直近ニュース(22年・1月~現在版)

 

*出所=日本経済新聞及び業界紙。内容・要約版

 

22年5月16日

スウェーデン、NATO加盟申請へ(5月16日)スウェーデンの政権与党は15日、NATO加盟を支持と表明。加盟申請は確実。フィンランドは同日、加盟申請と発表した。▼トルコの説得が焦点最大の焦点はトルコへの対応だ。トルコはクルド系武装勢力などと北欧2カ国の関係が近いことから加盟に慎重だ。30カ国すべての加盟国の承認が必要だ。

東欧、防衛装備の更新急ぐ・軍事企業、増産体制に(5月16日)=東欧各国が米国や西欧諸国の協力を得て新型兵器などの配備を進める。米国はウクライナなどへの兵器の貸し出しを迅速にする「武器貸与法」を復活させた。中長期的に武器の需要は拡大するとみて、軍事関連企業は生産を拡大する。ロッキード・マーチンの13日時点の株価はロシアのウクライナ侵攻前の223日に比べ約12%、英航空・防衛大手BAEシステムズは同約23%それぞれ上昇した。同じ期間でS&P500種株価指数が下落しているのとは対照的だ。

データ流通網、日米韓など7カ国で枠組み(5月16日)=日本や米国、韓国、台湾など7カ国は、個人データの移転ルールをアジア太平洋経済協力会議(APEC)の枠組みから独立させることで合意。中ロを外した枠組みをつくり、APEC非加盟の南米などにも広げる。

変異するグローバル化(5月16日)米中対立、新型コロナウイルス禍、ウクライナ危機という環境変化のなかグローバル化は大きな試練を迎えている。中国のゼロコロナ政策に伴うサプライチェーンの混乱、ウクライナ危機によるエネルギーや食糧の供給不安――。手元在庫を減らし効率性を重視する「ジャストインタイム」型の経営は危機にはもろく、有事を想定して備える「ジャストインケース」の考え方が必要になってきた。

「グローバリゼーションは終わらない、だがそれは姿を変えていく」。

■インド、小麦輸出停止(5月16日・夕)=世界有数の小麦生産国インドが14日、小麦輸出を停止。「国内食料価格を抑制し、インドの食料安全保障を強める」との声明を出した。米農務省2122年度推計によるとインドの小麦生産量は1959万トン。中国の13695万トンに次ぐ水準で、世界全体の14%を占める。輸出量も815万トンと世界の輸出総量の4%に及び、ロシア(17%)、ウクライナ(10%)などに続く輸出大国の一角だ。

4月企業物価10.0%上昇(5月16日・夕)=日銀16日発表の4月国内企業物価指数(15年平均=100)は113.5と、前年同月比で10.0%上昇。前年の水準を上回るのは14カ月連続。第2次石油危機の影響が残る198012月以来約41年ぶりに2ケタの伸び。公表744品目のうち、533品目と72%が上昇。企業間の取引で価格転嫁の動きが広がる実態が浮かぶ。

■上海封鎖、来月に解除(5月16日・夕)=上海市の副市長が「61日から6月中下旬に正常な生産と生活を全面的回復する」と述べた。16日から一部地区で自家用車の通行を認め、地下鉄やバスなど公共交通機関は22日から順次運行を再開する。

■中国、4月生産2.9%減(5月16日・夕)=中国国家統計局16日発表の224月経済統計によると工業生産は前年同月比2.9%減少。203月以来のマイナス。主要産品生産量は、自動車が前年同月を4割超下回った。パソコンやスマートフォンも17%4%落ち込んだ。中国経済の「体温」を映す発電量は4%減少。セメントや鋼材など建材も伸び悩んだ。

日本製鉄、鋼矢板など15000円値上げ(5月16日・産業新聞)=日本製鉄は鋼矢板・鋼管杭など土木工事向け販価を本年度第1四半期に15000円値上げ方針を固めた。5月末までの完全浸透を進めている同2万円に加え、本年度は累計35000円の値上げとなる。

鉄鋼主力7商社、大幅増益(5月16日・産業新聞)=鉄鋼主力商社7社の223月期連結決算が出そろい、全社が前期比で最高益を更新。事業構造改革や戦略投資効果も加わった。

 

5月15日

G7、対ロ制裁拡大(5月15日)ドイツで開いたG7外相会合(14日)声明はロシアへの制裁を拡大し「経済的、政治的圧力をさらに増強させる」と明記した。武器提供について「必要な限り継続する」と盛り込んだ。ロシア産の石炭や石油の輸入禁止に言及した。ロシアへのエネルギー依存を「可能な限り早期に低減および終了させる取り組みを速やかに進める」と確認した。天然ガスの輸入の是非には触れなかった。▼ハリコフからロシア撤退かハリコフの市長は14日、ロシア軍が市街地から対ロ国境方面に撤退していると英BBCに語った。

ロシア、原油高騰で税収5割増も(5月15日)国際エネルギー機関(IEA)によると、4月ロシア石油輸出量は日量810万バレルと侵攻前の水準まで戻った。インドやトルコ向けが大きく増加、中国は減らなかった。ロシア「ウラル」は北海ブレントより3割程度安い。それでも足元では1バレルあたり80ドル強で、22年の連邦予算算出基準44ドルを大きく上回る。ノルウェーの調査会社は、制裁による「厳しい減産」にもかかわらず、油価上昇でロシアの22年関連税収が1800億ドル超と前年比で45%増と分析する。ロシアでは連邦政府歳入の4割程度を石油と天然ガス関連が占めて、21年はうち8割を石油が占めた。

トルコ製兵器、存在感増す(5月15日)ロシアのウクライナ侵攻で、トルコが提供した攻撃用ドローンが戦場で成功を収めたことが注目を集めた。安い価格に引き寄せられていた人々にとって、トルコ製を選ぶ理由が一つ増えた。アジア各国はいま、国防費を増やしている。21年に日本は7.3%、シンガポールは7.1%、韓国は4.7%、オーストラリアは4%国防予算を増やした。トルコの防衛産業の輸出額は21年、過去最高の32億ドルに達した。16年の16億ドルから倍増だ。デミル長官は、22年は40億ドルを目指すとしている。

スズキ、インドに2工場新設(5月15日)スズキのインド子会社マルチ・スズキが1100億ルピー(約1800億円)を投じて北部ハリヤナ州に新工場を建設する。スズキは3月にもインドでの電気自動車(EV)工場新設を決めており、合計3500億円をインドに投じる。同社は過去10年間で米国と中国から撤退し、海外投資をインドに絞りこんできた。トヨタ自動車との提携も生かして投資の選択と集中を加速させ、世界的なEVシフトに備える。

国会図書館、ネット送信を拡充(5月15日)国立国会図書館の「個人向けデジタル化資料送信サービス」が19日に始まる。インターネット経由で、「絶版等資料」約152万点を新たにパソコンやスマートフォンで読めるようになる。20215月の著作権法改正で、個人へのデジタル化資料の送信が可能になった。当面は閲覧だけだが、231月からはコピー防止の機能を施し、印刷もできるようにする。環太平洋経済連携協定(TPP11201812月に発効、著作権保護期間はそれまでの「没後50年」から「没後70年」となった。これまでデジタル化は1968年以前に刊行された資料が中心だった。2021年策定の資料デジタル化基本計画では、00年までに刊行された図書などに対象が広がった。

 

5月14日

食料高騰、長期化の懸念(5月14日)ウクライナの小麦輸出は1000万トンと前年度比で5割減る。ウクライナの小麦輸出量は世界の1割を占める。ウクライナはトウモロコシでも世界シェアのおよそ1割を占め、同国の輸出量は前年度比6割減の900万トンになる見込みだ。小麦とトウモロコシを合わせた輸出量は1011年度以来、12年ぶりの低水準に落ち込む。穀物は家畜の飼料として使うため、供給不足は肉や卵の価格上昇にもつながる。ウクライナの農業政策・食料省は「世界は食料パニックを起こすかもしれない」との声明を出した。食料高を起点として新興国などの政情不安リスクが高まる可能性もある。

北朝鮮、ゼロ主張一転「18万人超発熱」(5月14日)=北朝鮮が13日、隔離中の発熱者が18万人以上と明らかにした。北朝鮮は12日、世界で新型コロナの感染拡大が始まってから2年以上たって初めてコロナ患者の存在を公表した。

■排出量取引市場、参加は任意(5月14日)=日本取引所グループ(JPX)が経産省とともに排出量取引の市場を開設する。先行するEUでは電力や製造業に制度への参加を義務づける。企業は排出量の実績に見合った「排出枠」を取得し、余れば市場で枠を売り、足りない場合は買う。不足分を買わなければ罰金を払う。しかし日本では、取引に参加するかどうかや削減量目標を企業が自主的に決める。目標を達成できなくても罰則はない。

国内3社に1社最高益(5月14日)23月期決算の約1890社(金融など除く)を対象に日経新聞が集計した。22年3月期に7割の企業の純利益が前の期より増え、最高益となった企企業比率は30%19913月期以来、30年ぶりの多さだった。追い風は資源高と円安だ。鉄鉱石や石炭の高騰で商社は大手7社がいずれも最高益。ロシアのウクライナ侵攻に関連し計上した損失を吸収した。住友金属鉱山も銅などの価格上昇で14年ぶりに最高益となった。223月期の為替相場は1ドル=112円程度と前の期より円安が進んだ。

■JFE、価格転嫁に後れ(5月14日)=JFEHDの223月期連結最終損益は3期ぶりに黒字転換したが、ラ国内鉄鋼最大手、日本製鉄の利益改善効果と比べて見劣りする。1.6倍の売り上げ規模の差に対して、利ざや改善は2倍以上の差がある。実態は両社が開示する利ざやの改善効果の数字以上に差がある。(1)合金鉄や鉄スクラップをはじめとする副原料(2)以前の契約期間に調達していた原料の未消化分の2要素を加えた日本製鉄の方式で計算すると、JFEでは副原料などのコスト(1300億円)が大きく、70億円のマイナスになる。

 

5月13日

フィンランド、NATO加盟申請へ・スウェーデンも検討(5月13日)=フィンランドの大統領と首相は12日、共同で声明を発表し「フィンランドはNATO加盟を申請しなければならない」と表明した。ウクライナ侵攻を受けて長年維持してきた軍事的な中立政策を転換する。同じ非加盟のスウェーデンでもアンデション首相が申請方針を表明する。▼ロシア警告「脅威排除」ロシア外務省は12日、フィンランドのNATO加盟申請方針について、「ロシアは国家安全保障への脅威を排除する」と軍事面を含む対抗措置をとると警告した。

■北京、自宅待機3日間要請(5月13日)=北京市政府は12日感染拡大を防ぐため1315日は自宅で待機するよう市中心部の市民に要請した。ロックダウンの可能性は否定したが、コロナを徹底して封じ込める「ゼロコロナ」政策を堅持する方針を示した。

メキシコ中銀、0.5%利上げ(5月13日・夕)=メキシコ銀行(中銀)は12日、政策金利を0.5%引き上げて7.0%と発表した。インフレ率が約21年ぶりの高水準だ。

22年46月、鉄鋼生産計画は前期比21%増の2383万トン(5月13日・産業新聞)=経産省12日まとめの22年度第1四半期(46月)鉄鋼生産計画によると、粗鋼は前期比21%増の2383万トンと2四半期ぶりに増える。13月までは在庫を積んで自動車需要増産に備えていたが、46月は鉄鋼各社需要見合いの生産を計画しているようだ。

普通鋼電炉12223月期決算(5月13日・産業新聞)=普通鋼電炉12社(連結9社、非連結3社)の223月期決算が出そろった。原材料高に伴う製品値上げで全社が増収となったが、異形棒鋼の採算改善が遅れていることもあり2社が経常減益、5社は赤字を計上。鋼板を主力とする東京製鉄や中山製鋼所、中部鋼鈑、一般形鋼がメインの大阪製鉄、米国を中心に海外事業が好調だった大和工業の5社は大幅な増益を確保するなど明暗が分かれた。神戸製鋼、2万円追加値上げ(5月13日・産業新聞)=神戸製鋼は12日、線材・棒鋼(特殊鋼、普通鋼)7月出荷分から2万円追加値上げする。20年度以降累計は同7万円以上。

日本製鉄、炭素鋼鋼管を値上げ(5月13日・産業新聞)=日本製鉄は炭素鋼鋼管全種を6月受付分から2万円引き上げる。めっき管は15000円(計35000円)を値上げする。

日鉄ステンレス、大幅値上げ(5月13日・産業新聞)=日鉄ステンレスは12日、5月契約価格のニッケル系冷延薄板と厚中板を前月比トン8万円、クロム系冷延薄板で同25000円引き上げると発表。ニッケル系冷薄と厚中板の引き上げ幅は206月から累計345000円、クロム系は213月からの累計で同115000円に達した。

5月12日

「プーチン氏、長期戦準備」(5月12日)=米のヘインズ国家情報長官は10日、ロシアのプーチン大統領が長期にわたってウクライナを侵攻する準備をしているとの分析を明らかにした。戦力を集中している東部地域を制圧しても戦闘を継続するとみている。

■官房長官「屋外でマスク不要」(5月12日)=松野房長官は11日マスク着用について「人との距離が十分とれれば、屋外では必要ではない」との認識を示した。脇田・立感染症研究所長も11日「屋外ではマスクを取って新鮮な空気を吸うことが重要だ」と述べた。

■外貨準備高7%減(5月12日)=財務省11日発表の4月末時点の外貨準備高は、3月末比2.5%減の132219300万ドル(約172兆円)。減少額は約339億ドルで、単月での減少幅は率・額ともに20004月の統計開始以降で最も大きかった。外貨準備高が過去最高だった218月と比べ7.2%にあたる約1021億ドルが減少した。米国債の金利が上昇(価格は下落)し、保有債券の評価額が目減りした。外国債券などの「証券」は約311億ドル減った。ドルに対するユーロ安で、保有するユーロ建て資産のドル換算額も減少した。

資源国からもマネー退避、米利上げ・中国減速懸念(5月12日)=新興国から資金が流出している。落ち込みが目立つのがエネルギー高の恩恵を受けてきた資源国だ。▽要因の一つは米国の金融引き締めだ。利上げは新興国の通貨安などを通じて現地のインフレを加速させる。インフレ抑制を狙い新興国の利上げも本格化し、新興国景気の減速懸念が拡大。資源高の効果を打ち消している。もう一つが中国のコロナ対策のロックダウンだ。物流網の混乱や内需の低迷が深刻化。景気への悪影響が明らかになっている。いまや投資家の関心は「インフレからリセッション(景気後退)に移っている」(ピクテ投信の松元氏)。

経常黒字、7年ぶり低水準(5月12日)財務省が12日発表の21年度国際収支統計(速報)によると、モノやサービスなどの取引状況を表す経常収支の黒字は126442億円と20年度から22.3%減少。縮小は4年連続。エネルギー価格が高騰し貿易収支が16507億円の赤字となったことが響いた。貿易収支の赤字は14年度以来、7年ぶり。商品別では、輸入は原油を含む原粗油が97.6%増、液化天然ガス(LNG)は58.8%増だった。輸出は半導体製造装置が33.9%増と伸びた。鉄鋼は62.7%増、自動車は12.8%増だった。

NY株5日続落、年初来安値更新(5月12日)11日の米ダウ工業株30種平均は31834ドル。連日で年初来安値を更新。FRBの金融引き締めを警戒した売りが強まった。

■神戸鋼、前期純利益2.6倍(5月12日)=神戸製鋼11日発表の223月期連結決算は、純利益が前の期比2.6倍の600億円。自動車向け鋼材やアルミ板の販売がウイルス禍の落ち込みから回復。在庫評価益が拡大したことも利益を押し上げた。売上高は22%増の2825億円、営業利益は2.9倍の876億円。建設機械はコロナ禍から需要が回復し、東南アジアや欧州を中心に油圧ショベルなどが好調だった。

高炉メーカー3社、高収益(5月12日・産業新聞)=高炉メーカー3223月期は、前年度を大きく上回る高収益を上げた。日本製鉄は連結事業利益9381億円と経営統合後14年度以降の最高記録。JFEは同4164億円とリーマン・ショック以降の最高、神戸製鋼所も連結経常利益が前期比約58倍の9323300万円を確保した。

日鉄物産、最高益(5月12日・産業新聞)=日鉄物産11日発表の223月期連結経常利益は前期比86%増の478億円。18年度の364億円を上回る最高益。純利益も22倍の354億円となり、13年度の最高益256億円を更新した。

 

5月11日

■日本製鉄、CO2ゼロの電炉鋼材 年70万トン規模(5月11日)=日本製鉄は10日、23年度からCO2排出が実質ゼロの鋼材の供給を始める。電気自動車(EV)に使う電磁鋼板などを出荷。日鉄は50年のカーボンニュートラルを目指しており、広畑に新設した電炉運転を22年度中に始め23年度から鋼材供給を開始する。日鉄は21年度に単独で3556万トンの鋼材を出荷しており、2%程度の鋼材がCO2排出量実質ゼロに切り替わることになる。

■日鉄、前期純利益6373億円 統合後最高(5月11日)=日本製鉄10日発表の223月期連結純利益(国際会計基準)は6373億円と、12年の経営統合後の最高益。前の期は324億円の赤字だった。最高益の主因は値上げの浸透だ。鋼材平均価格は前の期比37%上がった。マージン(製品と原料の価格差)の拡大が事業利益を2450億円押し上げた。原料高騰による在庫評価益も前の期に比べて3050億円ふくらんだ。

7商社、資源高で最高益(5月11日)=総合商社の223月期連結決算が出そろった。純利益は大手7社全てが最高益。22年3月期は資源価格の上昇に合わせるように各社が上方修正を繰り返した。三菱商事と三井物産の純利益は商社史上初の9000億円台。伊藤忠は「全部門で期初計画を上回った」。住友商事は過去最大の最終赤字から一転し最高益。足元では世界経済に不透明感が漂う。ロシアリスクが23年3月期に表れる可能性がある。

経済安保推進法が成立(5月11日)=経済安全保障推進法が11日成立した。23年から段階的に施行する。経済安保法は(1)供給網の構築(2)基幹インフラの安全確保(3)先端技術の官民研究(4)特許の非公開――の4本柱で構成する。▽国が半導体、レアアース(希土類)などの重要鉱物、蓄電池、医薬品などを「特定重要物資」に指定する。企業の原材料の調達先や在庫を調査する権限を国が持つ。公的な支援を受けている場合、調査を拒めば罰則を科す。虚偽の届け出や情報漏えいには最大で「懲役2年以下」の罰則を科す。

 

5月10日

ロシア対独戦勝記念日、米欧との対立鮮明(5月10日)=ロシアは9日、対ドイツ戦勝記念日を迎えた。プーチン大統領は演説で「唯一の正しい決定だった」と侵攻を正当化した。米欧への不満も強調した。注目された「戦争状態」は宣言もなかった。

■G7、制裁強化で結束、日本も禁輸方針へ(5月10日)=米欧日など主要7カ国(G7)は8日のオンライン首脳協議で、ロシア産石油の輸入を禁止方針で一致した。ロシアの石油輸出のうち、G7向けは全体の約3割を占めており、戦費調達に大きな打撃となる。

日本、脱ロシア・問われる道筋(5月10日)石炭に続き、石油についてもロシアからの輸入を原則禁止する方針だ。21年に輸入した原油のうちロシア産は3.6%。ロシアの原油調達ルートは2つ。1つは「サハリン1」。ロシアからの輸入量のうち4割程度を占める。サハリン1を除く6割は、ロシアの石油会社との随時契約だ。侵攻後、ロシア産の原油の調達はすべてキャンセル済み。日本は21年時点で、原油輸入量の90%超を中東に依存する。禁輸に踏み切ると、日本のエネルギー調達網のもろさが浮き彫りになる。

中国、上海封鎖で縮む内需・世界経済回復を下押しも(5月10日)=中国政府の「ゼロコロナ規制」で、貿易も停滞してきた。224月輸出入総額(ドル建て)は前年同月比2.1%増と、206月以来の低い伸び。4月中旬の国内主要8港のコンテナ取扱量は前年同期を6%下回った。4月輸入は、3月に続いて前年同月と横ばい。4月輸出は前年同月比3.9%増で、伸び率は3月の14.7%から大きく縮小した。ロシアとの貿易総額は17%増えた。3月の13%より拡大した。輸入が57%増と大きく伸びたためだ。

米金利「上限」突破の衝撃(5月10日)FRBの金融引き締めで米長期金利の上昇が加速。金利の天井となってきた経済の実力に見合う「中立金利」の上限を突破した。各推定値の真ん中の値(中央値)は2.4%30年物金利はこの水準を超えた。政策金利が中立金利を明確に上回ると金利が本格的に経済を冷え込ませる「引き締め領域」に入る。当然、景気減速への警戒は強まる。短期金融市場で利上げの織り込みをみると、来年半ばまでに3.3%台に達した後は景気減速を意識し緩やかに利下げに転じる姿になっている。

 NY株653ドル安、年初来安値(5月10日・夕)=9日の米国ダウ工業株30種平均が約2カ月ぶりに年初来安値を更新した。米長期金利が一時、1811月の水準まで上昇し、大型ハイテク株への売り圧力となった。中国の景気減速に警戒も強まり、株式が売られる展開。

米、武器貸与法が成立(5月10日・夕)バイデン米大統領は9日、「武器貸与法」に署名し法律が成立した。同法は武器貸与について必要な手続きを大幅に省く効果がある。ロシアの脅威にさらされる東欧諸国にも新法を適用し、東欧防衛の強化にも役立てる。

■政府、ロシア首相ら資産凍結(5月10日・夕)=政府は10日、資産凍結の対象にミシュスチン首相など141人を加える。造船所など71団体への輸出を禁じる。

JFEスチール、2万円追加値上げ(5月10日・産業新聞)=JFEスチールは5月契約分から棒鋼・線材製品(特殊鋼、普通鋼)およびブルームを主体とする外販用半製品を2万円追加値上げする。値上げは21年入り後では5回目、累計値上げ幅は同7万円になる。

合同製鉄、2万円の追加値上げ(5月10日・産業新聞)=合同製鉄は9日、普通線材とバーインコイル(BIC、D6含む)を5月契約6月出荷分からトン当たり2万円の追加値上げするとともに、20%程度の引き受けカットを継続すると発表した。

 

5月9日


首相、ロシア産石油の禁輸表明(5月9日)=米欧日などG7首脳は8日、ロシアへの追加経済制裁についてオンラインで協議。共同声明はロシア産石油の輸入禁止に取り組む。岸田首相は「G7の結束が何よりも重要なときだ」と述べ、禁輸措置をとると表明した。

■中国、輸出が急減速(5月9日)=中国税関総署9日発表の224月貿易統計(ドル建て)によると、輸出は前年同月比3.9%増の2736億ドル。206月以来の低い伸び。上海市が都市封鎖に追い込まれた影響が出た。輸入は3月と同様、前年同月比横ばい。「ゼロコロナ規制」で、サプライチェーンが乱れ、生産や出荷に支障が出た可能性がある。

北アイルランド議会選、シン・フェイン党が初の第1党・英政界、不安定化の恐れ(5月9日)=5日投票の北アイルランド議会選で、隣国のアイルランドとの統一を訴えるシン・フェイン党が第1党となった。同党は英各地でテロ活動を重ねたアイルランド共和軍(IRA)の政治団体が前身。親英派政党との対立が深まり、英政界が不安定になる恐れもある。

5月8日

米欧、長期戦へ重装備供与(5月8日)ロシアがウクライナに侵攻した224日以降、米国が56日までに決めたウクライナへの軍事支援は計38億ドルにのぼる。20年の同国の国防費59億ドルの6割超に達する。米政府の武器供与には、射程30㎞の155ミリりゅう弾砲計90門や装甲車も新たに送る。りゅう弾砲と装甲車は訓練が必要で「米国が長期戦を想定していることを示している」と分析する。
 EUは4月中旬時点の支援額は累積で15億ユーロ。ドイツは「ゲパルト対空戦車」を供与。英国は対空ミサイルを送る。チェコは旧ソ連製戦車など数十両の戦闘用車両の譲渡を決定した。

米政権、支持低迷(5月8日)連邦議会の中間選挙が半年後に迫った。インフレなどで支持率が低迷し、民主党は上下両院での過半数維持が危うい状況だ。中間選挙で惨敗し、政策の停滞を招いたオバマ政権2期目の支持率を下回る。アフガニスタンからの米軍撤収で国内外から批判を浴びた218月以降、不支持率が支持率を上回る状況が続く。

中国、ワクチン輸出97%(5月8日)=ピークだった219月に比べ4月は3%に落ち込んだ。「オミクロン型」の予防効果が欧米製より劣ることが影響した。中国製ワクチンの急減は「ワクチン外交」にも影を落とす。中国は途上国にワクチン供与をちらつかせ、台湾問題などで自らの主張に賛同するよう迫ってきた。中国では上海などで感染が止まらない。「中国本土では国産ワクチンしか許可されていないことが一因」との不満も出ている。

ブルー水素、欧米が基準強化 国際標準へ日本出遅れ(5月8日)=水素は、造り方で3つに分けられ、再生可能エネルギーで造り出す水素(グリーン水素)。化石燃料で造り、製造時に生じるCO2を地下に貯留するなどして減らしたもの(ブルー水素)。何も手立てをしないもの(グレー水素)と呼ぶ。EUの欧州委員会は221月、水素の製造、消費までに発生するCO27割超減らした水素をクリーンとみなす規則を施行した。▽CO2をどれだけ減らせばクリーンとみなせるか、国際標準はまだない。EUや米英は世界に先駆け基準を明示することで、国際標準作りで先行したいとの思惑がある。ブルー水素を本命にする日本にとって「戦う前から外堀を埋められかねない状況」(電力大手)に陥りかねない。

トヨタ、量産EVをサブスク(5月8日)トヨタが12日、本格的な量産型の電気自動車(EV)「bZ4X」を発売する。特徴的なのは売り方だ。サブスクリプション(定額課金)サービスやリース限定とし、売り切りにはしない。EV特有の電池劣化に対する消費者の不安感を払拭し、ソフトウエアを通じた機能向上で顧客との接点を拡大する。

■日本製鋼所子会社、検査データ不正(5月8日)=日本製鋼所は7日、子会社の日本製鋼所M&Eが生産した鉄鋼部材で検査不正があったと明らかにした。品質基準を満たしていないのに、検査データを書き換え、基準を満たしているように装っていた。

 

5月7日

■製鉄所「ロシア軍再突入」(5月7日)=ウクライナ軍参謀本部は6日、ロシア軍がマリウポリの製鉄所の一部で突入作戦を再開したと明らかにした。ロシアは9日に控える対独戦勝記念日で一定の「戦果」を示すため、製鉄所の制圧を急いでいるとみられる。

ウクライナ、穀物2500万トン輸出できず・間輸出量の半分(5月7日)=国連食糧農業機関(FAO)は6日、ウクライナで約2500万トンの穀物が輸出できないと明らかにした。農業大国であるウクライナからの供給停止は、世界の食料安全保障を脅かしている。同国の201920年の穀物輸出量は5700万トンで、年間輸出量の半分近くが国内に残った状況だ。食料価格の高騰は、特に途上国の貧困に拍車をかける恐れがある。世界最大の小麦輸入国であるエジプトは価格の高騰に苦慮し、パンの価格統制に追われている。

■米株、エネルギー除き不振 連日の乱高下(5月7日)=米国の株式相場が乱高下している。ダウ工業株30種平均は4日に今年最大の上げ幅を記録したが、5日に1000ドル安となった。けん引役だったハイテク株が売られ、エネルギー株が上昇するなど業種で差が出ている。▽リスクは2つある。1つは米景気の先行き懸念だ。4日の0.5%の利上げに加え、67月会合でも0.5%の利上げの実施を示唆した。「急ブレーキを踏む内容で、年後半に景気腰折れリスクが顕在化してもおかしくない」。2つ目のリスクは緩和マネーの縮小だ。
FRB203月から国債や担保証券を大量に購入。資産総額は9兆ドルまで膨らんだ。「巨額の経済対策資金の大半をFRBが賄ったことで、過剰流動性が生じた」と指摘する。ただ米国以外の市場も選択肢になる。JPモルガン証券の高田将成氏は「米国株に集中してきた資金は他の国や他の資産に向かう」と指摘する。

■米就業者4月失業率横ばい3.6% 賃上げでインフレ圧力(5月7日)米労働省6日発表の4月雇用統計によると、非農業部門の就業者数は前月から428000人増えた。失業率は3.6%でウイルス禍前の202月に(196912月以来となる3.5%)の水準に迫る(逼迫状況だ)。求人が多いのは経済成長にとって本来プラスだ。それが今の米国にはリスクとなる。労働市場の逼迫による賃上げが、さらなるインフレ圧力となる構図が続く。より急ピッチな利上げが必要になれば、将来の景気後退を呼び込むリスクも高くなる。

■ポンド、利上げでも下落(5月7日)=5日にはイングランド銀行(中銀)は0.25%の追加利上げを発表。約13年ぶりに年1%へ達した。6日には206月以来の1.22ドル台に沈み、対ユーロも年初来安値を更新した。市場が注目したのは、英経済がマイナス成長に陥るという見通しだ。23年の実質国内総生産(GDP)の見通しを、2月時点の前年比「1.25%増」から「0.25%減」へ下方修正したためだ。下方修正は「エネルギーや貿易財の急激な値上がりが多く実質所得に悪影響を及ぼす」(ベイリー総裁)という懸念の反映だ。

外国人観光客、来月めど入国再開(5月7日)=政府は6月をメドに外国人観光客の新規受け入れを再開する調整に入った。まずは団体旅行から認める案がある。入国者数の上限引き上げも検討する。現在の11万人から当面2万人に枠を広げる方法などが浮上する。

上海港、都市封鎖で待機船最大120隻(5月7日)上海市の都市封鎖が1カ月を超え、通常の約2最大120隻まで増えた。足元では80隻まで減少したが、通常時の5070隻と比べると依然として多い。今後、さらに封鎖解除後の混乱も想定される。操業の遅れを取り戻そうと各社が一斉に挽回生産すれば、荷動きは急増。「上海で積んだ貨物が欧米の港になだれ込み、再び欧米の港が混乱する懸念もある」(商船三井)と警戒する。

危ないロシアの中国従属(5月7日)米欧、アジアの要人らが集まり42527日、地政学上の課題を話し合う「レイジナ対話」がニューデリーで開かれた。EUの欧州委員長や米政府高官らがロシアへの圧力強化を呼びかけた。▽米欧の本音は、次のような憂いだ。制裁でロシアは半導体や工作機械の供給を絶たれ、多くの外国企業が去った。ロシアが窮すれば、経済の対中依存をさらに深めるだろう。事実上、中国に従属する国家に陥っていく可能性がある。
 両国はすでに対等とはほど遠い力関係にある。ロシアの国内総生産(GDP)は中国の約10分の1、輸出の約15%、輸入の約23%を中国に頼る。▽地政学上の影響は軽視できない。英地政学の大家、マッキンダーは約1世紀前、中央アジア、アフガンをハートランドと呼んだ。ここを支配した国がユーラシア全体を押さえ、世界も支配すると予測した。19~20世紀初頭、英国とロシアが覇を競ったのもこの地域である。米中に当てはめれば、世界の覇権争いで中国がさらに優位に立つということだ。

■中ロの中銀、決済システム協力(5月7日)=中国の在ロシア大使館は6日、中国人民銀行(中銀)とロシア中銀が決済システムでの協力方針を明らかにした。米クレジットカード大手がロシア事業を停止しており中国カード・銀聯の決済システムを利用して補う。駐ロシア大使は両国関係の強化で「決済や物流面の困難を解決しなければならない」と強調した。

■中国新車販売、半減見込み(5月7日)=中国汽車工業協会は6日、4月新車販売台数が前年同月実績の半分近くまで落ち込むとの見込みを明らかにした。

首相6カ国訪問終え帰国(5月7日)岸田首相は6日、インドネシア、ベトナム、タイ、イタリア、バチカン、英国の6カ国の訪問を終え帰国した。各国の首脳らとウクライナ情勢を協議した。▼外相、太平洋島しょ国訪問林外相は6日、太平洋島しょ国のフィジーとパラオへ出発した。訪問の背景には中国の動きがある。中国は南太平洋のソロモン諸島と4月、安全保障に関する協定を結んだと発表した。

インフレ率、10月ピーク2.2% 民間予測(5月7日)国内でもインフレが加速してきた。4月中旬時点の東京都区部の消費者物価上昇率は前年同月比1.9%7年ぶりの水準。ロシアのウクライナ侵攻で拍車がかかった資源高の波及には時間差もある。全国の物価上昇率は民間の予測平均で10月に2.2%に達する。22年度のインフレ率は予測平均で2.0%。海外要因のコスト高が先行しており、需要の回復や賃金上昇が物価を安定して押し上げる理想的な構図はほど遠い。23年度は0.8%に鈍化する見通しだ。

■丸紅、前期純利益90%増(5月7日)=丸紅6日発表の223月期連結決算(国際会計基準)は、純利益が前の期比90%増の4243億円と過去最高。銅や原油など資源価格の高騰がけん引した。一部出資するロシアの石油開発事業「サハリン1」や航空機リースなどロシア関連事業では純資産の減額分も含めて252億円の損失を計上した。

■JFE、前期最終黒字2880億円(5月7日)=JFE・HD6日発表の22年3月期連結決算(国際会計基準)は最終損益が2880億円の黒字(前の期は218億円の赤字)。世界的な鋼材需要の持ち直しや鋼材の値上げを背景に、3期ぶりに黒字転換した。売上収益は前の期比35%増の43651億円と過去最高。本業のもうけを示す事業損益は4164億円の黒字(前の期は129億円の赤字)。ウイルス禍から経済が回復し造船や建築向け販売などが伸びた。
▽JFEスチールの単独粗鋼生産量は約2588万トンと前の期から300万トン以上増え、鋼材値上げも浸透。21年度鋼材平均価格は1トン当り103700円と前年比28900円上がった。単独粗鋼生産量は233月期に2600万トン程度と前期と同水準を見込む。

 

5月6日

FRB0.5%連続利上げ、22年ぶりの上げ幅(5月6日)=米連邦公開市場委員会(FOMC)フェデラルファンド(FF)金利目標を0.250.50%から0.751.00%に引き上げた。0.5%の引き上げはITバブルが過熱して20005月以来。パウエル議長は「今後2回の会合でも0.5%の利上げを検討」と述べ、7月会合で2.0%までの引き上げを示唆。0.75%の利上げは「議論をしていない」と語った。▽米国債などの保有資産圧縮(QT)も進める。減額ペースは68月に国債を300億ドル、住宅ローン担保証券(MBS)を175億ドル。9月からは国債を600億ドル、MBS350億ドルとし合計で月950億ドルを上限に保有資産を減らしていく。
▼NY株反落、一時1300ドル安=5日の米ダウ工業株30種平均は前日比1063ドル(3.1%)安の32997ドルで終えた。4日は932ドル高で今年最大の上げ幅を記録したが、一転して大幅安。外国為替市場では5日、「ドル指数(実効為替レート)」が0212月以来、約20年ぶりの高水準になった。欧州で景気後退懸念が高まるなか、米国が金融引き締めで先行するとの見方から米ドルが買われやすくなっている。

FRB、緩和縮小。住宅市場低迷・株安・通貨安 世界経済に試練(5月6日)=FOMCは22年ぶりとなる0.5%の利上げと量的引き締め(QT)を同時に決めた。将来の0.75%の利上げにパウエル議長が否定的だったため米市場はいったん株高で反応したが、5日午前には再び株安に転じた。NY連銀によると、米家計の住宅ローン残高は昨年末で約11兆ドルとコロナ前より14%増。また株式や社債の一部には下落圧力がかかり始めている。危機的なのは新興国だ。新興国の債務は21年末時点で95.7兆ドルと19年末比で25%程度増えた。ドル建て債務は米金融引き締めの余波で通貨安が進むと返済負担が重くなる。世界銀行のマルパス総裁は「低所得国の約6割はすでに債務危機か高いリスクを抱える」と訴えている。

米でコロナ変異型拡大(5月6日)米国で変異型感染が広がり、1日当たりの新規感染者数は4日、約2カ月ぶりに6万人を超えた。NY市ではマスク着用義務の再開を検討する。欧米では経済活動の正常化を進めてきたが、見直す動きも出始めた。

■上海の日系工場、63%停止(5月6日)=上海日本商工クラブ調査によれば日系製造業54社のうち63%が「全く稼働していない」と回答。稼働率「3割以下」と合わせ91%に達した。

■水際対策を緩和、来月G7並みに(5月6日)=岸田文雄首相は5日、英国で講演し、新型コロナウイルスの水際対策を6月に緩めると表明した。「主要7カ国(G7)諸国並みに円滑な入国が可能となるようさらに緩和していく」と述べた。

 

5月5日

EU、ロシア産石油禁輸 年内実施へ(5月5日)EUの欧州委員長は4日、ロシアへの追加制裁案を公表。ロシア産石油の輸入を年内に停止するほか、ロシア銀行最大手のズベルバンクを国際的な資金決済網から排除することも盛り込んだ。石油で合意できれば、天然ガスを制裁対象に加えることを検討する構えだ。制裁の発動には全加盟国の承認が必要で、EUは正式な発動に向け、加盟国間で調整を急ぐ。米英はすでに石油の禁輸を表明しており、日本も同分野での対応を迫られる可能性がある。

石油需給逼迫拍車も EU対ロ制裁、備蓄放出も6割不足(5月5日)=EUの欧州委員会によるロシア産石油の禁輸案は世界の石油需給に影を落とす。各国は協調して備蓄放出に動くが、穴埋めできるのは輸入減少分の4割弱で約6割不足する計算。需給逼迫懸念から価格がさらに高騰するリスクがある。米欧の制裁が広がるなかで日本も対応を問われる。▽需給を分かりにくくしているのが、中国やインドなど割安となったロシア産原油を買い取る動きだ。ロシア産原油は現在、3割程度、安値で取引されている。石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)は「これらの国が従来調達していた中東産などを欧州が買う玉突きが起こり、半年や1年程度で世界全体の需給はバランスする方向にむかう」と話す。中国やインドの購入が増えればロシア経済に打撃を与えるための制裁の抜け道になる。

■米LNG増産、日本が後押し(5月5日)=訪米中の萩生田経産相は近く米エネルギー長官と会談する。日本は液化天然ガス(LNG)の増産を働きかけ、出資や債務保証などの資金支援を検討する。経産省所管の石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)を通じて米国の既存事業の拡張に投資する方針だ。JOGMECは特に必要と認める場合は資金の4分の3まで出資できる。ロシアへの依存度を引き下げ、エネルギー安全保障の再構築を急ぐ。

■米、対ロシア輸出8割減(5月5日)=米商務省が4日発表した3月の貿易統計(通関ベース)によると、ロシアへのモノの輸出は1100万ドル(約130億円)と前年同月比78.8%減った。米国では49日、輸入品への関税が平均3%から30%超に上がった。

米、対中関税見直し開始 発動4年で上乗せの是非検討(5月5日)米通商代表部(USTR)は3日、中国製品に課す制裁関税を見直す作業を始めると発表した。発動から4年が経過するため、関税の上乗せを続けるか検討する。トランプ前政権は1876日と823日、制裁関税の第1弾、第2弾として計500億ドル分の中国製品に25%の関税を上乗せした。法律では関税発動から4年で是非を見直す決まりになっている。

インド中銀、0.4%利上げ(5月5日)インド準備銀行(中銀)は4日、政策金利(レポ金利)を0.4%引き上げて4.4%にすると発表。利上げは20188月以来39カ月ぶり。

「経済教室」 脱ガソリンとEV市場の行方・電動化に伴う離職者(5月5日)菅首相は50年にカーボンニュートラル実現を宣言。30年度までの温暖化ガス排出削減目標を従来の13年度比26%から46%に引き上げた。その実現に向けた長期戦略として、35年までに乗用車新車販売の電動車シェア100%を目指した(ただし外国の基準にないハイブリッド車を含んでいる)。21年販売された電動車合計は46380台。乗用車販売台数445万台の約1%にすぎない。国際エネルギー機関(IEA)によると、21年に世界で660万台のEVが売れ、新車販売の9%を占めた。各国の自動車の電動化は政策主導で進んでいる。中国の電動車(新エネルギー車と呼ばれる)の市場シェアは21年に13.4%22年第1四半期には19.2%に達した(中国汽車工業協会調べ)。▽EUの欧州委員会は35年にエンジン車販売を禁止することを決定し、21年のEU電動車の市場シェアを19%まで伸ばした。バイデン政権は30年までにEVを新車販売の50%以上を目標を掲げている。
▽懸念される第1が雇用だ。電動化とは、エンジンと、トランスミッション、プロペラシャフト、ディファレンシャルギア、ドライブシャフトを総称する「パワートレイン(駆動装置)」を、モーター、バッテリー、コントロールパネルに置き換えることだ。不要になるパワートレインの製造に関わる雇用は約31万人。自動車製造関連雇用の約30%、全製造業雇用の4%に相当する。地域別では、愛知県の13%、三重県の9%、静岡県の8%で特に高く、雇用の53%3県に集中している。2が電動化の政策誘導がEVへの偏重を生んでいることだ(略)。

 

5月4日

■英BP、ロシア撤退損失3兆円(5月4日)=BP3日発表した2213月期決算で、ロシアからの事業撤退に伴う損失を、税引き前ベースで2552000万ドル計上。19.75%保有するロシア石油大手ロスネフチの株式の価値をゼロに切り下げたほか、同社と手掛けてきた合弁事業の減損損失などもかさんだ。

防衛大綱を衣替え(5月4日)岸防衛相は米国・国防長官との会談で、東アジアの安全保障に関する新たな日米戦略のすり合わせ作業に入る。ウクライナ侵攻を機に日本の防衛計画の大綱を「国家防衛戦略」に衣替えする。▼日米、防衛戦略の目標共有=岸防衛相は訪米にあたり日経新聞に書面で回答した。日米で安全保障の目標を共有し、優先順位をすり合わせたうえで新たな戦略文書を策定すると表明した。装備開発やサイバーなど新領域の作戦を一体で練り中国に戦略的に対処する。攻撃型無人機を積極活用すると言及した。

■豪、11年半ぶり利上げ(5月4日)=オーストラリア準備銀行(中銀)は3日、政策金利を0.25%引き上げ、0.35%にすると決定した。利上げは201011月以来、11年半ぶりだ。インフレの抑え込みに向け、金融引き締めにかじを切る。

■韓国検察の権限縮小(5月4日)=韓国政府は3日、検察の捜査権限を大幅に縮小する改正法の公布を決定した。検察が自ら捜査できる6分野の重大犯罪のうち4分野を警察に移す。国会も3日、制度移行に必要となる刑事訴訟法改正案を可決。4カ月後に施行される。製油所、次世代エネ拠点に(5月4日)石油元売り大手が製油所や製油所の跡地を、次世代エネルギーの拠点に転換する。出光興産は25年までに、徳山事業所で燃料アンモニアの受け入れ拠点を整備する。ENEOSは根岸製油所(横浜市)で再生航空燃料(SAF)を生産する。石油需要が減少傾向にある中で、遊休設備を有効活用し新たな収益の柱を育てる。

 

5月3日

■マリウポリ、民間人懸命の退避(5月3日)=ロシア軍が掌握したマリウポリで国連や現地当局などが住民の退避を急いでいる。1日には抵抗するウクライナ部隊が立てこもる製鉄所から100人超の脱出が実現したが、ロシア軍は夜間の砲撃を再開した。

EU、ロシア産石油輸入禁止で調整(5月3日)=EUがロシアからの石油輸入を停止する調整に入った。EUのエネルギー使用全体に占める割合はガスで41%、石油で37%、石炭は19%。ロシア産エネルギーへの依存度の高い加盟国に配慮して一定の猶予を設け、期限を年末までとするのが有力だ。欧州の制裁厳格化で、輸入を続ける日本への圧力が今後高まる可能性がある。EU各国はルーブルでの支払いは認めないとの原則を確認した。

■米利上げ、新興国に圧力(5月3日)=ドルの金利上昇に伴って新興国からの資金流出が強まり、新興国債券の運用残高が約136億ドルの流出超となった。資金流出による通貨安はインフレにつながる。インフレと資金流出を抑えるには、新興国も利上げを進めざるを得ない。急速な利上げが新興国経済を冷やし、世界経済の減速を招く恐れがある。

ベトナム、LNG火力始動(5月3日)ベトナムで液化天然ガス(LNG)を燃料とする火力発電事業が動き始めた。国営系が同国初のプラントを着工し、2425年に稼働させる計画。フィリピンでは大手財閥ロペス・グループのエネルギー大手ファーストジェンが東京ガスと連携し、ルソン島バタンガス市に浮体式のLNG受け入れ設備を建設している。タイでは民間電力大手ガルフ・エナジー・デベロップメントと三井物産が組み、東部ラヨーン県にLNGなどを使用する火力発電所を建設し、23年から運営を始める。▼アジアのLNG輸入量、世界の7割アジアでLNGの輸入国が急増している。過去10年で10カ国・地域以上に倍増し、世界需要の約7割をアジアが飲み込む。特に中国の伸びが大きくなっており、21年には日本を逆転し世界最大のLNG輸入国になったもようだ。

伊藤忠、前期純利益2.1倍の8300億円(5月3日)伊藤忠商事の223月期連結純利益(国際会計基準)は前の期比2.1倍の8300億円程度。過去最高を2期ぶりに更新。ITや生活消費関連など「非資源」事業が全体業績をけん引した。▼三井物、前期純利益9147億円三井物産2日発表の22年3月期連結決算(国際会計基準)は純利益が前の期比2.7倍の9147億円と過去最高。鉄鉱石などの価格上昇で資源分野の利益が急増。液化天然ガス(LNG)関連などのロシア事業では純資産に直入する分も含め1015億円の損失を計上した。

双日、前期純利益3倍の823億円双日2日発表の223月期連結決算(国際会計基準)は純利益が前の期の約3倍の823億円。過去最高だった。金属・資源・リサイクル事業が好調だった。自動車販売事業や化学事業の回復も寄与した。

■3月中古車競売、22カ月連続プラス(5月3日)USSがまとめた3月中古車の平均落札価格は前年同月比22.6%高の91.2万円、22カ月連続で前年同月を上回った。半導体不足による新車納期遅れが長期化し中古車需要は依然として底堅い。ロシア向けは「一部の車種を除いて輸出は再開しており、国内の中古車価格への影響はない」(業界関係者)。

5月2日

米欧、「東部制圧」阻止へ支援(5月2日)米国や欧州はウクライナへの大型兵器供与にカジを切った。ロシアが標的に定めるウクライナ東部制圧を阻む防衛態勢を整える。ウクライナ支援を通じて、ロシア軍全体の戦力を消耗させ、プーチン政権の弱体化につなげる狙い。ペロシ米下院議長は51日、バイデン米大統領が求める330億ドルの追加支援について「可能な限り早期に」承認すると意欲を示す。うち200億ドルは軍事支援だ。

アジア新規感染9割減・中国の統制がリスク(5月2日)=日本を含むアジア19カ国・地域の新規感染者数は直近のピーク(316日)106万人だが、430日は10万人にまで減った。各国は規制緩和にカジを切っている。シンガポールは屋内のマスク着用義務以外のほぼ全ての規制を撤廃し、韓国でも2日から屋外でのマスク着用義務がなくなる。背景には、ワクンの追加接種の普及がある。ただ厳しい規制を続けるのが中国だ。IMFは中国の22年成長率を4.4%と、1月予測から0.4ポイント引き下げた。中国企業の景況感は悪化しており、ゼロコロナ政策が長期化すれば、成長率が一段と下振れするリスクが高まる。

 

5月1日

肥料高が食料危機に波及(5月1日)価格指数は1年で2倍超に上がった。肥料の三要素の一つであるカリはロシアとベラルーシの生産が3割以上を占める。経済制裁で両国からの輸出が減少。日本もロシア産の塩化カリの輸入を停止した。肥料原料となるアンモニアもロシア産が世界輸出の1割程度を占めたが、輸出が停止し、品薄感が強まった。原料となる天然ガスの高騰もアンモニア価格を押し上げた。▽国際稲研究所(IRRI)は、アジアで肥料の使用が減ることによって収穫量が1割減少するとの見通しを示す。S&Pグローバルは、インドで肥料価格が上昇すると豆類や油糧種子の作付けが減る恐れがあると指摘した。

太陽光、火力の半値以下に(5月1日)=3月、大規模太陽光発電所(メガソーラー)の電気落札価格が1kw/9.99円と火力発電の半分以下になった。経産省指定の入札機関が四半期に一度実施する。平均落札価格は17年の第1回入札では19円台だったが、223月入札で9円台になった。価格差は今年3月に約16円と2111月時点の2倍に膨らんだ。大型の陸上風力発電の平均落札価格は16.16円と火力発電を2.3円下回った。再生エネ由来の電気価格が火力発電を下回る状態は「グリッドパリティ」と呼ばれ、クリーンな電源開発の転換点とされる。欧州や米国などでは10年代にグリッドパリティになった。

