「日本鉄スクラップ 鉄鋼と業者140年史」を10月6日、発刊いたしました。
本書は鉄屑需給が180度転換した1985年を分岐に「第一部 伊藤信司と稲山嘉寛の時代(1877~1985年)」と「第二部 渡来系業者とゼロカーボンの時代(1985~2021年)」の二部構成としました。
本書の執筆は「評伝 伊藤信司と稲山嘉寛たち」の標題で、2018年2月からとりかかりました。狙いは、明治から現在に至る鉄屑業の流れと同時に戦後鉄鋼産業の一大争点だった鉄屑カルテルの実態を、稲山嘉寛と伊藤信司を通して明らかにすることにありました。
また鉄屑カルテル後の業界の動きを「鉄リサイクル新時代のなかで」として書き繋ぎましたが、しかし90年代以降の異業種参入とその後の変化は、全くの異次元でした。
この時代変化を正確に映すには、新たな枠組みがいる。
そのため思いって上記の二部構成に改変しました。全く予想外の展開でしたが、時代の流れに従いました。その結果、本稿は「伊藤信司と稲山嘉寛たち」と「渡来系業者とゼロカーボン」の過去と現在を二つながらに一つにつないだ構成となりました。
ですから、どちらから読み始めてもいいのです。
過去が現在となり、現在が過去に通じる・・・歴史と評論。その試みとなりました。
詳しくは別項の「刊行物案内」をごらんください。
再び生きる 新たな誕生の日に 10月6日