■トルコ向け貿易相場、弱含み(12月4日)=12月2日時点のトルコ向け大型船・商談指数HMS(80:20)は343.00㌦CFR。前週(11月11日)価格から23.00㌦安。大統領選の結果を受け、米ドルの1強、ユロー安から欧州筋の成約が相次ぎ、米国筋も安値での成約に応じている。さらに割安な中国製品との競争への先行き警戒感も戻って来たとも伝えられ、ドル建ての国際相場は弱含み様子見の気配。さらにトルコ国内の鋼材市場の下落や輸出相場の落ち込みも安値要因に指摘されている。
■米国コンポジット・プライス、316.67㌦でよこばい(12月4日)=12月2日付け米国コンポジット・プライス(ピッツバーグ、シカゴ、フィラデルフィアの3都市需要家渡しNo.1HMS平均価格)はロングトン当たり316.67㌦で前週と同値だった。
■LME鉄スクラップ先物・現地12月2日:1ヶ月=351.5㌦。2ヶ月=345.0㌦。3ヶ月=350.5㌦。6ヶ月=359.5㌦。12ヶ月=376.0㌦。
■POSCO、HSに50,000円(CFR)でビッド、前回価格で据置(11月29日)=テックスレポートによれば、POSCOは28日、直系商社のPOSCOインターナショナルを通じ、12月25日を船積み期限とする日本玉にオッファーを集め、HSに50,000円(CFR)、新断バラに49,000円(CFR)、SHRに48,000円(CFR)、のビッドを提示した。同社が11月21日に出した指値と同値。荷揚げ地は光陽または浦項、買い手のオプションで東京湾からの場合でトン当たり3,500円程度とみられ、FOB換算価格はHSは46,500円程度に相当する。
■東京湾岸FAS相場、中心価格帯は横ばい(11月29日)=テックスレポートによれば、28日現在、船橋中央埠頭(千葉県)や川崎市営埠頭(神奈川県)など東京湾岸の主要埠頭のH2ヤード買値は42,000~42,500円中心で、上値は500円程度切り下がっている。HSは46,000~46,500円中心、新断は45,000~45,500円中心で前週比横ばい推移。HS、新断とも高値は前記の500円高見当。
■H2炉前価格(鉄源協会・11月27日)=11月第4週:関東41,500円(先週41,500円)。前年同期49,000円。▽関西37,000円(先週36,625円)。前年同期47,000円。
■異形棒鋼価格(鉄源協会11月25日):11月第3週=東京114,000円(先週116,250円)。▽大阪99,000円(先週99,000円)
■東京製鉄、10月29日購入分から九州工場は1,000円上げ(10月28日)=東京製鉄は29日購入分から九州工場は1,000円引き上げた。同社は10日購入分から田原工場、名古屋サテライトヤードで一律1,500円、岡山工場、関西サテライトヤードで同1,000円、高松鉄鋼センターで同500円、宇都宮工場で同3,000円、引き上げたが、九州工場だけは据え置いていた。今回、遅ればせながら、九州工場も引き上げた。
各拠点の特級価格は、田原(海上・陸上)=41,500円、名古屋サテライト(陸上)=40,000円、岡山(海上・陸上)=41,500円、関西サテライト(陸上)=40,500円、高松(陸上)=40,000円、九州(海上・陸上)=41,500円(1000円上げ)、宇都宮(陸上)=41,500円となる (tokyostee.co.jp)
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直近 日経新聞、業界紙、各社㏋要約
■トランプ氏、日鉄の買収「完全に反対」(12月3日・夕)=トランプ次期米大統領は2日、日本製鉄によるUSスチール買収計画について「私は完全に反対だ」と自身のSNSで表明した
■ナンセイスチール、ベトナム電炉の委託生産開始(11月29日・産業新聞)=ナンセイスチールが買収予定のベトナム電炉のポミナ2製鉄は7月からナンセイスチールによる委託生産期間に入り、11月生産量は2万8000トンを見込み、今後も2万5000―3万トンの生産を計画。
■伊藤忠丸紅鉄鋼など3社、建設業界向けGXに協力(11月29日・産業新聞)=伊藤忠丸紅鉄鋼は28日、ネクストフィールド、NTTコミュニケーションズと建設業界向けGXに関する覚書(MOU)を日締結し、正式に協力関係を結んだと発表。建設業界の脱炭素化を加速させるためのGXソリューションの検討を開始。建設業界における脱炭素の取組みを支援する。