■韓国、検察捜査権を縮小(5月1日)=韓国国会は30日、検察捜査権を縮小する検察庁法改正案を可決。捜査対象を腐敗(汚職)と経済事件に限定。制度移行には関連法案である刑事訴訟法改正案の成立が必要になる。与党は文氏の大統領任期中に公布させる考えだ。

 

4月30日

韓国 マスク義務や営業制限解除(4月30日)=韓国政府は29日、屋外のマスク着用義務を解除すると発表した。50人以上の集会やスポーツ観戦を除き、52日から屋外ではマスクなしで過ごせる。コロナをパンデミック(世界的な大流行)ではなく、エンデミック(一定期間で繰り返される流行)とみなす。未着用に罰金を科す制度も撤廃される。

ロシア、傷む経済(4月30日)=ロシアで3月製造業生産指数は前年同月比で11カ月ぶりにマイナスに転じた。ロシア中銀は29日政策金利を5月4日から17%から14%へと引き下げる。利下げ背景として「企業は生産や物流面で相当な困難に直面している」と指摘。原油・石油製品・天然ガスはロシアの輸出の56割、財政収入の25%を占める。4月の物価上昇率は前年同月比17.6%。世界銀行は22年の経済成長率を前年比マイナス11%と見込む。

ユーロ圏、成長率0.8%(4月30日)=28日に発表された米国が前期比年率換算で1.4%減とブレーキがかかるなか、EU統計局29日発表の2213月期ユーロ圏実質域内総生産(GDP)は前期比0.2%増。年率換算でも0.8%と欧州経済の回復の遅れも鮮明だ。米モルガン・スタンレーは221012月にかけユーロ圏の成長率が0.1%まで落ち込むと試算する。

米消費支出物価 3月、40年ぶり水準(4月30日)米商務省29日発表の3月個人消費支出(PCE)物価指数は総合指数が前年同月比6.6%上昇し、19821月以来の伸び。ガソリンなどを中心に約40年ぶりのインフレが続いている。

中国、5.5%成長目標堅持(4月30日)=中国共産党は29日、「5.5%前後」とした22年経済成長率の目標を堅持する方針を確認した。「ゼロコロナ規制」で経済は失速している。それでも「予想目標を達成するよう注力しなければならない」と強調した。

NY株、一時1000ドル安(4月30日・夕)=29日の米ダウ工業株30種平均は前日比939ドル(3%)安の32977ドル。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は前日比4.2%安と今年最大の下げ。4月月間では13.3%下げた。下落率はリーマン・ショックが起きた089月(11.6%安)を上回り、0810月(17.7%安)以来の大きさだ。

中国景況感、2カ月連続「50」割れ(4月30日・夕)=中国国家統計局30日発表の224月製造業購買担当者景気指数(PMI)は47.42カ月連続で好調・不調の境目である50を下回った。上海市が事実上の都市封鎖に追い込まれ、物流の混乱などで景況感が悪化した。4月の企業の景況感は大きく悪化した。先行き不安も強まり、景気復調の兆しはなお見えない。2022年の実質経済成長率が3%台にとどまるとの予測も出てきた。

 

4月29日

円安加速、131円台(4月29日)=日銀は28日、金融緩和策維持を決めた。10年物国債を0.25%程度の利回りで無制限に買い入れる「指し値オペ」も決めたことで、28日円相場が20年ぶりに131円台をつけた。全ての国債金利が一律1%上昇した場合(名目経済成長率を年3%に置くケースで25年度末時点の国債費は32.5兆円となり)想定より3.7兆円増える。
日銀、円安阻止より金利抑制日銀黒田総裁は28日記者会見で「全体として円安はプラス」と強調。円安阻止よりも金利抑制を優先する姿勢を改めて鮮明にした。日銀が28日公表した22年度実質成長率見通しは従来の3.8%から2.9%に引き下げた。黒田総裁は記者会見で「金融緩和の出口を早急に探ることにはなっていない」と話した。
円の下値「135円」の声日銀の金融政策決定会合を受け、28日のドル円相場は大きく円安・ドル高に振れた。市場関係者3人に為替相場の見通しを聞いたところ、1ドル=135円まで円安が進むとの声が目立った(下表参照)。
中小企業の5割超「円安はデメリット」日本商工会議所は28日、円安は「デメリットの方が大きい」と回答した企業は53.3%と半数を超えたとの調査結果を発表した。全国の会員企業約2000社から回答を得た。

米エクソン、サハリン1撤退準備 日本の調達滞る恐れ(4月29日)=米・エクソンモービルは「サハリン1」の撤退の準備に入った。日本がロシアから輸入する原油の約半分はサハリン1からで、調達が滞る恐れが強まってきた。サハリン1には、エクソンが30%。日本のサハリン石油ガス開発も30%、ロシアとインドが20%ずつ出資。サハリン石油ガス開発には経産省、伊藤忠、石油資源開発、丸紅、INPEXが出資している。サハリン2についても、英シェルが人員の縮小を検討している。
中国石油大手、サハリン2権益「関心ある」中国国有石油大手、中国海洋石油集団(CNOOC)の香港上場子会社、中国海洋石油は28日、英シェルが撤退を表明した「サハリン2」の権益について「関心をもって注視している」と明らかにした。サハリン2の液化天然ガス(LNG)生産量のうち、約6割は長期契約で日本向けで、日本の輸入量の約1割を占める。中国勢が権益を持てば安定的に調達できるメリットがあるとみられる。

■北京、感染受け一斉休校(4月29日)=北京市政府は28日、小中高校や幼稚園などを29日から一斉休校した。北京市は28日、感染者が増え始めた22日以降で感染者の累計が194人になったと発表した。1日当たりの新規感染者は足元で50人強と増える傾向にある。

ドル実効レート、20年ぶり高水準(4月29日)=外国為替市場でドル高が加速している。主要通貨に対するドルの強さを示す「ドル指数(実効為替レート)」が28日、約20年ぶりの高水準になった。米国の金融引き締め(金利高)が急ピッチで進むとみる投資家のドル買いが続いた。ウクライナ危機や中国のウイルス禍で世界景気の先行き不安も高まり、「安全通貨」とされるドルの強さにつながっている。

建設鋼材6%上昇 日経42種、10ヵ月連続最高値(4月29日)景気動向に敏感な企業間取引価格を基に算出する日経商品指数42種(1970=100)の4月末値は、10カ月連続で最高値を更新した。鋼材指数は247.056と、3月末から3.6%上がった。H形鋼は、問屋仲間価格(東京)が118000円前後。20年の底値(同76000円前後)からは42000円(55%)上昇した。山形鋼は116000円前後、みぞ形鋼は1トン117000円前後といずれも3月末から7%ほど上がった。平鋼も1トン14500円前後と5000円(4%)高い。需要は都心部の再開発案件をはじめ、大型物件向けで底堅い。ホテルや雑居ビルなどの中小物件向けはさえないなど、まだら模様だ。ただ流通市場の品薄感は乏しい。「ときわ会」がまとめた3月末H形鋼在庫は203100トン。需給均衡の目安とされる20万トンを上回る。「メーカーの値上げ分を転嫁するには時間がかかりそうだ」(問屋)

 

4月28日

ウィズコロナ、世界に遅れ・分科会、制限緩和・継続を併記(4月28日)=感染症対策分科会は27日、感染拡大時の対策として4通りの考え方を示した。現時点では従来対応の継続も併記する論点整理にとどまる。経済の正常化を進める米欧などとの差はなお大きい。

「普通の暮らし」英米先行英国は2月にイングランドで行動規制を全廃し、隔離の必要はない。米国も2月以降、カリフォルニア州やニューヨーク州などでも規制緩和が進んだ。マスク着用以外の規制が撤廃されたのは、シンガポールも同様。韓国も飲食時の人数制限を撤廃し、5月中には感染しても隔離せず日常生活を送れるようになる見通しだ。

ロシア近隣の東欧8カ国、NATO兵力2.5倍に(4月28日)ロシアとウクライナ両国に近接する8カ国(バルト3国のエストニア、ラトビア、リトアニアとポーランド、スロバキア、ハンガリー、ルーマニア、ブルガリア)のNATO軍と米軍の兵力は侵攻前と比べおよそ2.5倍に膨らんだ。8カ国の現役兵力が31万人、予備役は11万人いるとされる。駐留するNATO軍や米軍をこれに加えた45万人ほどがロシアに向き合う地域に立つ。

■ロシア「核戦争は現実的」(4月28日)=ウクライナ侵攻以降、ロシアは核兵器の使用を辞さないと繰り返す。米情報機関はロシアによる核使用の兆候を示す「現実的な証拠は見られない」と分析。現時点では「脅し」の側面が強いとみられるが米国は警戒を解いていない。

ロシア、東欧2国ガス停止(4月28日)=ロシア国営ガスプロムは27日、ポーランドとブルガリアへの天然ガスの供給を停止した。ポーランドは国内消費の天然ガスの46%、ブルガリアは80%をロシアから輸入する。ロシアガス供給を一方的に止めるのは初めて。ロシアの報道官は27日、ルーブル決済に応じない国にはガス供給を停止すると述べた。

米テック株、変調強まる(4月28日)米株式市場でナスダック総合株価指数は26日に年初来安値を付けた。4月に入って12%下落し、月間でリーマン・ショック以来の下げ幅となる可能性が高い。背景には2つの警戒がある。1つ目はFRBが利上げの加速と量的引き締め(QT)を決めるとの見方から金利が上昇。過度の利上げが景気を冷やす「オーバーキル」への懸念が深まっている。2つ目は中国での感染拡大だ。中国景気だけでなく、中国と経済的な結びつきの強い日本を含めた、世界経済全体の重荷になるとの懸念が高まっている。

■車8社、21年度世界生産0.4%減(4月28日)=国内乗用車8社がまとめた21年度世界生産は20年度に比べ0.4%減の2302万台。世界的な部品不足で下方修正を迫られた。21年度世界生産台数は3年連続のマイナスで感染拡大前の19年度と比べ12.6%減。21年度の8社海外生産は1592万台と20年度比で2.7%増。一方、国内生産は6.8%減の709万台。

中山製鋼、棒鋼、線材の値上げ(4月28日・産業新聞)=中山製鋼所は5月契約分から棒鋼、線材の全品種を値上げ。冷間圧造用線材(CH)、構造用鋼が2万円、普通線材、異形棒鋼(D6)、硬鋼線、鋲螺用線材が2.5万円。21年以降の累計では7万円、7.5万円。

4月27日

独、ウクライナに戦車(4月27日)ドイツは26日、ウクライナに対空戦車を供与すると発表した。国連総会は同日、安全保障理事会で拒否権を発動する常任理事国に説明責任を求める決議を採択した。ロシアなどの拒否権乱発に歯止めをかける狙いがある。

連続大幅利上げ、「年内0.5%幅3~4回」織り込む(4月27日)=FRBが通常の2倍にあたる0.5%の利上げに連続して動くとの見方が広まっている。22年中に34回の0.5%引き上げが織り込まれ、0.75%とさらに大幅な利上げ観測もくすぶる。米調査会社SGHマクロ・アドバイザーズのティム・デュイ氏は「5月の会合から3回以上続けて0.5%の利上げに動く」とみる。米証券ジェフリーズも9月会合まで4回連続の実施を見込む。

NY株反落、北京の都市封鎖を警戒(4月27日)=26日のダウ工業株30種平均は大幅反落し前日比809㌦安の33240㌦と3月中旬以来の安値で終えた。中国がロックダウンを拡大する可能性が高まり、世界景気の減速やサプライチェーン混乱への懸念が強まった。

米新築住宅販売、3月8.6%減(4月27日)米商務省26日発表の3月新築一戸建て販売件数(年換算)は76.3万戸で前月比8.6%減。3カ月連続の減少。前年同月比12.6%減少。

日本製鉄、厚板2万円の値上げ(4月27日)=日本製鉄は5月分から厚板の店売りと鉄骨、橋梁など建材プロジェクト価格を2万円値上げする。209月から累計9万円。

新関西製鉄、全品種5000円値上げ(4月27日・産業新聞)=新関西製鉄は26日、5月契約分から鋼材販価を店売り・ひも付きとも全品種トン当たり5000円引き上げる。

LME銅は1万ドルの大台を割り込む(4月27日)=LME銅は1万ドルの大台を6週間ぶりに割り込んだ。新型コロナウイルスによる中国のロックダウン(都市封鎖)が長期化するとの懸念や、米国の利上げペース加速といった弱材料に市場の視線が移っている。

 

 

4月26日

■米、ウクライナなどに軍事支援7億ドル(4月26日)=米国のブリンケン国務長官とオースティン国防長官は24日、ウクライナの首都キーウでゼレンスキー大統領と会談。ウクライナや周辺国へ約7億ドルの追加軍事支援を表明した。

中国の封鎖拡大、市場警戒(4月26日)=中国で都市封鎖の拡大懸念が広がり、市場の不安が高まっている。25日は人民元が対ドルで約1年ぶりの安値を付けたほか、上海総合指数が心理的節目の3000を下回った。「ゼロコロナ」政策による物流の寸断などで経済や供給網が打撃を受けるリスクが意識されている。北京市が25日から感染対策を大幅に強化。今年秋に開く党大会を前に習総書記のお膝元でのまん延防止に躍起だ。

■原油高の長期化、先物曲線が示唆(4月26日)=原油先物市場で高値の長期化を示唆するサインがともっている。期近と期先の価格を結んで描く「フォワードカーブ(先物曲線)」は上方にシフトした。WTI期近物の価格は足元で1バレル99ドル台で推移。2110月に比べ15ドル強高い。市場関係者が注目するのは5年先の期先物が同期間で9ドル以上も上昇したことだ。ロシアへの制裁による供給減への懸念や、脱炭素による需給逼迫が懸念されているようだ。長期にわたって原油相場が高止まりしやすい構図になりつつある。

宝武鋼鉄、粗鋼生産能力を2億トン計画(4月26日・産業新聞)=中国最大手の宝武鋼鉄集団は25年までに粗鋼生産能力を年2億トンに引き上げる計画。山東鋼鉄集団の統合で15000万トン程度に引き上げ、今月に新たに江西省国有鉄鋼中堅の新鋼集団の株式取得を決めるなど規模を拡大。世界金属導報など複数の現地メディアが報じた。

日本製鉄、特殊鋼棒鋼・線材と特殊線材を35000円値上げ(4月26日・産業新聞)=日本製鉄は7月から特殊鋼棒鋼・線材と特殊線材を値上げする。国内、輸出とも対象で上げ幅は35000円。特殊鋼棒線の値上げは2110月以来。普通線材も7月から追加値上げ。21年度以降の累計上げ幅は特殊鋼棒線が7万円、普通線材は75000円になる。

王子製鉄、5000円値上げ(4月26日・産業新聞)=平鋼最大手、王子製鉄は25日、5月契約分で平鋼、角鋼とも5000円引き上げる。21年入り後の上げ幅は累計51000円。

 

4月25日

商品高止まらず(4月25日)主要資産の2カ月間の値動きを比べた。ニッケルの37%高を筆頭に、ロシアが高い生産シェアを持つ天然ガスや原油、小麦が軒並み2桁の値上がりとなった。米国の3月消費者物価指数(CPI)上昇率は約40年ぶり。日米欧の通貨を比べると、円は侵攻前から9.3%安と下げが突出している。市場には1ドル=135円台を意識する声もある。株式市場では過度の利上げが景気を冷やす「オーバーキル」への懸念も深まる。今後も資源高を起点としたインフレ圧力が引き続き世界経済の重荷になる。資源を輸入に頼る新興国などの景気リスクも一段と強まりそうだ。

■深刻さ増す食料危機 エネ高騰と共鳴、長期化も(4月25日)=ロシアとウクライナは有数の農産物輸出国だ。両国の小麦輸出量は2021年度に世界の28%。米国とカナダを合わせた輸出量を上回る。米シカゴ市場の小麦先物は期近が3月に史上最高値を超えた。さらに19年の肥料世界貿易のうち首位のロシアは輸出全体の13%、ベラルーシは5%を占める。肥料価格の上昇は加速し農産物の増産コストを押し上げる。エネルギー価格の上昇と共鳴しながらインフレ圧力を強め、食料高は長期化するリスクがある。資源国を巻き込めば中東・北アフリカで「アラブの春」が広がったように原油などの新たな高騰要因を生む。

マクロン仏大統領再選(4月25日・夕)=24日に投開票されたフランス大統領選の決選投票で、マクロン氏が再選された。得票率は約59%でルペン氏を上回った。

中部鋼鈑、厚板販価を1万円引き上げ(4月25日・産業新聞)=中部鋼鈑は22日、5月契約分から厚板販売価格を1万円引き上げる。2010月からの累計上げ幅は7万円。

 

4月24日

■ロシア株・通貨 危うい安定(4月24日)=ルーブルは3月上旬に一時1ドル=160ルーブルの史上最安値を付けた後、足元では80ルーブル前後と侵攻前の水準を回復。制裁に参加していない中国やインドのほか欧州などへのエネルギー輸出が続いており、資源高もあって豊富な外貨が流入している。ロシア株のRTS指数は1000前後と、昨年来安値から約3割高い水準で推移。ただ米欧の制裁の効果も表れつつある。ロシアの消費者物価上昇率は侵攻後の3月に前年同月比17%へ急上昇。ロシア中銀はルーブルの急落を受けて20%まで引き上げた政策金利を48日に17%に引き下げた。今後、追加利下げが検討される見通し。

40年脱炭素に世界300社賛同(4月24日)=温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」より10年早い2040年までの排出量実質ゼロをめざす有志の企業連合「クライメート・プレッジ」の賛同企業が300社を超えた。米マイクロソフト、独メルセデス・ベンツなど29カ国51業界の先進企業が参加。日本の参加は産廃処理の石坂産業(埼玉県)と素材開発のTBM(東京)の2社に限られる。取引先も含めた脱炭素化のハードルが高いためだ。

EU、巨大IT監督強化(4月24日)=EUは巨大IT企業への監督を強化する。違法コンテンツ削除など利用者保護に加え、言論をゆがめる行為の是正など包括的な規制を盛り込んだ法案に合意。違反すれば最大で世界売上高の6%の罰金を科す。法案は年内にも施行する。日本でも是正措置の仕組み(21年施行のデジタルプラットフォーム取引透明化法)はあるがEUと異なり企業に改善を委ねている点が異なる。米国は連邦レベルでの包括的ルールはないが、民主党が連邦データプライバシー法案を提案するなど規制強化の動きもある。

世界粗鋼生産、3月は5.8%減(4月24日)世界鉄鋼協会まとの世界64カ国・地域の3月粗鋼生産量(速報値)は、前年同月比5.8%減の16100万トン。前年実績を下回るのは8カ月連続。中国が環境規制などを背景に生産量を減らしたことが響いた。中国の粗鋼生産量は前年同月比6.4%減の8830万トン。中国では二酸化炭素排出削減のため政府主導で減産措置を実施。加えて新型コロナウイルスの感染拡大を受け、事実上の都市封鎖(が広がったことなどが生産活動に影響したとみられる。

 

4月23日

上海封鎖再び強化(4月23日)=上海市は外出制限などを再強化する。一部地域で再び外出を禁じるほかPCR検査も徹底する。新規感染者数の増加ペースは鈍化したが、高止まりが続く。市当局は市中心部の行政区で再び外出を禁止した。

■米住宅関連株が大幅下落(4月23日)S&P住宅建設株価指数が21年末から21日までに29%下げ、下落率は同500種株価指数(8%)を上回る。住宅ローン金利は12年ぶりの高水準。住宅関連が注目されるのは景気の先行指標のためだ。米国内総生産(GDP)の35%を占める住宅投資がさらに冷え込み、景気後退リスクが高まる。

NY株一時1000ドル安(4月23日・夕)=22日の米工業株30種平均は続落し、前日比981ドル安の33811ドルで終えた。FRBによる金融引き締め加速を警戒し、全面安となった。取引時間中の下げ幅は一時1000ドルを超えた。前日比下落率は2010月以来だ。

ポスコ、EV鋼板増産(4月23日)ポスコは22日、光陽製鉄所に電気自動車(EV)モーター向け電磁鋼板生産棟新設を発表。生産能力を4倍に引き上げる。増産するのは「無方向性電磁鋼板」。21年に日本製鉄がトヨタと宝山鋼鉄を特許侵害で訴えた。

■東京製鉄、前期税引き益5.4倍(4月23日)東京製鉄22日発表の22年3月期単独決算は、税引き利益が前の期比5.4倍の319億円。売上高は92%増の2708億円。製品出荷量は前の期比で27%増えた。営業利益は8倍の317億円と大幅な増益を確保した。鋼材製造コストのうち大部分を原料の鉄スクラップ、1割弱を電力価格が占める。鉄スクラップの平均購入価格は223月期に1トン約52600円と前の期比で8割増えた。製品出荷単価は同98700円と前の期比で約5割増加。製品価格と原料価格の差である「メタルスプレッド」は、223月期に同46100円と、前の期の36500円から拡大した。
233月期は税引き利益が前期比25%減の240億円となる見通し。売上高は前期比48%増の4000億円。データセンターなど建設向けの鋼材出荷が増えるほか、鉄スクラップの価格上昇による製品価格の引き上げが増収要因となる。製品単価は118000円と2万円近く上がり、メタルスプレッドも51000円まで拡大する。ただ、電力やフェロマンガンなど副原料の価格高騰分が響く。特に電力の購入価格は「前の期(223月期)と比べ67割も上昇する可能性がある」(奈良暢明取締役)ため100億円規模の減益になると試算する。

 

LMEのニッケル価格急騰(4月23日)ニッケル価格高騰の影響が、ステンレス市場に及んでいる。日鉄ステンレスは主・副原料価格やエネルギーコストの増大などで、206月分から223月分までの累計でニッケル系を1トン20万円値上げした。「4月契約分の発注量をどうするか本当に悩ましい」。日鉄ステンレスがステンレス冷延薄鋼板の一般流通(店売り)向け価格を引き上げた7日、ステンレス商社の幹部が漏らした。4月分の上げ幅はニッケル系で1トン65千円(1割強)。単月では2010年以降で最高水準だ。店売り市場では「SUS304」(厚さ2㎜)の問屋仲間価格(東京地区)が現在1525円前後と、141カ月ぶりの高水準だ。20年の直近底値から160円(1トン換算で16万円)上昇したが、仕入れ値の上昇分全ては転嫁されていない。歴史的高値圏にあるステンレス鋼板のさらなる値上がりは需要家離れを起こしかねず、流通市場では困惑の声も上がる。

■銅建値、過去最高値=JX金属は22日、銅の国内相対取引の目安となる建値を1万円引き上げ、1トン137万円とした。19日に発表した最高値(同136万円)を更新した。

 

4月22日

香港、コロナ規制を緩和(4月22日)香港政府は21日、新型コロナウイルス対策の各種規制を3カ月半ぶりに緩和した。店内飲食は午後10時までで、バーやナイトクラブ、公共ビーチなどは営業停止や閉鎖が続く。香港に入境できるのは香港居住者かビザを持つ赴任者などに限られ、到着時に週間の隔離が必要だ。観光や出張で香港を訪れるのは難しい。

FRB議長、利上げ「0.5%も選択肢」(4月22日)=FRBパウエル議長は21日、5月会合で0.5%の利上げが「テーブルの上にある」と発言。インフレ抑制を急ぐ考えを示した。

ロシア「マリウポリ掌握」(4月22日)=プーチン大統領は21日、マリウポリについて「戦闘は終了した」と事実上の掌握を宣言した。製鉄所アゾフスターリは、掃討作戦停止と一帯の封鎖を命じた。強行突入を避け、温存兵力をドンバスに回す可能性がある。

■ロシア、次世代ICBM試射(4月22日)ロシア軍は20日、次世代の大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験を実施した。ロシア軍の脆弱性も指摘される中で、国際的な影響力を維持するには核ミサイルの戦力を誇示する以外に有効な手が乏しい状況も浮かび上がる。英シェル、サハリン2権益、中国企業と売却交渉(4月22日)シェルは「サハリン2」の権益について、国有の中国海洋石油(CNOOC)、中国石油天然気(ペトロチャイナ)、中国石油化工(シノペック)と交渉中という。サハリン2には三井物産と三菱商事などが出資しているほか、日本の電力・ガス会社が長期契約で液化天然ガス(LNG)を調達している。

■トウモロコシ、世界的インフレに拍車(4月22日)トウモロコシの国際価格が最高値に迫っている。ウクライナからの供給不安に加え、ガソリン代替としてトウモロコシ由来のエタノールの需要が急増するなど需給が逼迫しているためだ。米国内のトウモロコシ消費のうち、3割以上がエタノール。トウモロコシは小麦やコメなどほかの穀物と比べ用途が食用から産業用まで幅広い。世界経済への影響は大きく、インフレを加速させる懸念が出てきた。

景気判断「持ち直し」(4月22日)政府は21日、4月の月例経済報告で、国内景気の総括判断を「持ち直しの動きがみられる」に引き上げた。判断の引き上げは4カ月ぶり。

■緩和修正、試される日銀(4月22日)急激な円安を前に、日銀政策に注目が集まっている。利上げを続ける米国と緩和を貫く日本の金融政策の違いが円安の背景にあるためだ。「悪い円安」を金融政策で食い止めようとすると、政府債務の利払い負担を重くし、政策金利に連動する金利の上昇に直結。利払い増加が加われば、消費者へのダメージは大きくなるなど重い副作用を招くジレンマを抱えている。「日銀が円安に対応する可能性は極めて低いが、23年秋に金融政策を見直す可能性がある」(BNPパリバ証券の河野龍太郎)。

■中途採用が全体の3割超(4月22日)日経新聞が21日まとめた採用調査(最終集計)で23年春入社の大卒採用計画は22年春と比べ18.7%増。22年度の中途採用は採用計画全体に占める比率が3割を超える。デジタルトランスフォーメーション(DX)や脱炭素の需要が加速し、各社は即戦力である中途採用を重視する傾向を強めている。

日本製鉄、薄板を2万円追加値上げ(4月22日)=日本製鉄は21日までに、国内店売り・リロール・パイプ・軽量形鋼向け熱延黒皮・酸洗・冷延・めっきの全薄板品種の販売価格を5月引受分(6月出荷相当分)からトン当たり2万円追加値上げする。20年度下期からの累計値上げ幅は熱延黒皮が9万円、酸洗・冷延・めっきは95000円となる。

 

4月21日

 

ロシア、マリウポリで特殊貫通弾使用か(4月21日)=ウクライナ時間20日午後2時港湾都市マリウポリの製鉄所アゾフスターリに立てこもる同国部隊に対して、ロシアが求めた投降開始時刻を迎えた。ウクライナ側は応じておらず、ロシア軍が地下施設を破壊できる特殊貫通弾(バンカーバスター)を使用したと主張した。ロシア国防省は20日、ウクライナ軍の施設1053カ所を攻撃し火砲の陣地106カ所を破壊したと発表した。

G20、共同声明出せず(4月21日)=G20財務相・中央銀行総裁会議が20日、米ワシントンで閉幕した。ウクライナに侵攻したロシアを非難する声が相次ぎ、共同声明も出せずに終わった。米国を含めた一部の代表がロシア側の出席に反対し途中退席した。

■金利上昇、日本主要国で最低水準(4月21日)世界の金利上昇の潮流から日本が取り残されている。欧州は金融緩和時代の象徴だったマイナス金利から脱却。日本の金利の低さは世界で際立つ。米国の10年債利回りは3%に迫る。ドイツの10年債利回りは2月に日本を上回り、足元では0.9%台まで上昇した。マイナスの常連だったフランスやオランダなどの10年債利回りは1%を上回る。2年債がマイナス利回りの主要国は日本、スイス、デンマークなど一部になった。4月の対ドルの下落率は5%と主要通貨でもっとも大きい。下落率で次ぐスイスフラン(3%安)やユーロ(2%安)と比べても突出。トルコリラやロシアルーブルなど新興国通貨に対しては年初来安値圏にある。

日米の実質金利差拡大、円安へ強い圧力(4月21日)円安加速の背景には日米金利差の拡大がある。実質金利は金融緩和の状況を映す。米国はFRBが金融引き締めを急ぐ姿勢を示し、期間10年の実質金利はプラスの領域に入った。一方、日本の10年物は2月のマイナス0.3%台から同0.6%台に低下した。実質マイナス金利で借りた円を売り、ドルなどの外貨を買う「円キャリー取引」にとっては、利益が見込みやすい理想的な環境ともいえる。

■建設用棒鋼が最高値・ゼネコン、値上げ受け入れ(4月21日)異形棒鋼価格が、13年半ぶりに最高値を更新した。原料である鉄スクラップの価格高騰を理由に鋼材メーカーが値上げを表明。調達を急ぎたいゼネコンなどが受け入れた。異形棒鋼16㎜大口需要家渡し価格は、東京で122000円前後。▽鉄スクラップは建物解体が減り、中国の鋼材需要に対する期待もあって値上がり基調が強まった。3月にはウクライナ侵攻で供給不安が広がり、価格上昇に拍車がかかった。需要は堅調だ。国交省建築着工統計によると、2月のRC造の着工面積は前年同月比31%増の192.1万㎡。物流倉庫などの建設は底堅い。電炉各社はこれまでも値上げを打ち出していたが、部分的にしか通らなかった。(しかし)「ゼネコンも受けいれるしかない状況」(鉄鋼商社)となった。

金属リサイクル、国際拠点化狙う(4月21日)環境省が脱炭素化に向けてまとめる中期戦略の概要が分かった。日本を蓄電池などの国際的なリサイクル拠点にする方針だ。小型家電などに含まれる金属リサイクルを強化する。アジアで増加する「電子ごみ」を輸入して再資源化する。日本鉱業協会再資源化部会によると、使用済みの電子部材や蓄電池といったリサイクル原料の処理量は輸入品も含めて20年度で約90万トンにとどまる。

■日本:21年度粗鋼生産9,564万㌧(前年度比15.5%増)(4月21日・鉄連㏋) 
21年度概況=銑鉄生産は6,949.4万㌧(前年比14.3%増で7年ぶりの増加)。粗鋼生産は9,563.7万㌧(前年比15.5%増で5年ぶりの増加)。炉別生産は、転炉鋼7,115.2万㌧(前年比15.9%増)、電炉鋼2,448.5万㌧(14.6%増)。前年比では転炉鋼は5年ぶり、電炉鋼は3年ぶりの増加。粗鋼合計に占める電炉鋼比率は25.6%と前年から0.2ポイント低下した。鋼種別は普通鋼7,336.8万㌧(前年比12.3%増)、特殊鋼2,226.9万㌧。*22年13月期2,301万㌧(前年同期比2.9%減) 

223月=銑鉄生産は571.5万㌧(前月比9.2%増、前年同月比6.5%減)。粗鋼生産は795.5万㌧(前月比8.9%増、前年同月比4.3%減)。炉別生産は転炉鋼589.2万㌧(前月比10.1%増、前年同月比5.5%減)、電炉鋼206.3万㌧(前月比5.9%増、前年同月比0.9%減)。前年同月比では転炉鋼は3カ月連続の減少、電炉鋼は13カ月ぶりの減少となった。鋼種別生産は、普通鋼606.6万㌧(前月比7.0%増、前年同月比4.4%減)、特殊鋼188.8万㌧(前月比15.7%増、前年同月比4.1%減)。前年同月比では普通鋼は3カ月連続の減少、特殊鋼は2カ月連続の減少となった。

北越メタル、異形棒鋼販価12万円に(4月21日)=北越メタルは異形棒鋼販価を20日から12万円に引き上げた。原料コスト動向次第では、さらなる値上げも視野に入れる。

経産省、素材産業ビジョン中間整理案(4月21日)=経産省は20日、鉄鋼など素材産業ビジョンの中間整理案を提示、グリーン素材への転換支援、業界間連携促進など競争力維持、強化のための政策の方向性を示した。2050年カーボンニュートラル、資源高、内需減・外需捕捉の必要性などに対し安定供給の確保、高付加価値化、国内マザー工場の維持などの課題を整理した。素材産業の支援策を今後具体化、予算、国家戦略に反映する。

大阪製鉄、一般形鋼5000円引き上げ、製品引受は前月比30%削減(4月21日)=大阪製鉄は21日、一般形鋼(等辺山形鋼・不等辺山形鋼・溝形鋼)販価を5月契約分から5000円引き上げる。製品引き受けは先行き不透明な需要環境を踏まえ、前月比30%削減する。

 

4月20日

■ウクライナ侵攻新段階(4月20日)ロシアは19日、ロシアのミサイル・砲兵部隊が一晩で1260カ所の標的を攻撃したと発表した。前日の標的数の4倍に増えた。ウクライナ侵攻は当初目標の首都キーウ(キエフ)から、東部支配に向けた新たな局面に入る。

IMF 22年成長率予測、下方修正(4月20日)=国際通貨基金(IMF)は19日改定した世界経済見通しで22年実質成長率を3.6%1月予測から0.8ポイント下げた。ロシアのウクライナ侵攻が資源高を通じたインフレを加速させ、抑制に向けた各国の利上げが経済を冷やす。▽ドイツでは22年の成長率予測は2.1%と、1月に比べて1.7ポイントの下方修正。ユーロ圏全体でも2.8%1.1ポイント下げた。中国は21年に8.1%だった成長率は、22年は4.4%に鈍化する見通しだ。▽IMFは今後の制裁拡大によってロシアの石油・ガス輸出がさらに減ると仮定すると、世界全体のGDP23年に2%27年に1%減る影響が出るとする。

円128円台、黒田発言空振り(4月20日)東京外国為替市場で19日、1ドル=128円台まで下落した。18日に日銀の黒田東彦総裁が「急速な円安はマイナス」とけん制したが、効果は長続きしなかった。米国の長期金利が節目の3%近くに上昇し、日米金利差の拡大が円を押し下げている。シティグループ証券の高島修チーフFXストラテジストは「仮に円買いの為替介入を実施したとしても貿易収支の赤字拡大などは変わらず、止められる確証もない。米金利の上昇が続く限りは円安・ドル高の流れは変わらない」と指摘する。

資本流出リスク、新興国で高まる(4月20日)IMFは新興国から資本流出が起きる確率を30%に引き上げた。2110月時点で20%としていた。今世界的なインフレが深刻化するなか、ロシアによるウクライナ侵攻で投資家が一段とリスクをとりにくくなっている。

■米株、悲観論じわり(4月20日)米株式相場の先行きに悲観論がじわじわと広がってきた。景気減速を警戒する声が強まり、株価見通しを引き下げる動きも出ている。一方でインフレの一服を見込むなどして強気姿勢を崩さない専門家もなお多い。景気や雇用、インフレ、地政学を巡り様々な要因が交錯するなか、値動きが不安定になりつつある。

2年ぶり貿易赤字 昨年度5.3兆円(4月20日)財務省20日発表の21年度貿易統計速報によると、貿易収支は53748億円の赤字。赤字幅は原発稼働が落ち込み、火力発電燃料輸入が膨らんだ14年度以来、7年ぶりの大きさ。輸出額は23.6%増の858785億円、輸入額は33.3%増の912534億円。円の対ドル相場が20年度平均の1ドル=10604銭から、21年度は11191銭と円安に振れた影響が大きい。

日本製鉄、H形鋼5000円値上げ(4月20日・産業新聞)=日本製鉄は19日、4月契約(5月生産)の店売り向けH形鋼販価を5000円値上げ。3カ月連続の値上げで累計15000円。
▼日鉄スチール­=19日、4月契約分(5月生産分)のH形鋼販価を5000円引き上げる。

▼ヤマトスチール=19日、5月出荷分のH形鋼販価を3000円引き上げる。一般形鋼(溝形鋼・I形鋼)も5月契約分からトン3000円値上げする。

共英製鋼、全事業所で1万円引き上げる(4月20日・産業新聞)=共英製鋼は19日、異形棒鋼の5月販売価格を全事業所でトン当たり1万円引き上げ、12万円にすると発表した。

 

4月19日

ウクライナ大統領「東部で大規模戦闘開始」(4月19日)=ロシア軍がウクライナ東部ドンバス地方で18日、大規模な攻撃を開始した。ゼレンスキー氏は「ロシアが長い間準備してきたドンバスでの戦闘を開始したと言える」と述べた。

■マスク義務、連邦地裁は無効判決(4月19日)フロリダ州の連邦地裁判事が18日、公共交通機関での着用義務は無効との判断を示した。一方、一部の自治体や大学などは再び着用義務を導入した。バイデン政権支持層の切り崩しを狙う共和党にとって格好の材料となる。CDCの決定を無効としたのも、トランプ前大統領が任命した保守系判事だ.

中国景気、ゼロコロナで失速(4月19日)=1~3月実質国内総生産(GDP)は前年同期比で4.8%増えたが、3月に限ると小売売上高や雇用が減少に転じた。GDP5割超を占める第3次産業への打撃は、雇用悪化を通じて家計にも及んだ。3月の都市部の新規雇用は18%減少し、2月の22%増から失速。都市封鎖が広がったためだ。「ゼロコロナ規制」が最大の足かせとなり、46月の経済成長は減速するとの見方が増えている。

 

世界成長3.2%に下振れ(4月19日)世界銀行総裁は18日、22年世界経済の実質成長率見通しを3.2%に下方修正したと明らかにした。1月時点の前回予測では4.1%としていた。ロシアによるウクライナ侵攻などで資源・食料価格の高騰が一段と深刻になっている。新型コロナウイルス禍からの回復途上にある世界経済に打撃となる。

英、インフレで貧困悪化(4月19日)英国で物価高による貧困の悪化に懸念が広がっている。4月から電気・ガス料金は平均5割上がり食料品や衣類などあらゆる品目が値上がりしている。3月の英消費者物価指数は前年同月比の伸び率が7%に拡大し30年ぶりの記録的水準が続く。所得が最低生活水準を下回る市民は数百万人増えるとの推計もある。

東アフリカ、1300万人食糧難(4月19日)=東アフリカ各国が食糧危機に陥っている。国連は1300万人が深刻な食糧難に直面と明らかにした。ウクライナ侵攻による穀物の値上がりが貧困国に及んでおり、異常気象がもたらした苦境に拍車がかかっている。

■商船三井、ロシア産石炭を輸送せず(4月19日)商船三井は18日、ロシア産石炭のスポット(随時契約)輸送に今後、対応しないことを明らかにした。ロシア人船員の雇用についても、短期では積極的には拡大しない方針とする。

中国の3月粗鋼生産量は前年同月比64%減(4月19日・産業新聞)=中国の3月粗鋼生産量は8830万トンと前年同月比64%減り、9カ月連続減少。不動産市場も低迷が続いているが、鋼材市況も高い水準を維持していることから4月は増産の動きが広がっている。

東京製鉄、全品種3000円値上げ(4月19日)=東京製鉄は18日、5月契約分の鋼材販売価格を全品種3000円引き上げる。全品種値上げは2カ月連続。全品種10万円超は20089月契約分以来。H形鋼124千円、異形棒鋼102千円と139カ月ぶりの高水準。
ウインファースト、1万円引き上げる(4月19日・産業新聞)=三興製鋼と向山工場の細物異形棒鋼共同販売会社、ウインファースト(社長=向山敦・向山工場副社長)は細物異形棒鋼販価を420日契約分から1万円引き上げ同12万円とする。各種コストが大幅に上昇しており、適正なメタルスプレッドは「トン当たり5万円以上になる」(向山社長)。

 

4月18日

ロシアの投降要求拒否(4月18日)ロシア軍は、マリウポリの製鉄所に立てこもるウクライナ兵に対し投降を要求したが、抗戦の構えを崩していない。ゼレンスキー大統領はロシアがマリウポリの守備隊を全滅させた場合、ロシアとの「停戦交渉も終わる」と述べた。
中国GDP4.8%増・行動制限で伸び悩み(4月18日)中国国家統計局18日発表の2213月国内総生産(GDP)は実質で前年同期比4.8%増。季節要因をならした前期比での伸び率は1.3%。先進国のように前期比の伸びを年率換算した成長率は5.3%程度となる。米シティグループは新型コロナの流行が「中国の46月の経済成長率を0.60.9ポイント押し下げる可能性がある」と分析。中国政府は22年成長率目標を「5.5%前後」と掲げた。ただ市場関係者は5%程度の成長にとどまるとみている。

素材産業、脱炭素コスト20兆円超(4月18日)経産省は50年に温暖化ガス排出量を実質ゼロ達成ためには、鉄鋼や化学など素材産業が20兆円超を負担する必要があるとの推計をまとめた。素材関連は産業界の中でも製造工程の二酸化炭素(CO2)の排出が多い。国立環境研究所によると国内の20年度の産業部門の総排出量2.5億トンのうち8割を占める。鉄鋼が全体の4割、化学が2割ほどだ。内訳は研究開発から実用化、設備投資などを含めて鉄鋼業で10兆円、化学7.4兆円、セメント4.2兆円等が必要と見積もる。

東京デーバー販売、異形棒鋼販価1万円引き上げ(4月18日・産業新聞)=東京鉄鋼と伊藤製鉄所の異形棒鋼共同販売会社、東京デーバー販売(社長=飯塚一夫・東京鉄鋼常務執行役員)は418日契約分から、異形棒鋼の販売価格を1万円引き上げ、同12万円とした。

リバー、電子スクラップ処理工場を稼働(4月18日・産業新聞)=TREホールディングスの孫会社で鉄スクラップ処理業のリバー(猪鼻秀希社長)は、都市鉱山から回収される電子スクラップ処理工場を4日から稼働した。新工場は埼玉県滑川町の東松山事業所内に導入。工場面積は2494㎡で、想定処理数量は日本最大級の月間700トン。

 

4月17日

中国で広がる移動制限(4月17日)=西安や蘇州市と陝西省西安市は16日、移動制限を始めた。蘇州市は主要6区が対象で、企業に原則として在宅勤務を求める。韓西安市も1619日、全市民約1300万人に不要な外出をしないよう求める移動制限を行う。河南省鄭州市では15日から、米アップルの世界最大の生産拠点がある工業地域で移動制限を始めた。

■「戦争犯罪」追及、国際刑事裁が捜査着手(4月17日)バイデン政権がプーチン大統領らを「戦争犯罪」に認定するよう国際社会への働きかけを強めている。国際刑事裁判所(ICC)が捜査に乗り出した。米国はICCに参加していない。ICCが戦争犯罪があったと判断すればプーチン氏らの逮捕状を発行できるが、ロシアがICCに協力する可能性はほぼない。

■ウクライナ侵攻で新興国襲う複合リスク(4月17日)ウクライナ侵攻が、新興国経済が直面するリスクを深めている。両国からのエネルギーや穀物の輸出が減少し、食糧難や政情不安、財政危機に陥る国も増えてきた。複合的なリスクが世界経済の最も脆弱な部分に暗い影を落としている。▼通貨安、債務不履行の懸念先進国はインフレ退治のため金融引き締めを急いでいる。新興国に流れていたマネーが逆流すれば、新興国の通貨安はさらに進み、外貨建て債務の実質的な負担は増す。通貨安に対応した利上げは景気にマイナスだ。世界銀行は12カ国もの新興国が今後1年以内に債務不履行に陥る可能性があると警告する。

 

4月16日

ウクライナ脱出500万人超(4月16日)国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の集計によると15日までに約480万人がウクライナを逃れた。避難先はポーランド、ルーマニアなどが多い。これとは別に国際移住機関は215千人が同国から逃れたと明らかにしている。

■ウクライナがロシア旗艦撃沈(4月16日)米国防総省高官は15日、ウクライナ軍がロシア黒海艦隊旗艦の巡洋艦「モスクワ」をミサイル2発で攻撃したと断定した。モスクワは14日に沈没が確認された。ロシア軍によるウクライナ南部への上陸作戦は難しくなった。

■資源規制、強まる供給懸念 インフレ圧力に拍車(4月16日)世界的な資源ナショナリズムの波が鉱物資源の供給懸念を強めている。石炭やニッケルは一大産地のインドネシアが輸出規制を強化。銅やリチウムを産出する南米諸国は増税や国有化に動く。世界のインフレ圧力を高めかねない。インドネシアはニッケルでも世界で3割程度の生産シェア。同国は20年から未加工の鉱石の輸出を禁じ、自国内に加工工場を建設することを輸出の条件とする。銅の主産地である南米チリでは昨年から、大幅な増税案が議論される。

総人口、12550万人(4月16日)総務省は15日、21101日時点の人口推計を発表。外国人を含む総人口は125502000人。2010月と比べて644000人少ない。減少は11年連続。労働の担い手となる1564歳の「生産年齢人口」は584000人減の74504000人。総人口に占める割合は59.4%で過去最低を更新。65歳以上の高齢者は36214000人。28.9%で過去最高。出生児数は831000人と前年より4万人減。

 

世界鋼材需要、今年0.4%増見通し(4月16日)世界鉄鋼協会は14日、22年世界鋼材需要が21年比0.4%増の184020万㌧との見通しを発表した。ロシアの侵攻やエネルギー価格高騰などを背景に鋼材需要の伸びが鈍る見込み。鋼材需要はウイルス禍からの経済回復を受け、21183370万㌧と20年比2.7%増えた。

 

4月15日

韓国、コロナ規制を解除(4月15日)=韓国政府は15日、新型コロナウイルスの感染規制を撤廃すると発表した。マスク着用義務を除いて、各種の行動制限を2年ぶりに解除する。直近1週間の韓国の平均感染者数は1日あたり16万人を超える。感染情報サイト「ワールドメーター」によると、韓国が世界で最も感染者が多い。死者数は1日あたり260人ほどと低いものの、3月の感染ピーク時から2割減にとどまっている。

上海封鎖、細る供給網(4月15日)=上海市の都市封鎖で、中国経済の下押し圧力が強まっている。米アップルの取引先が生産を停止し、マツダも日本で工場を一時止めるなど、世界経済の波乱要因となる。中国統計(21年)によると中国の輸出額に占める上海市の比率は6%。三菱自動車も1115日、主力の岡崎製作所の生産ラインを停止した。

欧州の量的緩和、7~9月終了へ ・利上げ現実味(4月15日)欧州中央銀行は14日の理事会で、量的緩和政策をめぐり、声明文で「79月期に終える見通しが強まった」と明記した。ロシアのウクライナ侵攻で3月のユーロ圏の消費者物価上昇率は前年同月比で7.5%と過去最高を更新。オランダなどは11%を超える歴史的なインフレにあり、市場は早くも利上げを織り込む。JPモルガンは利上げ開始時期の見通しを9月に前倒しした。

■労働市場、日本の回復遅れ(4月15日)求人数は米国や英国で新型コロナ流行前の1.6倍超に膨らみ、ドイツも1.2倍に達した。労働需給の逼迫は賃金の上昇圧力になる。OECDによると、賃金(時給)は米国がコロナ前に比べ12%、英国が10%高くなっている。IMFの分析によると、もともと賃金が低い産業ほど賃金が上がりやすい傾向もあり、所得の底上げがインフレを加速させる可能性もある。日本の求人は依然としてコロナ前を下回る。

中国の新築住宅価格、主要都市の54%で下落(4月15日)中国国家統計局15日発表の223月主要70都市の新築住宅価格動向によると、前月比で価格が下落したのは全体の54%にあたる38都市。取引価格が比較的自由で市場の需給を反映しやすい中古物件では、全体の6割超に相当する45都市で価格が下落した。8カ月連続で前月を下回った。

■米住宅ローン金利急騰、申請件数は急減(4月15日)米長期金利の上昇を受け、住宅ローン金利が急騰。30年固定金利(平均)は5%となった。5%台に乗るのは112月以来、112カ月ぶり。住宅ローンの申請件数は前年比4割減まで減った。全米不動産協会まとめでは2月中古住宅販売件数は602万戸(年率換算)で、6カ月連続で減少が続いている。

共栄・播磨ヤードにシュレッダー導入(4月15日・産業新聞)=共栄(久宝利幸社長)は、播磨ヤード(兵庫県播磨町)にシュレッダープラントを導入する。来年3月本稼働を目指す。脱炭素化の流れが加速する中、シュレッダー加工で中下級のヘビースクラップの品質を高め、「高炉の電炉シフトで高まる鉄スクラップ需要にも対応したい」という。

 

4月14日

NZ中銀、0.5%利上げ(4月14日)ニュージーランド(NZ)準備銀行(中央銀行)は13日、政策金利を0.5%引き上げて1.5%と決定した。利上げでインフレの加速に対応する。

韓国中銀、0.25%利上げ(4月14日)=韓国銀行は14日、政策金利を0.25%引き上げて年1.50%とした。資源高騰やウォン安で物価が上昇。利上げでインフレ抑制を急ぐ。

カナダ中銀、0.5%利上げ(4月14日)カナダ銀行は13日、政策金利である翌日物金利の誘導目標を0.5%引き上げて1%にした。25日から量的引き締め(QT)を始めることも明らかにした。物価上昇率が30年半ぶりとなったことを受け、インフレ抑制のため。

円、20年ぶり安値(4月14日)=13日の外国為替市場で1ドル=126円台前半まで下落した。経常収支の赤字が定着するとの見方も浮上。金融緩和をやめられず、国内外の金利差拡大も続く。みずほ銀行の唐鎌大輔チーフマーケット・エコノミストは「貿易赤字の主因は原子力発電所の停止によるエネルギー輸入の増加。円安を止めるために原発を再稼働すべきだという意見は今後、強まる」と話す。

