に縮小均衡の気配から底入れ反発の気配。

*日経および業界新聞(要約)は下欄を参照してください。

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■関東湾岸相場、H2・21,500~22,000円へ続伸、前週比1,000円高(5月20日)=テックスレポートによれば、関東湾岸のH2は21,500~22,000円へ続伸した。関東鉄源協組の12日共同輸出入札でH2・FAS平均22,480円で3件23,000㌧成約したこと、目先の上昇期待から市中の荷動きが悪化していること、約残の船積(15,000㌧)が迫っていることなどから、同紙は「ナイモノ高で高騰」とのタイトルをつけている。価格水準は3月第2週以来の、およそ2ヶ月ぶりの高値。タイト感が強まっている。HSと新断は、24,000~24,500円程度で、高値寄り気配。

■鉄源協会調べ・H2相場、小幅続落(5月第3週)=関東18,500円(先週18,500円、前年同週28,000円)。▽関西18,875円(先週18,875円。前年同週30,125円)。

■異形棒鋼価格(同・5月第2週)=東京65,000円(先週65,000円、前年同週74,000円)。▽大阪59,600円(先週60,000円、前年同週68,000円)

■鉄鉱石、中国スポット価格、5月19日96.25㌦、今年1月の高値更新(5月20日)=中国の鉄鉱石62%スポット価格(粉鉱、Fe62%、CFR)、5月19日96.25㌦、18日94.31㌦、15日91.29㌦。11営業日連続で上伸。都市封鎖解除後の鉄鋼増産を映したとみられる。▼20年4月平均は82.98㌦。3月平均87.38㌦。2月平均85.10㌦。19年最高値は7月3日119.51㌦。

■米国・コンポジット価格は202.67㌦で前週と同値。操業率は52.7%(5月19日)=5月18日付け東部3都市(ピッツバーグ、シカゴ、フィラデルフィア)・コンポジット価格(HMS1)は202.67㌦で前週比と同じ。ピッツバーグ183.00㌦、シカゴ215.00㌦、フィラデルフィア210.00㌦だった。▽5月18日の週間操業率は52.7%で50%台前半で推移している(3月9日81.6%)。

■トルコ向けディープシーカーゴの商談、手当て一巡で上値消失(5月18日)=関係者によればトルコはラマダン(4月24日~5月23日)さなかだが、4月下旬ごろの高値成約(256~8㌦CFR)から5月中旬現在238~244㌦CFRまで後退している。この間の大量手当てから在庫仕入れに余裕がでてきた、との見方もある。5月18日時点の指標価格(HMS80・20)は欧州産238.24㌦CFR、米国産244.37㌦CFR。

■ベトナム向け商談(5月18日)=ベトナムは4月23日、ハノイ、ホーチミン両市などの外出禁止を解除するなど、コロナ対策に目途がつきだしたことから、日本玉手当てに動き出した。関係者によればH2・FOB245~250㌦CFRで成約(FOB換算22,700~23,200円レベル)。4月の不足分の補充手当て、と見られる。

■アメリカ相場、コロナショックで国内需給は縮小、輸出積み出しから浜値は底入れ・反発(5月18日)=米国国内メーカーは大幅な減産、シカゴ、デトロイトなど東部都市では製造工場からの発生も途絶し、市中流通、ディーラー在庫とも3月に比べ半減状態。トルコ向け輸出の積み出し手当ても見込めるため、東部沿岸部では底入れ、反発気配が広がっている。ヤード買値は10~20㌦反発が伝えられる。

■韓国向け輸出商談、H2FOB換算23,000円契約など、上昇気配が続く(5月13日)=テックスレポートによれば、東国製鋼は12日、7月積条件でオッファーを集め、H2をFOB換算で23,000円で50,000㌧手当てした。同社の前回調達価格に比べ1,500円高い。これとは別に釜山地区電炉でH2・22,500円FOBの成約情報も伝えられるなど、韓国筋の出方が注目されている。

■関東鉄源、輸出・入札H2・FAS22,480円で成約(5月12日)=関東鉄源協組は5月12日共同輸出入札を行い、前月比1,824円高のH2・FAS平均22,480円で3件23,000㌧成約した。域内炉前価格を2,000~2,500円上回る高値となった。▽落札価格は「想定を超える」高値だったようで、行動規制から流通が縮小し、需給バランスが均衡したことが一因と見られた。落札はA社22,750円(5,000㌧)、B社22,500円(3,000㌧)、Ⅽ社22,386円の3件。応札は15社、24件で数量は16万3,000㌧。応札平均価格は21,670円。向け先はベトナム、台湾、バングラディシュ方面が予想される。http://www.kantotetsugen.com/index.html