■首相「USスチール買収承認を」 バイデン大統領に書簡(11月28日)=USスチールの買収計画を巡り、石破首相がバイデン米大統領に計画の承認を求める書簡を送ったことが27日、分かった。日本政府関係者が明らかにした。日鉄は12月23日に期限を迎えるCFIUSの審査をへて、12月末までの買収完了を見据える。
■「グリーン鉄」使った製品、国が優先調達へ(11月27日)=環境省は25年1月をめどにグリーン購入法の対象を定めた基本方針を改定する。地方自治体にも努力義務が課される。各省庁や自治体は購入実績も開示する。国や地方自治体は25年度の契約から、製造時に排出する温暖化ガスを減らしたグリーンスチールを用いた製品を優先して調達する。今回の追加は24年6月までに日本鉄鋼連盟からの要望を受けて検討が進んだ。
■日鉄のUSスチール買収審査 米共和議員「独立性に疑義」(11月27日)=USスチールの買収計画を巡り、米共和党の議員が、対米外国投資委員会(CFIUS)による審査の独立性に疑義があるとの書簡をイエレン財務長官とレモンド商務長官に送った。バイデン米大統領を支持した労働組合が買収に反対していることを踏まえ、安全保障の確保を最優先の目的とすべき審査で「政治的な利益」が優先された恐れがあると疑問を投げかけた。
■東京製鉄、製品物流機能を高める(11月25日・産業新聞)=東鉄と東北地区鉄骨加工最大手のカガヤ(本社=盛岡市)は物流面で連携しH形鋼の効率輸送を目的に24年11月から陸上便で共同輸送を開始した。
*東鉄は、群馬県伊勢崎市に伊勢崎・製品ストックヤード(物流会社のスペースを賃借して設置した製品在庫拠点)を24年5月に開設した。
■中国鉄鋼「過熱」で飛び火 対日ダンピング調査増加(11月20日)=中国の鉄鋼過剰生産が日本の輸出に悪影響を与えている。アンチダンピング(AD)調査の件数が急増。日本も含まれる例が増えている。なぜ日本も対象になるのか。これにはADの定義が関係している。経済産業省によると、輸出国の国内価格よりも安い価格での輸出が輸入国の産業に損害を与えている場合に、AD関税を課すことができる。この「国内価格よりも安い輸出価格」に日本の鋼材も該当すると判断されているのだ。HCの輸出価格は足元で、運賃込みで550ドル(約8万5000円)程度だ。10万円程度の国内価格よりも安い。生産能力の削減などで国内向け価格は一定の水準を保てている一方、輸出マーケットでは中国の安値競争に巻き込まれるため価格差が開いている。仮に今後同様の措置が増えれば、日本の鉄鋼輸出が制限を受けかねない。
■中国の鋼板輸出、10月は過去最高(11月20日・産業新聞)=中国の鋼板類の輸出量が10月に772万トンと過去最高を記録した。前年同月比41・6%増、16カ月連続増加。累計合計は6275万トンと前年同期比28・3%増え、過去最高の前年(5963万トン)を上回った
■高炉調達主原料価格は下げが続く(11月20日・産業新聞)==業界関係者によると、来年1―3月鉄鉱石は10―12月比4%下がる見通し。3四半期連続の下げ。10―12月の原料炭は7―9月比14%下がる見通し。4期連続の下げ。需要の停滞感が強く、目先上がる要素は乏しい。
■10月粗鋼生産692万トン、前月比4.6%増、前年同月比7.8%減(11月21日・鉄連hp)=銑鉄生産は507.5万トン(前月比5.7%増、前年同月比6.1%減)。粗鋼生産は692.5万トン(前月比4.6%増、前年同月比7.8%減)。転炉鋼が510.1万トン(前月比6.4%増、前年同月比6.8%減)、電炉鋼が182.4万トン(前月比0.3%減、前年同月比10.5%減)となり、前年同月比では転炉鋼は8カ月連続の減少、電炉鋼は3カ月連続の減少となった。
■日鉄・森副会長 USスチール買収のコミット(11月20日・テックスレポート)=日本製鉄の森高弘副会長兼副社長は18日、全米鉄鋼労働組合(USW)のマッコール会長の主張(「日鉄はスラブを輸入のために(USスチールの)操業を止めようとしている」)への反論を発した。設備投資は「26年までに既存のBLA(Business License Agreement)対象拠点(高炉・コークス設備を含む)へ14億ドル、モンバレー製鉄所の熱延設備に10億ドル、ゲイリー製鉄所の第14高炉改修に約3億ドルを投資する」なお、投資約束は「法的拘束力がある」。スラブの輸入も「モンバレー製鉄所及びゲイリー製鉄所で高品質のスラブ生産が可能な中、スラブを地輸送することは経済的にも意味がない」とマッコール会長の懸念を一蹴した。