■ロシア軍、東部集結鮮明 大規模攻撃迫る(4月14日)ロシアは苦戦した首都キーウ(キエフ)近郊などウクライナ北部から部隊を再配置し、東部に戦力を集中させている。ウクライナ南部でも、ロシア軍が制圧したヘルソンと2014年に併合したクリミア半島で攻撃に向けて部隊が集結している様子が明らかになった。

英物価、30年ぶり高水準(4月14日)英統計局13日発表の3月英国消費者物価指数(CPI)は前年同月比で7.0%上昇。19923月以来30年ぶりの歴史的水準が続いた。電気・ガス料金の大幅値上げでさらに加速。賃金の伸びを上回るインフレ懸念が増している。

JX金属、リチウム再利用、住友鉱山も参入(4月14日)JX金属は22年度にも、住友金属鉱山は関東電化工業と組み今夏にも、リサイクルを始める。欧州では電池にリサイクル材の使用を義務付ける。三菱マテリアルは廃電池から年1トン程度のリチウムを回収できる装置の稼働を検討する。欧州ではリサイクル率を定めた電池規制案を20年末に公表した。30年までに正極材向けコバルトで12%、リチウムとニッケルでそれぞれ4%の再利用を求める。35年は比率がさらに高まる。同様の規制が欧州以外に広がる可能性もある。

関東デーバースチール、異形棒鋼販価を1万円引き上げ(4月14日・産業新聞)=合同製鉄と朝日工業の異形棒鋼共同販売会社、関東デーバースチール(山﨑晃生・合同製鉄専務取締役)は異形棒鋼販を、414日契約分から1万円引き上げ、12万円とした。合同製鉄、朝日工業ともに同12万円の販価は過去最高値になる。

 

4月13日

世界貿易3%増 対ロ制裁で下方修正(4月13日)=WTOは12日、22年の世界のモノの貿易量は前年比3.0%増との見通しを発表。21年実績(9.8%増)から大きく減速する。ロシアへの経済制裁の影響などで、物流が鈍化する。輸出では北米が前年の6.3%から3.4%、欧州は7.9%から2.9%、アジアは13.8%から2.0%にそれぞれ低下する。打撃が大きいのはロシアを中心とする独立国家共同体(CIS)で、12%減と大幅なマイナスになる。

ウクライナ、インフラGDP45%減の見方(4月13日)世界銀行は22年のウクライナの実質国内総生産(GDP)が前年比で45.1%減との見方を示した。港湾都市マリウポリでは、ウクライナの鉄鋼大手メティンベストが運営する大型の製鉄所「アゾフスタール」が砲撃され、生産設備が破壊された。主に厚板を生産しアジアにも輸出していた。いつ操業再開できるかは不透明だ。ウクライナの21年粗鋼生産量は世界14位。メティンベストは国内生産量の半分程度を担っている。▽ウクライナは世界有数の穀倉地帯で、小麦やトウモロコシの生産への影響も懸念される。大半の穀物が輸出される黒海の主な港も機能が低下しウクライナ政府によると、3月の主な穀物の輸出量は前月の4分の1に急減した。

中東、増産しない理由(4月13日)産油国側は、石油輸出国機構(OPEC)にロシアなども加わった「OPECプラス」の枠組み維持を優先する。OPECプラスで全体で小幅な増産を決め、参加各国の割当枠を増やしても、実際の生産量が枠を下回る国が相次いでいる。▽OPECプラスが増産を小幅にとどめるのは、常に目先の需給のタイト感を保つためだ。継続的な実需の拡大という前提抜きで、相場を冷やすために増産する発想は産油国には乏しい。長期契約に基づく購入増加が見込めるなら、産油国も増産に前向きになれる。だが、「脱炭素化」との関連で、産油国は需要の先行きを慎重に考える。

■リスク回避、じわり再燃・中国感染拡大警戒・原油に売り(4月13日)金融市場で投資家のリスク回避姿勢がじわり再燃している。ハイテクや消費関連株に加え、原油や暗号資産(仮想通貨)などにも売りが広がっている。米国の金融引き締め観測で実質金利が急上昇しているうえ、中国の感染拡大で実体経済や供給網への懸念が強まる。インフレと景気減速が併存するスタグフレーションも警戒されている。11日の米株式市場ではダウ工業株30種平均が1%下落し、316日以来の安値で終えた。中国リスクは原油にも波及した。11日のWTI期近5月物は前週末比4%下がり、2月下旬以来となる安値をつけた。

 

■国内需要不足なお17兆円(4月13日)内閣府は12日、日本経済の需要と潜在的な供給力の差を示す「需給ギャップ」について211012月期はマイナス3.1%との試算を発表した。年換算で17兆円の需要不足で、9四半期連続のマイナス。潜在国内総生産(GDP)も低迷。内閣府は2046月期以降、潜在GDPの成長率は前期比年率0.5%と試算する。

■日銀資産、再び膨張・際立つ緩和、円安進行も(4月13日)日銀は3月連続指し値オペ(公開市場操作)や臨時オペを実施。46月の国債購入の予定額も13月から増額した。日銀の動きは海外中銀と著しい対照をなす。FRB3月に利上げに踏み切り、欧州中央銀行も79月に量的緩和を終了する構えだ。金融政策の方向性の違いは日本と海外の金利差の拡大につながる。円相場は1ドル=125円台で推移。3月初旬に比べて10円以上の円安水準にある。日銀は「円安は日本経済にプラス」との見方を崩さないが、輸入物価の上昇が家計に打撃を与え、経済が下押しされる「悪い円安」懸念も強まっている。

機械受注、29.8%減 110カ月ぶり下落幅(4月13日)=内閣府13日発表の2月機械受注統計によると、設備投資の先行指標となる「船舶・電力を除く民需」の受注額は8114億円と、前月から9.8%減った。204月以来、110カ月ぶりの下落幅になった。

スリランカ財務省、債務支払い一時停止発表(4月13日)スリランカ財務省は12日、同国の債務支払いを一時停止すると発表した。同国は慢性的な経常赤字に加えて、新型コロナウイルスの発生で主力の観光業が低迷し、外貨準備の急減などに見舞われていた。

ミャンマー進出企業「事実上の接収」(4月13日)ミャンマー国軍が、居住者が持つ外貨預金を現地通貨チャットに両替させる強硬手段に乗り出した。通達以前に入金した外貨預金も対象で、進出企業は「事実上の接収だ」と危機感が広がっている。

4―6月期、粗鋼生産(出荷等相当粗鋼需要量)2333万㌧・前期実績見込み比11%増(4月13日・産業新聞)=経産省12日発表の22年度第1四半期(46月)出荷等相当粗鋼需要量は2333万㌧で前期実績見込み比11%増える。輸出が大きく伸びる一方で国内は減少する。半導体などの供給制約、ロシア・ウクライナ情勢など需要下振れのリスクに注意が要る。

JFEスチール、鋼管追加値上げ(4月13日)JFEスチールは、鋼管全品種(鍛接管、電縫管、シームレス管、UOE管)を5月契約分から追加値上げする。電縫/鍛接鋼管(含むガス管)およびUOE鋼管1万円、シームレス鋼管15000円、めっき管(電縫/鍛接鋼管)25000円、めっき管(シームレス鋼管)を3万円それぞれ引き上げる

 

4月12日

コロナ「XE」国内初確認(4月12日)厚労省は11日、「オミクロン型」から派生した「XE」感染者が日本で初めて確認されたと発表した。XEはオミクロン型のうち「BA.1」と派生型「BA.2」が混ざったウイルスで、詳細は分かっていない。

屋内でマスク、再び義務づけ 米フィラデルフィア(4月12日)米ペンシルベニア州フィラデルフィア市は11日、屋内でのマスク着用を再び義務づけると発表した。「BA.2」の感染拡大を受けた措置で、再規制は米国の主要都市で初めてという。

ロシア産石油の禁輸見送り(4月12日)=EUは11日、ロシアの追加制裁などを討議。ロシア産石油の禁輸を求める声があがったが、立場の違いから合意には至らなかった。

フィンランド・スウェーデン、NATO加盟申請へ(4月12日)=ロシアと近接するフィンランドとスウェーデンがNATOに加盟を申請する準備を進めていると、英紙タイムズが11日報じた。ロシアは北欧2カ国が加盟すれば「軍事、政治的に重大な結果を招く」と警告しており、対抗策を講じるのは確実。欧州の安全保障構造が変わる可能性をはらんでいる。

■対ロ投融資禁止 株10%以上取得など(4月12日)政府は12日、ロシア企業に対する10%以上の出資や返済まで1年を超える貸し付けを512日から禁じる。酒や木材、機械類など38品目の輸入禁止を今月19日から実施する。

全輸出停止ならロシアGDP最大3割損失(4月12日)日経新聞と日本経済研究センター試算によればロシアの全輸出停止なら同国の損失が最大で名目国内総生産(GDP)の3割相当の約4600億㌦に達することがわかった。日米欧なども損失が発生するものの、合計で3000億㌦とGDP0.4%程度の見込み。ロシアにとっては輸入制裁も影響が大きい。部材や設備を調達できないと鉱工業産業に響く。特にハイテク分野で影響が広がる。

非資源国、南アジア苦境(4月12日)パキスタンではカーン首相が10日に失職し、スリランカでも大統領に辞任を求める抗議運動が続く。慢性的な経常赤字に、ウイルス禍に伴う経済停滞、ウクライナ危機による商品価格の高騰の「三重苦」に見舞われた。

中国、景気停滞下の物価高(4月12日)中国が景気停滞と物価高の二重苦に陥っている。3月の卸売物価指数(PPI)は前年同月比8.3%上昇し、石炭や石油は約5割上昇した。新型コロナウイルス対応の厳格な移動制限で中国景気は停滞感を強めている。ウクライナ情勢緊迫化に伴う資源高が企業収益を一段と悪化させ、家計の節約志向も強めかねない。

上海、外出制限一部解除(4月12日)都市封鎖中の上海市は11日、市内の4割強の地区に相当する7565地区で外出制限を解除すると発表した。

円、6年10カ月ぶり水準 一時125円台後半(4月12日)11日の外国為替市場で一時1ドル=125円台後半と156月以来の円安・ドル高水準を付けた。11日の円安は米長期金利の上昇がきっかけとなった。日米金利差の拡大は円安圧力として意識されやすい。原油高により貿易赤字が拡大、ドルが必要な輸入企業の円売り・ドル買いが相場を押し下げている。日銀が金融緩和を続けている以上は円安・ドル高は進みやすいとの見方が広がっている。

■景気判断、8地域下げ 日銀4月報告(4月12日)日銀は11日、4月の地域経済報告(さくらリポート)を発表。全国9地域のうち中国地域を除く8地域で景気判断を引き下げた。回復局面は一服し、再び景気減速への懸念が強まっている。生産は東北、北陸、東海、九州・沖縄の4地域で判断を引き下げた。設備投資は北陸と九州・沖縄の2地域が引き上げ、その他の地域が判断を維持するなど底堅かった。

工作機械受注、過去2番目の高水準(4月12日)日本工作機械工業会11日発表の3月工作機械受注額は前年同月比べ30.2%増の1664億円。17カ月連続で前年を上回り、単月としては過去2番目の高水準。内需が48.3%増の600億円、外需が21.8%増の1064億円。「5G」普及などを受け半導体製造装置向け機械販売が伸びている。担当者は「中国でEVや風力発電向け、北米ではEVや航空機向けの注文が入っている」という。

■日立、週休3日で給与維持(4月12日)日立製作所は給与を減らさずに週休3の勤務制度を導入する。パナソニックホールディングス(HD)やNECも週休3日を検討する。成果さえ上がれば働く日数や時間にこだわらない経営が日本で広がる可能性がある。

神戸製鋼、薄板販価を2万円値上げ(4月12日)=神戸製鋼所は11日、国内建材・店売りおよびリロール・パイプ向けの薄板3品(熱延、冷延、表面処理鋼板)価格を、5月出荷相当分から2万円値上げすると発表。2010月以降の累計幅は8万円以上となる。

 

4月11日

ロシア、マイナス11%成長 ウクライナはマイナス45%(4月11日)=世界銀行は10日、ロシアの実質経済成長率が22年マイナス11.2%見込みと発表した。21年成長率は4.7%だった。21年に3.4%成長だったウクライナは、22年にマイナス45.1%を記録する見通し。ロシアによる攻撃は継続しており、戦闘が長期化すれば一段と落ち込みは大きくなる。

YAMANAKA、福岡県に初の拠点(4月11日・産業新聞)=YAMANAKA(本社=川崎市、山中昌一社長)は福岡県苅田町に苅田工場を新設した。東日本を中心に事業展開する同社にとって初の西日本拠点。苅田には自動車工場が多く鉄スクラップ集荷を見込む

 

4月10日

上海市の外出禁止、14日間感染ゼロで解除(4月10日)上海市政府は9日、外出禁止解除の目安条件として「地区内の感染が14日間ゼロ」との基準を公表した。ただ新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めが掛かっておらず、全面解除の時期はなお不透明だ。

食糧高騰、アジアに打撃(4月10日)=米農務省は2122年度世界小麦在庫が期末時点で5年ぶりの低水準との見方も示した。インドが国内向け供給のため在庫を切り崩すとみる。スリランカでは3月末の外貨準備高は約19億ドルと1年前に比べて半減した。インドネシアの都市ジャンビでは、学生がデモを強行した。ミャンマーでは中銀が食用パーム油調達のため222月までに7900万ドルの外貨を放出。世界最大の小麦輸入国エジプトは3月下旬、一般向けパンの小売価格を111.5エジプトポンド(約78円)に定めた。違反者には罰金を科す。11年の「アラブの春」で当時のムバラク政権を倒した背景には、ロシアやウクライナが10年に実施した穀物の輸出制限に伴う食料価格高騰への不満があった。

 

4月9日

原油130ドルなら経常赤字16兆円(4月9日)=日経新聞試算では、為替が1ドル=120円、原油が1バレル130ドルなら、22年度は16兆円の経常赤字になる。原油価格の上昇はGDP5割強を占める個人消費だけでなく、企業の設備投資も冷え込ませる。原油価格が130ドルの場合、実質経済成長率は0.3ポイント下振れて1.8%となる。

ロシア中銀、17%に利下げ(4月9日)ロシア中央銀行は8日、政策金利を従来の20%から17%に引き下げると発表した。2月末に9.5%から一気に20%に引き上げたが「金融の安定リスクの悪化は止まっている」とした。ルーブルは3月に一時1ドル=120ルーブル台まで下落した。ただ足元では7日に一時74ルーブル台前半まで上げ、侵攻前よりも高い水準に回復。ルーブルの浮上で過度なインフレにも歯止めがかかっている。

第7波対策、分科会で議論(4月9日)内閣官房の7日データによると、32道府県で感染者数が前週を上回った。福島や、宮崎など7県は過去最多を更新。政府は8日感染症対策分科会を開き、感染「第7波」の対策として社会経済活動を制限すべきかを議論した。

■倒産57年ぶり低水準(4月9日)東京商工リサーチ8日発表の21年度倒産件数は5980件で、57年ぶりの低水準だった。倒産が減ったのは政府主導の実質無利子・無担保融資する「ゼロゼロ融資」の効果が大きい。実行額は20年から21年末までで約42兆円。ゼロゼロ融資は返済能力が低い会社の倒産まで抑え込んだ側面が大きい。原材料高などが懸念材料で、倒産が一転して増える可能性はある。

 

4月8日

オミクロン派生型「BA.2」感染主流へ(4月8日)オミクロン型の派生型「BA.2」が世界の流行の主流になった。WHOによると68カ国・地域で優勢で、国内でも約7割を占める。「XE」などと呼ばれる「雑種」も英国などで複数種が確認されている。初期段階の分析ではXEの感染力はBA.2よりも約10%高い可能性があるという。

■ウィズコロナ 上海の挫折(4月8日)「ウィズコロナ」を模索してきた中国最大の経済都市、上海市の防疫政策が挫折した。328日に始めた東西を二分した約2500万人が住む市内の大部分で事実上の延長を余儀なくされたのだ。工場生産や物流は混乱し、大学など学校は軒並み休校が続く。外国人駐在員の帰国も難しくなっている。

FRB、「量」も引き締め(4月8日)FRBが政策金利の引き上げに続き「量」でもインフレの封じ込めを優先する。3月に開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨が6日公表され、資産圧縮に5月にも乗り出す計画が明らかになった。前回(201719年)の倍となるペースで圧縮。最大では3年で3.4兆ドル(約420兆円)減らす計算。政策金利についても参加者の多くから0.5%の引き上げ幅を示唆する声が出た。先物市場ではFRB22年内の残り6回の会合を通じ政策金利を2.5%以上に引き上げるとの予想が8割近くに達する。

米「カネ余り」出口難路米国債の圧縮計画を点検すると大規模な資産削減を早く軌道に乗せたい意図が読める。インフレ退治の金融引き締めが景気腰折れにつながらないかが目下の焦点。ここに金融市場の波乱まで加われば、FRBの苦境はさらに深まる。

IMF、日本成長率2.4%に下げ(4月8日)国際通貨基金(IMF)は6日、日本経済に関する年次審査報告を公表し22年の日本の実質国内総生産(GDP)成長率を2.4%と予測。1月の経済見通しの3.3%から下方修正した。ロシアによるウクライナ侵攻に伴う世界経済の減速や原材料高が回復途上の日本経済に影を落とす。

G7、ロシア産石炭禁輸・段階廃止(4月8日)G7の首脳は7日、ロシア依存を下げるために「石炭輸入の段階的廃止や禁止を含む計画」を進めると表明した。石油の依存を減らす取り組みも加速すると打ち出した。▼日本も検討日本政府はロシアへ石炭の輸入制限を含むエネルギー制裁を検討する。金融分野などでも制裁強化を調整する。021年に日本が輸入した石炭のうち11%をロシア産が占める。

ロシア全域「危険海域」に(4月8日)世界最大の保険市場を運営する英ロイズなどで構成する委員会が「リスクの高い地域」をウクライナ近海などからロシア全域に広げた。

世界貿易額3月、前月比2.8%減(4月8日)ドイツのシンクタンク、キール世界経済研究所は6日、3月の世界貿易額(物価調整済み)が前月に比べて2.8%減少したとの見通しを示した。ロシアへの経済制裁を受け、世界で物流が停滞していることが背景だ。

■ドイツ、脱ロシアへ再エネ加速(4月8日)ドイツが脱炭素社会への構造転換を加速している。ハベック経済・気候相は6日、再エネの普及をめざす法改正の詳細を発表。太陽光や風力などの発電能力の増強を進め、35年にはほぼ全ての電力を再エネで賄う。公表資料では「ロシアの侵攻は化石燃料からの脱却と再エネの強化を進める重要性を示す」と明記した。

英、原子炉8基を30年までに建設(4月8日)英政府は6日、新たな中長期計画を公表した。30年までに原子炉を最大8基建設し50年時点の原発比率を足元の16%程度から25%に引き上げる。再生可能エネルギーの利用も拡大し電源の多様化を急ぐ。

東南アジア鉄鋼最大手、熱延コイル出荷最高(4月8日)東南アジア鉄鋼最大手、ベトナムのホアファット・グループの3月熱延コイル出荷量は前月比24%増の約29.6万㌧。月別では過去最高を更新。ホアファットは20年秋から、生産を始めた。工場ではフル生産体制だが、注文に応えきれない状況が続いている。▽熱延コイルはロシアとウクライナ両国からの輸出が大幅に減少。この結果、欧州の需要家がインド製品の代替調達に乗り出した。インドの鉄鋼メーカーは欧州向けを優先し、東アジア地域への供給を絞っている。こうした余波がホアファットへの注文急増につながっている。

 

4月7日

106カ国・地域の入国拒否、あす解除(4月7日)政府は6日、米英など106カ国・地域を水際対策の入国拒否対象から外すと発表した。8日から適用する。査証(ビザ)発給制限は続くため外国人が来日しにくい状況に大きな変化はない見通しだ。

キーウ周辺完全撤退(4月7日)=米国防総省高官は6日、ロシア軍がウクライナ首都のキーウ周辺から完全撤退したとの分析を示した。ウクライナのベレシチューク副首相は6日、ロシア軍が東部に対する攻撃を強める恐れが高まっているとして、東部ルガンスク州やドネツク州の住民に即時退避を呼びかけた。

米軍トップ、ウクライナ紛争「数年単位」(4月7日)ミリー統合参謀本部議長は5日、ウクライナ紛争について「数年単位になる」と述べた。欧州の抑止力を強化するため米軍拠点の拡大検討を表明。ポーランドやルーマニア、バルト3国を候補に挙げた。

■外相、NATO会合初出席(4月7日)林芳正外相は7日、NATO加盟国と関係国による外相会合に出席する。本は主要7カ国(G7)で唯一、NATOに加盟していない。今回はパートナー国として韓国やオーストラリアなどとともに参加する。

■米が追加経済制裁・ロシア最大銀、取引禁止(4月7日)=バイデン米政権は6日、ロシア最大手銀行のズベルバンクと4位のアルファバンクの資産を凍結し、米国企業や銀行取引を禁じる。ズベルバンクはロシアの銀行が持つ資産の3分の1を抱える。アルファバンクは民間商業銀行の最大手。米政府は2月、ロシア2位のVTBバンクなどの銀行との取引を禁じた。米政府高官によると、金融機関への制裁ではエネルギー関連の取引は例外として認める。ロシア産原油や天然ガスの取引に即座に悪影響を及ぼさないようにする。

米欧、消費・設備投資に影(4月7日)米欧の金融引き締めが企業や家計に影を落とし始めた。米国の30年固定住宅ローン金利平均は55.02%FRBが緩和縮小を始める前の219月末の3.15%から6割上昇。社債市場では米欧の社債利回りの平均が3月に一時2.8%と、219月末の1.4%2倍となった。各中銀は景気過熱を抑え物価上昇を緩やかにする考えだが、設備投資や住宅投資を冷え込ませ景気腰折れのリスクもある。

石油6000万バレル追加放出 IEA加盟国(4月7日)国際エネルギー機関(IEA)は合計6000万バレルの石油備蓄追加放出を決めた。米国は18000万バレルの放出を決めており、総計24000万バレル。5月から半年間で日量100万バレル規模だ。ロシアは侵攻前、原油を日量500万バレル、石油製品を200万~300万バレル輸出していた。IEA4月以降、ロシアからの輸出が原油で150万バレル、石油製品で100万バレル減ると予測した。アジア新興国のインフレ率、3.7%に上方修正(4月7日)アジア開発銀行は6日、22年のアジア新興国インフレ率が3.7%になる見通し発表。2112月の前回予想(2.7%)から1ポイント上方修正した。東南アジアの国別ではフィリピンが4.2%、インドネシアが3.6%、タイが3.3%となる見通し。いずれの国も前回予想から上方修正となった。食品などの価格上昇の継続や、ロシアによるウクライナ侵攻に伴うエネルギー価格の高騰が背景だ。

JFEスチール、鋼材全品種を2万円上げ(4月7日)JFEスチールは鋼材全品種価格を4月分から2万円引き上げる。店売り向けのほか、「ひも付き」も対象。薄鋼板やH形鋼のほか、ステンレス鋼板なども対象となる。

 

4月6日

対ロシア追加制裁、EUが石炭禁輸案(4月6日)=ロシア軍による民間人虐殺の疑いが浮上し、EU5日、ロシア産石炭の禁輸制裁案を発表。ロシアの船舶がEUの港湾に立ち寄るのを禁じるほか、量子コンピューターや半導体、機械、輸送機器など約100億ユーロ相当の輸出を禁止する。木材やセメント、海産物なの輸入禁止も盛り込んだ。

米当局、ロシア国債の利払い禁止(4月6日)米財務省がドル建てロシア国債の満期償還や利払いで米金融機関の手続きを承認しなかったことが4日、明らかになった。利払いや償還が約束通り果たせないデフォルトに陥るのも近いとの懸念が広がっている。

■円、ルーブルに次ぐ弱さ(4月6日)=名目実効為替レートである日経通貨インデックス(2015=100)で223月末時点と21年末を比べた騰落率は、主要25通貨のうちロシアルーブルが下落率11.7%。次いで大きく下落したのが日本円だ。円安の直接の要因は、米国をはじめ海外の中央銀行が金融の引き締めを急ぐなか、日銀が金融緩和を続ける姿勢を強めたことにある。だが底流にはもっと根深い構造要因が横たわる。資源高による経常収支の悪化で構造的な弱さも意識され「安全通貨」の面影は薄れつつある。

■ホンダ・GM、EV提携 世界に(4月6日)ホンダと米GM5日、量販価格帯の電気自動車(EV)を共同開発し27年以降に世界で発売すると発表。両社で車台や生産設備の共通化も進めていく。新たに開発するEVの価格は300万円台からとなる見通し。ホンダはこれまで北米限定だったGMとの提携関係を世界に広げ、電動車シフトを加速する。

■中国EV受託 タイで始動(4月6日)タイ国営のタイ石油公社(PTT)が台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業と合弁で、中国の電気自動車の受託生産に乗り出す。タイ以外でも東南アジアではEV関連事業への新規参入で、現地企業と中国や韓国のメーカーの提携が目立つ。▼EV事業 周辺国でも加速インドネシアではプルタミナが213月、電力、鉱業の国営企業とともにEV電池を生産する新会社を設立。韓国のLG化学や中国の寧徳時代新能源科技(CATL)が協力する方針だ。インドネシアはニッケルの埋蔵量が世界最大で政府はEV関連事業の集積を目指している。政府が誘致した韓国・現代自動車は3月に完成車工場を開所した。同社として東南アジアで初めてEVを生産する。▽マレーシア国営石油のペトロナスは2111月に独メルセデス・グループと充電インフラの整備で協力する覚書を締結した。

OECD38カ国、消費者物価・31年ぶり伸び率(4月6日)=経済協力開発機構(OECD5日発表の加盟38カ国の2月消費者物価指数(CPI)の上昇率は前年同月比で7.7%。上昇率は199012月以来約312カ月ぶりの大きさ。主要7カ国(G7)では米国が7.9%、ドイツは5.1%、日本が0.9%など。OECD加盟国以外の主要国では中国が0.9%、インドは5%

アジア新興国5.2%成長(4月6日)アジア開発銀行は6日、22年アジア新興国・地域の国内総生産(GDP)の前年比伸び率5.2%との見通しを発表した。ワクチン接種が進み、経済活動再開が寄与する。ロシアのウクライナ侵攻にともなうエネルギー価格の高騰や中国のコロナ再拡大が影を落とす可能性がある。アジア新興国は中国やインドを含むアジア大洋州の46カ国・地域。成長率は20年にマイナス0.8%に落ち込んだが、反動で21年には6.9%拡大。22年伸び率はやや鈍化するものの、2112月発表の5.3%とほぼ同水準。投資拡大が見込まれるインドが7.5%増となり、全体をけん引する。

普通鋼電炉コストアップ(4月6日・産業新聞)=普通鋼電炉の各種コスト(エネルギー、合金鉄、副原料・副資材、運搬費など)は約1年前に比べて、おおむねトン当たり50006000円上昇。4月以降は、「電力料金でトン2000円超引き上がる」(大手電炉)見通し。

 

4月5日

■ロシアの「戦争犯罪」追及へ(4月5日)ウクライナによると首都キーウ(キエフ)近郊で410人の民間人の遺体が見つかり、英米などは「戦争犯罪」と非難した。戦争犯罪を裁く場としては、国連安保理決議に基づく国際戦犯法廷や、国際刑事裁判所(ICC)など複数の仕組みがある。ただ、実効性のある罰則をロシアに科すのは難しいとみられる。

EU、対ロ制裁の強化検討=EUはウクライナのキーウで民間人の多数の遺体が見つかったことで、締め付けを一段と強める。制裁案は、ロシア船舶の港湾利用禁止、輸出制限強化、石炭・石油・ガスなどエネルギーの禁輸措置を含む。

ウクライナ穀物輸出4分の1 黒海封鎖で足止め(4月5日)ロシアによる黒海の港の封鎖で、3月の主な穀物の輸出量が前月の4分の1に急減。黒海では100隻以上が足止めされているもようだ。ウクライナは世界5位の小麦輸出国。ウクライナ政府は輸出の代替ルートとしてルーマニア政府に黒海に面するコンスタンツァ港の利用を打診した。

■中国の17銀行、不動産融資減少 不良債権比率高まる(4月5日)香港に上場する主要32行のうち17行が21年に融資残高を減らした。財務内容が悪い不動産会社の資金繰りは一段と厳しくなるとの見方が出ている。22年も不動産業向けの厳しい融資姿勢は続くとの見方が多い。米格付け会社ムーディーズは「資金調達環境や巨額の借り換え必要額を踏まえると、22年のデフォルト件数は増えそうだ」と指摘する。

炭素半減に最大30兆ドル IPCC報告(4月5日)=国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)4日、世界の平均気温の上昇を産業革命前に比べて1.5度以内に抑える目標達成の方策をまとめた。世界の温暖化ガス排出量を30年に半減するには、最大で30兆ドルの投資が必要になる。報告書では100ドル以下のコストでCO21トン減らせる再生エネなどの導入を進めれば、世界全体の排出量を30年までに19年の半分に減らせるとする。

4月4日

中国、コロナ新規感染1万人超え(4月4日)中国の新規感染者数が1万人を超えた。新規感染の6割を占める上海市では、2地域に分けて都市封鎖(ロックダウン)を実施しているが、感染者数の増加が止まらない。全市民を対象としたPCR検査を進めるが、結果の公表が遅れるなど混乱も出ている。市民からは外出制限の長期化を危惧する声が増えている。

東証プライム、1839社で始動(4月4日)東京証券取引所の市場が再編され、新たに3市場が4日始動する。東証1部、2部、ジャスダック、マザーズの4市場が「プライム」「スタンダード」「グロース」の3市場に再編され、新たに発足する。東証の中核市場に及ぶ再編は2部を新設した1961年以来約60年ぶりとなる。

ウクライナ「キーウ州全域奪還」(4月4日)ウクライナ政府は2日、首都キーウ(キエフ)を含むキーウ州全域をロシア軍から解放したと発表した。激戦地となり、ロシア軍が撤退したキーウ郊外では多数の民間人が犠牲になったことが判明した。▼ロシア軍、ウクライナ南部と東部に集中ロシア軍は苦戦した首都キーウ(キエフ)周辺から部隊を再配置し、ウクライナ東部と南部への攻勢に軸足を移している。

■中国軍、南太平洋へ進出加速(4月4日)中国が南太平洋への進出を加速させている。3月末、ソロモン諸島と「安全保障協定」で基本合意した。内容は未公表だが、協定草案には、ソロモンが中国軍の派遣や艦船の寄港を認めるなど、高度な軍事面での協力が盛り込まれていた。オーストラリアや米国は警戒を強めている。

 

4月3日

ロシア経済急収縮(4月3日)=欧州復興開発銀行はロシアの22年の成長率予測を従来の3%増から10%減へと大幅に下方修正した。ロシア経済はソ連崩壊直後の1992年に14.5%のマイナス成長を記録した。ソ連崩壊に匹敵するシナリオも現実味を帯びてきた。インフレ率は325日時点で前年比15.66%と。制裁の拡大次第では「20%から30%の領域まで上がる」(英国立経済社会研究所のジャグジット・チャーダ氏)との指摘もある。

■強権中国、戸惑うマネー(4月3日)中国から投資マネーが逃避し始めた。2213月外国人投資家による株・債券の売越額は、41日時点で384億元(約7400億円)。四半期ベースで過去最大。外国人による上海や深圳の上場株の売買は、3月は流入基調が止まり、451億元の売り越し。海外勢による保有残高は2月末に前月比803億元減と、減少幅は統計で遡れる15年1月以降で最大。強権的な中国投資を見直す動きが広がりつつある。投資家が政治体制や価値観の違いに目を向けつつあるためだ。

■扶和メタルが、関東最大級のプライベート・バース「扶和メタル東京ベイ」を開設=扶和メタルは2412月期を最終年度とする3カ年の新中期経営計画を策定した。鉄スクラップ取扱量は3年間累計で400万トンを目指す。成長戦略の軸が、24時間稼働が可能な「扶和メタル東京ベイ」。最大3万トン積みの大型船舶が着岸可能な自社岸壁を備え、大型の加工処理設備も導入。脱炭素化の流れが加速する中、鉄スクラップ需要拡大に対応する。

同社は、明治40年代創業の百年企業であり、また日本製鉄の直納業者。224月現在、国内12拠点(本社=大阪市中央区、大阪支店=大正区、東大阪支店=東大阪市、八尾支店=八尾市、東京支店=都中央区、市川支店=千葉市、埼玉支店=さいたま市、北関東支店=栃木県、鹿島支店=茨城県、西東京支店=埼玉県入間市、宇都宮支店=宇都宮市)のほか、公共岸壁3ヤード(船橋、川崎、大阪南港)。さらに扶和メタルUSAの海外3拠点(テキサス本社、ロサンゼルス支店、NY支店)を保有する。

 

4月2日

■日本・106ヵ国「渡航自粛」に緩和(4月2日)外務省は1日、「感染症危険情報」を更新した。106カ国についてレベル3の「渡航中止勧告」からレベル2の「不要不急の渡航自粛」に引き下げた。米国や英国などは渡航中止勧告から外れた。大手商社は「緩和により間違いなくビジネスがしやすくなる」と歓迎する。

ロシア原油輸出、穴埋め5割どまり(4月2日)ロシアは侵攻前、世界の石油需要の5%に相当する日量約500万バレルの原油を輸出していた。しかし、西側企業の取引自粛などの影響で国際エネルギー機関(IEA)は4月以降、ロシアからの輸出が原油で150万バレル、石油製品で100万バレル減と予測する。米国では国家備蓄の放出に加え、年末までに日量100万バレルの段階的な増産が見込まれる。OPECプラスは毎月日量40万バレル強の増産を進める計画のため、増産水準が高まるまでは500万バレルの半分程度しか埋められない。

IEA、石油備蓄を追加放出(4月2日)=国際エネルギー機関(IEA)は1日、日米など加盟国が石油備蓄を協調放出する方針を決めた。IEA3月にも放出を決めたが、さらに追加し、高止まりする原油価格の抑制にもつなげる。

ユーロ圏物価7.5%上昇(4月2日)=EU統計局1日発表の3月ユーロ圏消費者物価指数(速報値)は前年同月比7.5%上昇。ロシアのウクライナ侵攻に伴い、エネルギーや食品など幅広い品目が上がった。物価上昇率が過去最高を更新するのは5カ月連続。

東南アの今年成長率、4.9%に下方修正(4月2日)日経新聞と日本経済研究センターがアジアのエコノミストに経済見通しを聞く「アジア・コンセンサス」で、ASEAN主要5カ国の22年実質成長率の予想平均は4.9%だった。ロシアによるウクライナ侵攻でインフレが加速するとの予想で前回の2112月調査から0.2ポイント低下した。

■中国不動産、進む信用収縮(4月2日)不動産市場は急速に冷え込んでいる。中国国家統計局によると2212月の全国住宅販売額は前年同期比22%減の13652億元だった。217月以降、前年割れする月が続いている。主要70都市の新築住宅価格動向によると、222月に前月より値下がりした都市は全体の6割弱にあたる40都市。不動産は中国の国内総生産(GDP)の2割超を占めるとされ、建設資材や建機のほか家具や自動車など波及効果が大きい。不動産市況の落ち込みは、中国経済の浮沈にも直結する。

円安の行方 専門家に聞く(4月2日)=*三井住友銀チーフストラテジスト宇野大介氏「今夏にも02年の安値である1ドル=135円程度まで円安・ドル高が進むとみる」。*三菱UFJ銀チーフアナリスト井野鉄兵氏「政府によるけん制が圧力となり、328日につけた1ドル=125円は一旦の底となり、当面の円相場は120円台前半で推移するとみている」

■大企業景況感7期ぶり悪化(4月2日)日銀1日発表の3月全国企業短期経済観測調査(短観)によると大企業製造業の景況感が7期ぶりに悪化。22年度計画の経常利益は全規模全産業で21年度比0.9%減となる見通しだ。製造業が全ての規模で減少する。3カ月後の見通しを示す先行き判断DIは、大企業製造業が5ポイント悪化、大企業非製造業が2ポイント悪化を見込む。日本経済に資源高と円安が重くのしかかっている。

国内新車販売、21年度 421万台、45年ぶり低水準(4月2日)21年度国内新車販売台数(軽含む)は、前年度比9%減の4215826台。前年度比でのマイナスは3年連続。普通車(登録車、排気量660cc超)は5年、軽自動車は3年続けてマイナス。421万台は、エコカー補助金の終了や東日本大震災で販売が落ちこんだ10年度の460万台を下回り、1976年度の420万台に次いで少ない。

 

4月1日

18歳成人 改正民法施行(4月1日)改正民法が1日施行され、成人年齢が18歳に下がった。親の同意なく携帯電話の購入や賃貸住宅への入居といった契約を結べるようになる。明治以来140年以上続いてきた「大人」の定義が変わる。

オミクロン派生型「BA.2」、世界で主流(4月1日)オミクロン型の派生型「BA.2」の比率が急速に高まっている。アジアや欧州で増加。米国でも感染者の半数を超えた。各国は感染対策と経済活動の正常化の両立を模索している。▼日本も急拡大東京都は331日、BA.2の疑いがある検体がオミクロン型疑いの約52%を占めたと発表した。

ロシア産ガス、ルーブル払いの大統領令(4月1日)プーチン大統領は31日、ロシア産天然ガスを購入する場合にルーブルでの支払いを義務付ける大統領令に署名した。ロシア国内の銀行に決済口座を開設するよう求める仕組みも明らかにした。▼サハリン2「撤退せず」岸田首相は31日、「サハリン2」から「撤退はしない方針だ」と明言した。

■中国景気、5カ月ぶり縮小(4月1日)3月の製造業の景況指数は節目の50を割り込み、「縮小」に転じたようだ。主因は2つ。一つはウクライナ情勢の緊迫化で国際商品市況が高騰。PMI統計で調べる原材料の仕入れ価格を示す指数は66.1で、3カ月で18ポイント高まった。もう一つはコロナ対応の行動制限。3月に入り広東省深圳市などは事実上の都市封鎖に踏み切った。工場労働者の出勤停止などで供給網に混乱が生じている。

21年度相場、記録ずくめ 「侵攻」で市場混乱(4月1日)­21年度金融市場は年度末にかけて混乱し、記録ずくめとなった。商品先物の総合指数は最高の年間上昇率となった。原油先物も13年半ぶりの高値をつけた。日米金利差の拡大が意識され、円は約67カ月ぶりの安値をつけた。東証マザーズ市場の時価総額は26%減と、08年度以来最大の減少。日経平均株価は年間で1357円安と2年ぶりの下落幅となった。

止められぬ円安と貿易の憂鬱(大機小機・4月1日)「日本は原料を輸入し製品を輸出する加工貿易の国」。中学校の社会科の授業ではそんな風に学習したはずだ。最近の日本経済はそうではなくなっている。21年の貿易輸入約85兆円のうち1位原油(8.2%)、2位液化天然ガス(LNG)(5.0%)だが、3位医薬品(4.9%)、4位半導体等電子部品(4.0%)、5位通信機(3.9%)とハイテク製品が並ぶ。わが国は急速に製品輸入大国に変貌しつつある。ゆえに今年12月の月次の輸入額は史上初めて季節調整値で8兆円を超えている。今後、輸出が伸び悩み、エネルギー価格が高止まりするなら、貿易赤字は相当な水準に膨れ上がるだろう。

鉄鋼追加関税、米が一部免除(4月1日)米国は日本から輸入する鉄鋼に課してきた追加関税を41日から一部免除する。年125万トンの無関税の輸入枠を設ける。アルミニウムの追加関税は据え置く。日本は鉄鋼、アルミとも完全撤廃を求め続ける。

非鉄スクラップ最高値更新(4月1日)ロシアのウクライナ侵攻を背景に国際指標であるLMEの非鉄相場が上昇したことに為替相場の円安傾向が重なり、非鉄地金の建値が高騰。スクラップ相場に波及する流れが続いている。アルミ「新切れ」は3月下旬299500円前後。1年前に比べ9割高い。「1号銅線」は1トン1142500円前後と同37.2%上昇。「黄銅削り」は同832500円前後と同56.3%高。JX金属が29日、銅建値を133万円。三井金属も28日に亜鉛建値を過去最高値となる1トン586千円。「円安が進めばもう一段のスクラップ高もありうる。一方でウクライナ情勢や中国の新型コロナウイルスの感染再拡大などによる需要の変化によっては、先行きには不透明感も漂う」(非鉄問屋筋)。

 

3月31日

■停戦協議 中立化・東部の主権が焦点(3月31日)ウクライナとロシアの交渉団は29日、4回目の停戦協議を終えた。ゼレンスキー大統領は、国民投票で是非を問う必要があると主張しており、交渉がまとまるには時間がかかる可能性もある。▼ロシア「占領地が境界線」譲らず東部の領土と主権を巡る問題も焦点だ。ウクライナはクリミア半島の地位を「今後15年以内」の話し合いで決めるとして、事実上の棚上げを提案した。

感染、1カ月半ぶり増加 「リバウンドの可能性」(3月31日)新規感染者数は全国で人口10万人あたり240人と前週の約1.04倍に増えている。国立感染症研究所所長は「リバウンドの兆候が見え始めている可能性はある」との見方を示した。

中国都市封鎖、上場に影響(3月31日)=中国の新興企業向け市場で新規株式公開(IPO)の一時中止が相次いでいる。2930日にかけて23社が中止を公表。都市封鎖で関係者が出社できず、IPOに必要な資料作成などが難しくなっているためだ。

中国、景況指数「50」割れ(3月31日)=中国国家統計局31日発表の223月製造業購買担当者景気指数(PMI)は49.5。好不調の境目である50を下回った。感染再拡大に伴う一部都市の都市封鎖やウクライナ情勢の緊迫化に伴う資源高で景況感が悪化した。

米、石油備蓄放出(3月31日)バイデン政権は1日あたり100万バレルを数カ月間放出する方針で、最大180日間にわたり18000万バレルの放出を検討。追加放出方針を受け、WTI先物期近物は、1バレル101ドル台半ばまで下落する場面があった。

日鉄・厚鋼板、1万円値上げ(3月31日)=日本製鉄は厚鋼板の一般流通(店売り)向け価格を4月引き受け分から1万円引き上げる。209月分からの値上げ合計は万円。

ナベショー、取扱量は342万㌧(3月31日・産業新聞)=ナベショーの鉄スクラップ取扱量は、前期比5万トン増の342万トンと2年連続で過去最高を更新。鉄スクラップ事業を主力とする一方、異業種企業とのネットワーク構築や新しいビジネスモデルづくりを加速。「既存の業界とは違う、独自の営業力強化で取扱量の増加につなげる」(渡邊CEO)。

3月30日

■対コロナ「アジアの優等生」つまずく(3月30日)感染拡大を抑えたアジア諸国で感染が急拡大している。中国では28日、武漢で感染爆発が起きた202月以来の高水準となった。香港でも2月以降に感染が急増。人口の7人に1人が感染した計算になる。韓国では16日に62万人の新規感染が確認され、1日で人口の1%超が感染する事態となった。ベトナムはテト(旧正月)明けの2月初旬から新規感染者が急拡大した。ファム・ミン・チン首相は3月上旬に「コロナをエンデミック(一定期間で繰り返される流行)とみなす」と発言し、政府は毎日の新規感染者の発表を取りやめることも検討している。

■EUに再び大難民時代(3月30日)欧州が再び大難民時代を迎えた。ウ国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、総人口4400万人のウクライナから国外に逃れた人は400万人に迫り、シリア紛争で1516年に欧州へ押し寄せた難民の数を上回った。

■エネ輸入国、景気懸念拡大(3月30日)ロシアのウクライナ侵攻が長期化し、世界で景気が減速するおそれが高まっている。エネルギー資源を輸入に依存する国で経済見通しを大きく下方修正する動きが目立つ。民間エコノミストによると、米国は21年末の4.0%から3.6%、ユーロ圏は4.1%から3.7%に下方修正。ロシアからのエネルギー輸入が全体の45割程度を占めるフィンランドやオーストリアは成長率が0.5ポイントと1.0ポイント下がった。一方で豊富な天然資源を持つカナダや米国の修正幅は比較的小さい。

 

円安悪循環 警戒強まる(3月30日)「円安スパイラル」への警戒が強まっている。直接のきっかけは日米の金融政策の方向性の違いだ。日銀は28日に金利上昇を食い止めようと無制限の国債購入策を発動した。米連邦準備理事会(FRB)は高インフレ鎮圧へ急激な金融引き締めに動く構えで、米金利は急伸。円売りがさらなる円売りを呼ぶ悪循環のリスクをはらむ。仮に121円台を足元の理論値と位置づけ、実際の相場の平均的な乖離率を当てはめると、円は130円程度まで下落余地がある計算になる。

■東欧景気リスクに市場警戒(3月30日)欧州のほとんどの国はロシア向け与信が占める割合はわずかだが、東欧向けの与信はロシアよりも多い。ポーランドやハンガリーでは長短金利が逆転し、景気後退のサインとされる「逆イールド」が相次ぐ。東欧の中央銀行はインフレ抑制のため利上げに動く。急激な金融引き締めが景気後退を招き、東欧向けの与信残高が多い欧州の銀行に影響が及ぶ恐れもある。

■東南アでもインフレ加速(3月30日)東南アジアの物価上昇のペースは、ロシアのウクライナ侵攻の影響もあり、足元で加速してきた。エネルギーや食料品の価格はさらに上がるとみられている。賃金上昇などの要因が加わればインフレ率が上振れしそうだ。各国の中央銀行は利上げ時期の前倒しを迫られかねない。

1回国際資源循環部会(3月30日・産業新聞)=リサイクルポート推進協議会(米田徹会長)は、24日に開催した2021年度の第1回国際資源循環部会(部会長=高井一臣・日本鉄リサイクル工業会常務参与)で、今後も鉄スクラップ輸出を推進する方針を確認した。

3月29日

円急落、一時125円台(3月29日)=28日の外国為替市場で1ドル=125円台と158月以来の円安水準に下落した。日銀が28日、強力な金利抑制策を初めて発動すると発表したことで日米の金利差が一段と開くとの見方から円安が加速した。世界の中央銀行が利上げに動く中での日銀の金利抑制策は、経常赤字と円売りが連鎖する「円安スパイラル」につながる懸念をはらむ。▼日銀、金利抑制へ強硬策=日銀は28日、国債を決まった利回りで無制限に買い入れる「連続指し値オペ(公開市場操作)」を実施すると発表した。

G7、ルーブル払い拒否(3月29日)米欧日などG7エネルギー相は28日、ロシアが要求した天然ガス代金のルーブル建て支払いを拒否することで一致した。プーチン大統領は米欧日など「非友好国」の支払いをルーブル建てに限ると表明していた。

■ドル不足・物価高、ロシア苦境深く(3月29日)米欧日がロシアに金融制裁を科してから1カ月が過ぎた。ルーブルは急落し、外貨の枯渇や大幅なインフレでロシア経済は急激な景気後退に陥る可能性が高い。2月半ばの1ドル=70ルーブル台後半から一時150ルーブルまで急落。足元は100ルーブル程度に戻したがなお安値圏。通貨安は猛烈なインフレを引き起こした。侵攻後のインフレ率は2%前後での上昇が続く。

■新興国、苦渋の利上げ加速(3月29日)新興国中銀が利上げペースを加速している。新興国は高インフレと米国の金融政策正常化に備え、利上げを進めてきたが、ウクライナ侵攻による資源高からインフレ懸念が強まっている。景気動向に関係なく利上げを迫られる新興国は、景気悪化とインフレが併存する「スタグフレーション」への懸念を強める。

世界株、主役は資源(3月29日)昨年末からの主要株の推移をみると、資源全般の需給逼迫でエネルギー株が急騰したほか、農機や建機など関連業種にも買いが広がる。半導体などハイテク関連株は金利上昇もあって失速。けん引役は大きく異なっている。

■独電力大手が石炭に回帰(3月29日)ドイツの電力大手が天然ガスの脱ロシアに向け石炭火力発電の拡大へ準備を始めた。独発電最大手RWEは停止した発電所の再稼働や、停止が決まっている発電所の運転延長を検討する。ドイツ政府は脱石炭火力を温暖化対策の柱に据えてきたが、電力の安定供給を優先する中で、先送りを余儀なくされている。

3月28日

「プーチン氏、権力に居座るな」(3月28日)=バイデン米大統領は26日、訪問先のワルシャワでプーチン大統領について「この男が権力の座に居座ってはならない」と演説した。ブリンケン米国務長官は27日、バイデン氏の発言について「我々にロシアの体制転換の戦略があるわけではない」と釈明した。

ウクライナ大統領「中立化可能」(3月28日)ロシアとウクライナの次回の停戦交渉をトルコのイスタンブールで開く。ウクライナ側によると、28日にも始まる。ウクライナのゼレンスキー大統領は27日、停戦交渉では「中立化」などで合意可能との見解を示した。

