新都ホールディングス、ナンセイと業務提携

 

■ナンセイスチールなど3社で貿易・業務提携(21年9月3日)

アパレル事業などを展開する新都ホールディングス(鄧明輝社長)は、831日、ナンセイスチール(劉国利社長)と日本五金鉱産(張開賦社長)の3社間で、金属スクラップ貿易に関して業務提携をすると発表した。

 

ナンセイスチール及び三社間パートナーシップ契約締結に関するお知らせ(21年8月31日)

当社は、株式会社ナンセイスチール及び日本五金鉱産株式会社との間で、廃金属に関する貿易取引を内容とした三社間パートナーシップ契約を本日付で締結しました。

株式会社ナンセイスチール及び日本五金鉱産株式会社との三社間パートナーシップ契約締結に関するお知らせ.pdf (shintohd.co.jp)

 

  • 本パートナーシップ契約締結の目的及び概要(要約)

近年における中国国内の鉄鋼原料を取り巻く環境については、金属製品の生産拡大による需要の高まりから価格の高騰が続くなか、21年1月に海外からのスクラップ輸入が解禁されるという大きな変化がありました。日本国内で発生するスクラップ鉄鋼は、欧州等の諸外国に比べ品質が高いことから中国でのニーズも大きく、当社グループとしてはプラスチック事業にて培ってきたノウハウを活かし、廃金属商材の取扱開始を決めました。株式会社ナンセイスチールは廃金属のサプライヤーであり、日本五金鉱産株式会社は中国をはじめ東南アジア等への販売ルートを有しますが、当社グループが相互の強みと 特徴を発揮できるよう繋ぎ調整することにより、シナジー効果に基づいた安定的なグロ ーバルビジネスの展開が可能であることに注目し、三社間にて当該契約の締結に至りま した。

  • 本パートナーシップ契約の主な内容

本パートナーシップ契約は、当社が株式会社ナンセイスチールが取扱金属スクラップを購入し、日本五金鉱産株式会社を通じて中国国内や東南アジアに販売することを目的にしております。なお、取引の詳細につきましては今後締結する売買契約にて定める予定です。

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新都ホールディングス株式会社(英文:SHINTO Holdings,Inc.)とは何か

同社㏋によれば  新都ホールディングス株式会社 (shintohd.co.jp)

本社所在地=東京都豊島区北大塚3-34-1 D.Tビル2階・3

*中国上海鋭有商貿有限会社。中国上海市閔行区秀文路898 西子国際中心2号ビル2FTEL:0081-21-6012-8178 URL http://www.shintohd.cn/

*株式会社大都商会。東京都豊島区北大塚3-34-1 第一大都ビル

プラスチック樹脂事業   TEL03-5961-5561

不動産事業   TEL03-5961-5542 URLhttp://www.dadu.co.jp

代表取締役=鄧  明輝

取締役=塚本 雄三。半田 紗弥。下村 昇治(社外)

監査役=豊﨑 修。高際 定弘(社外)。根本 佳明(社外)。吕 絹(社外)
従業員数=23(20191月末現在)

上場市場=日本取引所グループ(証券コード2776

 

沿革(フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)

19841月墨田区東駒形にて株式会社クリムゾンとして設立。衣類卸売事業を開始19848 - 衣類小売事業に進出。1990年5 - 本社を墨田区亀沢に移転。

19982月 - 墨田区亀沢に自社ビルを建設し、本社を同ビルに移転。2001年1 - 本社を中央区日本橋に移転。2003年717 JASDAQ上場。2007年10- 監査法人より過去2年に亘り、在庫の水増しなどの不適切な処理を指摘され、同月、JASDAQより、監理ポストに割当てられる。200712 - 本社を墨田区亀沢の自社ビルに戻す。

20099月- 本社を墨田区錦糸のアルカイースト16Fに移転。2011年7 - 本社を墨田区亀沢の自社ビルに再び戻す。2013年8 - 本社を墨田区江東橋に移転。2014年4 - 20141月期決算で債務超過となり、上場廃止猶予期間入り。

2014年10 - 大都(香港)實業有限公司を割当先とする第三者割当増資を行い、同社が筆頭株主となる。2015年4 - 20151月期決算で債務超過を解消したため、猶予期間入り銘柄から解除。2017年4 - 20171月期決算で債務超過及び業績基準抵触により、上場廃止猶予期間入り。

2017年10 新都ホールディングス株式会社に商号変更。2018年4 - 20181月期決算で債務超過を解消し営業キャッシュフローもプラスとなったため、猶予期間入り銘柄から解除。20187 - 本社を豊島区北大塚に移転。

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日本五金鉱産(張開賦社長)とは何か

 

毎日新聞出版『サンデー毎日』で連載の「会社の流儀」。19年423日(シリーズNo1678

日本五金鉱産(シリーズNo.1678)|会社の流儀BLOG (shinobi.jp)

 

鉄鋼・非鉄金属商社・中国五鉱グループ企業として33年の実績(上記の要約です)
 5Gに代表される次世代通信技術や宇宙開発技術など、ここ30年の中国経済の発展は目覚ましい。その発展を牽引してきた一社が1950年設立の中国五鉱グループだ。

