5月26日情報

■市況概説=ロックダウン解除が拡大。需給は内外共に縮小均衡。発生・流通減から底入れ、気迷い気配も。

*日経および業界新聞(要約)は下欄を参照してください。

*********************************

■関東湾岸相場、H2・22,000~22,500円へ続伸、前週比500円高(5月25日)=テックスレポートによれば、関東湾岸のH2は22,000~22,500円へ続伸した。関東鉄源協組の12日共同輸出入札でH2・FAS平均22,480円で成約したこと、東鉄・宇都宮が22日1,000円上げたこと、市中の荷動きが悪化していることなどからナイモノ高の状況だ。HSと新断は、中心値は24,500円程度で、高値寄り気配。

■4月粗鋼生産662万トン、前月比16.8%減、前年同月比23.5%減(鉄連hp)=銑鉄生産は490.2万㌧(前月比18.4%減、前年同月比24.0%減)。粗鋼生産は661.7万㌧(前月比16.8%減、前年同月比23.5%減)。4月の1日当たり粗鋼生産は22.1万㌧で、3月の同25.6万㌧比14.0%減となった。炉別では転炉鋼484.4万㌧(前月比20.0%減、前年同月比25.4%減)、電炉鋼177.2万㌧(前月比6.6%減、前年同月比17.9%減)となり、前年同月比では転炉鋼は2カ月連続の減少、電炉鋼は14カ月連続の減少となった。▼鋼種別生産では、普通鋼が520.0万㌧(前月比15.4%減、前年同月比21.1%減)、特殊鋼141.6万㌧(前月比21.5%減、前年同月比31.0%減)となり、前年同月比は普通鋼は2カ月連続、特殊鋼は17カ月連続の減少となった。

■東鉄、5月22日から全拠点で一律1,000円上げ(5月21日)=東京製鉄は22日から全拠点で購入価格を一律1,000円引き上げる。購入価格の引き上げは今年に入って初めて。この結果、拠点別の特級価格は田原19,500円、岡山18,500円、九州18,500円、宇都宮19,500円、高松17,500円となる。http://www.tokyosteel.co.jp/kb/

■韓国向け輸出商談、H2FOB換算22,500円に反落。上昇気配も頭打ち(5月21日)=テックスレポートによれば、東国製鋼は12日、7月積条件でオッファーを集め、H2をFOB換算で23,000円で50,000㌧手当てした。これとは別に釜山地区電炉でH2・22,500円FOBの成約情報も伝えられた。ただ直近情報によると、その後の東国製鋼の成約値はH2ベース22,500円に後退。また21日の現代製鉄の入札値も「23,000円を下回る水準」と伝えられるなど、上値が重い。韓国向けはひとまずピークアウトした、と報じられている。

■鉄源協会調べ・H2相場、小幅続落(5月第3週)=関東18,500円(先週18,500円、前年同週28,000円)。▽関西18,875円(先週18,875円。前年同週30,125円)。

■異形棒鋼価格(同・5月第2週)=東京65,000円(先週65,000円、前年同週74,000円)。▽大阪59,600円(先週60,000円、前年同週68,000円)

■鉄鉱石、中国スポット価格、5月22日95.53㌦(5月25日)=中国の鉄鉱石62%スポット価格(粉鉱、Fe62%、CFR)、5月22日95.53㌦。21日96.48㌦。20日95.66㌦、19日96.25㌦。4月30日82.50㌦から13日営業日の間、13㌦以上も上がった。都市封鎖解除後の鉄鋼増産を映したとみられる。▼20年4月平均は82.98㌦。3月平均87.38㌦。2月平均85.10㌦。19年最高値は7月3日119.51㌦。

■トルコ向けディープシーカーゴの商談、手当て一巡で上値消失(5月18日)=関係者によればトルコはラマダン(4月24日~5月23日)さなかだが、4月下旬ごろの高値成約(256~8㌦CFR)から5月中旬現在238~244㌦CFRまで後退している。この間の大量手当てから在庫仕入れに余裕がでてきた、との見方もある。5月18日時点の指標価格(HMS80・20)は欧州産238.24㌦CFR、米国産244.37㌦CFR。