上海が都市封鎖(3月28日)上海市政府は27日、事実上のロックダウン(都市封鎖)を発表した。公共交通機関の運行を止め、市民の外出を原則禁じる。企業には在宅勤務を求める。まず金融機関などが集積する東部を28日午前5時(現地時間)から41日午前5時まで実施。その後、西部を41日午前3時から5日午前3時まで行う。封鎖期間中に市民にPCR検査を手掛け、感染者を隔離する。

 

3月26日

米欧、化学兵器使えば「対抗措置」(3月26日)=米欧はロシアがウクライナでの戦局打開を狙って化学兵器を使うおそれが高まっていると警戒を強める。バイデン米大統領は使用すれば対抗措置を講じると明言したが、具体策は示さなかった。

■EU、エネルギーで脱ロシア加速(3月26日)米国とEU25日にエネルギー協力の拡大で合意した。米国が22年に最大150億㎥(約1100万㌧)のLNGEUに追加供給する。EU21年にLNGやパイプラインなどを通じて約3400億㎥を調達した。今回の追加供給分は欧州のガス調達量全体の4.4%、ロシアからの輸入量の1割に当たる。22年1月欧州諸国は、LNGを約1200万㌧輸入し、ロシア産はおよそ1割強を占める。23月も1000万㌧以上を輸入し、ロシア産の割合はほぼ横ばいの状態が続いている。▽EUの欧州委員会は年内にロシアへの依存を前年までの3分の1に減らせるとみる。米国やカタール、アルジェリアなど産油・産ガス国からの調達強化はその一環だ。中長期でロシア産エネルギーから完全に独立する道を探る。欧州委は5月をめどに、27年までに依存を断つ提案を示す計画だ。

北極圏ガス投資凍結 日仏(3月26日)ロシア北極圏の液化天然ガス(LNG)開発事業「アークティックLNG2」について日本やフランスが新規投資を凍結している。経済制裁で金融機関から送金できなくなった。ロシアの資源開発事業で、日本側の新規投資凍結が明らかになったのは初めて。アーク2は開発費210億ドル規模のプロジェクトで、ロシアのガス大手ノバテクが6割を出資。中国企業が2割、仏トタルエナジーズが1割、日本の三井物産と石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の共同出資会社が1割の権益を持つ。

「原油、1バレル180ドルも」(3月26日)=(ノルウェーのエネルギー調査会社、ライスタッド・エナジー石油市場調査チーム責任者、ビヨナル・トンハウゲン氏)=ウクライナ侵攻前、ロシアは日量620万バレルの原油を輸出していた。トンハウゲン氏は「430万バレルを輸入していた欧米や日本など『西側諸国』がどこまで減らすかが需給バランスを決める」。西側諸国がロシア産原油を75%減らす「中間的なシナリオ」でも、他国の増産が間に合わないまま原油の需要が増える夏季を迎えれば、日量300万バレル程度の供給が足りなくなる。この場合、1バレル180ドルに「簡単にいくだろう」と説明した。

「社長100人アンケート」景況感「悪化」4割増加(3月26日)=「社長100人アンケート」で世界景気の景況感DIはマイナス7で、前回調査から41ポイント下落。ロシアのウクライナ侵攻が減益要因との答えも4割近い。地政学リスクによる調達難で資源・原材料高に拍車がかかり、景気回復期待に陰りが出てきた。原油や小麦、ニッケルなどは軒並み高騰。エネルギー・原材料・完成品調達コストが「上がる」とした回答は90.6%

建材、供給網のCO2排出量を把握(3月26日)建設大手が供給網全体でCO2排出量の把握を進める。鹿島はコンクリート製造や運搬時のCO2排出量を算出するシステムを導入。住友林業は建材の調達から解体までに出る全てのCO2排出量を算定するソフトを販売する。▽建設業界で材料や施工で出るCO2排出量に注目が集まるのは「スコープ3」と呼ばれる、供給網や施工後の段階でのCO2削減が急務となっているためだ。環境負荷の少ない材料や施工を導入することが、業者の選定基準となっていく可能性もある。

*参考資料=▼建築時から省エネ・菰田正信・三井不動産社長(22年322日)=三井不動産は2111月「脱炭素社会実現に向けたグループ行動計画」を発表。30年度の温暖化ガス削減率目標(19年度比)を30%から40%に引き上げ50年度までにネットゼロをめざす。菰田正信社長は23年度中にすべての施工会社に排出量算出を求める考えを示した。▼三菱地所、不動産開発も脱炭素(21年919日)=三菱地所は50年までに排出量を17年度比87%減らす目標を掲げるが、自社のみにとどまらず、ゼネコンやゼネコンと取引する素材メーカー、重機メーカー、下請けを含む施工業者など川下の関連先全体で鋼材、セメントなどの資材などに関する開示を要請した。工事段階からCO2排出量を把握し、削減につなげる。将来の資材・工法の見直しや発注先の選別につながる可能性もある。

 

3月25日

■NATO、東欧へ新部隊(3月25日)NATOは24日の首脳会議で欧州東部の防衛力強化に合意した。柱は多国籍の千人規模の「戦闘群」常設部隊の配備だ。今はバルト3国とポーランドにあるが、これをスロバキア、ルーマニア、ブルガリア、ハンガリーにも置く。

欧州景気に減速感(3月25日)S&Pグローバルが24日発表の3月ユーロ圏の購買担当者景気指数(PMI)速報値は54.5と、前月の55.5から1ポイント低下した。エネルギー価格の高騰やサプライチェーン混乱への懸念から製造業を中心に慎重な見方が増えた。

北朝鮮が新型ICBM発射・全米射程に(3月25日)北朝鮮は24日弾道ミサイルを発射。日本政府は米国本土全域が射程に入る新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)級と分析する。

SMBC日興を起訴(3月25日)=東京地検特捜部は24日、法人としてのSMBC日興と幹部5人を金融商品取引法違反の罪で起訴するとともに、佐藤俊弘副社長を同法違反容疑で逮捕した。大手証券会社が相場操縦罪に問われるのは初めて。

 

■高炉、鉄鉱石調達2割高・原料炭は最高値(3月25日)▽4~6月期鉄鉱石価格は118㌦程度(FOB)と13月期と比べおよそ23㌦高い。鉄鉱石の調達価格はスポット価格を基に決める。国際価格指数(中国向け、鉄分62%粉鉱、CFR)は、21111887.20㌦の直近底値を付けた。環境対策を進める中国政府主導で粗鋼生産が抑制され、原料消費が伸び悩んだ。だが22210日には153.75㌦まで上昇。22年秋の共産党大会に向け中国政府がインフラ投資などに動くとの予想から粗鋼生産が22年春以降に持ち直すとの期待感が広がった。▽原料炭の13月期の調達価格は395㌦程度(FOB)。前年同期の3倍以上で、2四半期連続で最高値を更新した。原料炭は産出国の供給障害が相次ぎ、需給が逼迫している。輸出で世界全体の5割強を占めるオーストラリアでは東部の長雨で炭鉱での生産・出荷作業が滞った。カナダでも西部での豪雨・豪雪被害が長引いた。鉄鋼など高値調達に動き、スポット価格が跳ね上がった。▽製鋼原料のスポット価格は、ロシアのウクライナ侵攻の影響でさらに切り上げている。特に原料炭はロシア産の供給懸念が色濃く、3月上旬に600㌦を超えた。高炉の調達担当は「スポット価格や物流費などの高値水準が長引けば、製品価格に3万円以上のコスト増要因となる」とみている。

*注=銑鉄1㌧を生産するには、大体「鉄鉱石1.51.7㌧、石炭0.81.0㌧、石灰石0.20.3㌧、電力1080KWh、水3060㌧」(大和久重雄著『鋼のおはなし』)が必要とされる。

日鉄、薄鋼板5月分から1割上げ(3月25日)日本製鉄は薄鋼板の一般流通(店売り)価格を5月出荷相当分から1万円(約1割)引き上げる。対象は問屋・商社などが扱う熱延、酸洗、冷延、めっき鋼板の全品種。2010月分からの値上げ累計は7万~75千円。大口需要家向けの「ひも付き」取引でも値上げ交渉を進める。

大阪製鉄、一般形鋼7000円引き上げ(3月25日・産業新聞)=大阪製鉄は24日、一般形鋼(等辺山形鋼・不等辺山形鋼・溝形鋼)を4月契約分から7000円引き上げると発表した。

 

3月24日

侵攻1カ月、ロシア戦況膠着(3月24日)=ロシアがウクライナ侵攻を始めてから24日で1カ月。戦況は膠着している。「短期圧勝シナリオ」は補給体制の不備やウクライナ軍の強い抵抗で崩壊し、制圧地域もほとんど広がっていない。▼ゼレンスキー氏「日本、対ロ制裁継続を」 国会演説ウクライナのゼレンスキー大統領は23日、日本の国会でオンライン形式で演説し、「(ロシアに対する)制裁の継続をお願いしたい」と語った。

市場、インフレ警戒(3月24日)金融市場は世界的なインフレに警戒を強めている。上昇が目立つのは侵攻前から約3割上がった小麦だ。小麦はロシアとウクライナと合わせて世界の3割を供給する。ロシア産が1割以上を占める原油や天然ガスも侵攻前に比べて2割上昇した。ニッケルや亜鉛、アルミなど様々な工業製品に使う金属も侵攻後に軒並み最高値を記録した。ロシアの通貨ルーブルは暴落。対ドルでは史上最安値を更新し、通貨の総合的な実力を示す日経通貨インデックスは1カ月間で22%下落した。

ガス購入「ルーブル払い」(3月24日)ロシアのプーチン大統領は23日、ロシアが「非友好国」を対象に、天然ガスの購入時にルーブルでの支払いを求めると表明した。非友好国リストには、米国やEU加盟各国のほか日本や英国、カナダなどが含まれている。

■円安効果、来期は限定的。内需系に逆風(3月24日)6年ぶりの1ドル=120円が続いた場合、主要輸出企業20社の22年度営業利益は21年度会社予想から約9100億円上振れする。一方で内需系企業は輸入採算の悪化、原油高など材料高も収益を下押しする。影響が大きいのは自動車だ。大手7社では対ドル・ユーロの合計で円安が22年度に約6800億円の増益要因になる。円安が収益を圧迫する企業もある。原材料などを海外からの輸入に頼る企業だ。ニトリは商品の9割を海外で生産し、ドル建てで決済しており影響が大きい。

2月世界鉄鋼生産、前年同月比57%減(3月24日)=世界鉄鋼協会が22日発表の2月鉄鋼生産実績によると、64カ国の粗鋼生産は14270万トンと前年同月比57%減で、7カ月連続で前年実績を下回った。中国は、10%減の7500万トンと8カ月連続で減少。ロシアも2カ月ぶりに減少した。欧州、南米などでも減少し、中国以外も6770万トンと05%減った。12月の64カ国生産は29940万トンと前年同期比55%減った。

店売りH形鋼を7000円値上げ(3月24日・産業新聞)=▼日本製鉄は23日、3月契約(4月生産)の店売りH形鋼販価を7000円値上げすると発表。前月の3000円と合わせ1万円の引き上げ。▼日鉄スチールも=日鉄スチールは23日、3月契約分(4月生産分)の店売りH形鋼を7000円引き上げる。引き上げは2カ月連続。計1万円。▼ヤマトスチールも=ヤマトスチールは22日、4月出荷分の店売りH形鋼を7000円引き上げると発表。一般形鋼(溝形鋼・I形鋼)も4月契約分から7000円値上げする。販価引き上げは2カ月連続。

 

3月23日

22年度予算が成立(3月23日)22年度予算は一般会計総額が1075964億円で10年連続で過去最大を更新。社会保障費は36兆円を突破し防衛費も5.4兆円規模と過去最大。ウイルスの感染再拡大に備える予備費として21年度当初予算と同じ5兆円を積んだ。

円、6年ぶり121円(3月23日)22日の外国為替市場では1ドル=121円台と162月以来ほぼ6年ぶりの円安・ドル高水準を付けた。原油価格が1バレル100ドルを超える現在は、円安が輸入コストを一段と高め、貿易収支の赤字拡大を招く「悪い円安」の側面が強い。▼円に先安観、下落圧力なお22日の外国為替市場で円相場は約6年ぶりに1ドル=121円台をつけたが、下落余地はなお大きいとの見方が広がっている。日米の金利差は拡大し続けており、供給制約による資源高の影響で日本の経常赤字が定着する恐れもある。邦銀の為替ディーラーは20158月以来の1ドル=125円台を視野に入れる。

■侵攻の先に見える大惨事・英フィナンシャル・タイムズのコラム(3月23日)=(前段省略・結論部分)「ロシアのウクライナ侵攻は既存の国際秩序を大きく変えてしまった。高インフレと景気後退が併存するスタグフレーションとの闘いは長期化が避けられない様相で、金融市場に多大な影響を与えかねない。長期的には世界は陣営が深い溝によって分断され、グローバル化の逆行が加速し、地政学的要因のもとに企業の利益が犠牲になる可能性が高い。悲しいかな、核戦争すらあり得る。モスクワで奇跡が起きることを祈ろう。奇跡が起きなければ、世界は長くつらい道のりを歩むことになる」

■米、気候リスク開示義務へ(3月23日)米国が上場企業を対象に気候変動リスクの開示義務付けに乗り出す。時価総額で世界最大の米国が、先行する欧州や日本と足並みをそろえ、開示様式の標準化に一歩近づいた。SECの新しい開示案では(1)気候変動リスクが経営に与える影響(2)リスク管理体制(3)自社事業と取引先の温暖化ガス排出量(4)目標や移行計画――などの公表を企業に義務付ける。最終規則が固まれば、24年にも大企業による開示が始まる。一方、原油・ガス増産の足かせになるとして、導入に反対する声もある。

脱炭素 設備投資に補助金 自民検討(3月23日)自民党は脱炭素に関する設備投資を企業に促すための財政支援策を検討する。自動車や鉄鋼といった業界が既存設備の転換や新技術へ投資する場合に補助金を出す案がある。政府が今夏にまとめる「クリーンエネルギー戦略」に反映するよう提言する。党の総合エネルギー戦略調査会が設置した「2050年カーボンニュートラルに向けたエネルギー・産業構造転換プロジェクトチーム」で内容を詰める。自動車と鉄鋼、石油などの業界団体とすでに議論を始めた。

■日本防衛の実力(上)中国軍事力、日米を逆転へ(3月23日)ロシアのウクライナ侵攻を機に、日本周辺の安全保障への関心が高まってきた。中国と日米の軍事力の逆転が近づいており、米国は東アジアなどで「30年ころには海上での優位が崩れる」と警鐘を鳴らす。デービッドソン米インド太平洋軍司令官(当時)は213月に「6年以内に中国が台湾に侵攻しかねない」と提起した。日本も離島防衛や台湾有事のための計画が大事になる。

中国恒大、前期決算を期日に公表できず(3月23日)中国恒大集団は22日、香港取引所が定める期限である3月末までに2112月期決算を公表できないと発表した。香港取引所は上場企業が決算を期日までに公表しない場合、株式売買を停止する。

東鉄、鋼材販価を全品種値上げ(3月23日・産業新聞)=東京製鉄は22日、4月契約分の鋼材販売価格(店売り)を全品種引き上げと発表。上げ幅はHⅭと縞コイル、酸洗コイルと溶融亜鉛めっきコイル、熱延鋼板と縞鋼板、酸洗鋼板と厚板、角形鋼管は1万円。H形鋼と縞H形鋼、I形鋼と溝形鋼、U形鋼矢板と異形棒鋼は同7000円。▽今村常務・営業本部長は「ロシア、ウクライナ両国による鉄鋼関連商品の供給不安から欧州向けを中心に価格が急騰。原料炭や銑鉄、鉄スクラップはじめ、スラブやビレットなどの半製品は過去最高レベル近くまで価格が上昇しており、欧州や中東では鉄鋼メーカーによる大幅な製品値上げが行われている。アジア市場は原材料市況上昇分を販価に転嫁する動きが急速に高まっており、米国市況も一変して上昇基調に転じてきた」と分析。鉄スクラップは「高炉原料や銑鉄、ビレットなどの価格と比較した場合、日本の鉄スクラップ価格はまだ割安感があり、目先、上昇する可能性がある。ただ急ピッチでの市況上伸はやや鈍化するだろう」と見ている。

高炉メーカー、建設用鋼材受注を一時停止(3月23日・産業新聞)=ウクライナ情勢による原材料高の影響などを受け、日本製鉄をはじめ高炉メーカーが先週から店売りや物件向けの建設用鋼材の受注を一時停止している。国際相場が高騰している中、先高観から製品値上げ前に鋼材を確保しようと、需要家がメーカーへの注文を急いだことも背景にある。

アジアのビレット市況は急伸(3月23日・産業新聞)=ロシア・ウクライナ情勢が世界に鉄鋼製品や半製品、鉄スクラップの供給不安を背景に、アジアのビレット市況は先高観が台頭。足元のビレット輸出価格はSD295相当品でCFR825830ドル(9900099500円)前後で推移し、3月入り後で130140ドルアップ。フレートも上がっている。

共英製鋼は異形棒鋼7000円引き上げ(3月23日・産業新聞)=共英製鋼は22日、異形棒鋼の4月販売価格をトン当たり7000円引き上げ、11万円にすると発表した。

 

3月22日

まん延防止を全面解除(3月22日)政府は「まん延防止等重点措置」に関し、東京や大阪など18都道府県への適用を21日で全面解除した。解除対象は北海道、青森、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、静岡、愛知、岐阜、石川、京都、大阪、兵庫、香川、熊本の18都道府県。重点措置の地域がなくなるのはおよそ2カ月半ぶりだ。

政府、初の電力逼迫警報(3月22日)=経産省は21日、東電管内の電力需給が逼迫する恐れがあるとして22日「電力需給逼迫警報」を出し、一般家庭や企業に節電を呼びかけた。16日の地震で停止した火力発電所が未復旧な中、電力需要が高まることが見込まれた。

■円下落、一時120円台(3月22日)=22日の外国為替市場で円が1ドル=120円台をつけ、162月以来61カ月ぶりの円安・ドル高となった。▼米、0.5%利上げ排除せず FRB議長は21日の講演で0.5%の大幅利上げを排除しない考えを示し、インフレ抑制を重視した。日米金利差の拡大を反映した円売り・ドル買いが進んだ。

■ロシア、侵攻批判封じ込め(3月22日)プーチン大統領はウクライナ侵攻に反対する国民を「裏切り者」と断じて徹底排除。「偽情報」に最大で懲役15年を科す法律を始め、米欧系SNS(交流サイト)の遮断も急ぐ。恐怖政治への回帰の懸念が広がる。

ロシア、平和条約交渉打ち切り(3月22日)ロシア外務省は21日、対ロ経済制裁を巡り「日本との平和条約締結に関する交渉を継続するつもりはない」との声明を発表した。ロ平和条約締結交渉を拒否するとともに、ロシアが実効支配する北方領土にビザなしで訪れることができる「ビザなし交流」の廃止も発表した。

サハリン2、長引く難局(3月22日)「サハリン2」を巡る難局が長引きそうだ。仮に撤退すれば液化天然ガス(LNG)の年間輸入額は21年比で3割強増える可能性がある。サハリン2の輸入価格は単位熱量当たり10㌦前後とみられる。一方、アジアのLNGのスポット価格は一時60㌦前後に上がった。仮にサハリン分を全量スポットで賄えば差額と輸入量、足元の為替レートからはじくと約1.8兆円の追加コストになる。

中国、対コロナ・経済両立苦慮(3月22日)広東省深圳市は21日、1週間続けた事実上のロックダウン(都市封鎖)を解除した。一方で吉林省長春市では自動車などの工場停止が続く。中国全土で感染者数は高止まりしており、経済への打撃が広がる恐れがある。

エジプト、通貨14%切り下げ(3月22日)エジプトは21日、エジプトポンドをドルに対し14%切り下げた。ロシアのウクライナ侵攻後、外貨不足が進んでおり国際通貨基金(IMF)から支援を得るための措置だとの見方がある。

ウインファースト、細物異形棒鋼販価を7000円引き上げ(3月22日・産業新聞)=三興製鋼と向山工場の細物異形棒鋼共同販売会社、ウインファーストは314日契約分から、細物異形棒鋼の販売価格を7000円引き上げ、同11万円とした。

2月粗鋼生産730万㌧(322日・鉄連hp)=銑鉄生産は523.3万㌧(前月比9.8%減、前年同月比4.5%減)。粗鋼生産は729.9万㌧(前月比5.9%減、前年同月比2.3%減)。炉別では転炉鋼535.3万㌧(前月比8.2%減、前年同月比3.5%減)、電炉鋼194.6万㌧(前月比1.1%増、前年同月比1.2%増)。前年同月比では転炉鋼は2カ月連続の減少、電炉鋼は12カ月連続の増加。▽鋼種別生産は、普通鋼566.8万㌧(前月比3.9%減、前年同月比1.5%減)、特殊鋼163.0万㌧(前月比12.4%減、前年同月比4.9%減)。前年同月比では普通鋼は2カ月連続の減少、特殊鋼は12カ月ぶりの減少となった。

3月21日

鉄鋼で見る世界景気 今年後半に需要回復・JFEスチール社長 北野嘉久(3月21日・日経新聞)鉄鋼市場で見る世界経済の動きをJFEスチールの北野嘉久社長に聞いた。

――HⅭアジア価格は昨年1000㌦台と20年の安値の2倍強まで上昇した。▽北野=「コロナ禍の影響が深刻になったのは204月だ。需要の消失によって当社も8つある高炉のうち2つのバンキング(再稼働可能な状態での休止)に踏み切った。46月期の生産は前年同期比3割減少した」「自動車などの製造業が少しずつ持ち直し、8月下旬には福山高炉の再稼働を決めた。鋼材価格が大幅に上がったのは急速な需要回復に生産が追いつかなかったからだ。福山高炉は1カ月弱で稼働できた。通常は停止した大型炉を立ち上げるのに数カ月かかる。世界的に鉄鋼需給は引き締まり、米国内の熱延コイル価格は2000ドルまで上昇した」。

*――昨年末から鋼材価格が下げる場面もあった。需要が鈍化したのか。▽北野=「需要ではなく、供給拡大が影響した。中国は鉄鋼業に対し20年の生産量を超えない目標を課したが、基準を達成できるメドが立って12月は生産を増やした。世界生産半分を占める中国に鉄鋼や原料価格は揺さぶられる。ただ中国も環境問題を重視するようになり輸出を急増させアジア市況を崩す事態にはならないだろう」「国内自動車を見ても半導体や組みワイヤハーネス不足の影響を受けるが、需要は強い。部品制約が解消すれば鉄鋼需要も増える。産業機械や建機も堅調で造船にも新規受注が出てきた。需要回復ペースは今年後半にはしっかりしてくるとみる」

*――ロシアがウクライナに侵攻し原油などの資源価格が急騰した。▽北野=「資源価格の高騰は、世界経済と鉄鋼需要に影響する最大のリスクだ。ロシアとウクライナの鉄鋼生産は合わせ日本の生産規模に匹敵する。欧州域内のHⅭ価格が3割以上、上昇する動きも見られる」

*――脱炭素にどう取り組むか。▽北野=「複数の手法を考えている。高炉で発生するCO2を外に出さず、炭素をリサイクルする技術や、鉄鉱石を水素で直接還元する手法がある」「高炉法は製造コストが安い。電炉の生産を増やすためにも米国などと比べ高い電気を使わなければならない。脱炭素に向けてコストは上昇するし、開発費や設備投資も必要になる。そのためにも製品の付加価値を顧客に認めてもらい、収益力を高める必要がある」

3月20日

■円安→株高、薄れる連動(3月20日)「円安が進めば日本株が上昇」との通説が崩れている。ウクライナ侵攻から3週間あまりで、円は対ドルで約4%(約4円)下落したのに対し、日経平均株価の上昇率は約1%(377円)。09年は1円の円安で1%近く経常利益を押し上げる計算だったが、資源高に直面するいま0.4%押し上げにとどまっている。日本企業の「真水」の競争力を高めなければ、株価の持続的な上昇が見込めなくなっている。

■50年排出ゼロ、半数未表明(3月20日)日本の主要企業400社のうち半数が50年までの排出実質ゼロを宣言していない。6割が宣言した欧州企業に対し遅れが目立つ。ロシアのウクライナ侵攻をはじめとする地政学リスクの高まりを背景に、エネルギー政策の見直しが出始めている。企業の脱炭素の取り組みも停滞する可能性がある。

中古車値下がり・ロシア向け輸出急減で(3月20日)=中古車価格が、2月末からの2週間で5%低下した。中古車輸出の山銀通商(東京・品川)は侵攻前に月200300台あったロシアからの注文が経済制裁で急減し3月に9割減となった。21年中古車販売は670万台。うち輸出は122万台でロシア向けは国別最多の16万台だった。

中ロ代替狙い、トルコの鉄鋼産業、世界で存在感(3月20日)トルコは214040万㌧の粗鋼を生産、ドイツの生産量を上回って世界7位。国内消費量も13%増えたが、輸出は20%伸びて1990万㌧。通貨リラは過去1年間に対ドルで44%下落。通貨安は輸出メーカーにとっては恵みとなった。トルコ鉄鋼生産者協会によれば、21年はEUが最大の輸出先で580万㌧、中東・北アフリカ500万㌧、米国・中南米の350万㌧が続く。トルコの主な競争相手は中国、インド、ロシア、ウクライナ。ウクライナ侵攻でウクライナでの鉄鋼生産が混乱し、ロシアの鉄鋼は買いにくくなっている。
▽トルコは、鉄鋼生産時の炭素が比較的低いことも売りになると期待している。生産の約70%が主に輸入した金属スクラップを使う電炉。同国は世界最大の金属スクラップ輸入国でもある。トルコ鉄鋼生産者協会は、25年までにトルコの粗鋼生産が約1千万トン増え、国内消費は約800万トン増える見込みとしている。コロナウイルスの影響でサプライチェーンが寸断され、調達は自国に近い国にしようという流れも、トルコの鉄鋼産業には追い風だ。

 

3月19日

■感染再拡大の兆し(3月19日)新規感染者数が再び増加に転じている。行動規制が撤廃・緩和されたほか、オミクロン型の派生型「BA.2」の感染拡大が背景にあるとみられる。アジアや欧州で増加傾向が顕著に表れている。17日時点の新規感染者数は約179万人と2週間で2割増。1月下旬にピークをつけた後は減っていたが、3月に入って再び増加傾向に転じた。▽デルタ型とオミクロン型という2つの変異型をもとに生まれた「デルタクロン」が米欧などで見つかり注目を集めている。

習氏「ロシア制裁反対」(3月19日)バイデン米大統領と中国の習近平国家主席は18日、ロシアによるウクライナ侵攻などをめぐりテレビ会議形式で協議した。習氏は「全方位、無差別の制裁で被害を受けるのは一般庶民だ」と述べ、対ロ制裁に反対した。▼対ロ支援なら中国制裁、バイデン氏が警告軍事・経済面でロシアを支えるのを阻止するために中国に警告し、支援すれば制裁を科すと示唆した。

次回以降「0.5%利上げも」 FRB高官(3月19日)=FRB高官が18日、5月以降の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げ幅を0.5%に拡大する可能性に言及した。セントルイス連銀のブラード総裁は「22年中に政策金利を3%超に上げるべきだ」と主張した。

ロシアGDP、制裁で「数四半期縮小」(3月19日)ロシア中央銀行は18日、国内総生産(GDP)について「今後、数四半期にわたって縮小する」との見通しを示した。欧米の強力な経済制裁で、企業活動や個人消費が停滞する。高インフレも打撃となる。

三菱重、脱炭素に2兆円(3月19日)三菱重工業は18日、CO2回収などの脱炭素技術の開発に30年度までの9年間で2兆円規模を投じると発表。研究開発やM&A資金のうち8割を脱炭素技術に振り分ける。技術力を高めて脱炭素社会に向けた需要を広く取り込む。

日銀、物価上昇2%見通し(3月19日)日銀総裁は18日、消費者物価上昇率が4月以降に2%程度になる見通しを示した。資源高や円安による輸入価格の上昇が影響する。物価が上昇するなかでも緩和を続ける考えを強調した。外国為替は利上げに動く米国などとの方向性の違いが意識され、円相場は一時1ドル=119円台に下落した。

■トヨタ工場停止で2万台影響 宮城・福島地震(3月19日)トヨタやスバルなど国内自動車各社は18日、16日夜発生した地震の影響で工場を止めると発表。ダイハツも工場を一部停止する。3万点といわれる部品の在庫を極力少なくして効率生産する難しさが改めて浮き彫りになった。▽トヨタは18日、2123日に国内工場の一部を止める。停止対象は主力の元町工場(愛知県豊田市)など11工場18ライン。影響台数は約2万台。

■バナジウム3年ぶり高値 ロシア産供給懸念(3月19日)鉄筋用棒鋼の強度向上などに使うバナジウムは、約3年ぶりの高値圏。ロシアからの供給懸念が高まったためだ。脱酸素剤に使うフェロシリコンなども高い。添加剤の上昇は、幅広い種類の鋼材生産を得意とする日本の鉄鋼メーカーにとってコスト負担が重くなりそうだ。

 

3月18日

■まん延防止全面解除(3月18日)政府は17日、「まん延防止等重点措置」に関し東京や大阪など18都道府県について21日の期限で解除すると正式決定した。約2カ月半ぶりに対象地域がなくなり、飲食店の業時間短縮や酒類提供の制限などを要請はなくなる。

カナダ、接種者の入国前検査廃止(3月18日)カナダは17日、接種完了者を対象に、4月から入国前のウイルス検査を不要にすると発表した。

米、年内7回利上げへ(3月18日)「仮に7回の利上げを継続すれば、相当に景気を冷やす」(大和証券の谷栄一郎チーフストラテジスト)と不安視する声が多い。▼1ドル=120円超えも近く=「米金利の先高観を背景にドル高の流れが継続するだろう。円安・ドル高が続く可能性が高く、1ドル=120円を超える円安となる局面は近いだろう」(関係者)。

英中銀、0.75%に利上げ(3月18日)英イングランド銀行(中銀)は17日、政策金利を0.25%引き上げ年0.75%と発表。ウクライナ侵攻について「エネルギーや食料品を含む商品価格の大幅な上昇を招いている」と指摘し、物価上昇率の見通しをさらに引き上げた。

台湾中銀、利上げ(3月18日)=台湾の中央銀行は17日、政策金利を年1.125%から0.25%引き上げ、1.375%と決めた。利上げは117月以来、108カ月ぶり。

複合危機下の米利上げ・新興国打撃(3月18日)FRBが利上げに踏み切った。FRBは、今回を含め22年に7回の利上げを想定し、さらに保有資産を減らす量的引き締め(QT)にも着手する。FRBは23年には3%弱まで政策金利を引き上げる考えで、過大債務の国も企業も利払い負担が増す。世界景気の先行き不安を強める。▼FRB、インフレ鎮圧最優先FRBがインフレ鎮圧を最優先し、今後12年に猛烈な勢いで利上げを続ける。注目は経済の実力に見合う政策金利の適正水準である「中立金利」を引き下げた点だ。中立金利を超える利上げは需要減退もいとわぬ荒療治だ。今回のシナリオでは23年末の政策金利は2.8%となり、中立金利想定の2.4%を超える。中立金利を超える利上げは需要減退もいとわぬ荒療治で、インフレ鎮圧を最優先するFRBの姿勢を象徴する。

ウクライナ侵攻、世界の成長1ポイント押し下げ(3月18日)OECDは17日、ウクライナ侵攻が世界経済成長率を1ポイント超押し下げると指摘した。原油や小麦など商品価格の高騰などで、世界の物価上昇率は2.5ポイント上がるとの見方を示した。▽OECD2112月時点で、22年世界の国内総生産(GDP)成長率を4.5%23年は3.2%と予測していた。下押し効果は、ユーロ圏で1.4ポイント、米国は0.9ポイントとみている。

 

3月17日

宮城・福島で震度6強(3月17日)=16日午後1136分ごろ、震度6強を観測する地震が発生した。震源は福島県沖で、深さは約57キロ。地震の規模を示すマグニチュードは7.4と推定される。東北新幹線の列車が脱線し、影響は長期化する可能性がある。

まん延防止 全面解除へ(3月17日)政府は17日、「まん延防止等重点措置」に関し東京や大阪など18都道府県について21日の期限で解除する案を専門家に諮る。19日に沖縄など3県に適用して以来、およそ2カ月半ぶりに全国で対象地域がなくなる。

韓国コロナ感染 世界最悪(3月17日)韓国政府は16日、新規感染者が40万人を超えたと発表。感染情報サイト「ワールドメーター」によると、直近1週間の感染者数ランキングでは、韓国が1位でドイツ、ベトナム、ロシアが続く。韓国では9日の大統領選を前に大規模な集会が連日開かれたことも感染拡大の要因。さらに政府は飲食店などの営業制限を2月下旬に緩和した。このことが事態の悪化を助長した可能性もある。重症者数や死者数も過去最多水準で推移するが、韓国政府は行動制限の緩和方針を示している。


米、ゼロ金利解除 0.25%利上げ22年は7回(3月17日)=FRB16日の米連邦公開市場委員会でフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を00.25%から0.250.50%の引き上げを決めた。0.25%1回として今回を含めて22年中に7回、利上げする想定を示した。

ブラジル中銀が1.0%利上げ(3月17日)=ブラジル中央銀行は16日政策金利を1.0%引き上げて11.75%に決めた。利上げは9会合連続。ウクライナ情勢の緊迫でエネルギー価格に上昇圧力がかかる中、インフレを抑制するために金融引き締めの継続を決めた。

■中国、新築価格6カ月連続下落(3月17日)中国の主要都市の新築物件は2月まで6カ月連続で値下がりし、12月の住宅販売面積も前年同期より1割超減った。主要70都市の新築住宅価格動向によると全体の6割弱に当たる40都市で前月より値下がりした。▼不動産税導入、年内見送り中国財政省は固定資産税に相当する不動産税について年内の試験導入を見送る方針だ。マンション市場が冷え込むなか、新たな負担が市場の低迷を長引かせ、景気の足を引っ張りかねないと判断したとみられる。

米シェール 日量100万バレル増産へ(3月17日)米エネルギー情報局によると、2212月の米原油生産は日量約1264万バレルと2月に比べ100万バレル以上増える見通し。ロシア産原油輸出量の約2割に当たる。月間生産量は237月に約1297万バレルとなり、過去最高の1911月を上回る見込み。米政府が石油会社に増産を要請した。米国は世界最大の原油生産国だ。エネルギー地政学への影響力が強まる可能性がある。

電気料金上昇、ウクライナ侵攻でLNG高騰(3月17日)電力10社のうち関西電力や中国電力など5社の電気料金は4月分までに燃料費を転嫁できる制度の上限に達した。上限制度の対象は164月の電力小売り全面自由化前の家庭向けの規制料金が対象で、電力会社の販売量の12割程度。法人向け電気料金は燃料費の上昇分を転嫁する制度はなく、工場や事業所ごとに相対で価格を決める。既に一部の電力大手や都市ガスは4月以降の電気料金引き上げを企業に打診した。(現状では)上限を下回る東電、中部電力、九州電力、東北電力、北海道電力が5月には料金を上げる。燃料費が上がれば、東電など5社も22年内に燃料費の転嫁制度の上限に触れる可能性がある。

■脱炭素促進へ独禁法緩和 鉄鋼・素材など大手同士で連携(3月17日)政府は脱炭素に向け、独占禁止法の適用緩和などを検討する。温暖化ガスの排出量が多い鉄鋼や素材関連の事業統合やエネルギー企業間の共同投資を念頭に置く。独禁法の適用を緩和すれば、事業統合などによる設備集約を促せる。公正取引委員会が01年、家電・機械メーカーが共同でリサイクルに取り組む場合の指針を公表した前例がある。

■鉄スクラップ、ロシアの侵攻、日本産買い(3月17日)H2」の電炉買値は、東京地区で20088月以来となる6万円の大台に乗せた。大阪地区でも62500円前後で推移している。今春以降に中国の鋼材消費が増加するとの観測や国内の発生減が背景にある。ここにロシアのウクライナ侵攻に端を発した需給の逼迫懸念が加わった。ロシアの鉄スクラップ輸出量は205227千トンと世界全体の5.3%。うち287万トンがトルコ向け。ロシアからの輸入が難しくなったトルコは欧州産や米国産などの代替調達を急ぐ。需給逼迫懸念はアジアに波及。ベトナムや韓国の鉄鋼メーカーが日本産の調達に力を入れ、日本からの輸出価格が上昇した。韓国の現代製鉄はH263500円(FOB)を提示。東京製鉄も15日から「特級」(H2に相当)の買値を62500円に引き上げた。

関東デーバースチール、異形棒鋼販価を11万円に引き上げ(3月17日・産業新聞)=合同製鉄と朝日工業の異形棒鋼共同販売会社、関東デーバースチールは314日契約分から、異形棒鋼販売価格を11万円に引き上げた。同社は10日契約分から108000円に上げており、14日からの2000円追加値上げで、3月の累計上げ幅は7000円になる。

 

3月16日

世界の感染が再び増加(3月16日)14日の世界新規感染者数(7日移動平均)は約1702千人と2週間で約1割増えた。1月下旬にピークをつけた後は減っていたが、3月に入って再び増加傾向に転じた。欧州を中心にした規制撤廃・緩和が背景にあるとみられる。▼「デルタクロン型」=ブラジル保健省は15日、「デルタ型」と「オミクロン型」の特徴を併せ持つ混合変異型「デルタクロン型」の感染者を確認したと明らかにした。

ロシアのドル建て国債利払い「ルーブルなら不履行」(3月16日)格付け会社フィッチは15日、ドル建てのロシア国債について、ロシアがルーブルで支払った場合には30日の支払い猶予期間後に、債務不履行(デフォルト)と認定すると発表した。

▽ロシア財務省は17日、ドル建て国債の利払い計1億1700万ドルの支払いを実施したと発表した。

貿易赤字、7ヵ月連続(3月16日)=財務省16日発表の2月貿易統計速報によると貿易収支は6682億円の赤字。赤字は7カ月連続。原油価格の高騰で、輸入は前年同月比で3割増えた。輸出も円安などを受けて2割増加。輸出入ともに2月としては過去最高。

「有事の円」買いから売りへ(3月16日)=外国為替市場で15日、1ドル=118円台半ばを付けた。主要通貨のなかで下落幅が大きい。世界一の対外純資産国の通貨として「有事」に買われた過去の傾向はみられない。輸出主導だった経済構造が変わり、資源高の環境下では経常赤字になりやすくなった。円安が経常赤字を拡大させる警戒感が強まっている。

■香港株、6年半ぶり下落率 中国株・人民元も急落(3月16日)15日の香港株式市場でハンセン指数は前日比5.7%下落し、チャイナ・ショック直後の157月以来の下げ率を記録。上海総合指数も約2年ぶりの下落率。米中当局による中国ハイテク企業の締め付けとロシアの軍事支援問題の余波、感染再拡大という3つの逆風が吹いている。

対ロ支援、動けぬ中国(3月16日)中国の外交担当トップの楊潔篪共産党政治局員は14日、米国のサリバン大統領補佐官との会談で、米国が求めるロシアへの支援停止について明確な返答を避けた。国際社会の反発をみながら慎重に対応するとみられる。▼米、中国半導体に禁輸も 支援発覚なら米国は2月下旬、中国の半導体メーカーでも米国の製造装置でつくった製品をロシアに輸出すれば、米政府が罰則を科せる仕組みに設計した。なかでも禁輸措置は威力が大きい。レモンド商務長官は8日、「(中国の半導体受託生産最大手)中芯国際集成電路製造を事実上閉鎖させることができる」と語った。

NY原油急落、一時100ドル割れ(3月16日)米国市場で14日、WTI原油先物(期近)が1バレル99.76ドルまで下落し、約2週間ぶりの安値をつけた。原油の最大輸入国の中国で新型コロナウイルスの感染が再拡大しており、需要減の観測が広がった。

EU、国境炭素税で合意 来年導入(3月16日)EUは15日、国境炭素調整措置(CBAM)の導入で基本合意した。夏前までに詳細を詰めた後、欧州議会との調整に入る。23年から暫定的に始め26年に完全実施する計画。EU企業が環境規制の緩い他国に工場などの拠点を移す「カーボンリーケージ」を防ぐことが目的で、競争環境を公平にする狙いがある。

鉄鋼大手、賃金改善3000円(3月16日)日本製鉄とJFEスチール、神戸製鋼所は春季労使交渉で22年度は月3000円、23年度は同2000円と回答する方針で最終調整に入った。ゼロ回答だった20年度と21年度から一転した。22年度の賃金改善分と定期昇給分を合わせた賃上げ率は3%超となる見通し。鉄鋼大手は1998年以降、2年に1度の交渉で2年分の賃金改善額を決めている。これまでの最大の回答額は19年度の1500円だった。

給油所新時代(上)・石油メジャー、EVで転身(3月16日)脱炭素で「ガソリン車の時代」は終わりを迎える。ウクライナ侵攻をきっかけに原油価格は上昇圧力を強め、収まる気配はない。石油メジャーがEVシフトに傾く理由は大きく2つある。1つは株主からの圧力。2つ目は公的補助による市場拡大だ。EVの普及は給油所という石油メジャーの川下戦略を覆す。EVなら道ばたでも店先でも充電拠点になる。新興市場が台頭し、産業の新陳代謝が再編を促す。世界の給油所は「コダック・モーメント」のまっただ中にある。写真用フィルムで成功を収めた米イーストマン・コダックはデジタル化の波に乗り遅れ12年に破綻した。脱炭素に乗り遅れれば給油所の未来はない。

中山製鋼所は4月契約分から棒鋼、線材を値上げ(3月16日・産業新聞)=中山製鋼所は4月契約分から棒鋼、線材の全品種を値上げする。値上げ幅は、冷間圧造用線材(CH)、構造用鋼が15000円、普通線材、異形棒鋼(D6)、硬鋼線、鋲螺用線材が同5000円。同社の2021年以降の値上げ幅は全品種とも累計5万円となる。

 

3月15日

英、水際規制を撤廃(3月15日)=英政府は14日、水際規制を撤廃すると発表した。ワクチン未接種者も入国に伴う検査が不要になる。

■ロシア、迫る債務不履行(3月15日)米欧などの経済制裁を受けるロシアが、国債の元本や利息を事前に約束した期日に払わず、デフォルトを強行するとの見方が強まっている。制裁でロシア中央銀行の資産が凍結され、外貨準備の半分程度が引き出せない。▼ルーブル払い 投資家応じぬ構え=ロシアの財務相は米欧などがロシア中銀の外貨準備凍結を解除するまでルーブルで支払うと主張している。約束と異なる通貨での返済となれば、格付け会社はデフォルトとみなす可能性が高い。一部の債券の元利払いが滞ったと判断する「SD(選択的デフォルト)」や、全面的な不履行とみる「D(デフォルト)」が選択肢だ。

■欧州物価に最悪シナリオ(3月15日)欧州中央銀行(ECB)が秋にも量的緩和を終了し、年内の利上げを視野に入れた。物価抑制と景気下支えの間で悩むラガルド総裁の背中を押したのが、インフレ率が7%超に跳ね上がるというECBの「最悪シナリオ」だ。▽(しかし)ロシアによるウクライナ侵攻からECBが想定する「最悪」以上に状況が悪化する可能性もある。欧州は天然ガスの3分の1、原油の2割をロシアに依存する。独経済紙のハンデルスブラットは11日、欧州の製鉄会社などの生産に影響が出始めていると伝えた。ユーロ圏よりも深刻なのは、ロシアと脅威を正面から受ける中東欧だ。ロシアへのエネルギー依存度もハンガリーが5割強、ポーランドが3割強で、約3割のドイツを上回る。1月の物価上昇率はポーランドが前年比8.7%、ハンガリーが7.9%でユーロ圏より高い。

米「対ロ支援なら中国に制裁」(3月15日)米中両政府は14日、巡る高官協議をローマで開いた。米側は中国がロシアを支援すれば経済制裁を科すと警告。ロシアとの距離を慎重に探ってきた中国の出方が焦点になる。習指導部にとって、長年にわたって友好関係を維持してきたロシアとの関係を断ち切る選択肢はない。

■コロナ融資、「ゾンビ企業」延命懸念(3月15日)感染拡大が本格化した20年から政府系金融機関と民間金融機関は実質無利子・無担保融資(ゼロゼロ融資)を始めた。民間金融機関によるゼロゼロ融資は213月末に終了したが融資額は合計で23兆円超にのぼった。資金繰り支援が奏功し、21年倒産件数は6030件と57年ぶりの低水準。政府はコロナ融資を6月末まで延長するが、規律なき追加融資は企業のゾンビ化にもつながりかねない。

東京デーバー販売、異形棒鋼販価7000円引き上げ(3月15日・産業新聞)=東京鉄鋼と伊藤製鉄所の異形棒鋼共同販売会社、東京デーバー販売(社長=飯塚一夫・東京鉄鋼常務執行役員)は314日契約分から異形棒鋼販売価格を7000円引き上げ、11万円とした。

 

3月14日

中国、深圳も都市封鎖(3月14日)=中国で感染が急拡大。12日の感染者数は約3400人と203月末以降、1日の感染者数は最多。東北部の11日・吉林省長春市に続き、上海市政府は12日、必要な場合を除いて上海から出ないよう市民に呼びかけた。14日には南部の広東省深圳市でもロックダウン(都市封鎖)が始まった。トヨタ自動車や台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業は同日、対象地域の工場の稼働を一時停止した。

制裁で3000億ドル・ロシア、金・外貨準備の半分(3月14日)ロシアの財務相は13日、米欧などの制裁で、ロシアが保有する金と外貨準備のうち約3000億ドル(約35.2兆円)相当が凍結されたと国営テレビに述べた。全体の約6400億ドルの半分に迫る。打撃の緩和へ中国に期待していることも明らかにした。「非友好国」の債権者に対する債務について、ロシアの通貨ルーブルで返済する方針を改めて示した。

日鉄、炭素鋼鋼管全品種2万円引き上げ(3月14日・産業新聞)=日本製鉄は国内店売向け炭素鋼鋼管全品種の販売価格について、4月受付分から2万円引き上げる。

鉄スクラップの国際相場が続騰(3月14日・産業新聞)=ロシアのウクライナ侵攻以降、鋼材やビレットなど半製品の供給不足懸念が高まっており、代替調達先としてトルコへの注文が殺到した。トルコは電炉主原料となる鉄スクラップの調達を急いでいる。

ロシア、日本など非友好国に輸出禁止(3月14日・産業新聞)=ロシア政府は、日本など非友好国に対する22年末までの輸出禁止措置対象品目を発表。エネルギー、ニッケルなど影響の大きい金属関連原料は含まれなかったが、鉄鋼製品、非鉄の加工製品が対象。

 

3月13日

■米、コロナで戻らぬ働き手 賃金・物価上げ加速(3月13日)米国でウイルス禍からの働き手の復帰が遅れている。労働力人口が16歳以上の全人口に占める労働参加率は62.3%と、コロナ前と比べ約45年ぶりの低水準。慢性的な人手不足が急激な賃金上昇を招いており、ウクライナ危機による資源高も相まってインフレが止まらない構図が浮かぶ。

■ロシアの侵攻、主要商品4割が最高値(3月13日)国際商品は主要品目の4割が過去最高値圏。消費者物価上昇率もさらに高まり、米国は3月に40年ぶりに8%台に達するとの見方がある。米欧は金融緩和の修正を急ぐが世界経済を冷やすリスクをはらむ。

地政学・人権、企業は直視を(3月13日)ロシアのウクライナ侵攻は企業にも重大な選択を突きつけた。戦争をはじめとする地政学リスクや人権問題にどう対応するか、経営者の感度と覚悟が問われている。大事なのは想定されるリスクに備え、何が起きてもしぶとく生き残れる道筋を描いておくことだ。特に日本企業にとって警戒を要するのは中国発の地政学リスクだ。有事の際の影響の震度はロシアの比ではない。

サハリン2進退、2商社苦悩(3月13日)サハリン2はロシア国営ガスプロムが約50%、シェルが約27.5%、三井物産が12.5%、三菱商事が10%を出資する。2009年に出荷を始めた。年1000万トンの生産量のうち約6割は日本向けだ。ロシアからのLNG輸入量のほぼ全量に相当する。経産省や伊藤忠、丸紅などが参画する原油開発事業「サハリン1」も事情は同じだ。原油輸入量の3.6%を占めるロシア産のうち約4割がサハリン1だ。一度権益を手放せば再び得るのは容易ではない。今のところ政府や商社では、サハリン撤退は選択肢にない。▼(3月15日)「仮に日本が撤退すると喉から手が出るほどほしい中国に安く取られてしまう」。自民党の世耕弘成参院幹事長は6日のNHK番組で懸念を示した。日本が注視するのがEUの動向だ。EUは原油の3割弱、天然ガスの45%をロシアに頼り、エネルギー分野を制裁の例外にした。ただ仮にEUがロシア産の原油やガスの調達を止めれば日本も現状維持ではいられない。対ロの国際協調から外れてまで権益を優先すれば、台湾有事など地政学リスクが表面化した際、友好国間の関係に影響しかねない。国際社会の信頼を落とす懸念もある。

 

