9月29日マーケット情報


■東鉄、27日から岡山で一律500円再値上げ(9月26日)=東京製鉄は27日購入分から岡山工場(海上・陸上)の購入価格を一律500円引き上げる。20日に続く値上げとなる。その他の拠点は据え置き。

 各拠点の特級価格は、田原(海上・陸上)=40,500円、名古屋サテライト(陸上)=40,000円、岡山(海上・陸上)=40,500円、関西サテライト(陸上)=39,500円、高松(陸上)=37,000円、九州(海上・陸上)=40,500円、宇都宮(陸上)=39,500円、東京湾岸サテライト(陸上)=40,500円となる。

■POSCOHS49,000(CFR)のビッドを提示(925日・テックス)=POSCOの直系商社POSCOインターナショナルは25日、1125日を船積み期限とする日本産上級スクラップ購買入札を実施し、HS49,000円(CFR)のビッドを提示した(今月4日価格と同値)。シュレッダーは48,000円(CFR)。荷揚げ地は韓国南部の光陽または浦項で、買い手のオプション。両地までのフレートは現在、東京湾から2,0003,000トン積みの場合でトン当たり3,000円程度とみられ、FOB換算価格は、HSの場合で46,000円程度に相当する。

 

■トルコ情勢=923日付け関係者情報によれば、「およそ一か月間下落した相場がようやく底が見えた様子。直近HMS80:20USD335/MT CFRで成約したが、ロシア産ビレット@USD460/MT CFRで買える相場から見れば鉄スクラップの成約は高値である。実際10月から運賃の高騰や供給側問屋の在庫が少ないことから、同国に対する輸出は「相場底打ちした」との見方が強い。9/22時点トルコ向けHMS1:280:20)バルク指数@USD335.0/MT CFR(先々週比2ドル/MT下落)。トルコ 国産丸棒価格@USD539/MT ex-works (先々週比6ドル/MT下落)。輸出価格@USD535/MT FOB(先々週比6ドル/MT下落)。自国需要が回復しない事やエジプトの鉄鋼輸入禁止で販売数が少ない」

 

■米国コンポジット・プライス、311.67㌦、18週連続で同値(9月25日)=9月22日付け米国コンポジット・プライス(ピッツバーグ、シカゴ、フィラデルフィア3地区平均)は311.67㌦で前週と同値。4月第1週(378.33㌦)をピークに、鉄鋼を巡る世界的な不透明感から、上昇分の約9割弱を失ったまま17週連続で同値に張り付いた。

 

■LME鉄スクラップ先物・現地9月25日:1ヶ月=340.0㌦(339.0㌦)。2ヶ月=346.5㌦(346.0㌦)。3ヶ月=349.5㌦(348.0㌦)。6ヶ月=370.5㌦(369.0㌦)。12ヶ月=379.0㌦(383.5㌦)。

 

 ■H2炉前価格(鉄源協会・9月24日)=9月第4週:関東39,000円(先週39,000円)。▽関西35,875円(先週35,875円)。 

 

■異形棒鋼価格、(鉄源協会916日):9月第2週=東京104,000円(先週104,000円)。前年同週117,000円。▽大阪92,000円(先週92,750円) 。前年同週102,000円。

 

 ■トルコ向け貿易相場は、2週連続で計8.0㌦の後退(916日)=912日時点のトルコ向けHMS(8020)バルク指数は337.0CFRで、先週比5.0㌦の続落。直近3ヶ月間、345㌦±3.00㌦のレンジから後退している。トランプの相互関税情報やさらにFRBの利下げ予想に一喜一憂し、また世界経済全体の先行き不安に市場関係者は弱含み・足踏み状態に押し込められている。 

 

■中部鉄源協議会、新断44,810(FAS) で落札(916日)=中部鉄源協議会(会長=小澤広多・不二商事専務)は12日、共同販売入札を実施し新断バラをトン当たり44,810円(FAS)で販売した。前回(812日)と比べ1,190円安く、下落は2ヵ月ぶり。落札数量は3,000トンで、積み期は10月となる。落札商社は非公表。名古屋港・稲永埠頭内ヤードから出荷する。 

 

 

直近 日経新聞、業界紙、各社㏋要約

 

■日本製鉄、USスチール買収関連は「別掲資料」を参照してください。

 

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■木谷謙介会長、定例記者会見(25925日・テックス)=木谷謙介会長は24日、東京・茅場町の鉄鋼会館で定例記者会見にのぞみ、最近の取り組みや活動成果を報告した。

*適正ヤード推進=第8回適正ヤード推進委員会(827日)で、警察庁からは金属盗難対策法の説明、環境省からは廃棄物処理制度の法改正に向けた報告があった。今後は「国税局の立入り調査や法務省出入国在留管理庁による不法滞在者の取り締まりなど、省庁間で連携して不適正ヤードの包囲網を築いてほしい」と期待を寄せた。「一部自治体では適正業者も守れない条例が制定されている。制度の修正をお願いしている」と課題も指摘した。

*鉄スクラップ呼称変更=今後は各支部を訪問し、「スクラップ」との言葉は解体発生物を指し、製品にはふさわしくないのではないか、時代の変化とともに言葉のイメージが悪化している、世界的に名称変更の流れが広がっている、高炉需要の増加が想定され、品質保証付き工業製品として他の名称が適切ではないか――との趣旨を説明していくとした。

*国際ネットワーク構築=米国のReMA(旧ISRI=加盟は1700社以上)を初めて訪問し、情報交換ができた。「輸出規制反対など、ReMAとは方向性が一致している」。今後とも情報交換を継続する(面談詳細は今後ホームページで掲載する)。

*広報活動=鉄スクラップ環境価値のCMYouTube220万回、TVer41万回視聴され、工業会の認知度向上や環境価値の訴求につながったとした。

 ■王子製鉄、、10月契約3000円引き上げ(924日・産業新聞)=王子製鉄は22日、10月契約分で平鋼、角鋼ともに販売価格をトン当たり3000円引き上げると発表した。

 

8月鉄鋼生産速報=日本鉄鋼連盟22日発表の8月鉄鋼生産速報によると銑鉄生産は4998000トンで前月比1.3%減、前年同月比3.4%減、粗鋼生産は6636000トンで前月比4.1%減、前年同月比3.4%減となった。日当たり粗鋼生産は21.4万トンで、7月の(22.3万トン)との比較では4.1%減となった。炉別生産では転炉鋼が5114000トンと前月比1.7%減、前年同月比3.6%減、電炉鋼が1523000トンと前月比11.4%減、前年同月比2.6%減少した。

 

■日鉄、H形鋼値上げ 1年8カ月ぶり(9月19日)=18日、H形鋼の一般流通(店売り)向け価格を9月契約で引き上げると発表した。値上げは20241月契約以来、18カ月ぶりだ。上げ幅は1トン当たり3000円。日鉄スチールも1トン3000円値上げする。

 

■スチール・アジア、リサイクルシステム構築へ(916日・産業新聞)=フィリピン鉄鋼最大手のスチール・アジアは、現地インフラ投資大手(MPIC)、三井物産マニラ支店と鉄リサイクルシステムの構築に向けた覚書(MOU)を締結した。3社は建設業界における「クローズドループ型」の循環モデルの実現可能性を共同で検討する。