■東鉄、4月28日から変化なし、内外格差広がる(5月18日)=東京製鉄は28日から田原、岡山、高松の3拠点で購入価格を500円下げる。この結果、拠点別の特級価格は田原18,500円(500円下げ)、岡山17,500円(500円下げ)、九州17,500円(据え置き)、宇都宮18,500円(据え置き)、高松16,500円(500円下げ)となる。http://www.tokyosteel.co.jp/kb/

■LME鉄スクラップ先物(5月20日) ▽5月19日・先物1ヶ月=251.5㌦(前日250.5㌦)。2ヶ月=272.0㌦(265.5㌦)。3ヶ月=275.0㌦(269.0㌦)。6ヶ月=273.0㌦(268.5㌦)。12ヶ月=267.0㌦(265.5㌦)。15ヶ月=263.0㌦(262.0㌦)。

■大同特殊鋼は4月14日から鉄スクラップ建値は変わらない(5月18日)=大同特殊鋼・知多工場は4月14日、購入価格を一律500円下げたあと、新たな動きはない。新断18,500円、HS・15,500円、H2・14,500円、ダライ粉4,500円。▽建値はhttps://www.daido-genryo.com/を参照。

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日経および業界新聞(要約)

■高炉3社、20年3月期連結業績は大幅な最終赤字(20/5/13・産業新聞)=高炉メーカー3社の2020年3月期連結業績は大幅な最終赤字となった。12日に出そろった各社の当期損失は日本製鉄(国際会計基準)が4315億円、JFEホールディングス(同)1977億円、神戸製鋼所680億円。昨年後半以降の需要減速、中国の鉄鋼増産を背景とした原料高・製品安を受け、多額の減損損失を計上した。21年3月期は新型コロナウイルスの影響による国内外の需要急減など不確定要素が多く3社とも業績予想の公表を見送った。

■日鉄、コロナ減産で高炉5基を一時休止(20/5/8・日経夕刊)=日本製鉄は、鹿島(第1高炉、4月15日)と和歌山(第1高炉、4月25日)で高炉1基を一時休止し、5月中旬には君津(第2高炉)でも一時休止する。これだけでは需要急減に追いつかないと判断し、高炉2基を7月以降、追加休止する。追加は室蘭「第2高炉」と八幡(小倉)の「第2高炉」。室蘭の高炉は今年夏から改修を計画していたが、前倒しで休止。八幡の高炉は9月末までに恒久的に止めることを決定済みだが、前倒しで止める。同社グループの国内粗鋼生産能力は約5400万トン。新型コロナ以前から一時休止をしている高炉(呉・第2高炉、2月15日)1基を含めて合計6基が止まることになり、国内生産(稼働は大分など9基)能力は一時的に3割減る。

■日本、1億㌧の粗鋼生産水準を維持は「困難」(20/5/11・金属通信)=日本製鉄は8日、19年度の決算を発表。連結事業損失は2,844億円、経常損失4,061億円、当期損失4,261億円。営業損失1,193億円、経常損失4,041億円、純損失4,556億円で、粗鋼生産は3,954万㌧(連結4,705万㌧)。販売単価は通期8万7,300円に2,600円の値下がり。下期は上期比1,200円下落した。需要環境は下期に減速感が強まり、出荷数量も1,788万㌧と上期比55万㌧減少した。通期前年比166万㌧減少した。ただコロナの影響は今年度4月以降の決算に反映される。20年度は「コロナが11月までに終息しても60%稼働」を覚悟せざるを得ない。▼日本全体の粗鋼生産は「内需6千万㌧のうち、建設2千万㌧、製造2千万㌧、間接輸出2千万㌧があるが、カギとなるのは間接輸出などの2千万㌧だ。コロナ終息後に世界で地産地消の流れが強まることが予想され、間接輸出2千万㌧がどうなるかが今後の需給のポイントとなる」とし、内需も輸出も含め1億㌧の粗鋼生産水準を維持するのは「困難だ」と終息後も鉄鋼業界として厳しい局面に置かれ続けるとの認識を示した。

■新興国感染、先進国抜く(20/5/10)WHOデータをもとに、新規感染者数を集計した。先進国は4月上中旬から4割以上減少したが、新興・途上国は拡大が止まらない。新規感染者数は5月上旬に先進国を逆転し、8日に1日5万人を超えた。新興・途上国の感染爆発を止められなければ、世界の新型コロナへの戦いに終止符は打てない。対外債務の不履行などが広がれば、世界経済にも大混乱が広がる懸念がある。