3月12日

4回目接種、夏にも(3月12日)=政府は4回目接種を公費負担で実施する検討に入った。4回目は、3回目から6カ月以上の間隔をあけて打つ。今夏にも始まる可能性がある。

米、ロシア産品に高関税(3月12日)=米国はロシアの輸入品に関税を大幅に引き上げるほか、G7としてロシアがIMFや世界銀行からの借り入れをできないようにする。一方、ロシア政府は10日、日米欧などを対象に通信機器や一部木材など200品目以上の輸出を22年末まで禁じると発表しており、制裁の応酬が激しくなっている。▼日米欧、ロシア向け機械出荷停止=日米欧がロシアに対する機械製品の供給を止める。ロシアは建機や工作機械の78割を輸入に頼る。鉱山開発や自動車などの基幹産業に影響が出る可能性が高い。一方で対ロ制裁に加わらない中国メーカーに顧客を奪われかねないリスクもはらむ。▼EU、化石燃料調達のロシア依存脱却=EUは1011日首脳会議で、ロシア産化石燃料から自立することで合意。EUの欧州委員長は11日、2027年までの依存脱却を目指すと発表した。

■G7、最恵国待遇取り消し 対ロシア制裁強化で(3月12日)米欧日などG711日の共同声明で、ロシアに新たな経済制裁を科すと表明した。ロシアからの輸入品に高関税を課すほか、高級品の対ロ輸出も禁じる。G7は、IMFや世界銀行、欧州復興開発銀行(EBRD)によるロシアへの融資も阻止する。SWIFTからロシア7銀行を遮断する措置も12日に始まる。3月初旬に実施を決めたが、猶予期間を設けていた。岸田首相も「G7と協調」する

中国、ロシアのガス輸入拡大構想(3月12日)=ガスプロムは31日にモンゴルを経由する新パイプライン「シベリアの力2」の建設に着手したと明らかにした。年間輸送能力は500億㎥。現在ロシアと中国をつなぐ天然ガスパイプラインは19年稼働の「シベリアの力」だけで、年間輸送能力は380億㎥。今回の合意で年100億㎥を上積みする。

■熱延コイル、東アジアで大幅高(3月12日)「熱延コイル」が東アジアで急騰。東アジアでの取引価格(1.6㎜品CFR)は890㌦前後。2111月下旬以来の高値。ウクライナ侵攻で欧州からアジア材を求める動きが増え、アジアの逼迫感が強まった。

東京製鉄は新規契約停止(3月12日)東京製鉄は7日から当面の間、輸出・国内向けともに鋼材全品種のオファーを止め、新規の販売契約を見合わせた。製品受注価格を決めても、それを上回る原料高となれば採算が厳しくなる可能性もあるためだ。

 

3月11日

まん延防止、感染高止まりでも解除(3月11日)=政府は11日、感染症対策分科会を開き、新規感染者数が高止まりしていても解除できるとの新たな考え方を示した。

■米、ロシアとの衝突回避(3月11日)米政権は9日、ポーランドからウクライナへの戦闘機の供与に反対する方針を示した。米欧とロシアの軍事衝突リスクが高いと判断した。バイデン政権は戦闘機供与のほかの手段でウクライナの防空を強化する考えだ。

米消費者物価7.9%上昇(3月11日)=米国のインフレ圧力が強まっている。米労働省10日発表の2月消費者物価指数(CPI)は前年同月比上昇率は7.9%40年ぶりの高水準。懸念材料は大きく2つ。まずガソリン価格の高騰。もう一つが家賃の上昇。いったん上がるとなかなか下がらない住居費は消費者物価全体の3割を占め2月に4.7%上昇した。

ロシア産原油の輸入制限「日本に求めず」(3月11日)米国務省エネルギー安全保障を担当するホクスタイン上級顧問は9日、ロシア産原油の輸入制限について「資源を産出しない日本には求めない」、また「サハリン1」「サハリン2」、北極海の「アークティック2」といった具体的な資源開発事業も「制裁の対象ではない」と明言し、非資源国の日本に配慮する姿勢を見せた。日本政府と経済制裁による包囲網の形成や欧州への液化天然ガス(LNG)の融通などで緊密に連携できたことを評価した。

米高官「台湾の防衛強化」(3月11日)米国防総省高官は9日米議会で、ウクライナ侵攻を踏まえ、台湾の防衛力の強化が必要だと主張した。「西側諸国と国際社会が団結する力は太平洋の潜在的な侵略者への重要なシグナルになる」と述べ中国に警告した。豪州軍の人員増、40年までに3割オーストラリア首相は10日、豪軍の人員を40年までにいまより3割多い約8万人に増やす計画を発表。関連予算は380億豪ドル(約32000億円)を見込む。中国に対抗する狙いがある。ウクライナ侵攻、「小国」シンガポール危機感(3月11日)「国際関係が『力は正義』に基づくならば、小国にとって世界は危険な場所になる」。リー・シェンロン氏はウクライナ危機についてフェイスブック投稿で危機感を示した。氏は独立後の首相としては3代目。首相在任は17年以上になる。

欧州中銀、量的緩和縮小を加速(3月11日)欧州中央銀行(ECB)は10、量的緩和政策縮小加速の方針を決めた。ウクライナ侵攻で不透明感が強まっているが、インフレを抑える必要と判断した。6月までに段階的に購入量を減らし、その後、量的緩和政策を終了するかは「データ次第」とした。早ければ79月に量的緩和政策を終了する。

■韓国新政権、米重視へ回帰(3月11日)韓国大統領選は10日、尹錫悦氏が激戦を制した。新政権は米国重視へ回帰し、日米韓の安全保障協力が外交の軸になりそうだ。韓国が米国や日本に接近すれば、東アジアでは今後、民主主義の価値で連携する日米韓と、強権的な政治体制を加速する中国、北朝鮮、ロシアとの対立構図が深まる。

■企業物価が高騰、価格転嫁にカジ(3月11日)企業間で取引するモノの価格が高騰している。日銀10日発表の2月企業物価指数は前年同月比9.3%上昇し、伸び率はオイルショックの影響があった198012月(10.4%)以来41年ぶりの高水準。企業はコスト削減で吸収を進めてきたが、限界も近づいている。価格転嫁にカジを切る動きも出てきた。

 

3月10日

韓国大統領に尹錫悦氏 5年ぶり保守政権に(3月10日)=韓国大統領選は9日に投開票され、保守系野党「国民の力」の尹錫悦(ユン・ソクヨル)候補が当選した。

ロシア、外貨不足深刻(3月10日)=ロシアの外貨収入が急速に落ち込んでいる。主要な収入源の原油ではタンカーでの出荷が67割ほど減少したもよう。SWIFT遮断する制裁でもエネルギーの決済手段は残された。ただ、ロシア産原油の買い手は急減。ロシアはエネルギー輸出を原資に外貨準備を積み上げてきたが、各国の制裁で大半が凍結された。さらに、石油の輸出収入が減り続ければ外貨不足が深刻になる。

脱炭素政策に暗雲(3月10日)米政権は8日、ロシア産原油の輸入を禁じたが、同時に国内で原油や天然ガスの増産を容認する姿勢を示した。これまでバイデン政権は連邦政府管理地で石油・ガスの新たな開発を禁じるなど規制を強化してみた。(しかし)当面は化石燃料の活用を進めざるを得ない。英政府も、エネルギー計画を見直すと表明した。ロシア産の原油や天然ガスの減少を賄うため、英国北東沖の北海での原油やガスの増産も検討する。脱炭素は事実上の棚上げとなり、温暖化対策の実施は一段と難しくなる。

■円、揺らぐ安全資産の地位(3月10日)ウクライナ危機以降、中国人民元や資源国通貨に資金を移す動きが優勢となった。背景には急激なエネルギー高がある。1月に過去2番目経常赤字を記録するなど、円の「安全通貨」を裏付けてきたファンダメンタルズ(基礎的条件)に変化が生じている。輸入増に伴う円売り増加が円安圧力を招くリスクもある。

米独のインフレ率予想、過去最高(3月10日)米国の今後10年平均のインフレ率の予想を示す「ブレークイーブン・インフレ率(BEI)」は8日、2.90%とデータを遡れる2003年以降で最高となった。ドイツでも2.52%と最高を更新した。米政権がロシア産原油などの輸入の全面禁止を発表し、エネルギー高が一段と進むとの見方が台頭した。インフレに強いはずの株式も景気後退懸念が強い現状では投資しにくいとの分析もある。

 

3月9日

軍事支援、欧州で広がる(3月9日)ドイツやスウェーデンは長年「紛争地に武器を送らない」としてきた原則を転換して供与に乗り出した。NATOに加盟していない中立国のスウェーデンやフィンランドも紛争中の国に武器供与をしない原則を撤回した。対戦車砲などを支援する。▼日本、紛争下の協力に道政府はウクライナに防弾チョッキなどの防衛装備品を輸送する方針を決めた。ロ紛争下における防衛分野の支援の前例となる。

■ロシア軍、中東で傭兵確保 イラク民兵「週給400ドル」(3月9日)米国防総省高官は7日、ロシア軍がウクライナ向け兵力を増強するため中東のシリアで雇兵を勧誘しているとの分析も明らかにした。「キエフなどでの市街戦を見据えている」ため。シリアやイラクの民兵は市街戦の経験があり、ロシア軍の犠牲を最小限にとどめる狙いとみられる。

英シェル、ロシア完全撤退(3月9日)英シェルは8日、ロシア事業から完全撤退すると発表した。ロシア産原油のスポット購入をやめるほか、石油製品や天然ガスなどあらゆる資源のロシアからの調達を段階的に打ち切る。シェルは228日、ロシア極東の石油ガス開発事業「サハリン2」を含むロシア関連の資源開発から撤退すると発表した。

米、ロシア産原油禁輸を即日実施 英は年内に停止(3月9日)=米大統領は8日、ロシア産の原油、天然ガス、石炭と関連製品の輸入を全面禁止すると発表。即日発効した。英国も年末までに輸入を停止する。米国が21年に輸入した原油・石油製品に占めるロシア産の割合は7%台。一方、EUは原油輸入量の3割弱をロシアに頼る。ドイツのショルツ首相は7日、ロシアからのエネルギー輸入が当面必要だとする声明を公表した。

小麦先物が一時最高値(3月9日)米シカゴ商品取引所で8日、小麦先物5月物の夜間取引で1ブッシェル13.635ドルと20082月につけた最高値を超えた。

■ロシア、不履行懸念高まる(3月9日)ロシア債務のデフォルト(債務不履行)懸念が高まっている。早ければ4月にもデフォルトに陥るとの見方が出ている。国債だけでなく社債の利払いにも波及する恐れもある。▽ロシア政府は米欧日など「非友好国」の債権者に対してはルーブルによる債務返済を可能にすると決めた。ただ、こうした例外的な支払いが認められるかは信用格付け会社ごとの判断に委ねられる。ルーブルが対ドルで史上最安値圏で推移する今、ルーブルによる返済ではデフォルトを回避できないとの見方も多い。ロシアでデフォルトが多発すれば、金融市場にさらなる冷や水を浴びせる恐れもある。

■中国企業、ロシア事業苦慮(3月9日)中国企業は政府の旗振りで世界進出を加速し、ロシアでも着実に実績を積み上げてきた。日米欧の主要企業が相次ぎロシア事業の見直しに動くなか中国企業も影響は避けられない。政治と不可分になった多くの中国企業は今後、ロシア事業でどんな経営判断を下すのか。その一挙手一投足が世界の注目を集めそうだ。

中国、EV輸出首位「世界の工場」に(3月9日)中国税関総署によると、21年のEV輸出台数(乗用車のみ)は2.6倍の499573台。ドイツは2倍の約23万台、米国は3割減の約11万台(日本は24%増の27400台)と世界最大となった。世界生産でも6割を中国が占め「世界の工場」になりつつある。背景にあるのがEV産業の集積だ。基幹部品である車載電池では、正極材などの原材料調達から組み立てまで現地で一貫生産する。「中国では調達の効率化などで他地域より生産コストが半分ほどで済む」

GDP年率4.6%増(3月9日)内閣府9日発表の211012月期国内総生産(GDP)改定値は実質で前期比1.1%増、年率4.6%増。2月速報値(前期比1.3%増、年率5.4%増)から下方修正した。個人消費や企業の設備投資などが下振れした。

日本製鉄、特殊鋼棒鋼・線材などを追加値上げ(3月9日・産業新聞)=日本製鉄は7月から特殊鋼棒鋼・線材と特殊線材を値上げする。国内、輸出向けともに対象で、値上げ幅は15000円以上。普通線材は21年末に同5000円の追加値上げを要請しており、足元から同5000円を引き上げる。特殊鋼棒鋼・線材の値上げは2110月以来。これで21年度入り後の累計上げ幅は特殊鋼棒鋼・線材が同5万円以上、普通線材は同55000円以上。

合金鉄が値上がり(3月9日・産業新聞)=ウクライナの生産が多いシリコマンガン、ロシア生産が多いフェロシリコンはともにロシアの侵攻前に比べ2割程度価格が上がった。

大阪製鉄・西日本、異形棒鋼をオファー止め(3月9日・産業新聞)=大阪製鉄西日本熊本工場は9日から当面の間、異形棒鋼のオファー止めする。地政学的リスクから原料動向が不透明で適正な販売単価の見極めが難しい状況で状況を見極める。

 

3月8日

■ロシア、都市包囲網狭める(3月8日)ロシア軍は主要都市の包囲を進めている。両国は7日に3度目の対話を始めたが、停戦の実現は見通せない。米国防総省は6日、ロシア軍がウクライナ国境付近に集結させた戦力の約95%を同国内に投入したと分析した。米、ウクライナに戦闘機供与を検討(3月8日)米政府は、ポーランドが保有する戦闘機をウクライナに供与し、代わりに米国がポーランドに戦闘機を配備する検討に入った。

■船舶の貨物保険、侵攻での被害は補償対象外(3月8日)黒海やアゾフ海のウクライナ領とロシア領を行き来する船舶が戦争による被害を受けた場合、外航貨物海上保険の補償対象外とすることがわかった。ロシアでの事業継続は一段と難しくなる。企業、ロシア駐在員を退避(3月8日)政府は7日、ロシアへの渡航中止を勧告し、在留邦人に出国を呼びかけた。外務省は7日、ロシア全土の危険情報を4段階で2番目に厳しい「レベル3」(渡航中止勧告)に引き上げた。トヨタは駐在員全員に帰国を指示した。ロシア富裕層、国外逃避か(3月8日)ロシアがウクライナ侵攻を始めた224日の前後から、小型ジェット機によるロシア出国が相次いでいる。プーチン大統領を支えてきたオリガルヒ(新興財閥)など富裕層が、資産保全のために逃避した可能性がある。侵攻翌日の225日には1日で60機がロシアを離れた。前の週と比べて4割近く増加した。多くはロシアの富裕層が出入国に制限がかかる前に逃避した事例とみられる。

ロシア金融取引、米の監視外に(3月8日)SWIFTの排除の代償として、米情報当局はロシアのカネの動きを追尾できなくなる。さらにロシアを「SWIFTの外側の領域」に走らせる。ロシアの選択肢の一つは、中国の人民元を介した決済だ。中国にとっては人民元を国際通貨に育てる可能性が膨らむことになる。最後に笑うのは中国になるかもしれない。欧州、金融システムに火種(3月8日)域内の金融機関がロシア向け債権を多く抱える欧州は金融システム問題に波及するリスクもはらむ。ロシア向けの債権保有残高は世界で約18兆円にのぼるが、このうち7割程度はフランスやイタリア、オーストリアなど欧州の金融機関が占める。一方、米国のロシア向け債権は全体の16%程度と相対的に小さく、ウクライナ危機が金融システムを揺るがす懸念はほぼない。中東欧の中銀は利上げを進めてきた。2月にチェコは政策金利を4.5%、ハンガリーは3.4%、ポーランドは2.75%まで引き上げた。ロシアのウクライナ侵攻後は自国通貨安に歯止めをかけるため、ポーランド、チェコが為替介入に踏み切っており、通貨防衛のための利上げが今後進む可能性がある。
原油、供給不安で急騰(3月8日)=7日、原油国際価格は約138カ月ぶりの高値を付けた。ロシアは欧州を中心に「西側」向け全体に日量500万バレル程度の石油を輸出している。西側諸国向け輸出が3月からすべて途絶えた場合、22年の平均で日量400万バレル程度の不足に陥る。20年の日本の石油消費(同330万バレル)を上回る規模になる。

 景気不安、世界で株安連鎖(3月8日)急激な原油高で景気不安が高まり、世界的な株安の連鎖が起きている。日本では7日、日経平均株価が14カ月ぶりの安値を付け、アジアの株式相場も全面安となった。1970年代は2回のオイルショックで景気が後退した。市場はすでに米連邦準備理事会(FRB)による複数回の利上げを織り込んでいるが、「原油高が続けばFRBが利上げを止めるタイミングを失う可能性もある」▼非鉄高騰パラジウムは7日、約10カ月ぶりに史上最高値を更新。銅3カ月先物は過去最高値を約10カ月ぶりに上回った。アルミも最高値を連日更新。ニッケルは076月以来約149カ月ぶりの高値を付けた。ロシアは世界の銅の3.5%、アルミの5.4%、ニッケルの9.3%、パラジウムの42.8%を生産する。シェアが大きい品目ほど供給途絶への懸念は強い。

 欧州ガス、6割高(3月8日)7日の欧州市場で天然ガス相場が過去最高値を大幅に更新した。オランダTTFは、4月渡しの翌月物が1メガワット時あたり335ユーロをつけた。335ユーロは、1年前の取引価格と比べて20倍強にあたる。ドル建ての石油にエネルギー換算すると1バレル600ドルを超える水準だ。

中国、対ロ貿易38%増(3月8日)中国の対ロシア貿易が拡大。12月の貿易統計では対ロ貿易総額は前年同期比38.5%増。全世界向けの伸び率(15.9%)を大きく上回った。ロシアとの貿易で輸出は機械や雑貨が、輸入は原油などエネルギーが主力製品だ。国際商品市況の高騰で原油の輸入額が膨らんだほか、機械などの出荷量も増えたとみられる。
 
■市場「鉄のカーテン」に萎縮(3月8日)西側の対ロシア制裁は世界の資本市場が抱える死角をあぶり出した。インフレと金融危機が重なった場合の中央銀行の限界、地政学リスクに対する管理通貨制度の弱点、ESG(環境・社会・企業統治)の形骸化――の3つだ。外電によれば欧州金融機関はESGの観点で控えてきた防衛産業への融資再開に動き始めた。ESGに積極傾斜した企業や投資家は財務悪化懸念が浮上しかねない。市場は「世界史の転換点になるかもしれない」(SBI証券の北野氏)と身構える。戦後秩序を決めた米英ソ連によるヤルタ会談から77年。世界は再びウクライナを舞台に大きく動いている。▼NY金、1年半ぶり2000ドル台(3月8日)NY先物価格は日本時間7日、1トロイオンス2000ドルの大台を約1年半ぶりに突破した。円建ては店頭の売買価格が1グラム8000円を超えた。ロシアによるウクライナへの攻撃が激しさを増したほか、原油価格上昇を受けてインフレ加速が意識され、価値が下がりにくいとされる金に資金が流れ込んだ。   
一目均衡 危機下の投資、「木より森」見よ(3月8日)長い間、企業経営と地政学リスクは切り離せるものと考えられてきた。「我々はビジネスをしているのであって、政治に関与しているわけではない」。ロシアがクリミアを併合した2014年。仏エネルギー大手トタルエナジーズのトップが放ったとされる一言に、そんな認識が凝縮されている。だがロシアのウクライナ侵攻で、時代は大きな「転換点」を迎えた。個別企業を分析するボトムアップ型だけではもはや十分ではない。これからの時代、投資の世界でも木より森を見るマクロの視点が必須になる。

東京製鉄、オファー止め(3月8日)=東京製鉄は7日から全品種でオファー止めを実施した。「物件向け販売や在庫販売、輸出商談を含めて、すべてのオファーを止めた。  山陽特殊製鋼、5000円値上げ(3月8日)=山陽特殊製鋼は7日、全ての需要家に3月契約分または4月納入分から特殊鋼製品をトン当たり5000円値上げすると発表。対象製品は構造用炭素鋼や構造用合金鋼、軸受鋼、ステンレス鋼、工具鋼。

3月7日

まん延防止、7日13県解除(3月7日)政府は「まん延防止等重点措置」を、福岡など13県を7日で解除。6日いっぱいで重点措置が終わるのは福島、新潟、長野、三重、和歌山、岡山、広島、高知、福岡、佐賀、長崎、宮崎、鹿児島の計13県。一方、北海道、青森、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、石川、岐阜、静岡、愛知、京都、大阪、兵庫、香川、熊本の18都道府県は21日まで続く。

米国務長官「ロシア産原油の禁輸検討」(3月7日)=米国務長官は6日の米CNNのインタビューで、「欧州の同盟国とロシア原油の輸入禁止を協議している」と表明した。

銅・パラジウム最高値(3月7日)LME銅3カ月先物は71800ドル台まで上昇、過去最高値を上回った。パラジウムは、NY市場先物価格が1トロイオンス約3150ドルと、215月の最高値を超えた。銅はロシア産が世界シェアの4%、パラジウムは4割。

 

3月6日

物流まひ、世界経済にも影響(3月6日)=制裁強化で、ロシアの物流がまひ状態。EUの各国税関はロシア向け貨物に港湾を使用させず、実質的に停止。ロシア経済は事実上遮断されつつある。ロシアの主な港湾はバルト海に面するサンクトペテルブルクや黒海側のノボロシスク、極東のウラジオストクなど。この3港湾で21年のコンテナ取扱量(563TEU)の74%を占める。損保各社は黒海沿岸の主要港を危険度が高い「除外水域」に指定。荷主は別途、船舶戦争保険に加入しないと補償が受けられない。米ゴールドマン・サックスは1日、22年ロシアGDPの見通しを従来の2%増から7%減へ下方修正した。

再エネ株に資金流入(3月6日)ロシアのウクライナ侵攻を受け、再生可能エネルギー企業株価が上昇。石油やガスのロシア依存を減らすため、再生エネの活用に拍車がかかるとの思惑が浮上しているためだ。ドイツでは原子力発電所の運転期限延長や石炭火力発電所の稼働が取り沙汰されている。日本エネルギー経済研究所の二宮康司氏は「太陽光や風力を使って自国内でエネルギーを調達する動きは間違いなく加速する」と指摘する。

中国、軍拡を加速(3月6日)全人代22年予算案で、国防費は前年比7.1%増。伸び率は前年(6.8%)を上回った。国防費は14504億元(約263000億円)と米国に続く世界第2位で、日本の防衛予算の4倍以上。▼突出する中国シンクタンク国際戦略研究所によれば、中国は21年に2073億㌦を軍事費に費やした。アジア全体の43%を占める。

 

3月5日

■NATO、飛行禁止区域設定せず(3月5日)北大西洋条約機構(NATO)は4日開いた外相理事会で、ロシアから攻撃を受けるウクライナが求めている飛行禁止区域設定には応じないこと。またNATOの戦闘機や部隊をウクライナ領に入れるべきではないとの考えで一致した。NATOが関与すれば、欧州全体を巻き込んだ戦争につながりかねないと判断した。

■欧州最大級の原発 ロシア軍が制圧(3月5日)ウクライナ南部にあるザポロジエ原子力発電所が4日、ロシア軍に制圧された。ロシア軍は224日、廃炉中のチェルノブイリ原発を占拠。ウクライナでは4カ所に計15基の原発がある。ロシア軍は今後、南部の南ウクライナ原発、西部のロブノ原発やフメリニツキー原発も標的にしかねない。

世界の食料価格最高(3月5日)国連食糧農業機関(FAO4日発表の2月世界食料価格指数(201416=100)は140.711年ぶりに過去最高を記録。小麦、乳製品など幅広い食料が値上がりしており、ウクライナ情勢の緊迫化も食料高に拍車をかける。▼小麦先物、14年ぶり最高値(3月5日)米シカゴ商品取引所の小麦先物(期近)価格は41ブッシェル13.4ドルと20082月以来、14年ぶりに過去最高値を更新。一方、日本やアジア、欧州では株安が進んだ。4日の日経平均は25985円。一時は昨年来安値の25970円を割った。海外でも香港が3%安、欧州ではドイツのDAXと仏CAC40がいずれも3%超下落。米国ではダウ工業株30種平均の下げ幅が一時500ドルを超えた。

中国、成長目標5.5%(3月5日)=中国の第13期全人代第5回会議が5日開幕。李克強首相は22年の経済成長率目標を「5.5%前後」とし21年の「6%以上」から引き下げた。秋の共産党大会をにらみ、景気下支えに動く。25000億元の減税や税の還付を実施して企業の負担を軽減するほか、追加利下げにも含みを残すなど財政や金融政策をフル活用する。

ソニー・ホンダ、EV提携(3月5日)=ソニーとホンダは4日、電気自動車(EV)事業で提携すると発表した。共同出資会社を設け、両社で開発したEV2025年に発売する。生産はホンダの工場に委託し、販売もホンダの販売店と連携する。ソニーが車の頭脳にあたるソフトウエアや車内でのエンターテインメントを、ホンダが車体や安全機能などの機械的な技術をそれぞれ提供する。強みのある分野を組み合わせて新たなEVを開発する。

 

3月4日

ウクライナ侵攻・希少資源に調達危機(3月4日)=ロシアのウクライナ侵攻を受け、希少資源の調達懸念が世界規模で強まってきた。半導体製造に不可欠なネオンの7割をウクライナに、自動車の主要部品に使うパラジウムの4割をロシアに依存するなど両国産の希少資源が多いためだ。世界的な供給網の混乱に自動車など幅広い産業が身構えている。

米、ロシア新興財閥に制裁(3月4日)米政権は3日、プーチン政権を支えるオリガルヒ(新興財閥)幹部らに追加経済制裁を発表した。資産凍結や入国禁止を講じる。米国務省は19人の富豪と家族や関係者など47人にビザ(査証)の発行を止める。オリガルヒへの制裁はEUや日本などと連携して実施。日本も国営石油ロスネフチのトップ、イーゴリ・セチン氏らの資産を凍結した。▼カナダ、ロシア製品に関税35%=カナダ政府は3日、ロシアとベラルーシ製品に35%の関税をかけると発表。「最恵国待遇」も取り消す。

ロシア国債を8段階格下げ(3月4日)格付け会社S&Pグローバルは3日、外貨建ての長期債務格付けを「ダブルBプラス」から投機的等級の「トリプルCマイナス」まで8段階引き下げた。忍び寄る不況×物価高=3日の米・ダウ工業株30種平均は反落。前日比96ドル安で終えた。一方で原油価格は一時116ドル台半ばを付け、089月以来、約135カ月ぶりの高水準。新石油危機――。米経済誌バロンズは現在の原油価格急騰を、インフレと景気後退を招いた1970年代の危機になぞらえた。1バレル119ドルに上昇すれば1年前から2倍になる。原油価格が1年間で2倍に上昇したのは1990年、2000年、08年の3回で、いずれも景気後退を招いたという。

 

ロシア国債に不履行リスク(3月4日)主要格付け3社がそろって投機的水準に格下げし、金融機関からもデフォルトのリスクを指摘する声が増えてきた。市場ではロシア資産の売買制限が広がる。金融システムが動揺するとの警戒も強まる。(ただ)実際にデフォルトしても金融システム全体に及ぼすリスクは限定的との見方もある。国際決済銀行(BIS)によるとロシア向けの対外与信残高は世界全体で1047億ドルで、全世界の対外与信残高の0.3%。ルーブル建て国債のうち海外投資家の保有分は2割にとどまる。外貨建てでも海外投資家の保有額は200億ドル(約2兆円)程度だ。

NY原油が116ドル台半ば リーマン以来の高水準(3月4日)WTI期近(4月物)は3日、1バレル116ドル台半ばを付けた。20089月以来、ほぼ135カ月ぶりの高水準。ウクライナ情勢の緊迫が続き、ロシア産原油の輸出が滞る懸念が強まった。▼欧州石炭先物が最高値欧州で発電用石炭価格が急騰。ICEフューチャーズ石炭先物の3月物は2日、1トン436.5ドルに上昇し、過去最高値を記録。世界の輸出量の2割近くを占めるロシアからの供給が停滞するとの警戒感が強まった。▼小麦国際価格、14年ぶり高値小麦の国際価格が約14年ぶりの高値をつけた。米シカゴ商品取引所の期近物は2日、1ブッシェル10.58ドル。ロシアによるウクライナ侵攻で警戒買いが続いた。両国は世界の小麦輸出量の約3割を占める。港湾閉鎖や商船運航停止などの影響で、輸出が停滞している。


日本企業、LNG確保模索 輸入量の8%がロシア産(3月4日)ロシアによるウクライナ侵攻を機に、日本企業が液化天然ガス(LNG)の調達を維持しようと代替策を模索している。LNGは気化しやすく在庫を積み増すのは難しい。供給網のほころびを防ぐ。

鉄筋用棒鋼、13年ぶり高値・メーカー、契約短縮も要請(3月4日)16㎜品の大口需要家渡し価格は、東京で200811月以来となる10万円の大台に乗せた。棒鋼は工事期間が始まる前に契約するのが一般的だ。契約から納入完了までに1年以上の時間が空くことも少なくない。メーカーや商社は短納期化や契約期間短縮を要請している。棒鋼メーカー「契約から納入完了までを四半期もしくは半期に短縮することが理想」と話す。ゼネコンにとっては施主と決める建設予算に変更が生じるため、「商習慣の見直しは一筋縄ではいかない」(鉄鋼商社)。棒鋼の断続的な値上がりが取引構造を揺さぶっている。

神戸製鋼、4月出荷分から15000円追加値上げ(3月4日・産業新聞)=神戸製鋼所は3日、線材・棒鋼製品(特殊鋼、普通鋼)を4月出荷分から15000円以上を追加値上げする。対象は国内向け、輸出向けの全品種。20年度以降の累計は5万円以上になる。

JFEスチール、国内向け鋼管を20%値上げ(3月4日・産業新聞)=JFEスチールは国内向け鋼管販売価格を再び引き上げる。国内店売り向け全品種(鍛接管、電縫管、ガス管、シームレス管、UOE鋼管)を3月契約分から20%値上げするべく申し入れを開始した。

日本電炉鋼、エネルギー効率は世界最高水準(3月4日・産業新聞)=鉄鋼連盟は3日、地球環境産業技術研究機構(RITE)調査で、電炉鋼エネルギー効率が世界最高水準と発表。RITE19年時点のエネルギー原単位推計をまとめ、日本の電炉原単位が主要国で最も低いと評価。1月の転炉鋼に続いて電炉でもエネルギー効率世界最高が確認された。

 

3月3日

ロシア7銀行を排除 エネルギー決済は道残す(3月3日)SWIFTからの排除策は、ロシア2位のVTBバンクなど7行が対象。最大手のズベルバンクは見送り、エネルギー貿易の決済を担うガスプロムバンクも対象外とした。▽米国はズベルバンクのドル取引を禁止する。ガスプロムバンクにはドル取引を禁じる制裁を見送った。欧州のエネルギー貿易の「抜け道」として残す判断をしたとみられる。▽米欧日はロシア中銀にも制裁を科した。ドルやユーロ、円といった外貨準備を凍結し中銀によるルーブル防衛を封じる。中央銀行の外貨準備も凍結し、ロシアは企業も生活者もルーブル急落と外貨枯渇で混乱する。▽ロシアには約300の銀行があるが、SWIFTから排除されるのはVTBバンクのほか、VEBバンク、バンクロシア、オトクリティ銀行、ノビコムバンク、プロムスビャジバンク、ソブコムバンクの7行。総資産は外銀を含む全体の23割にのぼる。▼日本も資産凍結、ロシア7行に=日本も新たにVTBバンクのほかオトクリティ、ソブコムバンク、ノビコムバンクを加える。SWIFTから排除される7行全てが資産凍結の対象となった。42日から適用する。エネルギー調達への影響を抑えるため、ズベルバンクとガスプロムバンクは凍結を見送った。EUSWIFTから排除していない。▼ズベルバンク、欧州撤退を発表ズベルバンクは2日、欧州市場から撤退すると発表した。

欧州ガス、脱ロシアへ4000万トン不足(3月3日)ロシアのウクライナ侵攻を受けて、欧州で天然ガス危機への懸念が高まっている。途絶した場合、消費量の約1割(4000万トン程度)が不足する計算だ。液化天然ガス(LNG)の奪い合いは価格高騰を招きかねず、世界的な協調やエネルギー政策の転換も求められる。ガソリン補助が10日から上限25円(3月3日)政府は10日から、ガソリン価格補助金の上限を現在の15円から同25円に引き上げる方針だ。原油価格の高騰に備える。

欧米企業、ロシア離れ 日本、問われる覚悟(3月3日)米アップルや米フォードが事業を止め、米エクソンモービルなどエネルギー大手も石油掘削からの撤退を決めた。プーチン政権に対し批判姿勢を強める西側諸国の動きに呼応した格好だ。エクソンモービルが撤退を決めた資源開発事業「サハリン1」は経済産業省や伊藤忠商事、丸紅などが参加。英シェルが撤退を表明した「サハリン2」には三井物産と三菱商事が権益を持つ。大手商社の関係者は「国の政策とも密接に絡む。我々だけで決められない」と頭を抱える。


■対ロ債権に損失リスク
(3月3日)日米欧の金融機関で損失リスクが高まっている。債権残高は約18兆円で、日本の3メガバンクも約5000億円の融資債権を抱える。国際決済銀行(BIS)によると、ロシア向け債権はフランスがトップで、219月末の債権残高は326億ドル。イタリアが309億ドル、オーストリアも227億ドル。同国大手銀のライファイゼンは与信全体に占めるロシア向け比率が9%と高い。仏ソシエテジェネラルは1.7%、イタリアのウニクレディトは1.6%253億ドルを抱える米国では、シティグループが228日、ロシア事業の融資や預金などの残高が100億ドル近くあると明かした。日本は115億ドルの債権残高を抱える。エネルギー事業への融資が中心だが、制裁を踏まえて欧米企業は相次いでロシア事業の縮小・撤退に動いており、事業そのものの継続に黄信号がともる。国家の財政と企業の健全性は直接は結びつかないものの、国際的な資金決済網である国際銀行間通信協会(SWIFT)から大手銀行が締め出されることもあり、「カントリーリスク」の上昇に伴って一部の債権はデフォルトのリスクが高まっている。

人民元、4年ぶり高値圏・ロシア制裁で利用増(3月3日)外国為替市場で中国・人民元が対ドルで約4年ぶりの高値圏にある。背景には好調な輸出や国内資本市場への資金流入があり、対ロシア制裁が人民元の利用拡大につながるとの見方も出ている。▽SWIFTからのロシア排除が、独自の決済網構築をめざす人民元の利用拡大につながる可能性もある。「ロシアはユーロや元、金の保有を増やしてきた。今後510年で元の保有が増えるのは間違いない」「時間がたつにつれ、米ドルへの信頼が損なわれ、元の国際化を後押しする可能性がある」と関係者は指摘する。▽(しかし、当面)中国当局は元高を警戒する。中国の主要な国有銀行は228日、市場でドル買いを実施した。英キャピタル・エコノミクスは「人民銀は元高に不満を持っており、元安に介入する可能性がある」と指摘する。

コロナ共生への道・開国に動く東南アジア(3月3日)タイ政府は21日から、ワクチン接種完了を条件に入国時の隔離を免除する制度を再開した。23日、インドネシア・バリ島には約2年ぶりとなる国際線の直行便が成田空港から到着した。その後もシンガポールやシドニーなど主要都市と結ぶ路線の就航計画が相次ぐ。ベトナムは315日からの外国人観光客受け入れ再開を決めた。「3月からワクチン未接種でも入島できます」。フィリピン・セブ州知事のガルシアは独自の行政命令を出した。

 

3月2日

ロシア、信用危機に直面(3月2日)=ロシアが信用危機に直面している。通貨ルーブルの急落や外貨取引を制限する制裁を受けて、対外債務に債務不履行(デフォルト)の懸念が高まった。国内の金融システムにも不安が広がる二重の信用危機だ。G7財務相・中央銀行総裁は1日制裁に関して「今後もさらなる行動を取る」との方針で一致した。

「金融の核兵器」火種に(3月2日・毎日新聞)=真っ先に影響を受けるのは欧州だ。フランスとイタリアの銀行はそれぞれ計250億㌦、オーストリアも175億㌦の国債を抱えているとの推測もあり、またロシア企業に融資する金融機関も多く、金融不安につながりかねない。ロシアは鉱物資源の産出国でもあるだけに世界的な打撃を受けそうだ。

IEA加盟国、石油協調放出(3月2日)国際エネルギー機関(IEA)は1日、日米などの加盟国が備蓄している石油を計6000万バレル協調放出すると発表した。リビア情勢の悪化で協調放出した2011年以来、11年ぶりとなる。米国が3000万バレル、他の加盟国で3000万バレルを分担して放出する。日本の放出量は未定という。

EU、燃料途絶を想定(3月2日)EUはロシアからの天然ガスなどの輸入が途絶える事態を想定した対応計画作りに着手した。EUは天然ガスの輸入の4割をロシアに頼るため、ロシアが一段の強硬措置に出れば、EUへの供給が途絶するリスクがある。欧州委は併せて再生エネを導入しやすくするため、投資や許認可の手続きの簡素化を進める。EU内の再生エネを増やせば増やすほど、化石燃料の輸入に頼らずにすむからだ。

エクソン、サハリン1撤退(3月2日)米エクソンモービルは1日、ロシアの資源開発事業「サハリン1」からの撤退を発表。サハリン1にはエクソンが30%を出資。サハリン石油ガス開発(東京・港)が30%、ロシアの石油大手ロスネフチとインドの石油天然ガス公社(ONGC)が20%ずつ出資。サハリン石油ガス開発には経済産業省、伊藤忠商事、石油資源開発、丸紅、INPEXが出資している。▼英シェル、サハリン2撤退へ(3月1日)=英石油シェルは28日、「サハリン2」からの撤退を発表した。サハリン2はガスプロムが約50%、シェルが約27.5%。日本の三井物産が12.5%、三菱商事が10%それぞれ参加している。日本の政府系金融が融資し、プラントの設計・建造を千代田化工建設などが手掛け、2009年にロシア初のLNGプラントとして稼働を開始した。シェルは他の合弁事業も打ち切る。ともに同社と50%ずつ出資するサリム油田と、北極圏のギダン半島の資源開発事業からも撤退する。「ノルドストリーム2」への関与もやめる。


欧州、深まる難民危機(3月2日)国連は今後数週間でウクライナからの避難民が400万人に達すると試算。欧州内での戦後最大の難民危機になりつつある。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は228日、既に52万人を超えた難民の数は膨らみ続けているとして「間違いなく欧州で最大の難民危機だ」と訴えた。

ウクライナ侵攻 危機の世界秩序(5)企業に迫る「政冷経冷」(3月2日)中国が台湾に侵攻したら――。ある自動車部品大手の社長は「チャイナプラスワンではなく、チャイナはプラス10%の時代」と話す。「中国では同国内需向けの生産にとどめ、輸出するとしても生産量の10%まで」(に抑える)との考えだ。リスクの遮断をいつでも可能にするためだ。中国事業は巨大で、簡単に「遮断せよ」とはいかない。だが、力による現状変更が現実となった今、企業にとって有事を口にすることはもうタブーではなくなった。

■緩和スタート1日上限5000人(3月2日)政府は1日から水際対策を緩和し、1日の入国者総数を3500人から5000人に引き上げ受け入れは観光を除いて再開した。入国後7日だった待機は検査での陰性など条件付きで3日に短縮または解除する。1日時点で米国や中国などは3回目のワクチン接種を済ませていれば待機免除となる。

中国不動産問題 建設業界に波及(3月2日)中国の不動産会社の経営問題が周辺業界にも波及し始めた。不動産業界の資金断裂が波となり、既に第2波の兆しも見える。中国全土の建築着工面積は21年に20弱と20年比11%減少。当局が財務体質への監視を強め、経営が比較的安定している不動産企業でも新規投資を手控えるようになった。着工減は今後、建設会社の収支を一段と悪化させる恐れがある。

千葉市、再生資源物の屋外保管条例、許可申請なし(3月2日・産業新聞)=千葉市、は昨年11月、ヤード設置の事前許可制度と立地基準を設ける条例を施行。施行から3カ月が経過した2月現在で新規のヤード設置許可申請はなく、一定の効果が出ているという。

 

3月1日

世界経済、ロシア排除加速(3月1日)=英石油BPがロシア事業から事実上撤退するほか、独ダイムラートラックHDはロシア企業との提携を解消。各国の機関投資家はロシアの株式や債券を売却する。ロシアは資源以外にめぼしい産業がなく、世界の国内総生産に占める比率は20年で1.8%にとどまる。▼ロシア、20%に大幅利上げロシア中央銀行は28日、政策金利を9.5%から20%に引き上げると発表。ルーブルが急落し、28日には過去最安値を更新した。通貨安に伴うインフレ加速を抑えるため、緊急利上げに踏み切った。政策金利が20%台になるのはおよそ19年ぶり。28日通貨ルーブルは1ドル=120ルーブル近辺と過去最安値を更新。ロシアのインフレ率は1月時点で8.7%と中銀目標の4.0%を大幅に上回る。▼米、ロシア中銀とドル取引禁止米財務省は28日、ロシアの中央銀行が米金融機関などと米ドルを取引するのを禁じる追加制裁を発表。即日発効する。ロシアが外貨準備を使って通貨ルーブルを買い支えするのを防ぐ。岸田首相は28日夜、ロシア中銀との取引を制限する追加制裁を表明した。▼ロシア大手ズベルバンク 欧州部門、破綻の恐れ欧州中央銀行(ECB)は28日、ロシア大手のズベルバンクの欧州部門が「破綻しつつある」と声明を公表。ロシアのウクライナ侵攻に伴う緊張の高まりで預金が大量に流出している。▼ウクライナ大統領、即時のEU加盟要請=ウクライナ大統領は28日、ロシア軍の侵攻から守るため、ウクライナが特別な手続きでEUにすぐに加盟できるようにEUに要請した。

ロシア制裁で商品一段高(3月1日)国際商品相場に強い上昇圧力がかかっている。パラジウムはロシアが産出量の4割を占める。NY先物価格は日本時間28日、1トロイオンス2550ドル台まで上昇。昨年12月中旬に付けた直近安値からは既に7割高となっている。アルミでも世界大手ルサールを抱える有数の生産国。LMEアルミ3カ月先物は24日に20087月に付けた従来の高値である1トン3380.15ドルを上回った。世界生産の1割弱を占めるニッケルは約11年ぶり高値圏の1トン25000ドル近辺だ。価格上昇は穀物にも広がる。小麦価格はシカゴ市場で前週末比77セント高(9%)の1ブッシェル9.20ドルを付けた。ロシアとウクライナの合計輸出量は世界の3割を占める。金にも資金流入。NY先物は一1トロイオンス1930ドル台まで上昇。金は世界生産の1割前後をロシアが占める。

過去の財政危機、ルーブル8割安 、インフレ懸念高まる(3月1日)28日の外為市場でルーブルは対ドルで1ドル=120ルーブル近辺と史上最安値を付けた。ロシア中央銀行は政策金利の大幅な引き上げで通貨防衛に動いたが、米欧による経済・金融制裁の前に効果は期待薄だ。制裁は2014年のクリミア併合時よりも強力で、今回の措置による余波は当時の「通貨危機」を上回る恐れもある。通貨安によるインフレへの懸念が高まっている。

中国が対ロ協力、台湾統一にらむ(3月1日)習指導部はロシアのウクライナ侵攻を表立っては支持せずあいまいな態度をとる一方で、米欧のロシアへの経済制裁には反対を表明している。225日付の米ニューヨーク・タイムズは、米国はロシアがウクライナに侵攻する3カ月前から、中国に対してロシアに侵攻を思いとどまらせるように頼んでいたものの、中国側が拒否したと伝えた。中国メディアは中国のCIPSとロシアの自前の金融情報網「SPFS」をつなぎ、天然ガスや石油などの取引で人民元決済を広げる可能性を伝えている。環球時報は225日付の記事で「(中国が武力統一に動いても)米国が出兵して台湾を助けることが実現する見込みはない」と強調した。「台湾独立勢力にワシントンが頼りにならないと気付かせた」とも主張し、台湾に米国接近をあきらめるように呼び掛けた。ウクライナ侵攻と鉄鋼業・原料価格の上昇が最大のリスク(3月1日・産業新聞)=鉄鋼連盟橋本会長(日鉄社長)は28日、ウクライナ侵攻の鉄鋼業への影響について「原料関係ではロシアからの調達があり、代替措置を考える必要がある。カーボンニュートラルによるグリーンフレーションが加速する。エネルギー・資源価格が高い水準で変動するのは間違いない」と語り、鉄鉱石や鉄スクラップなど原料価格の上昇を最大のリスクに位置付けた。

トヨタ、国内全工場停止(3月1日)トヨタは28日、31日に国内全14工場の稼働停止を発表。日野自動車とダイハツ工業も1日に工場を停止した。サイバー攻撃を受けたのはトヨタの主要な取引先で、車の内装に使う樹脂部品を手掛ける小島プレス工業。


IPCC、気候変動の報告書(3月1日)国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は28日、報告書を公表した。産業革命前に比べて気温が2度上昇すれば今世紀末までに慢性的な水不足に陥る人口が8億~30億人に至ると予測。IPCCの作業部会は3つあり、56年ごとに報告書を公表する。人的被害の影響や対応策に関する報告書は、これまでより表現を強めて「人為的な気候変動が自然や人々に広く悪影響と損失・損害を与えている」と断言した。エジプトで今年11月に開かれるCOP27では今回の報告書を基に気候変動の被害が深刻な途上国への支援にどう取り組むかが、主要な議題になる。

中国政府が鉄鉱石価格を統制(3月1日・産業新聞)=中国鋼材市況は春節明け1週間は上げ基調を維持したが、政府が高騰する鉄鉱石価格の統制に動き出したことから、2月後半に下落に転じた。ロシアのウクライナ侵攻の経済影響を嫌気して先物の鋼材と鉄鋼原料の価格が下がり現物市況に影響した。ウクライナの情勢が不確定な要素となる。中国主要鉄鋼メーカーは春節後も減産を維持(産業新聞)=中国主要鉄鋼メーカーは北京冬季五輪と3月初旬の全国人民代表大会期間の大気汚染を防ぐために政府から強い減産指示を受けている。不動産需要の不振が続き、鋼材市況の軟化も生産に影響しているが、政府はインフラ投資を増やしつつあり、需給は春の需要期に向けてより締まる見通しだ。

********

2月28日

国際決済網からロシアを排除(2月28日)米欧カナダの6カ国とEU26日、国際決済網(SWIFT)から排除も決めた。ロシアの中央銀行に制裁を科しロシアの外貨準備を使えなくして通貨ルーブルの防衛を困難にする狙いだ。岸田首相は27日、制裁への参加を表明した。▼劇薬覚悟「ルーブルを暴落させる」(米政府高官)。米国はロシア最大手銀行のズベルバンクなどに対し、個別制裁を科している。さらに1万超の金融機関が参加するSWIFTから遮断すればユーロや円、などあらゆる通貨での決済が事実上不可能になる。

▼ルーブル、制裁で急落恐れ=米欧がロシア大手銀行の国際決済網からの排除と、ロシア中央銀行が外貨準備を自由に使えなくする制裁を決めた。ルーブルの信認が下がる一方で中銀が為替介入に動けず、ルーブルの下落が止まらなくなる。▼原油・ガス、なお上昇圧力ロシアへの制裁で天然ガスや原油の決済手段が完全に遮断されるわけではない。国際決済網から排除されないロシア銀を通じた取引などの道は残されるもようだ。

■NATO、東欧に即応部隊(2月28日)北大西洋条約機構(NATO)は防衛目的で即応部隊を派遣し、抑止力強化を急ぐ。「米軍も部隊参加の用意がある」。米国防総省は26日、ツイッターで強調した。NATO事務総長は25日、最大4万人から構成する多国籍の即応部隊の一部を東欧諸国に派遣し始めたと明らかにした。米軍も参加し、陸海空の防衛力を強化する。同盟国の防衛を目的とした即応部隊の派遣は初めてとなる。

プーチン氏、核でけん制(2月28日)プーチン大統領は27日、核戦力を含む軍の核抑止部隊に警戒態勢に移行するよう指示した。核戦力をちらつかせ、欧米をけん制する狙いとみられる。ウクライナは27日、停戦協議を行うと明らかにした。

 

2月27日

米欧、ウクライナの軍事支援を強化(2月27日)=米国は新たな武器支援をすると発表。慎重な構えをみせていたドイツは一転して対戦車砲などを渡すことを決めた。フランスも「防衛に必要な」武器を提供すると表明した。

■米の抑止力分散、ロシア・中朝・イラン「4正面」対処(2月27日)ロシア軍によるウクライナへの侵攻が米国に軍事戦略の再検討を迫る。潜在的な脅威である中国、北朝鮮、イランに加え、ロシアに対峙する欧州での抑止力の再強化が課題になる。「4正面」のリスクに対処することによる米国の力の分散は世界の安全保障に影を落とす。