主に金属・鉱産物の探査、開発、精錬、加工、貿易及び金融、不動産、冶金科学技術など、上流から下流までの事業に取り組み、現在では世界に105社のグループ企業を有し、年商8兆円を弾き出す一大コングロマリットを形成している。そのグループとして日・中間の貿易促進を目的に1986年8月設立の日本五金鉱産株式会社(張開賦社長)だ。


 設立当初は日本製の鉄鋼製品を中国に輸出することがメイン事業だったが、設立33年を経た現在では、中国製の優れた鋳造部品などを100社を超える日本の中小モノづくり企業向けに調達するほか、鉄鉱石や亜鉛、錫、レアメタルなどを南米・豪州・アフリカなど世界から調達し三国間貿易などで年商430億円を弾き出すまでに成長している。
 張開賦社長は、1964年に設立された北京第二外国語大学を卒業後、中国五鉱グループに入社。日本の拓殖大学に留学。2000年から08年と、15年6月現職就任以降現在まで、通算12年に及ぶ日本でのビジネス経験を持つ大の日本通だ。

【会社データ】 本社=東京都江東区深川2--15=03-5639-9555
設立=1986年8月。売上高=430億円
事業内容=鉄鋼・金属鉱産物卸売業、鋳物・合金鉄などの輸入、三国間貿易等

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■会社㏋(日本語翻訳版)

日本ハードウェア鉱物(株)

設立:1986年8月22日

住所:東京都江東区深川2-7-15、郵便番号:135-0033

法人の代表者: 会長:開任。副会長:孫福軍

登録資本金:9000万円

 

日本金属鉱物(株)は、1986年8月22日に設立され、中国金属・鉱物製品貿易会社である中国金属グループ(株)に所属しています。同社の主な事業は、鋳造、鉄鋼鉱物、非鉄金属、鉄合金の4つの主要なプレートに分かれています。

鋳造事業は、主に産業機械カウンターウェイト鋳造、ボール鉄パイプ、精密鋳造非錆継手、精密鋳造機械部品、精密鋳造機器アクセサリーなどに関連しています。

鉄鋼鉱物事業は、主に冷間圧延板、熱延板、亜鉛めっき板、電気鋼、鋼管、形鋼、石炭、鉄鉱石、その他の鉱物製品の輸出入業務を含みます

鉄合金および原材料事業は主に電気分解マンガン、金属マンガン、シリコン鉄、シリコンマンガン、スクラップ鋼、炭化ケイ素、シリカ灰石、ボーキサイト、硫黄鉄鉱石、その他材料輸入事業を含む 。非鉄製品事業は主にタングステン酸アンモニウム、軽燃焼マグネシウム、タングステン、アンチモン、錫、希土類および他の非鉄金属の輸入事業を含む。 

金属鉱物分野におけるグループ会社の資源とネットワークの利点をフルに活用し、グループ会社の「限られた価値を大切にし、無限に創造する」というコンセプトを堅持し、中国と日本の貿易を基盤とし、顧客のニーズにお応えし、質の高い資源とサービスを提供しています。

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編者の感想として以下を付記する。

2020年代  「ゼロカーボン」の時代に 鉄スクラップ「争奪」の予感
(140年史・第二部第一章「戦後70年史概説」の抜粋として)

 

世界の鉄鋼メーカーにとって、直接・間接の輸出品である鉄鋼製品(原料手当てから生産・加工・出荷まで)の全工程の「カーボン対策」が、企業存続を左右することとなった。鉄鋼生産、原料手当ては、世界共通だから、アメリカや中国の鉄鋼会社だけの問題ではない。世界の鉄鋼会社が同時に、この「カーボン対策」に直面することとなった。

鉄スクラップは先進国の持続可能な「都市鉱山」であると共に「ゼロカーボン」への有力な切り札である。「資源」と「環境保護」の両面からの認識が、さらに高まった。

その認識の高まりは、日本国内では鉄スクラップ評価を高め(日本製鉄など高炉各社の対電炉姿勢)、鉄鋼大国である中国の国内政策(電炉生産シェア20%超へ)や貿易政策(上級鉄スクラップの輸入促進)を変えた。世界の鉄鋼会社は鉄スクラップ確保に動き出した。

 

これが世界の鉄スクラップビジネスのインパクトとなった。

では、日本の業者はどう動くのだろうか。

編者の見るところ、今後、世界的な鉄スクラップ争奪が予想される。

一つは、渡来系業者の増加と鉄スクラップ貿易の争奪。鉄スクラップの低炭素メリットは、世界の鉄鋼、原料需給を変える。世界貿易は今以上に活況を呈する。日本では、鉄鋼大国の中国やベトナムなどアジア周辺の新興電炉国からの鉄スクラップ輸入の引き合いが増える。

ここに商機を見つけた中国やベトナムなど渡来系業者は、ホームカントリーの需要(注文)に応じて、さらなる拠点確保と集・出荷の拡大に走る(予感だ)。

 

 

                     以上