■米国、日鉄の熱延鋼板に対する輸入関税を29%へ引き上げ(11月20日・テックスレポート)=米商務省は18日、日本製鉄から米国に輸入される熱延鋼板に対し、関税率をこれまでの1.39%から29%へ大幅に引き上げる暫定措置を発表した。22年10月から2023年9月にかけて、米国内で同社による熱延鋼板のダンピングがあったと判断された。
■世界鉄鋼協会、GHG排出削減・共通ガイドラインを発表(11月15日・テックスレポート)=世界鉄鋼協会(worldsteel)は12日、日本鉄鋼連盟が昨年10月に公表した「マスバランス方式を適用したグリーンスチールに関するガイドライン」をベースに、鉄鋼業界の温室効果ガス(GHG)排出削減に向けた原則とガイドラインを発表した。ガイドラインでは①特定の鉄鋼製品のカーボンフットプリント(CO2e)を計算、②GHG排出削減プロジェクトを特定し、そのGHG排出削減量(CO2e)を計算、③鉄鋼製品にGHG排出削減証明書を発行する、もしくはマスバランス方式によって削減量を特定の製品に割当る―――の3ステップを軸として明示した。
■中部鉄源協議会、12月積み新断ち45,850円(FAS) (11月15日・テックスレポート)=中部鉄源協議会(会長=小澤広多・不二商事専務)は14日、第2回入札を実施し、新断バラで45,850円(FAS)で10月11日価格と比べ908円安い。数量は3,000トンで、積み期は12月末まで。落札商社は非公表。応札は11社から寄せられ、9社が辞退した。同会は名古屋鉄源会、西三会、鉄友会、北部鉄源会の4会で組織され、今年9月に発足した。販売対象を新断ちバラとし、名古屋港・稲永埠頭内ヤードから出荷する。
■鉄スクラップ利用拡大へ経産省・CPs「鉄鋼WG」新設(11月15日・テックスレポート)=鉄鋼連盟は14日、特殊鋼倶楽部、普通鋼電炉工業会、日本鉄リサイクル工業会とともに経産省の「サーキュラーパートナーズ(CPs)領域別ビジョン・ロードマップ検討WG」に正式採択され、13日に「鉄鋼WG」が新設したと発表した。上記4団体は「鉄鋼WG」での活動を通じ日本鉄鋼業界(動静脈産業)全体で日本のGXグリーントランスフォーメーション推進やサーキュラーエコノミー(CE)構築に取り組む。鉄連では、今後は不適正ヤード対応を含めた課題の解決に加え、品質要求が厳しい高級鋼を用いる製造業などのCE構築の進展が期待されるとしている。
※サーキュラーパートナーズ(CPs): 23年3月に策定した「成長志向型の資源自律経済戦略」に基づき、産官学の連携を促進するために経済産業省が設立したパートナーシップ
■TREホールディングス、4-9月期は経常益67億円(11月15日・テックスレポート)=TREホールディングス14日発表の24年4~9月期連結業績は、売上高が前年同期比20.6%増の536億7100万円、営業利益が同117.7%増の68億9600万円、経常利益が同112.3%増の67億2200万円、当期純利益が同117.1%増の43億5700万円と増収大幅増益。資源リサイクル事業は、売上高が同3.3%増の218億1700万円、営業利益が同19.8%増の16億8100万円と増収増益で、営業利益率は7.7%。鉄スクラップ価格の急落や取扱量減少の影響を受けたが、4~6月期の廃家電などの取扱量の増加や徹底した再資源化の取り組みの推進などが増益に寄与した。
■エンビプロ、7-9月経常益は92%減の4100万円(11月14日・テックスレポート)=エンビプロHD13日発表の25年6月期第1四半期(7~9月)の連結業績は◆売上高:122億5900万円(前年同期比4.3%減)、◆営業損益:1億3300万円の赤字(前年同期は4億1200万円の黒字)、◆経常利益:4100万円(同92.0%減)、◆当期純利益:3400万円(同90.5%減)と減収大幅減益だった。資源循環事業が前年同期比78.2%減の8500万円、グローバルトレーディング事業が同94.8%減の600万円、リチウムイオン電池リサイクル事業が同38.6%減の5000万円といずれも減益。資源循環事業では鉄スクラップをはじめとする金属価格の急落が響いた。グローバルトレーディング事業でも世界的な原料価格下落の影響を受け、利益が押し下げられた。当期の出荷量は資源循環事業が同0.4万トン(7.7%)減の5.3万トン、グローバルトレーディング事業が同2.0万トン(16.6%)減の10.1万トンに減少した。