■3月5日 中国で全人代開幕(2月27日)中国の国会に相当する全国人民代表大会(全人代)が35日に開幕する。今年は秋に共産党最高指導部の人事を決める第20回党大会を控えている。全人代は毎年3月に、向こう1年間の政治・経済・社会など各分野にわたる政策運営方針を審議する。国防費を含む予算案を承認し、法律の審議や採決をする。

 

2月26日

米、欧州に7000人増派(2月26日)バイデン米政権はドイツに7000人規模を派遣する。バイデン大統領はウクライナで戦うのが目的ではなく、「NATOの同盟国を守り、東欧諸国の同盟国を安心させるため」と説明する。NATOも最大4万人からなる即応部隊を東欧への派遣を検討。NATO事務総長は24日、100機以上の戦闘機や120以上の艦船が待機し、厳戒態勢を敷いていると説明。バルト3国のリトアニアは24日、非常事態を宣言した。

■対ロ制裁、銀行資産8割が対象(2月26日)米国はロシア最大手と2位を含む5つの銀行との取引を制限する。ロシアの銀行資産の8割が対象でドル建て取引を封じる。▼半導体・センサー禁輸米政権は24日、ロシアへのハイテク製品の輸出規制を発動した。日本やEUと協調し、半導体やセンサーの輸出を止める。▼EU25日、プーチン大統領とラブロフ外相を制裁対象とすることで合意した。EU内の資産が凍結される。

■ガソリン補助、5倍の25円に(2月26日)政府は3月からガソリン価格抑制のため石油元売りに配る補助金の上限を1ℓあたり25円に引き上げる。1バレル100㌦はガソリン1180円台前半の水準に当たる。補助金上限が25円になれば170円程度に抑えられる。

 

2月25日

ロシア、ウクライナ侵攻(2月25日)=ロシアが24日、ウクライナへ侵攻。首都キエフの空港を巡ってロシア軍とウクライナ軍が戦闘した。ロシアのプーチン大統領は同日朝、ウクライナ東部での特別軍事作戦実行を決めたと発表。ウクライナの大統領は24日、全土に戒厳令を発令。G7は24日、「最も強い言葉で非難する」との共同声明を発表した。▼ロ首都キエフ包囲(2月26日)=ロシア軍は25日までにキエフを包囲。ロシア大統領は同日、停戦交渉の用意があるとの意向を示した。受け入れはウクライナ側にとって降伏に近い。

■ロシア主要銀の制裁焦点(2月25日)G7はロシアの主要銀行の外貨決済を禁じるほか、半導体などハイテク製品の輸出を制限する可能性がある。金融と国際貿易の両面で圧力をかけ、ロシアの輸出が半減するとの試算もある。世界のロシア向け融資の7割は欧州が占め、金融システムへの跳ね返りも懸念される。追加制裁でロシアの輸出が最大で半減する可能性があるという。ただ、ロシアの輸出品は石油や天然ガスといったエネルギーが中心だ。制裁は欧州を中心にガス価格の高騰を招きかねない。

■ロシア市場、トリプル安 制裁や経済混乱を警戒(2月25日)通貨ルーブルは対ドルで史上最安値を付け、ドル建ての主要株価指数であるRTSは前営業日の22日比で一時50%安と暴落した。債券も売られ「トリプル安」が続いている。▽ルーブルは一時1ドル=90ルーブル近辺と、20161月以来およそ6年ぶりに史上最安値を更新した。株式にも売りが膨らんだ。モスクワ証券取引所は24日、全市場の取引を一時停止。主要株価指数のRTSは一時前営業日比50%安となり、取引時間中としては20161月以来の安値水準を付けた。

米、ロシアに追加制裁(2月25日・夕刊)バイデン米大統領は24日、ロシア最大手のズベルバンクと2位のVTBバンクを含む大手金融機関を幅広く制裁対象に加える。二大銀行の資産はロシアの銀行全体の半分以上を占める。半導体など特定のハイテク製品の輸出規制を厳しくする。EU24日、ビザ政策の厳格化や金融分野を対象にした制裁措置で合意した。ロシアの侵攻に協力したベラルーシへの制裁を進めることも確認した。EUは金融やエネルギー・運輸、軍事目的に転用できるデュアルユース機器を対象にした制裁を科す。▼ロシアの3銀行、日本内資産凍結=鈴木財務・金融相は25日ロシアの3銀行が日本国内に持つ資産を凍結すると明らかにした。対象は国営開発対外経済銀行(VEB)、プロムスビャジバンク(PSB)、バンクロシアの3行。

ウクライナ侵攻、市場シナリオ一変(2月25日・夕刊)ムーディーズは2つの見通しを提示した。短期解決シナリオの場合、北海ブレント原油先物価格は1バレル110ドルでピークをつけるとみる。紛争が長期化した場合、一時、同150ドルまで跳ね上がると予想する。長期化シナリオの場合、EU)圏の国内総生産(GDP)の成長率は2279月期以降、2313月期にマイナスとなり景気後退に直面すると予想した。▽米ゴールドマン・サックス配信メモによると、原油価格1バレル10ドルの上昇は米国のインフレ率を0.2%高めるが、米GDPの押し下げ効果は0.1%にとどまるという。一方、株式相場の急落が経済の成長期待を押し下げるリスクに言及した。▽英オックスフォード・エコノミクスは24日、22年の世界GDP成長率が3.8%に低下する可能性があると指摘した。インフレ加速による個人の可処分所得減少に加え、株価下落の影響を勘案した。FRB3月に利上げを決めるとの見方は変えなかったが、1回で政策金利0.5%引き上げの可能性は低下し、通常通り0.25%になると予想する。

■原油100ドル、世界経済、失速の懸念(2月25日)WTI原油先物と、ロンドン市場の北海ブレント先物の期近物は24日、そろって1バレル100ドル台に上昇した。ロシアから欧州への供給が途絶するリスクもあるため、LMEのアルミ3カ月先物は24日、3449ドルまで上昇し、087月に付けたこれまでの最高値を上回った。米JPモルガン・チェースは原油価格が150ドルに上昇した場合、今年上期の成長率が0.9%前後にとどまり、現在の予想(4.1%)を大きく下回ると見通す。FRB3月にも利上げを開始する見込みだが、ウクライナ情勢を受けて「利上げのペースは変わる可能性がある」との見方が広がる。

■米、戦略物資で国産品優遇(2月25日)バイデン米政権は24日、戦略物資のサプライチェーン(供給網)を強化する戦略をまとめた。ウクライナ情勢で外国製品に頼る問題が浮き彫りになっており、有事に左右されにくい供給網の構築を目指す。

■日米、石油備蓄の再放出検討(2月25日)日本政府は石油備蓄を追加放出の検討に入った。経産省によると21年12月末時点で、国家備蓄は需要の146日分、石油元売り会社に義務付けた民間備蓄は92日分。IEAの要請があれば、国家備蓄よりも機動的な民間備蓄を放出する考えだ。日本は石油備蓄法により、原則、石油の供給が途絶する恐れがある場合に限って備蓄の放出を認めている。法的にIEAの要請に基づく放出は可能だ。


■鉄鋼原料、石炭が最高値圏、
鉄鉱石5割高(2月25日)原料炭スポット価格は27日に445ドル(豪州産、強粘炭、FOB=本船渡し)と、昨秋以来の最高値更新。21122日の直近安値(同315.5ドル)から129.5ドルも高い。▽原料炭輸出で世界全体の5割強を占める豪州では大雨が続き、炭鉱生産・出荷作業が滞っている。カナダでも豪雨・豪雪被害が長引く。米国は昨年12月に東部メリーランド州にあるボルティモア港で爆発事故が発生。ロシアではウクライナとの武力衝突の経済制裁からロシア炭が出なくなる可能性も意識されている。▽鉄鉱石も国際価格指数(鉄分62%粉鉱、CFR=運賃込み)が210日時点で153.75ドルと、218月下旬以来およそ5カ月半ぶりの高値。需要面は、中国の原料消費が増えるとの観測が浮上している。北京冬季五輪後に粗鋼生産が持ち直すとの見方が強いほか、3月の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)で中国政府が建設やインフラ分野などで景気刺激策を表明し、鋼材需要が増えるとの観測も広がる。

大阪製鉄、3000円引き上げ(2月25日・産業新聞)=大阪製鉄は24日、一般形鋼販価(等辺山形鋼・不等辺山形鋼・溝形鋼)を3月契約分から3000円引き上げると発表した。64カ国の1月粗鋼生産は前年同月比61%減(2月25日・産業新聞)=世界鉄鋼協会22日発表の1月鉄鋼生産実績によると、64カ国の粗鋼生産は15500万トンと前年同月比61%減。中国の2桁減が響いたが、中国以外は03%増。前月比は全体では20%減。うち中国は52%減だが中国以外は18%増と3カ月ぶりに増えた。

中古車競売価格 20カ月連続プラス(2月25日)中古車競売大手ユー・エス・エス(USS)がまとめた1月平均落札価格は前年同月比20%高い979000円。前年同月を上回るのは20カ月連続。半導体不足を受けた新車の生産調整で新車販売が鈍り、新車を買う際の中古車の下取りが滞っている。出品台数は前年同月比7%減の約19万台だった。▽低額車両の取引が多い日本中古自動車販売協会連合会(JU中販連、東京・渋谷)の1月の平均落札価格も前年同月比22%高の358000円。出品台数は同8%減の約83000台。

 

2月24日

米欧日、対ロシア経済制裁を発動(2月24日)ロシア軍の派兵を受け、米欧と日本が経済制裁の第1弾の発動を打ち出した。バイデン米大統領は22日、ロシアの行為を「侵攻の始まりだ」と断定。米欧日はロシアの銀行の取引制限や政権幹部らの個人資産の凍結などを決めた。ロシアへ主要7カ国(G7)が足並みをそろえた。ロシア外務省は23日、米国の制裁について「強い対抗措置」を取ると発表した。▼制裁、まずは金融に照準米政府はロシアに対し「第1弾」とする経済制裁に踏み切る。インフラ整備と軍需産業の資金調達を担うロシア国営の2銀行が米国内で取引できなくなる。対象が少なく効果は限られる。追加で科すことができる制裁として、半導体などハイテク製品の輸出規制も挙げた。

ウクライナ、全土に非常事態発令(2月24日)ウクライナは23日、非常事態宣言の発令方針を決めた。ロシアに住むウクライナ国民のロシアからの国外退避にも乗り出した。ウクライナにサイバー攻撃(2月24日)ウクライナ政府や外務省、議会などのウェブサイトが23日に閲覧できなくなった。大規模なサイバー攻撃を受けたと発表した。

■オミクロン派生型拡大 WHO「より感染力強い」(2月24日)「オミクロン型」の派生型「BA.2」が国内で相次いで確認されている。「BA.1」より感染力が強いとされ、22日は大阪府と神奈川県が派生型を確認したと発表した。

米 コロナ対策一部緩和(2月24日)米国で22日の新規感染者数は1月中旬のピーク時の10分の1になった。追加接種やマスク着用の義務づけを取り下げるなど、地方政府で感染防止対策を緩める動きが加速している。▼EU、域外の渡航制限緩和EUは加盟国に域外からの渡航制限の緩和を勧告した。ワクチン接種者などに対して検査や隔離などの条件をすべて解除するよう求めた。31日から適用される。


4―6月期鉄鉱石は24%、13月期原料炭は6%程度上昇の見通し(2月24日・産業新聞)=業界関係者によると、足元のスポット相場から46月鉄鉱石は13月比24%、13月原料炭は最高値だった昨年1012月から6%程度上昇の見通し。五輪後の中国の増産も控えており、主原料は高値が続く可能性がある。

阪和興業、新社長に中川洋一専務が就任(2月24日・産業新聞)=阪和興業は22日、社長に41日付けで中川洋一取締役専務執行役員(60)が就任する人事を発表した。古川弘成社長(75)は代表取締役会長、加藤恭道副社長(66)は代表取締役副会長に就く。

愛知製鋼、「再エネ電気」を導入(2月24日・産業新聞)=愛知製鋼は22日、JEPX(日本卸電力取引所)の非化石価値取引市場で非化石証書を購入し、再生可能エネルギーで発電した「再エネ電気」を導入と発表。購入量は刈谷、関、岐阜、東浦の4工場分に相当し、年間約1万トンのCO2削減に貢献。関・岐阜・東浦の3工場がカーボンニュートラルとなり刈谷工場も22年度中にカーボンニュートラルを実現する。

中国の鉄スクラップ価格、上伸(2月24日・産業新聞)=中国の鉄スクラップ価格が春節(旧正月)後に上伸し、過去3カ月の最高値となった。電炉工場の再稼働や鉄鉱石価格の上昇も上げ材料。春の需要期に向けて、鉄スクラップの価格は強い基調を保つ見通しだ。

 

2月23日

ロシア、「独立国家」の範囲拡大(2月23日)=ロシアが独立国家として承認したウクライナ東部の2地域について、この地域を実効支配する親ロシア派武装勢力が「自国」領域の拡大を主張している。ロシアは平和維持目的を掲げて派兵しようとしており、ロシア軍が支配地域の外側に展開すれば大規模衝突が発生する可能性がある。

ロシア、ウクライナ東部に派兵 米高官「侵攻の始まり」(2月23日)=ロシア大統領が22日、ウクライナ東部の派兵を命じた。米政府高官は「侵攻の始まり」と語った。ウクライナ大統領は22日の会見で「ロシアとの外交関係の断絶を検討する」と述べた。バイデン米政権は21日、ロシアへの制裁発動を発表。ドイツ首相は22日、天然ガスパイプライン(ノルドストリーム2)の認可手続きを停止する考えを表明した。

EU、銀行や個人に制裁(2月23日)=EUのミシェル大統領と欧州委員長は22日、ロシアの親ロ派支配地域の独立承認などを受け経済制裁を実行に移すと公表した。独立承認にかかわった人物や同地域でロシア軍などに資金提供している銀行などを制裁対象とする。政府、先端技術の輸出制限(2月23日)日本はロシアによるウクライナへの軍事侵攻を想定し、半導体など先端技術の輸出を規制する経済制裁の調整に入った。ロシア主要銀行との取引制限のほか、ロシア政府要人の資産凍結と渡航制限なども検討する。

原油高騰、一時99ドル台(2月23日)ロンドン市場の北海ブレント原油先物の期近物は22日に1バレル99ドル台まで上昇し、149月以来の高値を付けた。欧州は原油輸入の3割をロシアに依存しているため警戒感が強まった。

▼マネー、安全資産へ退避(2月23日)原油や工業用金属などロシアへの依存度の高い品目を中心に供給懸念が再燃した。ニッケルの3カ月先物は22日、一時1トン25000ドル近辺と118月以来10年半ぶり高値を更新。アルミは一時1トン3380ドルと087月に付けた過去最高値に並んだ。いずれもロシアが世界生産の1割弱を占める。

▼東南ア景気にリスク感染拡大・インフレ・ウクライナ)(2月23日)東南アジア主要国のうちシンガポールを除く5カ国当局は22年実質成長率が前年を上回ると予想する。だが、新型コロナウイルスの打撃が長引く可能性はある。米欧の引き締めで各国の通貨が売られれば、インフレに拍車もかかりかねない。ウクライナ情勢次第で石油・天然ガス価格の変動リスクもある。ウクライナにロシアが侵攻した場合、米欧各国は厳しい対ロ経済制裁を科すと主張している。東南アジア各国は微妙な政策運営を迫られている。

円下落、1ドル120円意識クレディ・アグリコル銀行 斎藤裕司外国為替部長(2月23日)ロシアの天然ガス輸出に制裁が入れば、エネルギー価格が上がり、日米の金融政策の差もあり円は1ドル=120円に向けて下落する可能性が高まっている。


▼円、8年前のあい路再び?
(2月23日)ウクライナ東部の一部地域の独立承認を受け、22日の日経平均株価は急落した。だが円相場の値動きは意外にも鈍い。▽8年前も、市場はウクライナ情勢に揺れていた。142月にクリミア自治共和国で親ロシア派の武装集団が政府と議会を占拠。リスク回避の円買いが強まったが、すぐに長期の膠着状態に入った。当時も現在と同じように、FRBが量的緩和政策の段階的縮小を進め、早期利上げが視野に入りつつあった。▽なぜ相場が膠着するのか。JPモルガン・チェース銀行がこんな試算を出している。市場が0.25%の米利上げを織り込むたびに、円相場は1円~150銭ほど下落。緩やかながらも円安・ドル高が進む計算になる。だがウクライナ情勢の緊迫化で円相場は相場観を見失った。▼もっとも、「テールリスク」が消えたわけではない。エネルギー価格の高騰に端を発した物価上昇懸念だ。野村総合研究所の木内登英氏は「資源国であるロシアの動向も絡んでエネルギー価格がさらに上昇すれば、インフレを抑え込むための過度な米利上げが世界経済の腰折れを招くリスクも膨らむ」と警戒する。▽これまで市場では、22年は大幅な円安・ドル高が進むとの見立てが大勢だった。米利上げに伴う日米金利差の拡大で、年末にかけて1ドル=120円を目指して円安・ドル高が進むシナリオだ。だがウクライナ情勢の緊迫化で、市場の想定は揺らいでいる。

■上場企業の46%が純利益上振れ(2月23日)22年3月期の純利益見通しが、期初時点を上回っている企業は46%にのぼる。製造業を中心に需要が回復し、経営者が期初に想定した最悪シナリオは遠のいた格好だ。供給網の混乱や原材料高など収益圧迫要因もみられ、ウクライナ問題も新たなリスクとして浮上するなか、回復を持続できるかが焦点となる。


■脱炭素、素材で広がる
(2月23日)CO2を実質的に出さずにつくる素材が広がってきた。日本製鉄系は特殊鋼の出荷を始め、三菱ケミカルHDは車部品向けに開発する。自動車会社などは調達網全体の実質排出ゼロを目指しており、素材各社も対応を急ぐ。▽国際エネルギー機関(IEA)によると世界の産業部門のCO2排出量のうち鉄鋼は約30%と最多で、化学も約13%だ。鋼材は製造時に石炭を多く使う。抜本的な解決策として日鉄などは石炭を水素に置き換える製鉄法の実用化に取り組む。こうした製法転換には時間がかかる。米国の電炉最大手のニューコアは22年、米ゼネラル・モーターズに製造時のCO2排出が実質ゼロの鋼材の出荷を始めた。原料の鉄スクラップを溶かす工程などで再生エネ由来の電力を使い、温暖化ガスの削減効果を取引するカーボンクレジットも使う。日鉄系の山陽特殊製鋼傘下のオバコ(スウェーデン)も1月、実質ゼロの特殊鋼の出荷を始めた。▽日本は19年度時点でCO2を排出しない再生エネは18%、原子力は6%。電炉の電力消費量は国内全体の1%強を占める。単純計算で再生エネ由来の約5%を使うため、ほかの産業や家庭分野が再生エネの利用を増やせば、需給が不安定になる恐れがある。

日鉄、H形鋼3000円上げ(2月23日)日本製鉄は22日、H形鋼の店売り価格を2月契約分から3000円引き上げると発表した。値上げは202111月分以来、3カ月ぶりとなる。■すず、値上がり鮮明(2月23日)LMEすず3カ月先物は2244525ドル。前年同期比6割程度高く、新型コロナウイルス感染拡大前の2020年初比で約2.6倍の水準。米フィッチ・ソリューションズは15日、22年平均価格を42千ドルと予測。その上で、31年時点の価格を45千ドルと予測する長期的上昇傾見通しを公表した。▽すず地金の生産第2位で、最大輸出国でもあるインドネシアの1月輸出量は1216.44トンと前年同月比71%減少。同国は22年からすずの輸出許認可の手続きを地方から国に移管。企業による違法輸出を避ける目的などから審査を厳格にした。

 

2月22日

英、コロナ規制全廃(2月22日)ジョンソン英首相は21日、新型コロナウイルスとの共生策を発表した。人イングランドで感染者の隔離を不要とし、法的な規制を全廃する。

豪、ワクチン接種の渡航者を全面受け入れオーストラリアで21日、2回のワクチン接種を条件に海外からの渡航者の全面的な受け入れが再開した。


ロシア、ウクライナ東部独立承認、親ロ地域に派兵命令(2月22日)=ロシアのプーチン大統領は21日、ウクライナ東部の一部地域について独立を承認。平和維持を目的に、親ロ派支配地域にロシア軍を派遣する方針も決めた。▼米、ロシアに制裁へ=バイデン米政権は21日、ロシアの決定を受け、独立承認した地域との新規投資や貿易に米国人が関与することを禁じる経済制裁を発動すると発表した。欧州連合(EU)も制裁を科すと表明した。

韓国SK、シンガポールのIT機器リサイクル買収(2月22日)韓国SKグループのSKエコプラント(旧SK建設)は21日、IT(情報技術)機器のリサイクル事業を手掛けるシンガポールのTES(テス)社を買収すると発表。テス社は米国や英国、ドイツ、中国などで事業展開しており、21カ国で計43カ所の処理施設を運営する。テス社の主要事業は、電子機器リサイクル、使用済み電池リサイクル、IT機器のデータ消去サービスの3つ。環境対応や情報セキュリティーの重要性の高まりを受けて事業を拡大してきた。

■ヤマトスチール、3月出荷分のH形鋼を3000円値上げ(2月22日・産業新聞)=ヤマトスチールは21日、3月出荷分の店売り向けH形鋼販価を3000円引き上げると発表した。一般形鋼(溝形鋼・I形鋼)も3月契約分からトン3000円値上げする。

■東京製鉄、3月契約分の条鋼類を3000円引き上げる(2月22日・産業新聞)=東京製鉄は21日、3月契約分の条鋼類を3000円引き上げると発表。対象品種はH形鋼と縞H形鋼、I形鋼と溝形鋼、U形鋼矢板と異形棒鋼。3月分は、H形鋼が114000円。しまH形鋼が124000円。みぞ形鋼が11万円。異形棒鋼が92000円。熱延鋼板は前月と同じく1トン114000円。鋼板類と角形鋼管は販価を据え置いた。

■東京デーバー販売、異形棒鋼を5000円引き上げ(2月22日・産業新聞)=東京鉄鋼と伊藤製鉄所の異形棒鋼共同販売会社、東京デーバー販売(社長=飯塚一夫・東京鉄鋼常務執行役員)は221日契約分から異形棒鋼販価を5000円引き上げ、103000円とした。

 

2月21日

■「まん延防止」5県解除(2月21日)=政府はまん延防止等重点措置を山形、島根、山口、大分、沖縄の5県への適用を20日で解除した。山口と沖縄は19日の適用から6週間、山形、島根、大分は127日からおよそ3週間での解除となる。適用が続くのは北海道や東京、大阪、愛知、福岡など31都道府県。いずれも36日を期限としている。

■ロシア、軍事演習を延長(2月21日)=ロシアは20日、同日終了予定だったベラルーシとの合同軍事演習の延長を決めた。ウクライナ東部の情勢が悪化しているためとしている。ベラルーシから撤収するはずだった推定3万人規模のロシア軍は駐留を続ける。

■JFEスチール、3月契約分から15000円追加値上げ(2月21日・産業新聞)=JFEスチールは3月契約分から棒鋼・線材製品(特殊鋼、普通鋼)および鍛造メーカー向けなど外販用半製品(スラブ、ブルーム、ビレット)を15000円追加値上げする。値上げは219月出荷分以来6カ月ぶり。21年入り後では4回目、累計値上げ幅は5万円。

■関東デーバースチール、217日契約分から103000円に引き上げる(2月21日・産業新聞)=合同製鉄と朝日工業の異形棒鋼共同販売会社、関東デーバースチール(山﨑晃生・合同製鉄専務取締役)は217日契約分から103000円に引き上げた。11日契約分から同98000円に販価を改定後、メタルスプレッドを確保するため、215日契約分から2000円、17日契約分から3000円の合計トン5000円を追加で引き上げた。

 

2月20日

ロシア軍侵攻、3方向想定(2月20日)米欧各国はロシアがウクライナに対して3方向から攻撃を仕掛ける態勢を強めているとして警戒レベルを引き上げた。米国防総省高官はウクライナ国境近くのロシア軍部隊の4050%が攻撃態勢にあると明らかにした。集結した大隊戦術グループの数は125。ロシアが侵攻の準備を着々と整えている可能性が高い。首都キエフも標的とみられ、サイバー攻撃をからめて同国を揺さぶる公算が大きい。

■来年利上げ、日本の金利予想プラス(2月20日)=東京の短期金融市場で23年春以降の短期金利の予想がプラス圏に浮上してきた。日銀がマイナス金利政策をやめ、利上げを織り込む動きだ。世界の主要中銀が引き締めにカジを切っており、海外との金利差から円安が加速したり、物価上昇が本格化したりすれば、日銀は金利を抑えつけてはいられなくなる。緩和慣れした日本では引き締め転換のショックは大きい可能性がある。

 

2月19日

まん延防止、31都道府県に(2月19日)政府は18日、「まん延防止等重点措置」について大阪など17道府県への適用を36日まで延長すると正式に決めた。東京など14都県を含めた対象地域は31都道府県になる。沖縄など5県は20日で解除する。

■生活関連、物価高の波 燃料高騰・円安で(2月19日)=エネルギー価格の高騰や円安を受けた値上げが広がってきた。消費者物価指数(CPI)の上昇率は(携帯電話料金の値下げの影響を除く)2%に迫る。素材など企業物価指数は1月に8.6%上昇し、1980年以来の歴史的な水準。1月の企業物価指数とCPIの上昇率は8ポイント程度の差がある。一時的に価格上昇しても消費者の購買力が高まらなければ消費を冷ますだけで、持続的な物価上昇につながらない。企業も価格転嫁に慎重にならざるをえない。

■米LNG能力、年内2割増(2月19日)=米国で液化天然ガス(LNG)の生産が拡大する。22年生産能力は前年比2割増の約1億トンとなり、輸出量で世界一になる見通し。欧州はガス消費量の約3分の1をロシアに依存する。ロシアは欧州向けの輸出量を減らしており、輸出量は1月に約580万トンと、前年同月に比べ4割減少している。欧州で米国産ガスの割合が高まり、「脱ロシア化」が進めば、経済安全保障上のリスクは軽減する

 

2月18日

■首相、入国5000人枠を表明(2月18日)=岸田首相は17日、水際対策を3月から緩めると表明。外国人の新規入国を(観光を除き)順次認め、入国者総数の上限を5000人に戻す。▼まん延防止17道府県延長(2月18日)政府は18日、「まん延防止等重点措置」に関し沖縄など5県への適用を20日の期限で解除する案を専門家に諮る。20日までの大阪など16道府県と27日までの和歌山県をそれぞれ36日まで延長する方針も示す。

 

貿易赤字、原油高で定着も(2月18日)22年1月貿易収支は2.1兆円の赤字と6カ月連続の赤字。原油高を背景に、赤字額は141月(2.7兆円)に次ぐ過去2番目に膨らんだ。アベノミクスで内需が底堅かった14年と異なり、長引く新型コロナウイルス禍からの回復力は力強さを欠く。一段の資源高を起点に、赤字が長期化する可能性が高まっている。主因は原油などエネルギー価格の高騰。エネルギー以外でも、鉄鋼や半導体電子部品、医薬品といった幅広い品目で輸入額は増えた。

■アルゼンチン中銀、2.5%利上げ(2月18日)=アルゼンチン中央銀行は17日、政策金利を2.5%引き上げて42.5%と発表。1月に2%引き上げに続き、今年2回目。政府当局はIMFとの債務再編の最終合意に向けインフレを抑制したい考えで、利上げを一段と進めた。

新社長・日鉄物産 中村真一氏(2月18日)82年(昭57年)東大法卒、新日本製鉄入社。16年新日鉄住金常務、19年日本製鉄代表取締役副社長。福岡県出身。63

■共英製鋼、3月販価5000円引き上げ(2月18日)=共英製鋼は17日、異形棒鋼の3月販売価格を全事業所とも5000円引き上げ、103000円にすると発表した。

 

2月17日

■米欧、コロナ制限緩める(2月17日)=ドイツは16日、感染拡大を防ぐための規制を段階的に緩和すると発表した。320日までにほとんどの規制を撤廃する。英国などと比べて慎重だったドイツも規制緩和にカジを切った。米国では、ウォルト・ディズニーなど企業がマスク着用義務の緩和に動く。

機械受注6.5%増加 10~12月(2月17日)内閣府が17日発表の211012月期機械受注統計によると、設備投資の先行指標とされる船舶・電力を除く民需は前期比6.5%増の27035億円。プラスは3期連続。2213月期は1.1%減を見込む。

■金利上昇、財務の重荷(2月17日)世界で社債の金利が上昇している。15日には指標金利が110カ月ぶりの高水準。信用力の低い米企業が今後5年間で返済する必要がある債務残高は160兆円と過去最高水準に膨らむ。ムーディーズによると返済期限のピークは25年の4590億ドルで、22年の520億ドルから9倍に増える。返済と金利上昇が同時に進めば低格付け企業は借り換えが難しくなる可能性もある。

企業3割、純利益最高(2月17日)日経新聞が3月期決算企業(金融など除く)2053社を集計。純利益が過去最高の企業数は全体の30.2%と、コロナ前の19412月期(21.7%)を上回った。日本製鉄は鋼材需要が拡大し、21412月期は5078億円の最終黒字。商社では三菱商事、住友商事、三井物産、伊藤忠商事、丸紅の大手5社が最高益。原料炭や鉄鉱石、石油などの高騰で、増益額は5社合計で18000億円を超える。石油化学製品の価格が上昇した化学も、信越化学工業や住友化学など大手が最高益となった。

ロシア原油、ウクライナ危機で逼迫感(2月17日)ロシア産原油の調達価格が高騰している。指標価格に上乗せする割増金が昨年末比で2倍に急騰した。ウクライナ情勢はなお予断を許さず、国内の一部の製油所に混乱が生じる可能性もある。▼ロシアは世界の原油生産の1割を占める。主に欧州に輸出する「ウラル」という油種が主力だが、日本に限れば6割が「エスポ」だ。軽質でガソリンや軽油を精製しやすいのが特徴だ。

恒大に差押命令(2月17日)恒大集団が、中国の裁判所から資産差し押さえを命じられた。差押金額は約64000万元(約120億円)。経営再建の壁になりかねない。

 

2月16日

独ロ首脳、協議継続(2月16日)ウクライナ情勢を巡り、ドイツの首相が15日、ロシア大統領と会談。独仏ロとウクライナによる4カ国協議について「紛争解決に重要だという認識で一致した」と表明し、今後も外交努力を続ける方針を示した。ロシア国防省は同日、ウクライナ国境近く撤収を始めたとする部隊映像を公開した。

コロナ下回復、米欧に日本見劣り(2月16日)新型コロナウイルス下での日本経済の回復が遅れている。21年の実質経済成長率は1.7%で、マイナス4.5%だった20年からの反発力は弱い。5%台の米欧との差が目立つ。▼1~3月エコノミスト予測=22年13月期は低成長の予測が多い。エコノミスト10人に見通しを聞いたところ、実質経済成長率は平均で前期比年率0.3%と大幅に鈍化する。2112月時点の予測平均は5.8%だった。


JFE、脱炭素へ製鉄所改修 全4拠点で完了(2月16日)JFEスチールは製鉄時のCO2排出量を削減するため、東日本・千葉で転炉を改修した。鉄スクラップを従来より多く利用可能にする。東日本・京浜などでも同様の改修をしており、国内全4カ所の製鉄所の改修が終了する。同社は24年度CO2排出量を13年度比18%減らす計画で、その達成に向けた取り組みとなる。改修で熱効率を高め、これまでより多くのスクラップを混ぜても成分調整ができるようにした。21年度からスクラップの定期的な調達も始めている。JFEはメタンを使う製鉄法の開発などに取り組んでいるが、実用化には時間がかかる見込みだ。

鉄スクラップ発生減、アジア高騰も波及(2月16日)自動車減産が続き、上級品種の発生が減っている。感染拡大で建物の解体工事が進まず、発生も滞っている。アジア価格の急ピッチの上昇が加わった。春以降に中国の鋼材需要が上向くとの期待が強まっている。3月の全国人民代表大会で中国政府が建設やインフラ分野などで景気刺激策を表明し、鋼材消費が増加との観測が広がる。これを見越しベトナムなどが鉄スクラップの手当てに動いているもようだ。「先高観から回収業者が売り渋っている」との声も相次ぐ。鉄鋼商社は「脱炭素の流れから、国内外で底堅く推移する。再び上昇基調に入るだろう」とみる。

■再生資源物の屋外保管・千葉市条例施行(2月16日・日経新聞)=千葉市は2111月、金属スクラップなどを野積みで保管する「スクラップヤード」の設置を許可制とする条例を施行した。住宅街の中に設置されている保管場所も多く、火災の発生や騒音、振動などが住民生活に支障を来しており問題視されていた。保管場所の立地基準と保管基準を設定し、事業者は市の許可が必要とする。住宅などの敷地から100m以上離れていることを要件とし住宅地に新設できないようにした。保管については、積み上げた山の高さが5m以下、1つの山の最大面積を200㎡以下とし、山同士の間隔を2m以上空けるよう定めた。油や汚水などの浸透防止措置や囲いと掲示板の設置も必要となる。新設の場合は周辺300m以内の居住者らに対し説明会を開くことも義務付けた。許可は5年ごとの更新制。無許可での保管場所の設置や命令違反などには、5月から1年以下の懲役または100万円以下の罰金を科す。既存の事業者は、市に届け出て保管基準に適合していることを確認した上でみなし許可とする。217月時点で、市が把握していた保管場所は75カ所だったが、2112月時点で107カ所の届け出があった。

2月15日

日銀、「指し値オペ」発動・欧米と逆行(2月15日)日銀は14日、「指し値オペ」を通知した。10年物国債を0.25%の利回りで無制限に買い取ることで長期金利が上がらないようにする。金融政策の正常化を急ぐ米欧の中央銀行とは真逆の展開だ。円安の助長や国債市場の空洞化につながる可能性もある。(▼「指し値オペ」は日銀が指定した利回りで長期国債を買い取る制度。今回の指し値オペは、10年物国債を対象に0.25%の利回りであれば原則として無制限で買い取る。指し値オペの発動は20187月以来、37カ月ぶりだ)。■忍び寄る「大いなる不安定」・景気短命の40年代に類似(2月15日)20年以降の経済環境は1940年代の米国と共通点が多い。戦時中は軍需が膨らむ一方で物価が統制され、国の戦費調達を容易にするため長短金利も低水準に固定された。財政と金融政策を総動員した「感染症との闘い」と相似形だ。40年代と今のもう一つの共通項は巨額の政府債務だ。ただし戦後は物価急騰が債務圧縮につながった点が今とは異なる。現在のFRBは早めの引き締めでこれ以上の物価上昇を防ぐ構え。インフレによる借金帳消しは政治的にも現実的ではなく今後の財政での景気の下支えは期待しにくい。


原油高が招く株安リスク・インフレ加速(2月15日)株式市場で資源高を背景に「複合株安リスク」が警戒されている。14日に米原油先物が一時約74カ月ぶり高値まで上昇。原油高はINPEX株の上昇率が14日に前週末比で7%となるなど、石油関連銘柄への追い風となったが、世界的な物価上昇圧力を強めた。米労働省10日発表の1月米消費者物価指数(CPI)は前年同月比で7.5%上昇し、およそ40年ぶりの高い伸びを記録。インフレ退治に米連邦準備理事会(FRB)が金融引き締めを急ぐとの見方から「原油高が金利の上昇を生む『負の連鎖』を警戒しなければならない」(国内証券関係者)という。

■10~12月GDP年率5.4%増・通年1.7%増だが、コロナ前には届かない(2月15日)=内閣府15日発表の211012月期国内総生産(GDP)速報値は実質で前期比1.3%増。年率換算で5.4%増だが、緊急事態宣言で消費が大きく落ち込んだ79月期の反動の側面が大きい。21年暦年の実質経済成長率は1.7%となった。3年ぶりにプラスとなったものの、新型コロナが拡大した20年(マイナス4.5%)の落ち込みに比べれば反発力は限定的だ。米国(5.7%)や英国(7.5%)に比べても低い成長率にとどまる。

■エンビプロ、TBMと業務提携(2月15日・産業新聞)=エンビプロHD14日、TBM(本社=東京都千代田区、山﨑敦義社長)と、新素材「LIMEX(ライメックス)」およびプラスチックの資源循環の促進に向け、業務提携契約を締結したと発表した。TBMは今秋、神奈川県横須賀市で国内最大級のLIMEX、プラスチックのリサイクルプラントの運営を開始する予定。エンビプロは主に母材回収を行いつつ、人的資源やノウハウを提供。両社でカーボンニュートラル社会に資する資源循環スキームを構築する方針だ。

 

2月14日

■鉄鋼主力商社7社、大幅増益(2月14日・産業新聞)=鉄鋼主力商社7社の21412月期連結決算は、価格上昇、需要回復を背景に全社が前年同期比で大幅増益。5社が上方修正。阪和興業、JFE商事、日鉄物産は過去最高益を更新する見通しだ。

 

2月13日

各国、即時退避を勧告(2月13日)米国や英国、オーストラリアなど各国は12日までに、ウクライナに滞在する自国民に対して即座に出国するよう促した。米政府は11日、「48時間以内」に出国するよう勧告した。

■住宅高騰、利上げで転機(2月13日)主要25カ国の住宅価格はコロナ後に急上昇し、2179月は前年同期比13%高。22カ国では住宅価格の上昇率が可処分所得の上昇率より大きい。住宅ローン残高が膨らみ、世界の家計債務は219月で55.4兆ドルとコロナ前より約6兆ドル増えた。過去に住宅過熱で経済が打撃を受けた代表例はリーマン危機だ。04年から利上げ局面に転じると0708年には住宅価格が急落し金融機関は巨額損失を計上した。JPモルガンは米住宅投資の伸び率が21年の前年比9%から22年は1%程度に減速するとみる。住宅過熱の調整リスクに世界が神経をとがらせる。

中国、ネット大手へ新規則(2月13日)中国は15日、インターネット企業の外国上場を規制する新規則(ネットワーク安全審査弁法)を施行する。100万人を超える利用者の情報を抱えるネット企業が外国で上場する際、当局のセキュリティー審査を義務付ける。■半導体納期、長期化が深刻(2月13日)半導体調達までのリードタイム(納期)が長期化している。2月時点の納期は最長90週台(2年弱)の部品も出た。供給の増加以上に需要が膨らみ、調達しにくくなっている。211012月のエアコンやデジタルカメラなどの国内生産は2年前から23割減った。半導体要因の供給制約は長引く恐れがある。

 

2月12日

■金利上昇、世界に広がる(2月12日)=米国は10年物国債利回りが2年半ぶりに2%台に乗せた。日本も6年ぶりの水準に上昇。緩和局面は転機を迎えている。金利上昇で利払い負担は増し先進国の利上げは新興国の通貨安圧力になる。輸入物価が上がるうえ、外貨建て債務の負担が増す。通貨安を防ぐため利上げを迫られれば景気を悪化させる。

■企業利益、素材エネ4倍(2月12日)=211012月期決算は素材エネルギーが前年同期比4倍の利益を稼ぎ、金融を抜いて10年ぶりに利益首位に返り咲いた。原油など国際商品の高騰で利益が産業の川上分野に移っている。一方、金融は市場環境の変化が逆風だ。製造業は原材料高や供給制約に直面する。利益が首位になった素材エネルギーもESG(環境・社会・企業統治)投資の圧力は強まっている。欧米の投資家で化石燃料から投資撤退する動きが広がる。市場では「グリーン経済への移行は不可避」との見方が多く、中長期的に利益が再び落ち込む懸念がある。

■ウクライナ緊迫、穀物相場に火種 中東不安定化も(2月12日)=ウクライナ情勢が農産物相場高騰の火種となっている。ロシアは世界最大の小麦輸出国、ウクライナは小麦やトウモロコシなどの幅広い農産物を供給する。有事となれば、両国からの農作物の供給が減る懸念がある。相場が跳ね上がれば、両国産の穀物に依存する中東の政情不安や、一段のインフレ圧力に見舞われる恐れがある。

■仏、原子炉6基新設 50年までに(2月12日)=フランス大統領は10日、50年までに国内に原子炉6基を新規建設すると発表した。温暖化ガス削減とエネルギー自立のために必要だと説明した。EUにも昨今のエネルギー価格上昇が直撃しており、緊張関係にあるロシアに天然ガス輸入の41%、原油輸入の27%を依存する。フランスでもエネルギーの安全保障が意識され、原発は重要だと考える世論が勢いを増している。

 

211

■東南アジア「開国」相次ぐ(2月11日)=東南アジア各国が入国規制の緩和を打ち出している。ワクチンが普及し医療体制が逼迫する懸念が薄れたためだ。フィリピンは10日から、ワクチン接種完了を条件に隔離なしの入国を認める。マレーシアも8日、3月にもワクチン接種完了者の入国時の隔離義務を免除する。隔離なしの入国許可はシンガポールとの特別制度など一部に限られており、水際対策の大幅な転換となる。タイは既に1日から、ワクチン接種完了などを条件に入国時の隔離義務を免除する制度をスタートさせている。

■米消費者物価、約40年ぶり伸び率(2月11日)=米労働省10日発表の1月消費者物価指数(CPI)は前年同月比で7.5%上昇。19822月以来約40年ぶりの高水準。米国では高賃金を求めて離職する人が2112月に430万人台にのぼった。こうした「大離職」が人手不足を深刻にし、221月雇用統計による平均時給は前年同月比5.7%増に加速。賃金全体の底上げが続いている。もう一つは原油高などによるインフレ期待の高まりだ。

■欧州、物価見通し上方修正(2月11日)=EUの欧州委員会は10日、ユーロ圏の22年物価上昇率予測を前回11月時点の2.2%から3.5%に、23年を1.4%から1.7%に引き上げた。エネルギー価格の上昇が起点のインフレは当初の想定以上に長引く見込み。

■日本、企業物価8ヵ月連続5%超上昇(2月11日)=日銀10日発表の1月企業物価指数は前年同月比で8.6%上昇。上昇品目割合は66%。遡れる15年以降で最多。上昇率が5%を超えたのは8カ月連続で、1970年代の石油ショック以来の長さ。

■新興国、苦肉の利上げ加速(2月11日)=新興国の利上げ圧力が一段と強まってきた。FRBの金融引き締めが加速する中、通貨安とインフレを抑制するためだ。資源価格の先高観も強い。ブラジルやメキシコは景気後退が懸念されているにもかかわらず利上げが止まらない。厳しい経済環境下でも利上げに動くのは、通貨安とインフレの悪循環が起きているためだ。景気悪化による税収の減少と通貨安が続けば対外債務の返済余力が低下する。

 

210

■まん延防止、来月6日まで 13都県延長へ(2月10日)=政府の基本的対処方針分科会は10日、緊急事態宣言に準じるまん延防止等重点措置を13都県で延長し、12日から高知県に追加適用する諮問内容を了承した。期間は36日まで。期限を延ばすのは東京、埼玉、千葉、神奈川、群馬、新潟、愛知、岐阜、三重、香川、長崎、熊本、宮崎の13都県。首相は大阪など20日が期限の21道府県の扱いについて「来週中ごろに判断する」と述べた。

■「開国」求める声強まる(2月10日)=日本の「コロナ鎖国」への批判が高まってきた。在日米国商工会議所などは9日、入国制限の緩和を訴えた。欧米やオーストラリア、フィリピンなど各国は入国規制の緩和にカジを切り、日本の水際対策の厳しさは際立つ

■国際商品、1年で5割高 世界不安定化の要因に(2月10日)=原油や金属など国際商品が高騰している。商品総合指数は1年間で5割弱伸び、1995年以降で最大の上昇を記録。ウイルス禍から景気が回復に向かい需要が急増するなかで、地政学リスクが供給を妨げている。輸入依存度の高い一部の国では政情不安につながり始めている。IMFは、現在のエネルギー価格水準を前提に、今年世界経済の成長率を0.5ポイント押し下げると試算する。

■仏独、対ロ懐柔で打開探る(2月10日)=ウクライナ情勢を巡り、独首相と仏大統領が打開に向けた外交を進めている。2015年に独仏ロとウクライナの4カ国協議でまとめたが履行されていない「ミンスク合意」をベースに、ロシアとウクライナに妥協を求める戦略だ。ただ、超大国・米国を抜きにした外交交渉ではロシアに妥協しすぎるリスクがあり、ウクライナが応じない可能性も残る。▼ミンスク合意=フランス、ドイツ、ロシア、ウクライナの首脳らが20152月にベラルーシの首都ミンスクでまとめた和平合意。14年に始まったウクライナ東部での同国軍と親ロシア派武装勢力との戦闘の停止に加え、親ロ派の支配地域への特別な自治権の付与などを盛り込んだ。

 

29

■まん延防止延長へ(2月9日)政府は10日、13日を期限とする東京など13都県の適用延長を専門家に諮る。延長幅は3週間程度とする案がある。8日には新たに高知県が政府に追加適用を要請した。13都県の期限延長とあわせて判断する。

■感染力強いオミクロン派生型が拡大(2月9日)=「オミクロン型」派生型が世界で広がっている。WHOによると、日本を含め57カ国で確認された。派生型は「BA.2」と呼ばれる。従来の「BA.1」が主流だが、感染力は派生型の方が18%高いとの調査がある。一方で重症化のリスクについては現時点では従来型と大きな差はないとみられている。

■米、日本渡航の中止勧告(2月9日)=米国務省は7日、日本への渡航警戒レベルを4段階で最も高い「渡航中止」(レベル4)に引き上げた。レベル4の対象は130カ国超。日本に渡航しなければならない場合はワクチン接種を終えておくよう呼び掛けた。

■米貿易赤字、初の1兆ドル超 保護主義強まる可能性(2月9日)=米商務省8日発表お21年貿易統計(通関ベース)によると、モノの貿易収支の赤字は初めて1兆ドル台に達し、過去最大を更新した。22年も米国の貿易赤字は高水準で推移する見通しだ。支持基盤に労働組合を抱えるバイデン政権は国内生産への回帰を目指す。野党・共和党でも自由貿易に否定的な勢力が増えている。米国が一段と内向きになるリスクは拭えない。


■中国不動産、社債が乱高下 収束へ政府が救済策(2月9日)=中国で不動産企業の社債利回りが乱高下。中国恒大の部分債務不履行(デフォルト)に加え住宅販売が減少し、同業他社にも資金繰り不安が波及しているためだ。中国の住宅販売は2112月まで6カ月連続で前年同月を下回った。中国政府は住宅政策の目標について「安定を第一とする」と宣言。安定策のひとつが金融面での支援強化だ。中国人民銀行と中国銀行保険監督管理委員会は、優良企業によるM&A(合併・買収)を後押しするよう銀行に通知した。

■現代自動車、EVで日本再上陸(2月9日)=韓国の現代自動車は8日、日本で電気自動車(EV)と燃料電池車(FCV)の販売を始めると発表。同社は200912月に日本での乗用車販売から撤退、約12年ぶりの再進出となる。エンジン車は販売せず電動車の展開に絞る。

■景況悪化幅、過去2番目の大きさ(2月9日)=内閣府8日発表の1月景気ウオッチャー調査(街角景気)は、前月比19.6ポイント低い37.9。悪化幅は東日本大震災の113月に続く過去2番目。変異型の感染が広がり、景況感が大幅に悪化した。

■貯蓄率、2年連続34%超 消費支出は0.7%増(2月9日)=総務省8日発表の21年家計調査によると2人以上の世帯の消費支出は実質で0.7%増。勤労者世帯の平均貯蓄率は34.2%と高止まりした。堅調な消費が景気をけん引する米国とは異なり、日本の「リベンジ消費」は勢いがなく、成長軌道への道筋は見えにくい。

■鉄鋼関税、完全撤廃せず 年125万トン分免除(2月9日)=日米両政府は8日、鉄鋼追加関税を4月に一部免除と発表した。年125万トンの無関税の輸入枠を設けることになり、アルミは追加関税を据え置いた。125万トンは日本からの鉄鋼輸入の201819年の平均だ。■世界の高炉、業績拡大鈍る(2月9日)=世界の高炉大手の業績拡大が一服。日本勢は減速感が出ているほか、海外勢も四半期の利益が頭打ちになった。もっとも利益水準は高い。市況や原料価格に合わせ利幅を維持・拡大できるかが好業績の持続性を左右する。

■鉄スクラップ、輸出価格底入れ(2月9日)=鉄スクラップ輸出価格が底入れした。「H2」(韓国向け、FOB)は53000円前後。この1カ月の値上がり幅は3500円(7%)に達した。3月の全国人民代表大会(全人代)で中国政府が景気刺激策を表明し、鋼材需要が春以降持ち直すとの観測が広がっている。これを見越し、中国に半製品を輸出するベトナムなどの需要家が鉄スクラップの手当てに動いているもようだ。

■高炉3社、高収益予想(2月9日・産業新聞)=日本製鉄は連結事業利益8000億円と前回見通しを変えず、14年度以降の最高益を予想。JFEHDは連結事業利益3900億円、神戸製鋼所は連結経常利益820億円とそれぞれ前回予想から上方に修正。22年度は自動車分野の需要回復を見込み、販売是正や体質強化策の進展で高収益を持続する方針だ。