■ベトナム向け商談(5月18日)=ベトナムは4月23日、ハノイ、ホーチミン両市などの外出禁止を解除するなど、コロナ対策に目途がつきだしたことから、日本玉手当てに動き出した。関係者によればH2・FOB245~250㌦CFRで成約(FOB換算22,700~23,200円レベル)。4月の不足分の補充手当て、と見られる。

■アメリカ相場、コロナショックで国内需給は縮小、輸出積み出しから浜値は底入れ・反発(5月18日)=米国国内メーカーは大幅な減産、シカゴ、デトロイトなど東部都市では製造工場からの発生も途絶し、市中流通、ディーラー在庫とも3月に比べ半減状態。トルコ向け輸出の積み出し手当ても見込めるため、東部沿岸部では底入れ、反発気配が広がっている。ヤード買値は10~20㌦反発が伝えられる。

■関東鉄源、輸出・入札H2・FAS22,480円で成約(5月12日)=関東鉄源協組は5月12日共同輸出入札を行い、前月比1,824円高のH2・FAS平均22,480円で3件23,000㌧成約した。域内炉前価格を2,000~2,500円上回る高値となった。▽落札価格は「想定を超える」高値だったようで、行動規制から流通が縮小し、需給バランスが均衡したことが一因と見られた。落札はA社22,750円(5,000㌧)、B社22,500円(3,000㌧)、Ⅽ社22,386円の3件。応札は15社、24件で数量は16万3,000㌧。応札平均価格は21,670円。向け先はベトナム、台湾、バングラディシュ方面が予想される。http://www.kantotetsugen.com/index.html

■LME鉄スクラップ先物(5月25日) ▽5月22日・先物1ヶ月=249.5㌦(前日248.5㌦)。2ヶ月=264.5㌦(267.5㌦)。3ヶ月=267.5㌦(270.5㌦)。6ヶ月=269.0㌦(271.0㌦)。12ヶ月=262.0㌦(266.0㌦)。15ヶ月=260.5㌦(263.5㌦)。

■大同特殊鋼は4月14日から鉄スクラップ建値は変わらない(5月25日)=大同特殊鋼・知多工場は4月14日、購入価格を一律500円下げたあと、新たな動きはない。新断18,500円、HS・15,500円、H2・14,500円、ダライ粉4,500円。▽建値はhttps://www.daido-genryo.com/を参照。

**************************

日経および業界新聞(要約)

■米国、全50州で経済再開(20/5/21・夕)=米国の全50州は20日までに行動制限を一部緩和し、経済活動を部分的に再開した。地方政府は検査件数に占める「陽性率」も監視しながら、制御不能な第2波の到来を警戒する構えだ。

■生コン出荷量4月37.7%減 東京地区(20/5/21)=東京地区生コンクリート協同組合まとめによる4月生コン出荷量は16.7万㎥と前年同月比37.7%減少。減少は15カ月連続。

■米・失業保険申請 3600万件、5人に1人離職(20/5/15)=米労働省14日発表の失業保険新規申請件数(季節調整済み)は、8週間で3600万件を突破。米労働市場では5人に1人が職を離れた計算になり、5月の失業率は20%に達する可能性もある。

■高炉3社、20年3月期連結業績は大幅な最終赤字(20/5/13・産業新聞)=高炉メーカー3社の2020年3月期連結業績は大幅な最終赤字となった。12日に出そろった各社の当期損失は日本製鉄(国際会計基準)が4315億円、JFEホールディングス(同)1977億円、神戸製鋼所680億円。昨年後半以降の需要減速、中国の鉄鋼増産を背景とした原料高・製品安を受け、多額の減損損失を計上した。21年3月期は新型コロナウイルスの影響による国内外の需要急減など不確定要素が多く3社とも業績予想の公表を見送った。