■米失業率14.7%(20/5/9)=米労働省8日発表の4月雇用統計(速報値、季節調整済み)は、失業率が前月(4.4%)から10.3ポイントも上昇し14.7%に達した。失業者数も714万人から2308万人に急増した。製造業や建設業などあらゆる産業が雇用の持続力を失っている。「見えない失業」も増えている。労働力人口は3月の1億6300万人から4月は1億5600万人に減った。職探しを諦めた離職者が多いことを示しており、こうした人口は失業率に加算されない。4月の実質的な失業率は20%前後に達するとの指摘もある。

■米、大型減税を検討(20/5/5)=トランプ米政権は追加経済対策として、労使双方が負担する「給与税」の減免の検討に入る。同税は年1.2兆ドルの税収がある基幹税で、実現すれば2017年末以来の大型減税となる。失業率が10%を超えて戦後最悪の水準になると予想され、減税とともに雇用の受け皿となるインフラ投資も打ち出す方針だ。米政権と議会は既に過去最大の3兆ドル弱もの財政出動を決めている。トランプ氏はさらに給与税の全面免除を議会に働きかける方針で、1兆ドル規模の追加の財政出動となる可能性がある。

■米30州、経済一部再開(20/5/2)=全米一律の行動制限が期限を迎えた4月30日までに、30州以上が飲食店や小売店の営業再開を認める方針に転じた。テキサス州は5月1日、飲食店や小売店、映画館などの営業禁止規制を解除。アイオワ州も1日から同様の業種を50%の占有率で営業を認める。アラバマやルイジアナ、モンタナなど各地で再開の動きがある。シカゴを抱えるイリノイ州は1日から店外での引き渡しを条件に小売店の営業を認め、一部公園も開放する。

■米1~3月GDP、4.8%減(20/4/30)米商務省29日発表の1~3月期実質国内総生産(GDP)は、前期比年率換算で4.8%減少。GDPの7割を占める個人消費は前期比年率換算で7.6%減となった。▼4~6月、年率40%予測党派中立機関の米議会予算局(CBO)は、4~6月期の成長率が前期比11.8%減、年率換算マイナス39.6%と予測する。金融危機の08年10~12月期(年率8.4%減)の5倍近い悪化。4%台だった失業率は、戦後で最悪となる15%前後に達しそうだ。▼大規模小売店は24日までの1週間で、売上高が前年比44%も減少。1200万人の従業員のうち既に800万人が解雇や帰休の対象になったと試算される。失業保険の申請数は1カ月強で2600万件を超え、労働者の7人に1人が既に職を離れた計算だ。飲食店は一時休業にとどまらず、最大で20%が廃業を余儀なくされる可能性がある

■IMF 、20年世界経済マイナス3.0%予測(20/4/15)IMFは14日、20年世界経済成長率予測をマイナス3.0%へ下げた。「大恐慌以来、最悪」。2.9%のプラス成長だった19年から大幅に悪化し、09年(0.1%減)以来のマイナス成長に落ち込む。1月予測(プラス3.3%)から大幅な下方修正。▽20年のシナリオはマイナス3%の経済成長だが、感染封じ込めに失敗すれば、成長率のマイナス幅は6%程度となり、約90兆ドルある世界の名目GDP(国内総生産)は5.4兆ドル(580兆円)も小さくなる。

■20年4~6月、粗鋼生産見込みは1,936万㌧、前年同期比25.9%減=経産省は9日、20年度第1四半期(20年4~6月)の出荷等相当粗鋼需要量は前年同期比25.9%、前期実績見込み比17.9%減の1,936万㌧で、09年4~6月(1,909万㌧)以来11年ぶりの水準。内外需を合わせた鋼材需要は前年同期比18.1%、前期実績見込み比12.1%減の1,828万㌧と発表した。ただ今回はコロナの影響の一部しか織り込んでいない。

鉄鋼減産が世界的に拡大(20/4/5・産業新聞)=欧州ではアルセロール・ミッタルが需要見合いで生産を調整すると発表。インドのタタ製鉄や需要の回復が遅れる中国の宝武鋼鉄集団、輸出が減少している台湾の中国鋼鉄もそれぞれ減産に踏み切る。日本の鉄鋼大手も減産を検討。新型コロナの世界的な感染は収束が見通せず、減産が長期化する恐れがある。