■1~3月鉄鋼生産計画は前期比18%減の2377万トン(2月9日・産業新聞)=経産省8日まとめの21年度第4四半期(13月)鉄鋼生産計画によると、粗鋼は前期比18%減の2377万トンと2四半期ぶりに減る。鋼材生産は前期並み。国内向けは前期を上回る一方、輸出向けは減る。経産省金属課によると、自動車の減産が長引けば下振れもあり得る。

 

28

■ウクライナへのサイバー攻撃(2月8日)=ロシアによるウクライナに向けたサイバー攻撃が急増している。SNS(交流サイト)上の情報工作も含めた検知数は1月に倍増し、ウクライナ政府サイトも停止した。ウクライナを巡る緊張は、軍事力にサイバー攻撃や偽情報流布を組み合わせた「ハイブリッド戦」に拡大する恐れがある。

■米大統領、独ロガス管「稼働せず」(2月8日)=バイデン米大統領とドイツのショルツ首相は7日、ロシアがウクライナに再侵攻した場合、独ロを結ぶ新たなガスパイプライン計画「ノルドストリーム2」は稼働しないと明言。ドイツを含め欧州は天然ガス輸入の4割をロシア産に頼る。ロシアが欧州向けのガス供給を絞り込む事態も想定される。

■欧州ガス危機、出口見えず(2月8日)=欧州の天然ガス危機の出口がみえない。ロシアは欧州向けの輸出を絞り続けており、ウクライナ問題が沈静化した場合でも供給不安の解消のメドは立たない。液化天然ガス(LNG)の世界的な供給余力も、アジアなどの需要拡大によって長期的に低下する見込みだ。今冬が終わっても不安定な供給と高値が続けば、欧州だけでなく世界全体のエネルギー高を持続させるリスクにつながりかねない。

■仏独、衝突回避へ積極外交(2月8日)=マクロン氏は7日にロシアを訪れ、プーチン大統領とウクライナ情勢について会談。マクロン氏は「この対話は(戦争を回避して)安全を保障するための唯一の方法だ」と述べた。独のショルツ首相も7日にワシントンでバイデン氏と会談。独政府によると、8日夜(日本時間9日未明)にはベルリンで独仏とポーランドとの3カ国首脳会談を開く。その後、ショルツ氏は14日にウクライナ、15日にロシアを訪問する予定だ。米政府は最大5万人の民間人が死傷する可能性があると分析する。さらに大規模紛争の余波は欧州全域のエネルギー安全保障をも揺るがしかねない。

■世界の業績回復に減速感(2月8日)=世界の企業業績の拡大に減速感が出てきた。主要約4000社の2213月期の純利益は前年同期比1割増となる見通しで、増益率は211012月期の6割から縮小する。新型コロナウイルス禍からの回復が一巡し、供給制約やインフレが重荷となる。減速する要因はまず、原材料高や供給制約によるコスト増が強まるためだ。利益拡大が目立つのは素材エネルギーのみで、けん引役に欠ける。

■米駐日大使「主権侵害、日米で対峙」(2月8日)=岸防衛相は7日、米国のラーム・エマニュエル駐日大使と会談した。エマニュエル氏は「日米が肩を並べて協力すれば、世界がわれわれの話を聞く」と強調し、日米で対峙する姿勢を鮮明にした。

■中国21年の粗鋼生産(2月8日。産業新聞)=政府の意向を受け最大生産地の河北省は21年粗鋼生産が22496万トンと前年比99%減り6年ぶりに減少。粗鋼2位の江蘇省や3位の山東省など鉄鋼を生産28市・省・自治区のうち18地区が前年を下回った。鉄鋼減産政策は22年も継続されるが一定の生産を求める声が鉄鋼業界内で上がっている。

■日本製鉄、値上げ進行中(2月8日。産業新聞)=電機や建材など多くの需要家と21年度下期に比べトン当たり12万円の値上げで合意したケースが増えているもよう。電機などに対し納入時を価格決定起点とする「納入」商談から、出荷時点を起点とする「積み」商談への変更も求めている。期間は46月、49月と需要家ごとに取り決める。

 

27

■「コロナ鎖国」(2月7日)日本政府は2111月外国人の新規入国を原則停止した。主要国で原則禁止とするのは日本のみで、海外からのビジネス客流入は21110月で前年比9割減。外国人労働者の中には来日を諦め、他国に向かう動きが出ている。

■普通鋼電炉11社、経常損益1社が減益、5社が赤字(2月7日・産業新聞)=普通鋼電炉11社(連結9社、非連結2社)21412月期決算が4日出そろった。資源・エネルギー高が収益を直撃し、経常損益は1社が減益、5社が赤字を計上した。内需回復が鈍く、価格転嫁の遅れが響いている。世界的な脱炭素化への対応に伴う「グリーンフレーション」(環境変動対策を表すグリーンとインフレーションをかけ合わせた造語)が電炉業の製造コストを押し上げており、鋼材マージンや既存の商習慣の見直しなども一段と迫られそうだ。

■総合商社7社、上方修正(2月7日・産業新聞)=総合商社721412月期連結決算が4日出そろった。鉄鉱石、原料炭、銅などの資源価格や鋼材、非鉄金属の国際価格の上昇を背景に金属関連事業の収益が大幅に改善し、全社利益を押し上げた。

 

 

26

■インフラ、とまらぬ高齢化(2月6日)道路や橋などインフラ老朽化がとまらない。トンネルの約4割は危険な状態のままだ。インフラは建設後50年が寿命とされる。国交省によると、全国の道路橋は33年に全体の63%、水門など河川管理施設は62%、トンネルは42%がその目安に達する。政府が20年末にまとめた対策は5年間で約15兆円を投じる。19年の投資額を1996年比でみると約4割減と主要7カ国(G7)で唯一落ち込んでいる。この間に英国は4倍、米国は2.3倍に伸びた。ばらまきを排した投資を急ぐ必要がある。

■金利上昇圧力、日本にも(2月6日)=米欧発の金利上昇圧力が日本にも波及してきた。日本の10年物国債利回りは0.20%と日銀が許容範囲の上限としている0.25%が視野に入る。接近すれば、日銀は無制限に国債を買う「指し値オペ」を3年半ぶりに発動する見通し。金利上昇を抑え込むことで、緩和を続ける姿勢を明確にする構えだ。

■中ロ、民主勢の包囲に結束(2月6日)=ロシアと中国は4日の首脳会談で、米欧との対決姿勢を鮮明にした。ウクライナ情勢と台湾問題では連携を強調。中国へ天然ガスを追加供給することでも合意した。中ロに対抗するため、日米欧の連携が焦点となる。

■米下院、対中競争法案を可決(2月6日)=米議会下院は4日、「米国競争法案」を可決した。半導体産業に520億ドルを投じる。中国とのハイテク覇権争いを制するため、米国も国家主導で対抗する姿勢が鮮明になっている。上院は216月に類似の法案を可決済み。今後は上下院で法案を一本化し、それぞれで再可決したうえで早期の成立を目指す。

■勢い増す米賃金上昇(2月6日)=4日公表の1月雇用統計で平均時給が前年同月比5.7%増となり、伸びは前の月(4.9%)から加速した。賃金上昇はインフレをさらに長引かせる可能性がある。FRB3月の次回米連邦公開市場委員会で利上げする環境が一段と整った。

 

25

■北京五輪開幕(2月5日)=北京冬季五輪が4日、開幕した。20日まで開催される大会に約90の国と地域から約2900人の選手が参加し、7競技、史上最多109種目で競い合う。■東芝、空調子会社を売却 3分割案は2分割に(2月5日)=東芝は2111月に打ち出した会社全体を事業ごとに3分割案は2分割に修正する方向で調整している。本体から半導体などデバイス事業を分社し、発電機器などのインフラサービスは本体に残す。

■資源高、市場の不安増幅(2月5日)=原油価格の上昇が金融市場の不安を増幅している。原油高に伴うインフレに対処するため、主要国の中央銀行は金融緩和の縮小に向かう。過度な引き締めになれば景気を冷やしかねないとの警戒が高まり、株式からマネーが流出。世界の株式時価総額は2021年末比で6兆ドル目減りした。

■韓国、半導体人材の流出阻止(2月5日)=韓国政府が半導体技術者の出入国管理に乗り出す。産業通商資源省と法務省、特許庁、検察庁、国家情報院など政府の関係省庁が技術流出防止のための5カ年計画をまとめた。2022年中に産業技術保護法を改正し、新制度の運用を始める。技術者のデータベースを構築し、防止策の強化が必要と判断した。データベースの登録対象者は国籍を問わない。日系企業の韓国法人で働く日本人技術者も登録義務が発生する可能性がある。産業技術保護法の厳罰化も進める。海外企業に技術を流出した場合、3年以上の懲役刑が科されることになる。韓国は技術を奪う側から奪われる側となった。

■ニッケル、10年半ぶり高値(2月5日)=LME3カ月先物は足元で1トン22千ドル台と年初から1割ほど上がった。1月下旬には一時24435ドルまで上昇し、20118月以来ほぼ10年半ぶりの高値を付けた。電気自動車(EV)用の電池向けに使う純度の高いニッケルの需給逼迫感が強まっていることが背景だ。ロシアを巡る地政学リスクの高まりも供給不安につながっており、取引所在庫の取り崩しが進む。

 

24

WHO「欧州、コロナ安定期入りも」(2月4日)=WHO欧州地域事務局長は3日、新型コロナウイルスの脅威が抑制される「長い安定期」が欧州に訪れる可能性があると語った。ワクチン接種率、冬の終わり、「オミクロン型」の毒性の低さの3つを理由に挙げた。

■国内感染、初の10万人超(2月4日)=新規感染者は3日、全国で104470人と初めて10万人を超えた。東京都は2万人台。▼政府は3日、「まん延防止等重点措置」を和歌山県に適用と決めた。期間は5日から27日まで。重点措置対象は計35都道府県に広がる。

■英中銀が追加利上げ、年0.5%(2月4日)=英イングランド銀行は3日、政策金利を0.25%引き上げて年0.5%にすると発表。買い入れた債券の再投資を止めて残高を減らす量的引き締め(QT)にも3月から着手することを決めた。量的引き締めに踏み切るのは主要中銀で初。消費者物価指数の上昇率が約30年ぶりの水準になり、引き締めを判断した。

■欧州に緩和修正圧力(2月4日)=欧州中央銀行(ECB)も今後の利上げに焦点が移る。コロナ危機対応で導入した緊急買い取り制度を3月末で打ち切るなど段階的に緩和縮小を進める方針だ。物価上昇は一時的としてきたが、ラガルド総裁は12月時点と比べて「物価見通しのリスクは上方に傾いている」とし、年内の利上げは「データ次第だ」と変えた。態度を変えたのは1月の物価上昇率が過去最高の5.1%になるなど「サプライズ」が続いたためだ。ECBは、年末までに0.20.3%程度の利上げがメインシナリオだ。

 ■NY原油、90ドル突破(2月4日)=3WTI原油先物の期近物が上昇し201410月以来、約74カ月ぶりに1バレル90ドル台。米国など堅調な需要が相場を押し上げた。

■日本製鉄、純利益3.1倍(2月4日)=日鉄3日発表の211012月期連結決算は純利益が前年同期比3.1倍の2091億円で、四半期として過去最高となった。1012月期売上高は47%増の17785億円、本業のもうけを示す事業利益は3.6倍の2659億円。事業利益は四半期では193月期に会計基準を変更して以降で最高。1012月期の単体の鋼材平均価格は1トン124400円と前年同期から43%上がり、79月期比でも7%上昇した。

■商社、資源高で収益伸ばす(2月4日)=三井物産、三菱商事、伊藤忠商事、丸紅の4社が3日、223月期連結純利益を上方修正すると発表。原料炭や鉄鉱石、石油などの資源高を背景に、最高益を更新する。三菱商事や三井物産、伊藤忠の純利益は業界初となる8000億円台に達する見通し。▼三井物産は3日、、223月期の純利益予想を前期比2.5倍の8400億円と、従来予想から1200億円引き上げた。上方修正は今期3回目。2度目の修正となる三菱商事は純利益予想を前期比4.8倍の8200億円に上方修正し、3期ぶりに最高益を更新。伊藤忠の従来予想から700億円増やし、前期比2倍の8200億円を見込む。丸紅は253月期に今期予想と同じ純利益4000億円を目指す中期経営計画を発表した。▼住友商事は4日、4600億円の黒字(前期は1530億円の赤字)になりそうだと発表した。銅や原料炭などの資源高が寄与するのに加え、自動車関連など非資源分野も伸びる。

 

23

■世界の感染、ピーク越えか(2月3日)=「オミクロン型」が1月にかけて急拡大したが、直近の新規感染者はピークから5%減った。欧州ではコロナとの共生を模索する動きが相次ぐ。英政府は近く、検査で陽性となった人の隔離義務も撤廃する。ノルウェー政府は1日、規制の大半を解除すると発表。デンマークは2月から全ての規制を撤廃した。

▼NZ、27日から入国規制緩和=ニュージーランド(NZ)首相は3日、入国規制を2月下旬から段階的に緩和する。3月には技能労働者やワーキングホリデー制度の利用者、4月からは留学生の入国を認める。27日から接種完了を条件に、オーストラリアに滞在しているNZ国民について施設での隔離なしの帰国を認める。▼WHOのテドロス事務局長は1日「オミクロン型は重症化率が低いなどの理由で、感染拡大を止める必要がなくなったと考える国があるが、大きな誤りだ。感染が増えれば死者も増える」と指摘した。

■米、東欧に3000人増派(2月3日)=米国防総省は2日、東欧諸国などに計3000人規模の米軍を独自に派遣すると発表。ウクライナ南西部に国境を接するルーマニア、ロシアが最大3万人の部隊を配置した隣国ベラルーシの西部に位置するポーランドなどに軍を送り警戒態勢を強化する。欧州も英国やフランスなどが独自に東欧への軍派遣を検討している。

■ブラジル政策金利10.75%に 1.5%上げ(2月3日)=ブラジル中央銀行は2日、政策金利を1.5%引き上げて10.75%にすると決めた。エネルギー価格の上昇などでインフレは高い水準で推移している。景気は厳しい状況にあるが、中銀は金融引き締めを優先する。

■株式発行、世界で6割減(2月3日)=世界的な株安が企業の資金調達にブレーキをかけている。1月のエクイティファイナンス(新株発行を伴う資金調達)は金額ベースで前年同月比6割減。各国が金融引き締めに転じ、投資家の目線は厳しくなった。2000年前後のITバブル崩壊はIT投資の減少を通じて世界同時の景気減速につながった。新型コロナウイルス下で増えた投資の反動減は、景気回復を鈍らせかねない。

■ばら積み用船料9割安 粗鋼減産響く(2月3日)=ケープサイズ(載荷重量約18万トン)のスポット用船料は221月末に、1日あたり5826ドルまで値下がり。約12年ぶりの高値となった2110月から4カ月で9割超下落。ばら積み船市況を総合的に表す「バルチック海運指数(1985=1000)」も1296となり、11カ月ぶりの水準まで下落した。

 

22

■排出量削減目標、未達に罰則なし(2月2日)経産省は1日、企業がCO2排出量を売買できる取引市場創設の基本構想を発表した。同省は参加条件に(1)50年の脱炭素化(2)30年の排出削減目標を掲げ進捗状況を毎年公表(3)部品を調達する企業の脱炭素化を支援――などを挙げる。企業参加は任意で、各社が定める削減目標の未達にも罰則はない。排出可能量を示して削減を義務付ける欧州とは異なり、実効性が課題だ。規制で縛れない中、期待するのはESG(環境・社会・企業統治)投資の広がりなど金融界の圧力だ。世界では、脱炭素に後ろ向きと判断された企業は融資を受けづらくなっている。▼先行するEUでは、域内で脱炭素のコストがかかる企業と、規制の緩い地域の企業の間で不公平が生まれるとして、事実上の関税にあたる国境炭素税で調整する仕組みも検討している。

■韓国でRCEP発効(2月2日)=日本や中国、東南アジア諸国連合(ASEAN)各国など15カ国が参加する地域的な包括的経済連携(RCEP)協定が1日、韓国でも発効した。日本にとって韓国とは初めての自由貿易協定(FTA)。韓国が日本の工業製品や農林水産品にかけている関税は品目ベースで83%を撤廃。工業品の無税品目は19%から92%に大幅に拡大する。


■世界経済、いばらの回復(フィナンシャルタイム)(2月2日)=IMFが見通しで指摘しているように、世界経済は下振れする要因が多い。一つはコロナが抑えられていないこと。もう一つのリスクは、インフレが簡単に抑えられそうにはないこと。いずれ供給不足は収まるだろう。エネルギーの場合、価格は高止まりして一定の水準で安定するか、下落し始める可能性さえある。ただ金融が歴史的な緩和状態にあることから、需要を安定させるには、なお大幅な引き締めが必要になるかもしれない。IMFは昨年10月「行き過ぎた資産価格の高騰」を指摘した。こうしたリスクは特に新興国・発展途上国にとって重要だ。地政学と気候の分野でリスクもある。緊迫したウクライナ情勢がその筆頭だ。また大半の国が中国を徹底的に抑え込むと決めた。これは国境をまたぐ人の移動が一部で恒久的に制限されることを意味する。「鉄のカーテン」ならぬ「鉄の隔離」となるかもしれない。我々が戻るかもしれない「常態」はコロナ禍前とは異なる。世界は変わったのだ。

■中銀包囲網 メタ追い込む(2月2日)=米メタ(旧フェイスブック)が主導したデジタル通貨「ディエム(旧リブラ)」が発行の断念に追い込まれた。通貨秩序への挑戦ととらえた各国政府・中央銀行が包囲網を形成した。リブラは実現こそしなかったが、世界の中銀を動かした。一斉に中銀デジタル通貨(CBDC)の準備・検討に入り、国際決済銀行(BIS)のリポートによれば、世界65カ国・地域のうち6割が実験段階だ。中国は22年にも本格発行を視野に入れ、日本も今年1月、「26年までに判断する」と述べた。

■豪中銀、量的緩和を終了(2月2日)=オーストラリア準備銀行は1日、国債や州債を大量に購入する量的緩和政策の終了を決めた。インフレ率が上昇し雇用環境が改善していることから、金融政策の正常化を進める。政策金利は過去最低の0.1%に据え置いた。

■メキシコ、景気後退(2月2日)=メキシコの211012月期の国内総生産(GDP)は前四半期比の実質で0.1%減となった。同年79月期(0.4%減)に続く2四半期連続のマイナス成長で、一般的な定義による景気後退局面に入った。

■ユーロ圏失業率、過去最低(2月2日)EU統計局は1日、ユーロ圏の2112月失業率が7.0%に低下。19984月以降の最低水準。感染拡大後に手厚い雇用維持策が実施され、その後、景気回復が比較的順調に進んだためだ。賃上げに波及すれば、金融緩和縮小への圧力も強まりそうだ。▼米12月求人、採用数との差が過去最大に=米労働省1日発表の2112月雇用動態調査によると、非農業部門の求人件数は1092.5万件で、採用数は626.3万人で求人数と採用数の差は過去最大を更新した。雇求人100件に対し58人しか求職者がいない計算になり、労働市場の逼迫度は一段と増している。

■社名、メルセデス・ベンツG(2月2日)=独ダイムラーが21日付でメルセデス・ベンツグループに正式に社名変更した。高級車とバンに集中することを明確にする。

■中国、鉄スクラップ消費を拡大(2月2日・産業新聞)=中国鉄鋼業は22年も鉄スクラップ消費を増やす。転炉や電炉への投入を進めるが、供給に課題を抱え、鉄スクラップ価格上昇につながり、消費の妨げが続いている。中国廃鋼鉄応用協会は加工配送業者の技術・経営レベルの向上を促しつつ、業者に対する税優遇策を政府に提案。鉄スクラップの輸入促進策も政府に求めており、政府の追加施策が消費や電炉普及の焦点となる。

■21年鉄骨需要量は前年比141%増(2月2日・産業新聞)=建築着工統計から算出した21年全国推定鉄骨需要量は462万㌧(前年比141%増)と4年ぶりに増加。鉄骨(S)造床面積45309129㎡と146%増。鉄骨鉄筋コンクリート造は1842463㎡と57%減。■大阪湾岸輸出船積みは、前年比32%減(2月2日・産業新聞)=関西鉄源協議会がまとめた21年大阪湾岸スクラップ船積み数量は、前年比32%減の39875トン。鉄スクラップ相場は「国内高・輸出安」が続いたため輸出向けが大幅に落ち込んだ。「脱炭素化の流れの中、上級品種を中心とした国内需要が増えたことも影響している」(流通筋)という。

 

21

■ユーロ圏急減速・独はマイナスに転落(2月1日)EU統計局は31日、211012月のユーロ圏実質域内総生産(GDP・速報値)が前期比0.3%増と発表。年率換算でも1.2%にとどまる。211012月に前期比年率で6.9%の高成長を確保した米国とは対照的に、欧州経済の回復の弱さが目立つ。21年通年では前年比5.2%成長。1012月にようやくコロナ前水準を回復した。今後はウクライナ情勢がリスク。ロシアが軍事侵攻し米欧が経済制裁に踏み切れば、ロシアからのガス供給への影響は必至だ。エネルギー価格の一段の上昇は、企業収益と個人消費の両面から欧州経済を締め上げかねない

■中国鉄鉱石、不動産安定期待などで急伸(2月1日・産業新聞㌧)=中国鉄鉱石の輸入価格が春節入り直前に年初から30ドルと急伸。春の需要や景気対策予測、不動産市場の安定化期待で粗鋼増産観測が広がった。政府の鉄鋼減産の政策は変わらないが、鉄鋼業は需要見合いで生産を増やすとみられ、原料高を受けて鋼材値上げの動きが出始めそうだ。

******** 

130

日経特集(1)デジタル 仮想が現実、溶ける境界(1月30日)=人口減、気候変動、人工知能(AI)などテクノロジーの急激な進化、そして人類を襲ったパンデミック(世界的大流行)――。常識が過去のものとなる時代がやってきた。▼仮想の自動車工場を再現したのが独BMWだ。生産ラインや働く従業員は本物さながら。遠隔にいる技術者がアバター(分身)として中に入り、設備切り替えなどの作業をシミュレーションする。

〈循環経済〉地球2個の資源、捨てぬ力で解決(1月30日)未来を変えるカギは、新たな資源を使わずにモノを作り出す技術、国・企業・個人の意識や行動の変化だ。そうして実現する循環経済は「サーキュラーエコノミー(円形の経済)」とも呼ばれ、資源を消費し、そのまま廃棄する現在の「リニアエコノミー(直線の経済)」と対比される。日本のように自ら資源を持たない国でも世界を主導できる可能性がある。

英、NATO加盟国へ増派検討(1月30日)米欧はロシア軍がウクライナ国境付近に10万人規模の部隊を展開中とみており、ウクライナ侵攻を警戒する。英政府は29日、北大西洋条約機構(NATO)加盟国への英軍の派兵の倍増を検討と発表。バルト3国のエストニアに防衛用兵器を送ることも検討する。米国も東欧への増派の意向を示しており、足並みをそろえた増派でロシアをけん制する狙いがある。

■米中「金融ブロック化」の足音1月30日)米中対立がマネーの分断を深めている。米国では大型の公的年金にも中国株を排除しようとする動きが出始め、中国も自国企業が米国などに容易には上場できないよう規制を強化している。過去数十年、グローバル化を続けてきた金融の歴史に逆行して米中間で進む「金融のブロック化」。世界経済の効率性を低下させる恐れがある。世界経済の成長メカニズムはじわじわと劣化していくだろう。

■コロナ・バブルが終わるとき(編集委員 滝田洋一)(1月30日)=主要国の大規模な財政、金融政策が大きな置き土産を残した。桁違いのバブルである。 (1)FRBの総資産と(2)米国株、(3)米住宅、(4)原油についてピーク時を100としたグラフを描けばハッキリする。(1)(2)21年末が、(3)は最新の値である2111月がピークとなり、3つの波が見事に重なる。直近の3つの波の重なりをみると、08年のリーマン・ショックの引き金となった米住宅バブルさえ小波にみえてくる。本丸の米ハイテク株が揺らげば、幕が引かれる。3つの大波に乗り遅れているのが(4)原油である。▽FRBが金融引き締めに動いても、インフレ圧力が和らがなければ、投資資金は原油など商品に回ってくる。そんな場面でのウクライナ情勢の緊迫化。ロシアが欧州向け天然ガスの蛇口を締めれば原油にも波及しよう。

 

129

世界各国、相次ぎ「開国」(1月29日)欧米やアジアの主要国が水際規制を緩めている。主要国では日本だけが新規入国を原則停止している。英国は211日から2回接種した人についてはイングランド地方に入国後の検査を不要とする。フィリピンは28日、外国人観光客の入国を210日から解禁する。タイやシンガポールも入国規制を緩和している。

■6G無人化技術、日米で国際標準(1月29日)政府は次世代通信規格「6G」を使った無人化技術について米国と連携して国際標準化に乗り出す。22年度に企業連合をつくり、自動運転車や無人工場のロボット同士の連携をリアルタイムで遠隔から管理する技術の実用化をめざす。米国企業と技術開発や海外展開で連携し、中国勢の寡占を防ぐ。

IMF、日本の債務持続性に警鐘(1月29日)=IMFは28日、対日経済審査を公表した。ウイルス対応の積極財政を評価しつつ、補正予算で歳出が大きく膨らむ近年の傾向には「(財政の規模が)予見可能であること」が重要だと懸念を示した。将来の経済ショックに備えて財政健全化を進める必要があるとみている。

中国不動産の失速急激なら「金融・財政に悪影響」(1月29日)IMF28日発表の中国経済年次報告によれば、「不動産部門が失速すると、金融や財政に悪影響を及ぼす」との懸念を示した。22年実質経済成長率は4.8%と予測した。2110月の前回予測の5.6%から大幅に引き下げた。年次報告は23年に消費が持ち直すと予測しているが、そのためには「より有効なワクチンの接種とゼロコロナ政策の緩和が必要になる」と言及した。

韓国ウォン、下落続く(1月29日)韓国のウォンが28日、対ドルで一時1ドル=1211ウォン台と、206月以来17カ月ぶりの安値となった。FRBが金融引き締めを加速する意向を示してドル高が進んでいるのに加え、韓国銀行が221月以降インフレ対応で利上げに踏み切った。過度な利上げが景気を冷やす「オーバーキル」懸念と北朝鮮のミサイルを発射などから「地政学リスクも」意識されている。

昨年の世界新車販売台数(1月29日)自動車大手の21年の世界新車販売台数は、トヨタが2年連続で首位。2位の独フォルクスワーゲン(VW)との差を広げた。米GM5位に転落したものの、中国で好調な電気自動車(EV)販売は前年比2.3倍と急伸した。

 

128

■英、マスク義務撤廃(1月28日)=イングランドで27日、規制が緩和された。マスク着用義務などがなくなった。デンマークでは2月から規制を全て撤廃する。

米GDP、6.9%増に加速 10~12月(1月28日)=米商務省27日発表の211012月期実質国内総生産速報値は前期比年率換算で6.9%増。ただ高インフレが長引き、個人消費が先行き減速する懸念も出ている。21年通年成長率は5.7%で、レーガン政権の減税で景気が拡大した1984年(7.2%)以来の高水準。20年のマイナス3.4%から回復した。

 

■米3月利上げへ、市場動揺(1月28日)=FRBは26日、3月に政策金利の引き上げを始める。政策金利先行きを予測するFF(フェデラルファンド)金利先物は足元の約0.08%から2212月に1.2%程度に上昇する見通し。利上げ幅を0.25%とすれば4回を織り込んだ水準だ。

米利上げ。米住宅は金利1%上昇で5%下落(1月28日)FRBの利上げは、世界景気を圧迫する要因になる。大幅に膨らんだ企業債務を直撃し、住宅投資にも強い逆風だ。新興国の資金流出リスクの高まりも懸念され、世界経済は耐久力を試される。▼全米住宅価格指数の前年同期比上昇率をみると、2179月期は16%と急伸。たリーマン危機前の0406年の伸びを上回っている。当時はFRBが異例の17回連続の利上げに動き、引き締め効果と欧米の金融機関の信用不安が重なりバブルがはじけた。関係者は米長期金利と住宅価格の相関から、1%の金利上昇で住宅価格が5%以上下がりうると試算する。

優しさ捨てたFRB 40年ぶりインフレ鎮圧局面(1月28日)=FRBが約40年ぶりにインフレ鎮圧を目的にした金融引き締めに入る。「市場に優しいFRB」からの決別は避けられず、市場は株高の支えを失った。やっかいなのは、供給制約や人手不足が長引き、景気減速下で高インフレが定着する「スタグフレーション(景気停滞と物価上昇の併存)」に似た状況になるケースだ。高インフレと景気停滞の板挟みに追い込まれるリスクは消えない。

EV電池の争奪戦激しく(1月28日)車載電池の確保に向けた動きが活発になってきた。日産と仏ルノー、三菱自動車は27日、30年度までに電池生産能力を現在の20倍に高めると発表。同日には電池世界2位の韓国LG化学子会社が株式を上場した。EVシフトのカギを握るのが電池の確保だ。30年の世界のEV販売は3346万台と、20年の15倍に急増。一方で電池の生産能力は世界で4.6倍の増加にとどまる見通し。EVを増産したくても電池の供給が追いつかない状況だ。自動車大手も電池メーカーとの連携で電池の確保を急ぐ。伊藤忠総研の深尾三四郎上席主任研究員は「電池の獲得競争はEVの生産そのものを左右する。自動車メーカーの調達力が問われる」と指摘。電池がEVシフトの成否を握る。

中国「世界の工場」に変調 脱炭素背景(1月28日)脱炭素の流れを背景に中国も60年までにCO2排出量実質ゼロ方針を打ち出した。脱炭素のカギとなる電気自動車(EV)は原油消費の減少につながる。この流れが原油以上に影響しているのが、鉄鋼やアルミなどの加工産業だ。鉄鋼原料の鉄鉱石の輸入量は112千万トンと、年間で過去最高の輸入量を記録した20年から一転減少。輸入が減るのは3年ぶり。アルミ原料のボーキサイトも20年比3.8%減の1737万トン。鉄鋼では21年に粗鋼減産規制も初めて導入するなど、過剰生産の抑制姿勢を強めている。鉄鋼の減産を促すため、半製品の輸入促進や鋼材輸出を抑制方針も併せて打ち出す。関係者は「鉄鋼生産抑制は25年のCO2排出量ピークアウト達成を視野に入れた長期的なもの、今後アルミに波及するかも焦点だ」と指摘。

127

コロナ規制、欧州で緩和(1月27日)デンマーク政府は26日、2月からすべての国内規制を撤廃すると発表。オランダやオーストリアも制限措置の緩和を決めた。

■米、3月利上げ示唆(1月27日)FRBは26日の米連邦公開市場委員会(FOMC)後の声明文で、政策金利を「まもなく引き上げるのが適切だ」と表明した。パウエル議長は「3月会合で利上げ条件が整う」と語った。FRBは203月に新型コロナウイルス対応の緊急利下げに動き、リーマン危機以来のゼロ金利政策に踏み込んだ。3月半ばの会合で利上げを決めれば、2年ぶりのゼロ金利解除となる。利上げの実施は1812月以来だ。

恒大、半年以内に債務再編計画(1月27日)恒大集団は26日、半年以内に初歩的な債務再編計画を提案すると表明した。投資家向けに公式な説明の場を設けたのは初めてだ。

■ロシア経済、インフレ加速・通貨は安値圏(1月27日)=ウクライナ情勢の緊迫化でロシアの通貨安やインフレ懸念が強まってきた。(そのなか)ロシアがウクライナに侵攻した場合、米欧は「厳しい経済的な代償を払わせる」と繰り返す。影響が大きいのは国際資金決済網からのロシアの排除だ。国際銀行間通信協会(SWIFT)からロシアの銀行を排除すれば、ロシアは海外送金などが事実上できなくなる。14年のクリミア併合時もSWIFT排除案は浮上したが、ロシアが猛反発して見送った。中国はロシアへの経済制裁を「形ばかり」とみれば、台湾の武力統一に動いても代償は小さいと判断する可能性がある。

世界粗鋼21年生産・初の19億㌧。中国は6年ぶりに減少(1月27日)世界鉄鋼協会によれば21年世界粗鋼生産量(速報値)は、前年比3.7%増の19億5053万㌧と初の19億㌧に乗せた。中国は3%減の103280万㌧。環境対策で減産を促したため(7月以降、前年同月の実績を下回り)年間生産は6年ぶりに減少へ転じた。その他主要生産国、地域は新型コロナウイルス禍から回復し、中国以外は125%増の91770万㌧と過去最高だった。

■22年度国内鋼材消費、4年連続の6000万トン割れ(1月28日・産業新聞㌧)=鉄鋼連盟は22年度国内鋼材消費は5812万㌧(前年度比40%増)を予想した。2年連続の増加だが、4年連続の6000万㌧割れでコロナ禍前の水準には戻らない。

126

国内感染、初の6万人超(1月26日)新規感染者が25日、6万人を超えた。新規感染者は東京都が12813人、大阪府が8612人でいずれも最多。

■EUが域内移動の制限撤廃(1月26日)=EUは25日、新型コロナウイルスに関連する移動ルールに関する勧告を採択した。ワクチンを接種していれば、到着後の隔離や追加の検査をせずにEU域内を自由に移動できることを確認した。21日から効力を発する。

半導体在庫、不足「半年続く」(1月26日)米商務省は25日、世界の半導体のメーカーや需要家聞き取り調査結果を発表した。企業は不足問題が今後半年は続くとみていることが分かった。需要家在庫の中央値は19年の40日分から219月に5日分に減った。

■米ロ、冷戦期以来の緊張 東欧に米軍派兵準備(1月26日)ロシアによるウクライナ再侵攻を警戒し、米国防総省は24日、の東欧地域に最大8500人規模を派遣する準備に入った。NATOが派遣を決めればこれに加わる。核保有国同士が直接対峙するのは冷戦期以来の事態だ。米欧が資源大国ロシアへの制裁に踏み切れば、影響は世界経済に及ぶ。

世界成長4.4%に減速 IMF22年予測(1月26日)国際通貨基金(IMF)は25日改定世界経済見通しで22年の実質成長率を4.4%と、2110月予測から0.5ポイント引き下げた。21年は前回予測と同じ5.9%と推定した。22年は減速し、23年の伸びは3.8%へとさらに鈍る。インフレの長期化によりFRB金融引き締めに動くことも織り込んだ。22年、23年にそれぞれ3回の利上げを想定。中国は22年に4.8%を見込み、0.8ポイント下方修正。21年の8.1%から急減速する。「ゼロコロナ」政策の影響で内需が弱まっている。ユーロ圏の22年は3.9%0.4ポイント下振れする。新興・途上国では、多額のドル建て債務を抱える国が金利上昇や自国通貨安で債務負担が膨らむ懸念がある。

景気判断を上方修正(1月26日)財務省は25日、全体の景気判断を13カ月ぶりに引き上げた。総括判断は、コロナウイルスや原材料価格の高騰が影響しているものの「緩やかに持ち直している」とした。上方修正は2010月以来、5四半期ぶりとなる。

トヨタ世界生産 最高の1100万台計画(1月26日)トヨタは22年度に世界で約1100万台を生産する計画をまとめた。21年度見込み(約900万台)を約2割上回り、実現すれば16年度以来6年ぶりに過去最高を更新する。新型コロナウイルス禍収束を前提とする。

■中国の鋼材需要、2年連続減も(1月26日・産業新聞)=政府系冶金工業規画研究院予想によれば、中国の21年鋼材需要は95400万㌧と過去最高の20年から47%減の見込み。22年は前年比07%減の94700万㌧と2年連続減の見通し。需要の過半を占める建設業の鋼材需要は投資規制などから22年約55100万トンと09%減る。

 

125

■まん延防止、34都道府県へ(1月25日)=政府は25日、「まん延防止等重点措置」を適用する案を専門家に諮る。適用中の東京など16都県とあわせ対象は34都道府県に広がる。追加地域について期間を27日から220日までの3週間程度とする案を示す。対象は大阪、兵庫、京都の関西3府県と北海道のほか、青森、山形、福島、茨城、栃木、石川、長野、静岡、島根、岡山、福岡、佐賀、大分、鹿児島の計18道府県。19日から広島、山口、沖縄の3県で適用し、21日から東京など13都県を追加していた。

天然ガス「脱ロシア」難路(1月25日)=ロシアのウクライナ再侵攻が現実味を増す中、米欧は経済制裁の準備を加速させている。しかしロシアは天然ガスで世界2位、原油で3位の生産量を誇る。世界経済の急所を握っており米欧は難しい選択を迫られている。▽日本は液化天然ガス(LNG)輸入量の約1割をロシアに、原油は9割を中東産に、ロシア産の割合は5%前後という。21年の発電用石炭(一般炭)は全体の1割程度を占めたとみられる。

ガソリン補助金を発動(1月25日)ガソリン価格が26日、全国平均1ℓ当たり170円以上になる見通しとなった。経産省は石油元売りに補助金を配る価格抑制策を発動する方針。対象はガソリン、軽油、灯油、重油の4油種。いずれも1ℓ当たり5円を上限に補助金を出す。消費者は27日にも補助適用後の価格で購入できるようになる。

症状軽い若者、受診不要で自宅療養に(1月25日)後藤厚労相は24日、若者らは自らの検査で医師の診断なく感染者と判断し、自宅療養に移るのを認めると表明。40歳未満で基礎疾患や肥満などの重症化リスクを持たず、ワクチン2回接種済みの人を例示した。

国有会社の幹部、恒大の取締役に(1月25日)恒大集団は、中国国有の不良債権処理会社、中国信達の香港部門トップを非常勤取締役に任命した。信達は恒大が2112月に設立したリスク管理委員会に委員を派遣。経営再建の重要な役割を果たすとみられる。

北京、大気汚染で工場稼働制限も(1月25日)中国生態環境省は24日、北京冬季五輪の期間中、北京市と河北省などについて「企業の稼働や車両の交通を制限する臨時措置を取ることが可能だ」と表明。北京青年報によると、具体的な業界には言及していないが、鉄鋼やセメントなどの工場で稼働が制限される可能性がある。

 

124

「欧州、感染流行終わり近い」(1月24日) =WHOの欧州地域事務局長はパンデミックについて「欧州での終わりは近いかもしれない」と語った。「集団免疫」を達成し、危機の度合いが下がる可能性に言及した。WHO幹部がパンデミックの終わりに言及するのは異例。欧州では「オミクロン型」が31日までに人口の6割が感染するとの試算がある。

米、ウクライナ退避命令(1月24日)米国務省は23日、在ウクライナ米大使館職員家族に国外退避命令を出した。ロシアによるウクライナ再侵攻を想定した措置になる。

■韓国労災、経営者に刑事罰(1月24日)=韓国で27日、「重大災害処罰法」が施行される。建設現場や工場などで死亡事故が発生した場合に経営者に懲役刑などを科すもので外国企業も対象となる。1年以上の懲役刑または10億ウォン以下の罰金刑が科される。50人以上が働く事業所が対象。問題は安全措置の具体的な中身が曖昧なことだ。

123

オミクロン、感染ピーク越えに1カ月(1月23日)南アフリカや英国など感染拡大国を分析すると、感染がピークを迎えて減少に転じるまでの期間が30日前後であることが分かった。海外の例を東京に当てはめると2月上旬にもピークを迎えることになる。

■世界株、15カ月ぶり下落率、国際商品にマネー流入(1月23日)=世界株指数の下落率は4%。2010月以来、約13カ月ぶりの大きさ。原油高を背景にインフレ懸念が高まり、金融引き締めが加速するとの見方が強まった。金利上昇と株安の同時進行は、債券と株からマネーが流出していることを意味する。主要資産の騰落率をみると原油や銅、金といった国際商品に資金が向かった一方で、ビットコインなどから流出した。

半導体、強まる国策依存(1月23日)米バイデン政権とインテルは21日、2兆円超を投じ米国内に新工場を設ける計画を共同で発表。中国では20年には約15000の中国企業が半導体企業として登録され、先端分野だけで10億ドル近い売上高を上げた。サムスン電子を抱える韓国は「2030年総合半導体強国」を掲げ、半導体産業強化に力を入れる。日本も、先端半導体の育成に補助金を設け、最大で費用の半分を負担することを条件にTSMCの工場誘致を実現した。EUの欧州委員長は219月に「欧州半導体法」の制定を宣言し、産業基盤整備に乗り出す方針を示した。各国は先端半導体の自国生産を目指すが、過度な国策投資は産業のイノベーション創出をはばむ恐れがある。

 

122

■8道府県、まん延防止要請(1月22日)=「まん延防止等重点措置」について大阪など関西3府県と北海道、福島、茨城、栃木、静岡各県が21日、政府に適用を要請した。

■米、コロナ感染減少傾向(1月22日)=米国で感染者数が減少傾向に転じた。20日の新規感染者数は直近のピーク時より1割減った。オミクロン型は爆発的に感染者数が増える一方、感染拡大した南アフリカや英国はすでにピークアウトした。米国でも同様の傾向があり、先行して感染が広がった北東部を中心に減少基調が鮮明になっている。

欧州、規制緩和相次ぐ(1月22日) =アイルランド政府は21日、新型コロナ対策の規制をほぼ撤廃すると発表。スペインのカタルーニャ州では21日から夜間外出規制をやめたほか、デンマークは映画館などの営業を再開。フランスは20日、1月上旬から義務付けていた週3日の在宅勤務のルールを22日に撤廃すると発表した。屋外でのマスク着用義務や集会人数の上限も撤廃する。重症者はこれまでのように増えていない。

インフレ率、春2%視野(1月22日)=総務省21日発表の2112月消費者物価指数は生鮮食品をのぞき前年同月比0.5%上がった。202月以来の伸び。1月は232品目(44%)だった上昇数が12月は298品目(57%)に増えた。

日鉄、タイ電炉買収・建材向け2社(1月22日)日本製鉄は21日、タイの電炉大手2社(GスチールとGJスチール)を買収すると発表。買収額は約880億円を見込む。GスチールとGJスチールの粗鋼生産能力はそれぞれ年158万トン、150万トン。同社が東南アジアに製鉄所を持つのは初めて。現地建材や自動車向けの需要を取り込む。今年度中の完全子会社化を目指す。日鉄にとって日本市場が縮むなか、打開策として重視したのが現地で一から生産する体制づくり。掲げたのが、世界全体での粗鋼生産能力を足元の7000万トン弱から海外を中心に1億トンに引き上げる計画だ。19年末には欧州アルセロール・ミタルと共同で約7700億円を投じインドの製鉄所を買収した。日鉄はこの先も海外拠点の拡充を続ける方針で、「ASEAN(での買収)はこれで終わりではない」(森副社長)。

東京製鉄、今期業績3度目の上方修正(1月22日)東京製鉄は21日、223月期単独税引き利益予想が前期比4.9倍の290億円と発表。093月期以来13年ぶりの高水準。今期業績の上方修正は3回目。▽売上高は91%増の2700億円と従来予想を40億円下回った。鋼材販売価格は前期比約5割高の1トン98400円と、13年ぶりの高値水準を見込む。営業利益は8倍の320億円となる見通し。従来予想は310億円だった。▽21412月期の売上高は前年同期比89%増の1914億円、税引き利益は5倍の210億円。

 

121

オーストリア、成人ワクチン義務化(1月21日)EU加盟国のオーストリア議会は20日、18歳以上にワクチン接種を義務付ける法案を可決。2月から施行される。全成人を対象にした義務化はEUでは初めて。タイ、隔離なし入国を来月再開タイは20日、接種完了などを条件に隔離なしの入国を外国人に認める制度を21日に再開すると発表した。

■製造から廃棄までの排出量、製品単位で表示(1月21日)=経産省は製造から廃棄までの全過程でCO2排出を製品単位で示すしくみをつくる。まずEV蓄電池で検討し、鉄や食料品などに広げる。原材料調達からリサイクルまでのCO2の総排出量の表示は「カーボンフットプリント」と呼ばれる。欧州委員会は24年からカーボンフットプリント義務規則案を公表。27年から排出量が基準より多い製品輸入を禁じる内容で、日本から輸出できなくなる恐れもある。EUは鉄やアルミなどに国境炭素税を導入する構えだ。EU域内の製品よりCO2排出量の多い輸入品に事実上の関税をかけ、26年から負担を求める。

再生エネ電力 熱に変え貯蔵。コスト、電池の5分の1(1月21日)「蓄熱発電」大規模施設が24年に登場する。独シーメンス系や、米アルファベットから独立した新興などが担い手だ。蓄熱発電は電力を熱や化学エネルギーに変え、溶融塩や砕石に蓄える。再び発電する際には、熱から水蒸気をつくってタービンを回す。蓄電コストは現時点で1kw時あたり約1万円とリチウムイオン電池の5分の1。設備を大型化すればさらに安くなる。脱炭素に向けた有望技術として注目を集めそうだ。日本では愛知製鋼と豊田中央研究所、近江鉱業が石灰と粘土鉱物の蓄熱材を使う試験設備を24年ごろに建てる。「蓄熱材は2030年使える」(愛知製鋼)。30年までに数十メガワット時の設備を商用化する計画だ。

■欧州が狙う「水素覇権」 原発回帰で温暖化ガス実質ゼロへ(1月21日)=欧州が原子力発電の活用にかじを切り始めた。ガス価格の高騰で欧州は輸入の4割を頼るロシアに揺さぶられている。再生エネと水素を自前で準備できれば、エネルギー自立を高めつつ、排出ゼロの実現に近づく。原子力で水素をつくる方法はいくつか考えられるが、海水を電気分解して水素を生み出すのが主流。先進各国が開発を進める次世代原子炉である小型高温ガス炉では、高温の熱を活用して水素をつくる方法も想定される。

中国不動産、デフォルト(1月21日)不動産開発の中国奥園集団は19日米ドル建て社債を償還せず、他のオフショア債務も返済しない方針と発表した。オフショア債務について「債務不履行(デフォルト)が起きるか、すでに起きた」と認めた。オフショア債務の総額は現時点で108600万ドル(約1200億円)という。

■21年粗鋼生産9,633万㌧で前年(8,319万㌧)比15.8%増(121日・鉄連hp)=銑鉄生産は7034.4万㌧と前年(6,160.0万㌧)比14.2%増。粗鋼生産は9633.3万㌧と前年(8,319.4万㌧)比15.8%増。粗鋼生産は前年まで6年連続で減少したが、7年ぶりに前年比増加に転じた。12月粗鋼生産は793.4万㌧(前月比1.3%減、前年同月比5.4%増)。1012月期2,420万㌧(前年同期比10.1%増)。▽炉別=転炉鋼7194.5万㌧ (前年6,204.7万㌧)16.0%増、電炉鋼2438.8万㌧ (2,114.7万㌧)15.4%増。前年比では転炉鋼は4年連続の減少のあと5年ぶりに増加、電炉鋼は2年連続の減少の後3年ぶりに増加に転じた。▽電炉鋼比率は25.3%と前年から0.1ポイント低下した。▽鋼種別=普通鋼7377.7万㌧ (前年6,575.7万㌧)12.4%増。特殊鋼2225.5万㌧ (1,743.7万㌧)28.8%増)。年間で1億㌧を下回るのは3年連続。▼今後も1億㌧割れが定着(122日・日経)=需要が拡大してもコロナ前を下回った理由のひとつは、日鉄を中心に足元で進める設備集約がある。日鉄は20年に九州製鉄所八幡、21年には瀬戸内製鉄所呉などで高炉を休止した。今後も日鉄に加えJFEスチールが高炉の休止を予定する。鉄連会長(橋本英二・日鉄社長)は「需要の問題というより生産能力の問題で1億㌧は超えないだろう」と話す。コロナが収束しても、粗鋼生産は以前の水準には戻らない見通しだ。

非鉄、3度目の騰勢 脱炭素で需要も拡大(1月21日)非鉄金属が騰勢を強めている。欧州の電力価格高騰に伴う製錬所減産や在庫減少を受け、非鉄全般に供給懸念が広がった。需給両面での構造変化もある。ニッケル3カ月先物は1923154ドルと、20118月以来の高値。アルミも3050.50ドルを付け、昨年10月下旬以来約3カ月ぶり高値圏。銅は1万ドル近辺で推移し。昨年12月中旬に付けた安値水準から1割ほど上昇した。EV販売の活況は、投資家にとっても格好の強材料だ。LME上場主要6品目合計での投機筋の買越残高は遡れる181月以降でピークを付けた218月以来の水準となった。

 

120

WHO、コロナ渡航制限「価値ない」(1月20日)WHOは19日、新型コロナに関わる渡航規制を撤廃するか緩めるよう加盟国に勧告した。実施する価値がなく、経済的・社会的な負担を各国に強いるためだとしている。

英、コロナ規制緩和(1月20日)=英首相は19日、ウイルス対策の規制を緩和すると発表。27日からイングランドでのマスク着用義務などが撤廃する。感染が落ち着いている上、重症者が増えていないことなどを踏まえた措置だ。▽英政府は2112月、「プランB」と呼ばれる規制を導入した。在宅勤務を推奨しマスク着用が義務付けられた。大規模イベントなどではワクチン接種証明の確認も義務化した。今回、これらの規制を撤廃する。