■経産省調べ3Q粗鋼生産計画は2136万㌧=経産省は7日、24年度第3四半期(10-12月期)粗鋼生産計画は合計で2136万トン、前年同期2160万トンに比べ1.1%減、前期の2059万トンに比べ3.7%増、今期需要見通しの2130万トンに比べ0.3%増と明らかにした。鋼材生産計画は1859万トンで、前年同期から横ばいとした。
■日鉄・森副会長「USスチール買収は年内に決着」(11月8日・テックスレポート)=日本製鉄の森副会長は、USスチールの買収を年内に完了意志を改めて示した。買収取引が完了すればアルセロール・ミッタルとの合弁から撤退する。日本製鉄のUSスチールの買収アドバイザーを務める前国務長官のポンペオ氏には、トランプ氏の当選を受けて「おめでとうとチャットを送った。彼からは返信が来て、これから頑張るということを言っていた」と明かした。
■EVERSTEEL、朝日工業で「鉄ナビ検収AI」の運用開始(11月8日・テックスレポート)=EVERSTEELは7日、朝日工業で鉄スクラップAI解析システム「鉄ナビ検収AI」の運用を開始したと発表した。導入カメラは1機につき6500万画素の解像度を持ち、スクラップの厚みや細かな異物を精密に捉えることができる。スクラップデータは国内クラウドで管理され、異物データは横展開することができる。現場だけでなくオフィスや本社から各レーンのリアルタイム検収状況や過去の査定結果を確認することも可能となる。
■鉄鋼輸出量、コロナ禍の20年度を下回る(11月6日・産業新聞)=本年度の鉄鋼輸出量は年率3000万トン強とコロナ禍に直面した20年度(3116万トン)を下回り、00年度以来の低水準で推移している。中国の大量の鋼材輸出で貿易環境が悪化し、4―9月期は1606万トンと前年同期比4・1%減。うち普通鋼鋼材は5・5%減の1105万トンで年率約2100万トンと19年度から1割、10年前に比べ2割強減っている。高炉各社は低調な内需への対応も含め当面、減産の継続を余儀なくされそうだ
■USスチール6割減益(11月2日)=USスチール31日発表の24年7~9月期決算は純利益が前年同期比60%減の1億1900万ドル(約180億円)。鋼材出荷減と販売価格の下落が響いた。「我々には資金がない」。デビッド・ブリット最高経営責任者(CEO)は9月、焦りを示した。日鉄が約束した買収後の投資がなければ製鉄所の閉鎖や本社移転に踏み切る可能性も示唆した。トランプ前大統領は買収を「阻止する」と表明。のハリス副大統領も「米国内で所有され、運営される企業であるべきだ」と主張している。
■鉄流懇、内需は1995年以来の低水準(10月31日・テックスレポート)=鉄鋼流通問題懇談会(赤木純一会長・JFEスチール常務執行役員)は30日、定例会を開催。赤木会長は会合後の会見で「内需は普通鋼の建築向けが2Q続けて400万トンを割り込み、1995年以来の低水準。ただ、徐々に底打ち感は出ており、2025年は反転を期待している」と話した。
■中部鋼鈑、新200㌧電気炉火入れ(10月30日・産業新聞)=中部鋼鈑が約70億円を投じ23年夏から本工事を進めてきた新200㌧電気炉が竣工し29日稼働を開始した。電炉更新は約60年ぶりで今後、年間販売量80万トンに向け、カーボンニュートラル達成に対応していく。
■POSCOとJSW、インドで合弁製鉄所を検討(10月30日・産業新聞)=韓国のPOSCOホールディングスは29日、インドの鉄鋼大手、JSWスチールと鉄鋼、再生可能エネルギー分野の事業協力の覚書を21日結んだ。両社はインドで一貫製鉄所を合弁で建設、年産500万トン規模で二次電池素材、再生可能エネルギーなどを共同で探る。
■こっこー、不動産事業に参入(10月30日・産業新聞)=総合リサイクルのこっこー(本社=呉市)は不動産事業に参入と発表。リサイクル業で培ったノウハウ社を活用し、解体・整地造成までの不動産取引をワンストップで提供する。