■日鉄、コロナ減産で高炉5基を一時休止(20/5/8・日経夕刊)=日本製鉄は、鹿島(第1高炉、4月15日)と和歌山(第1高炉、4月25日)で高炉1基を一時休止し、5月中旬には君津(第2高炉)でも一時休止する。これだけでは需要急減に追いつかないと判断し、高炉2基を7月以降、追加休止する。追加は室蘭「第2高炉」と八幡(小倉)の「第2高炉」。室蘭の高炉は今年夏から改修を計画していたが、前倒しで休止。八幡の高炉は9月末までに恒久的に止めることを決定済みだが、前倒しで止める。同社グループの国内粗鋼生産能力は約5400万トン。新型コロナ以前から一時休止をしている高炉(呉・第2高炉、2月15日)1基を含めて合計6基が止まることになり、国内生産(稼働は大分など9基)能力は一時的に3割減る。

■日本、1億㌧の粗鋼生産水準を維持は「困難」(20/5/11・金属通信)=日本製鉄は8日、19年度の決算を発表。連結事業損失は2,844億円、経常損失4,061億円、当期損失4,261億円。営業損失1,193億円、経常損失4,041億円、純損失4,556億円で、粗鋼生産は3,954万㌧(連結4,705万㌧)。販売単価は通期8万7,300円に2,600円の値下がり。下期は上期比1,200円下落した。需要環境は下期に減速感が強まり、出荷数量も1,788万㌧と上期比55万㌧減少した。通期前年比166万㌧減少した。ただコロナの影響は今年度4月以降の決算に反映される。20年度は「コロナが11月までに終息しても60%稼働」を覚悟せざるを得ない。▼日本全体の粗鋼生産は「内需6千万㌧のうち、建設2千万㌧、製造2千万㌧、間接輸出2千万㌧があるが、カギとなるのは間接輸出などの2千万㌧だ。コロナ終息後に世界で地産地消の流れが強まることが予想され、間接輸出2千万㌧がどうなるかが今後の需給のポイントとなる」とし、内需も輸出も含め1億㌧の粗鋼生産水準を維持するのは「困難だ」と終息後も鉄鋼業界として厳しい局面に置かれ続けるとの認識を示した。

■新興国感染、先進国抜く(20/5/10)WHOデータをもとに、新規感染者数を集計した。先進国は4月上中旬から4割以上減少したが、新興・途上国は拡大が止まらない。新規感染者数は5月上旬に先進国を逆転し、8日に1日5万人を超えた。新興・途上国の感染爆発を止められなければ、世界の新型コロナへの戦いに終止符は打てない。対外債務の不履行などが広がれば、世界経済にも大混乱が広がる懸念がある。

■IMF 、20年世界経済マイナス3.0%予測(20/4/15)IMFは14日、20年世界経済成長率予測をマイナス3.0%へ下げた。「大恐慌以来、最悪」。2.9%のプラス成長だった19年から大幅に悪化し、09年(0.1%減)以来のマイナス成長に落ち込む。1月予測(プラス3.3%)から大幅な下方修正。▽20年のシナリオはマイナス3%の経済成長だが、感染封じ込めに失敗すれば、成長率のマイナス幅は6%程度となり、約90兆ドルある世界の名目GDP(国内総生産)は5.4兆ドル(580兆円)も小さくなる。

■20年4~6月、粗鋼生産見込みは1,936万㌧、前年同期比25.9%減=経産省は9日、20年度第1四半期(20年4~6月)の出荷等相当粗鋼需要量は前年同期比25.9%、前期実績見込み比17.9%減の1,936万㌧で、09年4~6月(1,909万㌧)以来11年ぶりの水準。内外需を合わせた鋼材需要は前年同期比18.1%、前期実績見込み比12.1%減の1,828万㌧と発表した。ただ今回はコロナの影響の一部しか織り込んでいない。

鉄鋼減産が世界的に拡大(20/4/5・産業新聞)=欧州ではアルセロール・ミッタルが需要見合いで生産を調整すると発表。インドのタタ製鉄や需要の回復が遅れる中国の宝武鋼鉄集団、輸出が減少している台湾の中国鋼鉄もそれぞれ減産に踏み切る。日本の鉄鋼大手も減産を検討。新型コロナの世界的な感染は収束が見通せず、減産が長期化する恐れがある。