■米大統領、ロシアに警告=(1月20日)イデン米大統領は19日、ロシアが14年に続きウクライナへの軍事侵攻に踏み切るとの見方を示した。侵攻した場合はロシアの銀行によるドル取引を停止する措置を検討していると明かした。

中国、2カ月連続利下げ(1月20日)中国人民銀行(中央銀行)20日発表の221月最優遇貸出金利(ローンプライムレート)1年物は3.70%2112月の3.80%から0.1%引き下げ、2カ月連続で利下げした。金融緩和で需要を刺激する。

米主要企業23%増益(1月20日)21年1012月期決算では、米主要企業の純利益が前年同期比23%増の予想。インフレ下で最終製品の値上げが浸透し、利益率は上向き傾向にある。22年も強気の予想が多い。米JPモルガン担当者は22年末S&P500予想値を18日の終値より10%高い5050とみる。ただ株価予想の主な根拠となっている企業収益が揺らぐことになれば、相場の波乱要因となるリスクがある。

石油需要予測引き上げ(1月20日)国際エネルギー機関(IEA19日公表の1月石油市場リポートで、21年と22年の世界石油需要予測を上方修正した。「感染急増が石油消費に与える影響は穏やかだ」と指摘し、需要の下押しにはつながらないとの見方に転じた。

インフレ警戒、世界株安(1月20日)世界市場がインフレ警戒に揺れている。19日の日経平均株価の下げ幅は一時、前日比900円超。原油価格が急上昇し、各国が金融引き締めを急ぐとの懸念が強まった。インフレ下では、中央銀行は株安対応よりインフレ抑制を優先せざるを得ない。中銀の支えを失うとの不安が株安に拍車をかけている。

輸出入額とも過去最高(1月20日)財務省20日発表の2112月貿易統計速報によると輸出額は前年同月比17.5%増の78814億円。輸入は原油高の影響で41.1%伸びて84637億円。輸出入ともに過去最高となった。輸出から輸入を差し引いた貿易収支は5823億円の赤字だった。赤字は5カ月連続となる。

JFE、脱炭素へ「移行債」300億円(1月20日)JFEホールディングスは事業モデルを脱炭素に転換するための「移行債」を22年度に発行する(調達資金は300億円)。移行債発行は国内製造業で初めて。50年にCO2排出量を実質ゼロ目標を掲げ、鉄鋼事業の24年度排出量を13年度比18%減らす方針。目標達成のため鉄鋼事業だけで50年までに3兆~4兆円の設備投資が必要で、資金調達が課題だった。

訪日客、過去最少24万人(1月20日)訪日客数は19年に過去最高の3188万人を記録したものの、20年に411万人に急減。21年も減少傾向は止まらず、20年比で94%減った。

LG、EV電池6カ国増産 生産能力、3年で2.6倍(1月20日)韓国LG化学の電池子会社で世界シェア2位のLGエネルギーソリューションが27日に上場する。調達額は韓国取引所史上最大の1兆円超の見通しとなる。調達資金で米国など6カ国での工場建設で電気自動車(EV)用電池の増産体制を整えるほか、次世代電池の開発を急ぐ。米中対立を背景に欧米の完成車メーカーは中国勢からの調達を控える傾向もあり、LGエネの受注残は25兆円に拡大。大規模、同時の巨額投資で首位CATLを追うほか、次世代電池では「高分子系」と「硫化物系」と呼ばれる2種類の特性を持った全固体電池の開発を進める。ドローンや空飛ぶタクシーなどに搭載される軽量のリチウム硫黄電池の開発も急ぐ。

■共英製鋼、海外生産能力を増強(1月20日)=共英製鋼は19日、海外の生産能力を増強すると発表。約190億円を投じ、ベトナムとカナダの電炉子会社にそれぞれ圧延ラインを増設。生産能力を年60万トン増やす。243月期までの中期経営計画で国内外の出荷量を足元から約2割増の年400万トン(国内170万トン、海外230万トン)体制を目指す。

 

119

■WHO、「パンデミック終息遠い」(1月19日)=WHO事務局長は18日、「パンデミック(世界的流行)の終息はほど遠い」と語った。スペインや英国ではコロナをより日常的で危機水準が下がった「エンデミック」とみなす検討が始まっている。感染者の全数把握や隔離などをやめる選択肢も出てくるが、テドロス氏は時期尚早だと指摘した。

■まん延防止、13都県追加(1月19日)=政府は19、東京など13都県に「まん延防止等重点措置」の適用を決めた。期間は21日から213日まで。対象は東京、埼玉、千葉、神奈川の首都圏4都県や愛知、岐阜、三重の中部3県、群馬、新潟、香川、長崎、熊本、宮崎の各県。1月末を期限にする広島、山口、沖縄とあわせ適用の対象は16都県に広がる。

首相、脱炭素 夏までに工程表(1月19日)政府は18日、首相官邸で「クリーンエネルギー戦略」に関する有識者懇談会の初会合を開いた。岸田政権が掲げる新しい資本主義は「炭素中立(カーボンニュートラル)」を経済成長の起爆剤と位置づける。首相は会合で「気候変動問題は新しい資本主義の実現で克服すべき最大の課題だ」と述べた。首相主導で決める政権の主要課題に据え直し、環境省など他省庁も巻き込んで推進力を強める。

かすむ「有事の円買い」地政学リスク、貿易悪化警戒(1月19日)日本に直接関係する地政学リスクとして警戒されるのが、台湾を巡る米国と中国の対立だ。米軍基地のある日本は、台湾有事の際に巻き込まれる可能性も高い。台湾有事となれば海運が混乱し、円安とあいまって「経験のないインフレが起きる可能性がある」(外資系外国為替部長)。

インド、景気下振れ観測(1月19日)=インドで「オミクロン型」の拡大で18日時点では同約24万人に跳ねあがった。各地域で夜間や週末の外出禁止といった対策が広がる。回復基調に乗った経済成長が再び下振れするとの観測が浮上している。

新車販売台数、欧州2%減・米3%増(1月19日)世界市場の約7割を占める日本と米国、欧州、中国の21年新車販売台数が出そろった。欧州では20年比で2%、日本で3%減少。一方、中国と米国は34%増加した。▽欧州主要18カ国の21年の新車(乗用車)販売台数は20年比2%減の1060万台。最大市場のドイツは10%減の262万台。英国は164万台で1%増。日本の国内新車販売(軽を含む)も3%減の444万台。半面、米国と中国は一定の回復を見せた。21年の米新車販売台数は1493万台で、20年比で3%増。中国も4%増の2627万台で、4年ぶりにプラスに転じた。全米自動車ディーラー協会は22年の米国販売が21年比3%増の1540万台、中国汽車工業協会は中国の新車販売が5%増の2750万台になると見通す。

トヨタ世界生産、計画割れ(1月19日)トヨタは18日、223月期世界生産が計画の900万台を下回る見通しと発表。213月期実績(818万台)を上回るが半導体不足の影響を補えなかった。今期計画は219月に930万台から900万台に下方修正していた。

 

118

■首都圏「まん延防止」要請 11都県想定(1月18日)新型コロナウイルスの「まん延防止等重点措置」に関し、東京など首都圏4都県と愛知を含む中部3県が17日に国への適用要請を決めた。期間は21113日の3連休ごろまでの3週間程度を念頭に置く。行動制限がかかるのは20219月末に緊急事態宣言が解除されて以来、およそ3カ月半ぶり。

■五輪チケット、一般向け販売せず(1月18日)=北京大会組織委員会は17日、五輪とパラの観戦チケットを一般販売しないと発表した。チケットは限られた人に分配される。

中国経済「ゼロコロナ」重荷、実質4.0%成長に減速(1月18日)=中国国家統計局17日発表の211012月の国内総生産(GDP)は、実質で前年同期比4.0%増。79月の4.9%増から減速。21年通年の実質GDPは前年比8.1%11年(9.6%増)以来の伸びだが、主因は新型コロナで年初の経済活動が止まった20年の反動だ。雇用も振るわない。寧吉喆統計局長も「需要縮小、供給網の打撃、先行き見通し悪化の三重の圧力に直面する」と認めた。

中国、揺らぐ土地神話(1月18日)=中国の地方財政が悪化している。中国の不動産開発は、地方政府が使用権を開発企業に売る。南昌市の売却収入は21年、前年比7割も減少した。主因は習指導部の不動産投機に対する規制の強化だ。南昌市では219月から12月まで新築物件価格の前月比下落が続く。4カ月連続は7年ぶりだ。国有地使用権の売却収入を全国ベースでも、21111月は前年同期比4%増。20年までの2ケタ増から失速した。官製バブルに終幕論米トリプル安、波乱を予兆(1月18日)官製バブルの終わりに警鐘を鳴らすかのように米国では株式、債券、ドルが売られるトリプル安が進む。4日以降、14日までに米ダウ工業株30種平均は2%安、ドル価値を示すドルインデックスは1%下落し、10年物国債の利回りは0.1%上昇(債券価格は下落)した。資産購入は今回で事実上4回。その度に民間マネーをリスク資産投資へと押しやり株高を演出した。米国のトリプル安は歴史上まれで、過去、市場で波乱が起きた前後にみられたことは気がかりだ。

■日銀、22年度物価見通し1.1%(1月18日)=日銀は1718日に開いた金融政策決定会合で22年度物価上昇率見通しを従来の0.9%から1.1%へと引き上げた。資源価格の上昇などを背景に企業が値上げに踏み切る事例が増えてきたことを反映した。

世界労働市場の回復予測 ILOが下方修正(1月18日)ILOは17日、コロナ禍が深刻として、労働市場の回復予測を下方修正した。22年世界総労働時間はコロナ禍前の19年に比べ、5200万人分に相当する減少(約2%)見通し。21年時点は2600万人分と試算した。

 

117

北朝鮮が弾道ミサイル(1月17日)岸防衛相は17日、北朝鮮が弾道ミサイル2発を日本海に向けて発射したと発表。北朝鮮がミサイルを発射するのは22年に入って4回目。

現実味増す原油大台100ドル(1月17日)原油相場が年内に100ドルの大台に達するとの観測が浮上した。米モルガン・スタンレーは今月11日、「3つの欠乏」と指摘し、在庫、生産余力、投資の不足で北海ブレント原油は年後半に1バレル90ドルになるとする。米JPモルガンは125ドルに急騰してしまう可能性を指摘する。高い油価が続けば、インフレ圧力はいっそう高まる。世界経済への逆風が強まりかねない。

生産性、日本は23位(1月17日) =日本生産性本部によると20年の時間当たりの労働生産性(就業1時間当たりの付加価値)は49.5ドルと、経済協力開発機構(OECD)加盟38カ国のうち23位だった。21位の前年から順位を下げ、1970年以降最低となった。2146月期の労働生産性でもOECD加盟国の半数以上がコロナ前の19年同期と比べてプラスだったのに対し、日本はマイナス2.8%だった。柔軟な働き方への準備不足が考えられる。

アジアの経済覇権争い(下) ASEAN、米中対立で恩恵(1月17日)=中国の米国向け輸出の減少は、ASEAN諸国に2つの大きな変化をもたらした。1つ目は中国に代わりASEANの米国向け輸出が増えていること。2つ目は、米国市場への行き場を失った中国製品がASEAN市場になだれ込んでいること。ASEAN各国は米中貿易摩擦を中国からの生産移管や企業移転の好機ととらえ、中国からの投資誘致を活発化させている。米国ににらまれぬよう中国からの生産移管や企業移転を促すとともに、中国企業との連携を強めている。ASEANは、米中貿易摩擦からできる限りの利益を得ようとしている様子がうかがえる。

 

116

■新興国債務、コロナで膨張・「利上げで経済失速」現実味(1月16日)=コロナ禍の財政支出などで新興国債務が増えている。219月末時点で92.6兆ドルと19年末に比べ2割増えた。物価上昇を受けた利上げが、新興国経済を押し下げる悪循環が現実味を帯び、世界経済のリスク要因になりつつある。FRBは22年に計3回の金利の引き上げを見込み、利回りの上昇がドル高要因になる。新興国が抱えるドル建て債務の返済のハードルが上がる可能性が高い。新興国で増えた債務の8割は中国が占める。19年末以降13.7兆ドル増。中国以外でも債務の拡大が目立ち、219月末で36.4兆ドルと過去最大。

北京でオミクロン確認(1月16日)北京市当局は15日、「オミクロン型」の感染者が同市で1人確認と発表。冬季五輪の開催まで1カ月を切り、中国政府は警戒を強めている。13~14日に上海市と広東省珠海市、同省中山市でオミクロン型感染を確認した。

「エンデミック」欧州で検討(1月16日)欧州で新型コロナウイルスの危機レベルに関し、インフルエンザのように特定の地域で普段から繰り返し発生する状態を示す「エンデミック」に引き下げる検討が始まった。オミクロン型の重症化率が低いことから、社会を正常に近づけるとの考え方だ。一方、世界保健機関(WHO)は現段階では反対している。

パンデミックとエンデミック公衆衛生上の用語で、感染症の世界的な流行を指す「パンデミック」に対し、流行が特定の地域で普段から繰り返されることを「エンデミック」と呼ぶ。新型コロナウイルスはワクチンの接種や集団免疫の獲得などが進み、エンデミックに移行すれば、インフルエンザなどと同様に扱われるとみられている。

 

115

■濃厚接触者の待機10(1月15日)=政府は14日、「オミクロン型」感染者の濃厚接触者の待機期間を現在の14日間から10日間に短縮すると決めた。▼入国時待機も10日14日、水際対策で入国者に求める自宅などでの待機期間を14日間から10日間に短縮すると発表した。全世界からの入国者が対象。▼国内感染、2万人超新規感染者は14日、全国で22045人確認された。2万人を超えたのは202191日以来。▼事業継続へ高まる危機感=「オミクロン型」の急拡大に企業の警戒感が高まっている。マツダは931日、会食やイベントを禁止にした。ダイキン工業も7日から会食を原則禁止にした。

■米中貿易、相互依存強まる(1月15日)中国税関総署14日発表の貿易統計によると21年の対米貿易総額は過去最大。輸出入ともに前年より3割増え、貿易での相互依存はむしろ強まっている。対米貿易総額は前年比29%増の7556億ドルで、3年ぶりに最大を更新。2021年はいずれも対米輸出の増加額が輸入の増加額を上回り、貿易黒字は拡大した。21年は25%増の3965億ドルと、過去最大を記録した。米通商代表部は2110月に中国との貿易交渉を再開したが、今後の方針を決めていない。中国に圧力を強めるため、同盟国とどこまで足並みがそろうかを踏まえて判断する構えだ。

EU、現代重工の大宇買収認めず(1月15日)造船世界2位の韓国・現代重工業による同4位の韓国・大宇造船海洋の買収計画が頓挫した。EU当局が液化天然ガス(LNG)運搬船の寡占化を問題視した。買収破談で業界再編が停滞し、過当競争が長引く可能性がある。

■東証「プライム残留」に市場の洗礼(1月15日)=東京証券取引所が公表したプライム、スタンダード、グロースへの市場再編は、東証を1.2部制に分けてから約60年ぶりの再編となる。4月から東証1部企業の8割超が移行するプライム市場は、持ち合い株などを除いた流通株式の時価総額で100億円以上、流通株式の比率で35%以上などの基準をもうけている。基準をクリアできない企業が直近で617社あり、うち321社が東証2部とジャスダック・スタンダードが母体となるスタンダード市場に移行する。残る296社は経過措置を適用して残る「残留組」だ。その代わり、いつどのように基準をクリアするのかの具体策を明らかにした「適合計画書」を開示し、進捗を定期的に投資家に報告しなければならない。

21年1~11月、鉄スクラップ輸出は680.5万㌧(前年同期比21.4%減)=11月輸出は48.0万㌧。1~11月累計は全体で680.5万㌧。トップは韓国の283.7万㌧(全体シェア41.7%)。2位がベトナム210.8万㌧(31.0%)。3位台湾55.3万㌧(8.1%)。4位が中国。39.0万㌧(5.7%)。8月以降、9月、10月、11月と1万㌧台。5位バングラデュシュ32.3万㌧(4.7%)。6位マレーシア26.5万㌧(3.9%)。▽中国の鉄スクラップ輸入拡大政策が喧伝されたが、北京の冬季五輪を前に鉄鋼強制減産措置の影響がモロに響いた。

■ベトナムの鉄スクラップ21年輸入 634万㌧で過去最多=テックスレポートによるベトナム財務省発表によれば、21年の鉄スクラップ輸入は634万㌧、月間平均52.8万㌧で過去最多。20627万㌧。19558万㌧。輸入平均単価は21442.2/t。20266.7/t。19297.5/t。21年の平均単価は前年比65.8%高で、最近の鉄スクラップ貿易相場の高値推移を映したものとなっている。

 

114

■中国、貿易黒字最大に(1月14日)中国税関総署14日発表の21年通年貿易統計(ドル建て)によると、輸出から輸入を引いた貿易黒字は6764億㌦。前年から3割増え過去最大となった。貿易黒字が最大を更新するのは15年以来6年ぶり。輸出は29.9%増の33639億㌦だった。5年連続の増加で伸び率はリーマン・ショック後の10年以来だ。

韓国中銀が0.25%利上げ(1月14日)韓国銀行は14日の金融通貨委員会で、政策金利を0.25%引き上げ年1.25%と決め、即日実施した。利上げは2111月以来、2カ月ぶり。景気回復が続く中、物価の上昇が続いており、追加利上げでインフレの抑制を狙う。

■日中韓経営者アンケート・「世界経済悪化」中国で上昇(1月14日)=日経新聞が実施した「日中韓経営者アンケート」(2112月)では、中国経営者の22年経済見方は慎重姿勢に傾いている。1年後の世界経済について「緩やかに悪化」「急速に悪化」の回答は合わせて12.6%と、前回回答から10ポイント強増えた。一方、「急速に成長」「緩やかに成長」は約10ポイント減り76.8%となった。特に「急速に成長」は10.5%と前回の53.0%から急減した。コロナの収束時期も「22年内に収束」との回答は日本43.6%に対し中国は13.7%、韓国は22.6%だった。前回は中国で約7割、韓国で約4割が21年内の収束を予想していた。

▼自社の経営上のリスクを聞いたところ、中国は44.2%が「人手不足」と答えた。日本と韓国では感染拡大や供給問題をあげる回答が目立った。日本は「新型コロナによる内需不振や輸出の減少」が36.8%、「半導体、部品、素材不足など供給網の問題」が34.5%だった。韓国でもそれぞれ31.4%28.4%だった。▼自国の脱炭素政策についても聞いた。「進め方が早すぎる」が韓国で73.3%。日本は26.0%、中国は41.0%だった。韓国は石油化学など製造業の割合が高い産業構造のため、企業の二CO2削減への負担が比較的大きい。30年までの中期目標を18年比で40%減に上方修正したこともあり、経営者の警戒感は強い。韓国では政府主導で次世代原子力発電所「小型モジュール炉(SMR)」の開発が始まった。

ポスコ、インドで高炉建設計画(1月13日)ポスコは13日、インドの新興財閥アダニ・グループと合弁で一貫製鉄所の建設計画を推進すると発表。インド西部グジャラート州ムンドラでの建設を検討する。実現すれば、ポスコにとってインドネシアに次ぐ海外で2カ所目の高炉となる。ポスコは2005年にインド東部で一貫製鉄所を建設すると発表したが、地元住民の反対運動もあって15年に計画を凍結した経緯がある。今回、地元財閥と組むことで、州政府の許認可などをスムーズに進める狙いがある。

ベトナム、循環型経済へ新法(1月13日)ベトナムで1日、企業に廃棄物処理を義務づける改正環境保護法が発効した。企業は消費者が使い終わった製品を回収してリサイクルするか、あるいは環境基金に拠出するかを迫られる。2つとも拒否すれば罰金を払わなければならない。新法をテコに循環型経済を築き、国際社会からの批判をかわす狙いだ。

日立、日立建機株を半分売却(1月13日)=日立製作所は51%を出資する上場子会社、日立建機の保有株の約半分を売却する方針を固めた。伊藤忠商事と投資ファンドの日本産業パートナーズ(JIP)に売却する。売却額は約2000億円規模になる。

 

113

■物価混乱、世界にリスク(1月13日)米労働省12日発表の2112月消費者物価指数(CPI)は前年同月比上昇率7.0%と高インフレが続いた。厚待遇の仕事を待つ労働者が多く、人手が集まらずに賃金上昇圧力が強まる。供給制約に拍車がかかる可能性がある。

▼中国の21CPI上昇率は0.9%と、09年以来12年ぶりの低水準。防疫対策の厳しい行動制限で消費の回復が鈍い。節約志向も強く、サービス業を中心に資源高のしわ寄せが行っている。資源高も続き、物価混乱のひずみは世界経済のリスクになっている。

資源価格、騰勢再び(1月13日)原油は米国先物価格が1バレル80ドル超と7年ぶりの高値。欧州では天然ガス価格が昨年1年間だけで4倍近くに急騰し、アジアの液化天然ガス(LNG)価格も高騰。消費者物価指数(CPI)が上昇した。またアルミニウムの国際価格も2008年以来の高値圏で推移。ニッケル国際価格も約10年ぶりの高値を付けた。

景気先行き、不透明感増す(1月13日)=日銀は12日公表した1月の地域経済報告で全地域で景気判断を引き上げたものの、先行きを警戒する声が相次いだ。内閣府が同日発表した2112月の景気ウオッチャー調査(街角景気)では先行きを示す指数が低下した。新型コロナウイルスに加え、原料高や人手不足が重荷になっている。

日鉄、資産売却命令に即時抗告(1月13日)韓国の元徴用工訴訟で敗訴が確定した日本製鉄は12日、同社資産の売却を命じた裁判所の決定を不服として即時抗告した。昨年9月に初めて売却命令を受けた三菱重工業も同様に即時抗告している。

 

112

■欧州人口の半数、68週でオミクロン感染(1月12日)=WHO欧州地域事務局長は11日、今後68週間で欧州の人口の過半数が「オミクロン型」に感染する可能性があると警告した。域内26カ国で毎週、人口の1%超が感染している状況から判断したという。

■往来正常化、世界に後れ(1月12日)=政府は外国人の新規入国の原則停止を柱とする水際対策を2月末まで延長する。新規感染をできるだけ抑える狙いだが、オミクロン型が先行して広がった海外では別の動きが出ている。英国は5日、12歳以上の入国者全員に求めていた検査を廃止すると発表し、入国の規制をなくした。

■FRB議長、資産縮小「年後半にも」(1月12日)=FRB議長は11日、米上院公聴会で、「金融政策の正常化を進める」と表明。「年内に利上げを始め、年後半に保有資産の縮小を始める」と語った。ただ議長は利上げの開始時期については言及を避けた。

21年米新車販売1493万台(1月12日)全米自動車ディーラー協会(NADA11日発表の21年米国新車販売台数は、20年比3.2%増の1493万台。電気自動車(EV)比率は2.9%20年の1.6%から上昇。プラグインハイブリッド車(PHV)は0.5%から1.2%に、ハイブリッド車(HV)は3.1%から5.4%に上昇。トヨタはGMをおさえて海外メーカーとして初めて米国市場で首位になった。▽米新車販売は19年まで1700万台規模で推移。新型コロナ危機追い込まれた20年は1447万台。22年の新車販売は1540万台と予想した。

世界成長、今年4.1%に鈍化(1月12日)世界銀行は11日発表した最新の世界経済見通しで、22年世界全体の実質成長率を4.1%と予測した。昨年6月予測からは0.2ポイントの下方修正。新型コロナウイルスの新たな変異型「オミクロン型」の感染拡大や物価高などを脅威に挙げて「世界経済は21年の力強い回復から、著しく鈍化し始めている」と警鐘を鳴らした。日本は211.7%成長。22年は2.9%成長。23年は1.2%成長を見込んだ。

欧米、強まる金利上昇圧力(1月12日)=長期金利の上昇圧力が欧州などに広がっている。米国では利上げの3月開始と「量的引き締め(QT)」の年央着手を意識し、再び1.8%台に上昇した。ユーロ圏でも一部で年内の利上げ観測が浮上し、ドイツはゼロ%に迫った。米欧の大手金融機関は金融政策の予測を相次いで見直し、利上げの3月開始を予想する声が広がりつつある。22年のグローバル市場は金融引き締めと正面から向き合う。

 

111

外国人新規入国、停止継続の方針(1月11日)岸田首相は外国人の新規入国を原則停止の継続を11日にも打ち出す方針。政府内では2月末まで続ける案が浮上している。

■中国・天津、全1400万人検査(1月11日)=北京市に隣接する天津市で「オミクロン型」が確認され、当局は全市民約1400万人にPCR検査を始めた。天津を出発して北京に入る高速鉄道の乗車券販売も停止した。団体旅行を一時停止するよう通知した。

■米で420万人欠勤(1月11日)=「オミクロン型」のまん延で米国では、公共交通機関の乗務員や医療スタッフなど対面業務に就く労働者の欠勤が目立ってきた。バンク・オブ・アメリカのエコノミストは1日あたり420万人が職場離脱を迫られると試算する。

豚の心臓を人体に移植(1月11日)米メリーランド大学は10日、拒絶反応を起こさないよう遺伝子操作された豚の心臓を男性に移植する手術を成功させたと発表した。世界で初めて。人間と似ている臓器を持つ豚の心臓や腎臓などの移植研究が進んでいた。

 

110

日立、全社員ジョブ型に・社外にもスキル公表(1月10日)日立製作所は7月にも、「ジョブ型雇用」を本体全社員に広げる。国内2万人が対象。スキルは社外にも公開し、専門性の高い人材を広く募る。ジョブ型は欧米では一般的で、職務記述書(ジョブディスクリプション)で職務ごとに必要スキルを明記する。賃金も職務に応じて決まる。ジョブ型を巡ってはKDDI21年管理職に続き、224月一般社員に拡大。三菱ケミカルは214月全社員に導入した。ただ三菱ケミカルやKDDIは職務記述書を社外に公開していない。年功色の強い従来制度を脱し、変化への適応力を高める動きが日本の大手企業でも加速する。

倒産抑制でひずみ蓄積 返済開始で息切れも(1月10日)政府や金融機関が約55兆円の融資で資金繰りをつないだ。中小企業の返済能力は約10年ぶりの水準に低下し、倒産を政策効果で強引に抑え込んだが、支援はいつまでも続くわけではない。関係者は「融資返済が本格的に始まる22年以降、企業倒産が増勢に転じる可能性が高い」と指摘する。21年9月末時点で据え置き期間を「6カ月以内」が34%、「6カ月以上1年以内」が31%と、約7割が融資から1年以内に元金を返し始める契約を結ぶ。22年春以降、こうした企業の返済も始まり、負担に耐えられない企業が増える懸念がくすぶる。

 

19

■米長期金利、コロナ前水準に(1月9日)金融市場の転機が近づいている。米長期金利は71.8%台を付け、感染拡大前まで上昇した。金利上昇に警戒感を強めた投資家は運用先の見直しを進めている。今年に入って業績裏付けに乏しい銘柄まで買われる緩和相場の終わりが近いとみている。財務基盤がしっかりしている銘柄にマネーが流入しそうだ。

18

■英、感染沈静化の兆し(1月8日)=「オミクロン型」が流行する英国で、感染が落ち着く兆しが出てきた。7日時点の新規感染者は約178千人と、ピークを2割下回った。ただ、医療現場では病欠による人手不足が続き、政府は軍を動員して医療体制の崩壊を防ぐ。■独、2回接種でも外食制限(1月8日)=ドイツは7日、「オミクロン型」の感染拡大を抑えるため、レストランや居酒屋への規制を強化する。ワクチンを2回接種していれば入店できたが、今後は追加接種か検査陰性の証明がなければ利用できなくなる。

■「敵基地攻撃」検討(1月8日)日米両政府は7日、外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)を開いた。日本はミサイル防衛を強化するため「敵基地攻撃能力」の保有を検討すると伝えた。極超音速兵器など「ゲームチェンジャー」に対抗する協定も結んだ。

EV大競争・SONY CARの衝撃「ケイレツ」崩す水平分業(1月8日)ガソリン車は車大手が「ケイレツ」と呼ばれるサプライチェーンを一元管理するモデルが強さを誇った。だがEV部品点数はガソリン車の半分の15000点程度。ハードの価値は下がり、代わって高まるのが設計や車両制御などソフト価値だ。車のソフト化は自社の強みに特化し、それ以外は他社に委ねる水平分業への転換を意味する。水平分業化は新興勢がなだれ込む。

 

17

■まん延防止、9日から 沖縄・山口・広島3(1月7日)=政府は7日、沖縄、山口、広島の3県に「まん延防止等重点措置」を適用する案を専門家に諮問し了承を得た。期間は9日から31日まで。飲食店などの時間短縮に加え、酒類提供を停止する。

■ロシア主導部隊、カザフスタン介入(1月7日)=中央アジアのカザフスタンで燃料高を発端とする抗議デモが広がり、ロシア主導の軍事同盟「集団安全保障条約機構(CSTO)」がカザフへの部隊派遣を決めた。トカエフ大統領はCSTOに支援を要請。ロシアは6日、CSTOの決定を受け、空挺部隊をカザフに派遣した。

日豪 「準同盟」の防衛協力強化(1月7日)=日本とオーストラリアは6日、自衛隊と豪軍が共同訓練をしやすくする「円滑化協定」に署名した。中国への抑止強化に向けて「準同盟」の関係を強化する。米軍が日本で活動する際の法的扱いは日米地位協定が定めている。日本が米国以外の国とこうした協定を持つのは初めてだ。

脱炭素「スコープ3」が焦点(1月7日)英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)のニューズレター「モラル・マネー」15日号は「スコープ3」を論じた。主な内容は以下の通り。22年に企業経営者が絶対に覚えなくてはいけない用語があるとしたら「スコープ3」だろう。自社が事業で排出する分は「スコープ1」、他社から供給された電気やガスの使用に伴う排出は「スコープ2」、サプライチェーンなど取引先の排出分は「スコープ3」と呼ばれる。企業が出す温暖化ガスの6590%をスコープ3が占め、この削減が急務とされる(略)。スコープ3の考え方は、取締役会や投資家に対し企業の責任を事業という狭い範囲で捉えるのではなく、より幅広く世界に与える影響で判断することを求めるものだ。供給網の先で何が起こっているのかを把握するのは簡単ではなく、まして管理するなど不可能だというわけだ。だが今年、企業に対してスコープ3排出を把握し、開示するよう求める圧力は間違いなく強まる(略)。こうした動きは、競合他社への対応圧力となる。どの企業の取締役会も、スコープ3の情報開示を求める声から逃れられると思わないほうがいいだろう。

 

16

オミクロン、米欧景気に影(1月6日)=欧米で「オミクロン型」感染が急増し、景気の下押し圧力が強まっている。飲食・宿泊や航空などのサービス需要の落ち込みを示すデータが出てきた。人手不足による供給制約も続きそうで、感染再拡大は22年前半の成長鈍化につながる公算が大きい。JPモルガンは12月末のリポートで、2213月期の米成長率を2.5%と予測し、さらに「下振れリスクがある」とした。米国野村証券も13月期予測を5.0%から2.7%へと大幅に引き下げた。影響は欧州でも広がっている。仏テレビBFMは感染拡大がGDPを最大で2.5%押し下げる可能性があると報じた。ドイツではドイツ連邦銀行が22年の成長率予想を従来より1ポイント低い4.2%に修正している。

世界の新規感染260万人・オミクロン拡大(1月6日)4日の世界の新規感染者数は約260万人。2112月初旬に60万人前後だったが「オミクロン型」の拡大とともに1カ月で4倍強に増えたイタリア政府は5日、50歳以上を対象にワクチン接種を義務付けることを決めた。米国では4日、新規感染者数が7日移動平均で約554千人。過去最多を更新しNY州など東部が中心だった感染の波がフロリダ州など南部にも広がり始めた。▼西安、4万人超集中隔離陝西省西安市の当局者は5日、4日時点で約42000人を集中隔離していると明らかにした。▼香港、米英発の渡航制限香港は5日、8日から米国や英国など8カ国から航空機の乗り入れを禁止。テーマパークやバーも閉鎖する。▼英、入国前検査を廃止=英政府は5日、入国する人に求めていた新型コロナウイルスの検査を廃止する。1カ月前に「オミクロン型」対策として始めたが、英国ではすでにほとんどがオミクロン型になっているため対策は不要と判断した。

■ソニー、EV参入(1月6日)=ソニーが電気自動車(EV)事業に参入する。自動車部品大手と連携して車両を開発・生産し、独自ブランドでの販売を視野に入れる。米アップルもEV事業に参入するとの観測が強まっている。世界の大手テック企業など異業種を巻き込んだ新たな競争が始まる。▼EV800兆円市場を争奪・異業種参入自動車産業は新規参入が難しいとされてきたが、「動力源がエンジンからモーターに変わり、IT企業が参入する契機になる」(鴻海の劉揚偉董事長)とみる異業種の企業が多い。今後10年で800兆円規模に拡大するとされる一大市場は争奪戦の様相を呈してきたが、曲折を予想する声もある。▼クライスラー全車EV 28年以降に欧州ステランティスは5日、北米を中心に展開する「クライスラー」ブランドで28年以降、全車種を電気自動車(EV)にすると発表。米アマゾン・ドット・コムとの協業も発表、EVシフトとデジタル化を加速する。

都市鉱山データ、三菱マテが掘る・ウェブ取引で60カ国の廃基板回収(1月6日)三菱マテリアルは、電子基板の廃棄情報を世界規模で集約できる取引システム(MEX)を構築した。世界各国のスクラップ会社をネットワークで結び、廃基板をいち早く確保する体制を整える。▽三菱マテは世界の廃基板類の約2割、14万トンを回収・処理し、銅など金属資源に再生している。処理量は世界最大級だ。廃基板の約7割は海外約60カ国・地域から調達し、取引先は数百社に及ぶ。三菱マテはMEXで商社を介さず回収業者と直接つながる。取引拡大の鍵となるのが含有金属の成分データだ。データが蓄積されれば、サンプルを分析しなくても国や地域ごとの含有成分を予測し、処理を依頼された時点で生産計画に反映できる。都市鉱山事業の歴史は浅く、三菱マテは都市鉱山のビッグデータをいち早く蓄積し、世界で取引される廃基板の事実上の標準品質をつくりたい考えだ。

■鉄鋼連盟会長「日本鉄鋼業はゼロカーボン・スチールに挑戦」(1月6日・産業新聞)=鉄鋼連盟橋本英二会長(日本製鉄社長)は5日、「日本鉄鋼業は中・長期的な動向を見据えた最適生産体制の構築を進め、ゼロカーボン・スチールに挑戦し、責任ある行動を続けていく」、「真剣に議論していかなければならない」との年頭あいさつを書面で訴えた。

 

15

WHO、オミクロン型症状「軽い」(1月5日)WHO新型コロナウイルス対策チームは4日、変異型「オミクロン型」の症状に関して、他の変異型よりも軽い可能性が高まっているとの見方を示した。肺に達して重症化するリスクが低いとした。

感染、3カ月ぶり1000人超(1月5日)感染が確認された人は4日、都道府県全体で1151人。空港検疫などでの確認を除いて1000人を上回るのはおよそ3カ月ぶりとなる。

■オミクロンの全員入院見直し(1月5日)=感染が急拡大する地域で陽性者全員の入院体制を見直す。 (1)陽性が判明した翌日までに患者に連絡し、健康観察や訪問診療を開始(2)療養開始の翌日までに血中酸素濃度を測るパルスオキシメーターを届ける(3)診断翌日までに飲み薬を投与――の体制を構築する。

米英で入院増・米新規感染100万人超(1月5日)米ジョンズ・ホプキンス大の集計によると、米国の1日あたり新規感染者数は3日、100万人を超えた。1日の新規入院者数(7日移動平均)は12739人。新型コロナに感染した医療スタッフなどが勤務できなくなり、医療現場での人手不足も大きな問題になっている。

原油増産ペース維持決定 OPECプラス(1月5日)OPECプラス」は14日、現行の原油増産を2月も続けると決めた。毎月日量40万バレルずつ増産する従来の方針を維持する。米国などが求めた追加増産について、OPECプラスは重ねて拒んできた。21年に逼迫感が強まった世界の原油需給が緩和に向かっているからだ。

日米株「2022年は一段高(1月5日)年明けの株式相場は海外、国内ともに堅調。3日は米ダウ工業株30種平均が最高値を更新し、4日は日経平均株価も500円超上昇した。市場関係者による22年見通しも株高持続の期待は強い。ただFRBによる金融引き締めや米中間選挙を控え、年後半に株価の調整を予想する声も目立つ。大和証券の阿部健児チーフストラテジストは、日経平均株価(4日は29301円)が年末にかけ35000円程度まで上昇と予想。日本株は債券対比で割安感が強く海外投資家の買いも入りやすいという。

円急落、116円台(1月5日)=円相場は4日、1ドル=116円台まで下落し、171月以来5年ぶりの安値。FRBによる政策金利の引き上げが意識され、日米金利差が拡大するとの観測から円売り・ドル買いが進んだ。あおぞら銀行の諸我晃チーフ・マーケット・ストラテジストは新年の市場で「FRBによる利上げ観測が改めて強まった」と話す日米の金利差が拡大し、年内に1ドル=119円程度まで円安・ドル高が進むとみる。

恒大にマンション解体命令 香港で株取引は再開(1月5日)中国恒大集団は3日、海南省で建設中の住宅プロジェクトに地元政府から解体を命じられたと発表した。解体は損失計上につながりかねず、経営再建の新たな重荷となる可能性が高まっている。恒大は4日、21年の住宅販売実績などを開示後、午後から香港取引所での株式売買を再開した。

トルコ、インフレ加速(1月5日)トルコ統計局が3日発表した2112月消費者物価指数(CPI)上昇率は前年同月比36%。単月では19年ぶりの高さ。通貨リラ安による輸出増がけん引して国内総生産(GDP)は膨らむが、賃金上昇が物価高に追いつかず、市民生活は圧迫されている。通貨安を追い風に輸出は好調だ。21年の輸出額は過去最高。製造業などがけん引し、21年通年の実質成長率は10%前後と見込んでいる。

■トヨタ米販売、90年君臨のGM抜く(1月5日)=トヨタの21年米国新車販売台数が233万台となり、米GMを抜いて首位。GM1931年にフォードを抜いて以降90年間、一貫して米国で販売トップを続けてきた。米国で海外車メーカーが販売トップになるのは史上初めて。半導体不足で大幅な減産を強いられたGMに比べ、トヨタは影響が限定的だった。その他の日本車メーカーはホンダが20年比9%増の146万台、日産が同9%増の97万台。SUBARU(スバル)、マツダ、三菱を加えた6社合計販売台数は同9%増の579万台。

産業資材、鋼材価格が在庫増で天井感(1月5日)=自動車減産が響く鋼材を筆頭に在庫が膨らみ、騰勢一辺倒だった価格にも頭打ちの気配も漂う。薄鋼板の主要3品種(熱延、冷延、表面処理)のメーカー・流通の国内在庫は2110月末速報値で4525千トン。198月末以来の高水準。鋼板加工事業者の幹部は「相場は完全に頭打ちだ」と嘆く。熱延鋼板(1.6㎜品)は東京流通価格は現在122500円前後。2011月の76千円前後から駆け上がったが、219月以降横ばいだ。H形鋼はビジネスホテルなどが伸び悩み、小型サイズの荷動きが鈍い。「ときわ会」がまとめた2111月末時点の在庫は183700トン。前年同月より7.2%多く、流通価格の上伸も止まった。

14

■日経大発会、景気敏感株に買い(1月4日)大発会の4日の東京株式市場で日経平均株価は昨年末比51008銭高の2930179銭で終えた。終値としては211125日以来の高値。前日に米株式市場でダウ工業株30種平均が過去最高値を更新した。

EV下取り、電池劣化で低め(1月4日)=電気自動車(EV)。消費者は増えつつある。一方で購入をためらう理由になるのが、買い替え時の下取り価格だ。同年数車でも、ガソリン車と比べ下取り価格が安くなりやすい。スマートフォンの電池の持ちが悪くなるように、EVもバッテリーが劣化すると航続距離が短くなる。下取り価格が抑えられる要因になる。

乗用車販売 中古が主役(1月4日)21年49月に国内で売れた乗用車の新車は、約167万台(軽自動車含む)。中古車はその1.6倍延べ268万台売れた。中古車の需要が高まっていることに加え、新車販売では数年後に下取りに出すことを前提に月々の支払額を抑える「残価設定型ローン」の利用が広がり、比較的新しい中古車が流通している事情もある。

メルセデス、1000キロ走るEV(1月4日)独メルセデス・ベンツは3日、満充電で1000㎞以上走れる電気自動車(EV)のコンセプト車「ビジョンEQXX」を発表。25年ごろ発売する。メルセデスは21年夏に、30年にもすべての新車販売をEVにする計画を発表した。

■恒大株、香港で取引停止(1月4日)香港取引所は3日、恒大集団の要請で取引を停止した。恒大は中身を明かさずに売買を止めると発表した。インターネット上では海南省地方当局が恒大物件の解体を命じたとの情報が流れているが、取引停止との関係は不明。

22年10大リスク、「中国のゼロコロナ失敗」が首位(1月4日)米調査会社ユーラシア・グループは3日、22年世界の「10大リスク」を発表。1位に中国が変異型を完全に封じ込められず、経済の混乱が世界に広がる可能性を指摘した。2番目が巨大ハイテク企業による経済・社会の支配だ。米議会の中間選挙後の混乱もリスクに入れた。11月の同選挙では野党・共和党による上下院の過半数奪還が「ほぼ確実視されている」と指摘する。

 

13

再生エネ普及へ送電網 2兆円超投資(1月3日)=政府は再生可能エネルギーの普及のために次世代送電網を整備すると打ち出す。岸田首相は226月に策定する「クリーンエネルギー戦略」で示すよう指示した。(1)北海道と東北・東京を結ぶ送電網の新設(2)九州と中国の増強(3)北陸と関西・中部の増強――を優先して整備。(1)30年度を目標に北海道と本州を数百キロメートルの海底送電線でつなぐ。現状は最大90kw。北海道から東京までを4倍の同400kwにする。30年時点の北海道洋上風力発電目標(124万~205kw)の23倍にあたる。九州から中国は倍増の同560kwにする。1015年で整備する。投資は総額2兆円超になる。主に送配電網の利用業者が負担する。

EUの欧州委員会、原発は「脱炭素に貢献」(1月3日)EUの欧州委員会は1日、原子力と天然ガスを脱炭素に貢献するエネルギーと位置づける方針を発表。一定の条件下なら両エネルギーを「持続可能」と分類。欧州委は環境面から持続可能性のある事業かどうか仕分ける制度「EUタクソノミー(分類法)」を設けており、これに原子力やガスを追加する。フランスや東欧諸国が、原子力やガスは脱炭素に資すると認めるよう訴えていた。

22年、主要国で大型選挙(1月3日)=22年は主要国で大型選挙が相次ぐ。今年は夏に参院選、11月には米中間選挙がある。米中間選挙で下院は選挙区割りが変わる。中間選挙で民主党が上下両院で過半数を失うとの観測がある。選挙を意識すれば、米国は秋まで内政一色になる可能性がある。中国も今秋、5年に一度の共産党大会がある。習近平国家主席は3期目の党総書記を務める公算が大きい。3月には韓国で大統領選挙。新政権発足は5月。フランスでは大統領選が4月の予定。オーストラリアの総選挙は5月が有力とされる。

日本経済、年後半は成長鈍化・エコノミストに聞く(1月3日)22年前半は「大規模な財政政策による景気の下支えが設備投資などの回復を促す」とみられる。エコノミストの予測平均では22年度の設備投資も前年度比4.3%増と21年度の2.2%増から加速する見通しだ。ただコロナで落ち込んだ反動増による需要が続くのは前半までとの見方が大半だ。後半は221012月期は1.7%成長と伸びは鈍化する。22年を通したシナリオの主なリスク要因としてはコロナの感染状況とその対策、インフレ懸念が挙げられた。2213月期の成長率はエコノミストの平均こそ5.1%だが、予測の最大値は8.1%、最小値は0.5%と割れた。世界的なインフレも不安材料だ。米国のインフレが加速し、利上げが想定以上に前倒しされれば、市場の混乱を招きかねない。資源高と低成長でスタグフレーションに陥る可能性もある。22年も経済正常化の勢いを止めない難しいかじ取りが続く。

市場、株高・円安を予想(1月3日)市場関係者の間では22年後半にかけ一段の株高と円安・ドル高を予想する声が多い。金融市場が変動要因として注目するのが米国の利上げの行方だ。FRBは量的金融緩和を3月に終え、22年に3回の政策金利引き上げを展望する。中期的には日米の金利差が開き、円安・ドル高が進むとの見方は多い。みずほ銀行の唐鎌大輔チーフマーケット・エコノミストは1ドル=123円程度を予測。

「失われた33年」でいいのか(1月3日)世界の主要株で構成するMSCI全世界株指数はこの間5倍以上になった。昨年は世界で株価の最高値が続出した。ところが日経平均は89年末の8割以下。日本株の「埋没」は、世界経済における日本の存在感が薄くなったという警告だ。日本の国内総生産(GDP)が世界に占める比率は94年の約18%がピーク。18年以降は6%を下回る。株式時価総額の世界上位500社中、89年は203社を日本企業が占めていたが、昨年11月では31社しか残っていない。

「停滞の米国」に身構えよ(1月3日)=22年の世界で最重要の政治イベントが、11月の米中間選挙だ。議会での与党・民主党の優位が崩れれば、米国内だけでなく国際情勢のパワーバランスも変化する。「停滞の米国」に我々も身構える必要がある。中間選挙でバイデン氏の民主党が優位を失えば、法律の制定はほとんど進まない。空白の隙を突くのは長期統治の路線を確保した強権勢力だ。台湾への脅しを続ける中国の習近平(シー・ジンピン)。ロシアのプーチン大統領はウクライナ侵攻の構えをちらつかせる。

東南ア、22年成長率5.1%、ADB予測 利上げ遅れで通貨安も(1月3日)東南アジア経済は22年、輸出主導の回復基調が続く見通しだ。アジア開発銀行(ADB)は東南アジアの22年成長率が5.1%と、21年の3%から高まると予測する。景気回復の見通しを受け、東南アジアの中銀は政策金利の据え置きから利上げへの転換を模索する。シンガポールのユナイテッド・オーバーシーズ銀行(UOB)は22年中に、インドネシア、マレーシア、フィリピン、タイの中銀が利上げを決めると予想する。中でもインドネシア中銀は22年後半に計4回利上げし、政策金利は今の3.5%から22年末には4.5%に上がるとみる。

 

11

成長の未来図(1)資本主義、創り直す(1月1日)戦前の大恐慌期、戦後の冷戦期と度重なる危機を乗り越えてきた資本主義は再び輝きを取り戻せるのか。いま直面するのが「第3の危機」だ。過度な市場原理主義が富の偏在のひずみを生み、格差が広がる。格差は人々の不満を高め、資本主義と民主主義の両輪がうまく回らなくなり、中国を筆頭とする権威主義が台頭する。▼混沌とする世界で日本は生き残れるのか。GDP成長率は年平均0.7%と北欧を下回るのに、ジニ係数は0.33と北欧より高く、幸福度は低い。▼中国のGDP成長率は日米欧をしのぐ年平均9.0%。だが成長の裏で格差が広がり、幸福度は日米欧を下回っている。習指導部は文化大革命をほうふつとさせる「金持ちたたき」に動き、最新のデジタル技術も総動員した「統制」で資本主義と一線を画そうとし始めた。

グリーン金融、企業や銀行に情報開示圧力(1月1日)環境問題解決を目指す「グリーン金融」が拡大。投融資先の温暖化ガス排出量の実質ゼロを目指す金融機関は世界で約450にのぼる。GFANZ(ジーファンズ)とはグラスゴー・ファイナンシャル・アライアンス・フォー・ネットゼロの略称。50年までに投融資先の排出量実質ゼロを目指す銀行や保険、資産運用会社などからなる団体。▼中央銀行による気候変動リスクの点検も、金融機関にとって圧力になりそうだ。欧州中央銀行(ECB)やブラジル中央銀行は22年、気候変動リスクが金融機関の財務に与える影響を調べるストレステスト(健全性審査)を実施する見込みだ。▼日銀は2112月から、金融機関の脱炭素につながる投融資を後押しする「気候変動対応オペ(公開市場操作)」を開始した。

■22年1月食料高騰、脱炭素で10年ぶり高値(1月1日)国連食糧農業機関(FAO)が算出する食料価格指数(1416=100)は2111月時点で134.4116月以来の高値を記録した。食用油の原料になる菜種は20年末に比べて7割上昇。粗糖(砂糖)は21%上がり、小麦は22%高となった。脱炭素化は肥料価格の上昇を通じて穀物の生産コストも押し上げる。11年に始まった中東の民主化運動「アラブの春」は食料高騰が一因とも指摘される。資源・食糧問題研究所の柴田明夫代表は「脱炭素を背景とする今の食料高は長引きそう」と話す。